富岡保育園へようこそ!「伸びる。成る。子どもも大人も互いに伸び合い、成長し合う『大きな家』でありたいと願い、社会福祉を支えています。

富岡保育園

副園長ブログ

およそ想像ではありますが‥

昨日、催された「デラックスらんらんピクニックDAY」での出来事を、又聞きの範囲でご紹介したいと思います。(村上は留守番組でした)

不眠症になるほどウキウキしていた女の子の話しを、昨日のブログでは紹介しましたが‥その女の子に限らずであったのは想像できますよね。

ある男の子は、威勢良くリュックサックを背負い登園してきたところまでは無事でした。ただ、出発までの間に、リュックサックから弁当箱を取り出し、保育園の庭の片隅で食べはじめていたんだとか。およそ想像ではありますが、この男の子はお家の人がお弁当を作る場面を見ていたんじゃないかと思うんです。そしてもちろんリュックサックに入れる場面も。リュックサックを背負うと、当然、お弁当のぬくもりを感じますよね。はやる気持ちがおさえられなかったのでしょう。


もう一人の、ある男の子も紹介してみたいと思います。そのある男の子は、富岡公園に到着して、お弁当を食べる時間がやってきた時、とにかく嬉しかったんです。お弁当箱を開ける瞬間を心待ちにしていたんです。およそ想像ではありますが、この男の子はお家の人がお弁当を作る場面をあえて見なかったんじゃないかと思うんです。どんなお弁当が出来上がるのか、とっておきの“お楽しみ”にしていたのでしょう。当然、お弁当箱を開けるその瞬間まで、わくわくドキドキ、胸の高まりをおさえられなかったのでしょう。ちなみに、その瞬間、ある男の子が目にしたお弁当には、オムライスに自分の名前がケチャップで記されているものでした。およそではありますが、ある男の子の想像を超えるものだったに違いないんです。

「おかあさん!ありがとう!」「おかあさん!ありがとう!」と、何度も何度も、感謝の意を連呼して食べていたそうです。


無事に閉幕した「デラックスらんらんピクニックDAY」。保護者の方、現場保育者たち、また地域の方々の、ぬくもりある援助のおかげさまで、ひとりひとりの、それぞれのドラマを守ることができました。ご協力ありがとうございました。

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2023-03-17
不眠症になるほどの気持ち

「夜、何回も起きてきて‥こんなこと初めてなんですけど‥やっぱり〇〇が気になっているんですかね!?今日はよろしくお願いします。」

ある女の子のお母さんが、登園の時に述べた節です。

ある女の子はといえば、たしかにいつもと違う“うわずった”声で「かぁか〜(お母さん)。」なんて泣くこともなく「いってきまーーーす!!!」といった調子なんですね。

〇〇の正体を明かしますと‥本日、富岡保育園は全園児参加の「デラックスらんらんピクニックDAY」なんです。“ピクニック”っての呼称だけでも浮かれるものですが、それに“らんらん”なんて呼称もあって浮かれないわけにはいかない。それに追い討ちをかけるように“デラックス”なんて呼称も加えられているもんですから、ある女の子のように不眠にならざるを得ないのかもしれません。


実際の目的地は、よくお散歩でも利用するご近所の富岡公園なんです。場所は、園児にとっては、なんら新鮮ではないはずなのですが。けれどもです、それに“デラックス”“らんらん”“ピクニック”という呼称が記されているものならば、突然とそれは特別なものになるんです。そして、リュックサックや水筒、お弁当箱などの持ち物を携えると、それは二乗にも三乗にもなるんです。

行き慣れた場所であろうと、それらが加われば、それは特別な日になるのです。


「デラックスらんらんピクニックDAY」に向けては、保育者も計画をこしらえていました。特別な日になるために、どのように見守ればよいかを、安全面なども含めてあらゆる角度から検討してくれたようです。

ただ、計画は“あくまでも”計画だとも思っています。計画に子どもたちを寄せるのか‥それとも不眠症になるほどの二乗三乗と昂った気持ちに計画を寄せるのか‥どちらになるのかなぁと、個人的にはそのあたりを楽しみにしています。


なにはともあれ、本日、お天気も上々です。無事に一日楽しめることを願っています。

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2023-03-16
必殺!!!前頭前野!!!

ここのところ、富岡保育園では、0歳児〜5歳児までの70名たらずの子どもたちと先生たちが、同じランチルームでお昼ごはんを食べているみたいです。

もちろん「せーの!」で、全員同じタイミングで食べるわけではありません。たいていは低年齢児、もしくはお腹がぺこぺこの子どもたちから、順次食べはじめるようです。

太陽の台所(給食室)のスタッフが、ご飯やおかずを盛る場所へ、そのぺこぺこな子どもたちから並ぶんですね。ホテルの朝食バイキングの風景を少し思い描きながら想像してみると分かりやすいかもしれません。ただ、ホテルではありませんので、横入りをする子どもや、好きな食べ物のところで座り込んだりする子どもも想像の範囲に入れてほしいです。

台所スタッフに、はっきり言うと好き嫌いであったり、その日の機嫌や調子を見抜かれているのでありますが、そんな中でも、自分の意思を表示して盛り付けてもらったお皿を持って、ちゃぶ台に座っていきます。友だちと誘い合ってみたり、自分の好きなスペースを見つけてみたりしながらです。


さて、このような行程をたどりながら、わいわいとお昼ごはんを楽しむのですがね。行儀良く、マナー良く、食べることができればもちろん良いのですが、そうやすやすと、大人の思い通りにいくもんじゃありません。食べ歩いてみたり、嫌いな食べ物をこぼしてみたり‥あれやこれやと、大人、つまり先生たちを翻弄していくんです。

翻弄の担い手として、リーダーシップを発揮しているのは、だいたいイヤイヤ期と呼ばれるくらいの発達段階の子どもたちです。だいたいですが、4歳に入る前までくらいの子どもたちです。

で、ちなみにこの“4歳に入る前までくらい”ってのが、ポイントなんですね。実は、脳の内の“前頭前野”と呼ばれる部位の、感受性期第1期なんです。(平均で)

この前頭前野は、推論したり、未来について考えたりなど、ヒト特有の高度な認知機能を担う部位なんです。また社会性とも深く関連しており、他者の心の状態を、自分の心の状態と意識的に切り離して理解することが、前頭前野の働きで可能になるんです。

そんでもって、なんでイヤイヤ期、4歳に入る前までくらいの子どもが、先生たちを翻弄できるのか?するのか?ですよね。それは、前頭前野の働きによる『視点交換』が、まだうまくいかないからなんです。

視点交換とは、他者がどのような場面で、どのようにものを見たり感じたりしているかを、相手の視点、立場に立って柔軟にイメージするものです。それがうまくいかないと、「自分がこうしたいのに、どうして許してくれないの?ダメなの?イヤーーー!!!」って、なるわけですよ。


先生たちだけでなく、もちろんお家で保護者の方も翻弄されているのではないかと、察するところです。当然、「コラァー!」と、告げる場面もおありでしょう。僕もよく言います。ただ、脳の観点から見ると、前頭前野の第1感受性期が完了するまで気長に待つしかないようです。

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2023-03-15
本家ゆずりの芸風です。

ーかしまし娘ー昭和に活躍した3人の陽気な女性芸人トリオ。

ブログ読者でもしも知っている方は、そのような世代なのでしょう。ちなみに僕はあまり知らないんです。ですが、「あの子は“かしまし娘”じゃな〜。」なんて、例えのようにして使われる言葉としては耳にしたことがあるんですね。たいていは、賑やかであったり、チャキチャキしたようなイメージでしょう。


昨日、富岡保育園の“かしまし娘”たちと、3月のとみほ村だよりを、ご近所に配り歩くことになりました。かしまし娘と例えるくらいなので、もちろん賑やかな道中でしたし、そしてご近所宅でも相応な会話を繰り広げていました。

道中では‥

かしまし娘A「ちょっと、なんでこっちにばっかり寄るん?」

かしまし娘B「ここは、細い道じゃけど、自転車が通るから危ないんよ!」

かしまし娘A「あんまり寄り過ぎると、私が溝に落ちるが!」

かしまし娘C「ケンカせんの!私、この道、自転車で立ち漕ぎしたことあるよ。」


ご近所宅では‥

B「なんで、Cちゃんばっかり、ピンポン押すん!」

C「だって、私が一番近かったんじゃもん。なんて、そんなに怒るん?」

A「3人でいっしょに押そうや!せーの‥あ!?なんで、Bちゃん、先に押すん?」

B「だって、私が一番背が高かったんじゃもん。なんで、そんなに怒るん?」


芸風は、本家“かしまし娘”ゆずりなのでしょうね。

あと、20軒ほど回る予定なのですが、今日はモーニング娘か、AKB48ほどのテンションで充分かとも思っています。


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2023-03-14
クレヨンKIDSエピソード

同市内で高齢者や障がい者施設などを10数、運営されている「社会福祉法人天神会」からの委託事業として携わっています「小規模保育園クレヨンKIDS」も、はや1年が経とうとしています。

富岡保育園からは自動車で10分もかかわらないくらいの距離にありますが、有志で飛び込んで下さったクルーも含め、他法人の中、日々試行錯誤の連続や、時に忍耐する場面もあったでしょうが、勇気をもって頑張って下さいました。そのお陰様で、天神会と伸成会との信頼関係を着実に積むことができたんじゃないかと思うんです。そして、それはやはり、日々の園児や保護者への丁寧な関わりの積み重ねに他ならないのは、間違いないでしょう。


ちょうど、1年前ほどのクレヨンKIDSの園庭には砂場と、人工芝の上に配置されたプラスチックの簡易滑り台があった程度でした。あとは大きな木が3本ほどと、乗り物やボール遊びができるくらいの玩具があったくらいでしょうか。なにぶん昨年度は外遊びに用いられる時間設定が、週にわずかなほどしかなかったので、園庭環境へのこだわりについてはそれほど無かったんじゃないかと思うんですね。

今年度、富岡保育園が委託を受けるにあたり、クレヨンKIDSへ有志で勇まれたクルーたちは、外遊びの時間に着目しておられました。なにぶん、低年齢児(0.1.2歳児)であり、日陰や強風が多い場所ではあるのですが、それを考慮しながら、少しでも多く外で遊べる工夫をされていました。

園庭についても、築山や花壇を作ってみたりと、自然物を身近に感じることができるように配慮されていました。また、最近では2歳児について運動面の発達が著しいことから、タイヤやビールケースなどを少しずつ配備して、より身体を使ったり、子どもが主体的に考えて遊ぶことができる環境作りを心がけているようです。


次に紹介するエピソードは、クレヨンKIDS前にある駐車場付近の小さなお山での出来事です。1年かけて働きかけた(※園目標「あそべる子ども」)遊びへの取り組みが、子どもの姿にテキメンにあらわれているんじゃないでしょうか。


title『手もお尻も泥だらけ』

子どもたちを誘って、保育園と駐車場付近にある小さな山に遊びに行った。

園の外に出かけられるとなると、子どもたちは嬉しそうに私の誘いのった。

はじめは、山のふもとに落ちているドングリを拾って遊んでいた子どもたち。山に登っていく子どもはいませんでした。

そこで、私は「のぼってみたら?」と声をかけてみた。

すると、“待ってました‼︎”とばかりにA君(2歳9ヶ月)とB君(2歳5ヶ月)は、目をキラキラさせながら登りはじめた。

今まで誰も入ったことがないであろう、その山には落ち葉や、また柔らかい土であり、歩きにくいし登りにくい。

しかし、そんな山を攻略しようと、手を使い、足を踏ん張り、一生懸命登る子どもたち。

上まで登ると、園庭で遊んでいる友だちが見えるようで「ヤッホー!」と声をかけて手を振っていた。

それを見ていたCちゃん(2歳2ヶ月)とDちゃん(1歳11ヶ月)も、なんと登りはじめたんです。

登っては降りて、登っては降りてを繰り返して、子どもたちは満面の笑みと笑い声をあげています。

繰り返し遊んでいるうちに、ズボンのお尻と袖口は泥だらけ‥。

4月、5月の頃は園庭の築山さえも上手く登れず、服を汚して遊ぶことの少なかった子どもたち‥が、今では手や服を汚しながら懸命に遊んでいる。その姿に大きな成長とたくましさを感じた。

そして、山登り、楽しかった!

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※クレヨンKIDSへの就職希望も富岡保育園までお問い合わせ下さい。(担当 副園長村上)

2023-03-13
困ったら遊べる子どもに聞こう

謹慎明け(インフル明け)の、仕事はじめは、社会福祉法人天神会(小規模保育委託事業クレヨンKIDSでお世話になっている)理事長のお誘いのもと、笠岡市の、とある場所の潜入捜査からでした。

富岡保育園から10分ほど自動車を走らせ、笠岡市と広島県福山市との境に位置する笠岡湾干拓地へ。中年男性2人で干拓地に広大に広がる農地や、牛舎、菜の花を、いちように爽やかに眺めながら到着した先は‥。

「笠岡ふれあい空港」という、どこか、一見さびれた遊園地跡の様な場所でした。駐車場に自動車を停め、ひとたび足を踏み入れると、そこには、だだっぴろいアスファルトの敷地と、ところどころの隙間に生えた雑草群でした。

だだっぴろさを、もう少し詳しく述べるなら、直線600メートル。ちょうど、セスナ機が轟音とともに離陸する場面に立ち会うことにもなりました。


実は、天神会理事長のご友人が市民団体として励んでおられる「笠岡ふれあい空港」の活性化プロジェクトが、このたびの潜入捜査のキーワードとなっていることを、まずはお知らせしておきましょう。

その上で、「笠岡ふれあい空港」って何なの?って思っているブログ読者に、少しだけ概要をお伝えしておきましょう。

平成3年に農産物を大消費地に空輸するために建設された“農場離着陸場”というのが概ねのところです。

米不足で干拓地を作ってみたはいいが需要が無くなり、空港を作ってみたはいいがトラック運輸が旺盛になり需要がなくなり‥そんでもって、農林水産省がらみの建設なので、農業以外への利用が干拓地や空港で利用できずに‥供給に合わせた利用ができないという難題に陥っている現状なんですね。

(現在は、防災拠点施設や、模型飛行機、人力飛行機、スカイスポーツなどでの利用が主だっています。)

ただ、そんな現状を打破しよう!つまりは『新たな需要を作ろう』との動きが市民団体から生まれているみたいなんです。

その『新たな需要』の矛先となっているのが、【子ども】なんですね。子どもたちにとって“飛行機”という存在を図鑑の中だけではなく、もっと身近に感じてもらおう。そしてもっと夢を膨らませてもらおう。そんな希望あるプロジェクト計画が着々と進んでいるみたいなんです。

課題点として、この“だだっぴろい”場所で、子どもたちがどのように楽しむことができるか?が挙げられると思うんです。飛行機が離着陸する場面は毎分あるわけじゃないと思うんですね。だからこそ、その待ち時間などで、どのように空港に対して積極的に触れ合えることができるか。

正直なところ、かなり未知数でしかないです。だからこそ、まずは子どもたちを連れて行かせてもらおうかなとも思っています。大人の解決できない問題は、“遊べる子ども”たちに聞くのが一番です。

(※農場離着陸場は全国に8箇所のようです。活かすこと、アップサイクルすることが出来れば、笠岡市の目玉になる可能性もありますね。)


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2023-03-12
つかず離れずを繰り返す

『見守る』をGoogle辞書なんかを利用して意味を調べると‥

無事であるように注意しながら見る。なりゆきを気をつけながら見る。などが記されていました。

無事であるかなんて分かんないじゃん、なりゆきなんて分かんないじゃん、って不安が先立てば、対象を【見る距離感】は自然と近くなりますよね。いつなんどき何か起こっても助けられるような、まさに大統領のSP並みの距離感が想像できます。

さて、保育園の先生たちが子どもたちを『見守る』時には、どのような【見る距離感】が適当なのでしょうか?このご時世ですから、不審者や災害などあらゆる不確定要素がある中ですから、これも大統領のSP並みの距離感が求められるのでしょうか?


保育園の先生の最上位目標は「子どもたちの健全な心身の発達を守る」ことです。つまりはその目標に沿った距離感が求められるはずですよね。

そのためには、子どもひとりひとりの発達の理解が重要になることは言うまでもないでしょう。そして、子どもとは?健全とは?といった文句に対しても問いを重ね理解する必要があるはずです。


保育園の先生ではないけれども、それ以上の見守る保育者として、富岡保育園でもクレヨンKIDSでも大活躍されています、ボランティアのトシさんがおられます。今年度で言えば、トシさんは、ある男の子が気がかりで仕方ないような様子でした。その男の子、C君にしましょうか。C君は、ちょうどハイハイからヨチヨチ歩きになり、そして冒険を繰り出していくような発達過程にありました。

ヨチヨチしていた頃なんて、トシさんはC君が気になってしょうがなかったんだと思います。一見、大統領のSP以上な気遣いをしておられました。ただC君は大統領でないので、勝手気ままに歩き出していくわけで、その気遣いも翻弄されていました。一見、その翻弄されるところがトシさんにとっては、より喜びになっていたように思いました。


ここのところ、C君はまさに冒険モードなんですね。ヨチヨチしていた足取りも、トシさんを翻弄しながら鍛えたおかげか、しっかりしてきて、それはそれは、あっちゃこっちゃへと駆け出していくわけです。さらにはその道中には、気になったものを口に入れてみたりと好奇心全開なんです。

トシさんはと言えば、はじめは口に入れるところを何とか阻止しようと懸命だったのですがね。なんでも口に入れて確かめる時期なんだと思えば、入れるモノの種類で阻止したり出したりなどの配慮をされるようになりました。

冒険モードの意を汲んでか、トシさんはC君との距離を少しずつ“つかず離れず”にしておられました。時には座って眺めるように。すると、時々にはC君もトシさんのところへ。さらに今度はスタスタとどこかへ駆けてみたり。スタスタと駆けた先を目で追いながら、あまりにも離れると少しだけトシさんもスタスタと。トシさんがこれを繰り返すことで、C君にとっての安全基地になっていることは間違いないんだと思います。


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翻弄される喜び
2023-03-11
ナニワ保育道

(※不慣れな方言や雰囲気を用いたことで、不適切な表現や文章が濫立しております。あらかじめお断りしておきます。堪忍してくださいね。)


「富岡保育園って、決まった時間にクラスごとに集まったりせーへんのですか?歌をうとーたり、整列して並んだりせーへんのですか?」

自宅謹慎中⁉︎いや療養中にナニワ金融道という元SMAPの中居君が若かりし頃に出演していたドラマを観ていた影響で関西弁もどきになってしまい申し訳ございません。

冒頭の質問は、園見学に来られる方の半数が抱くものです。お答えは「ありまへんで〜!」なんて軽々しくは、もちろんしません。きちんと順序立ててお答えしています。

気になる方もいるかもしれないので、今日は少しだけ紹介してみたいと思います。


まず、この質問をされる方にはおおよその裏事情があるんです。それは「小学校へ行ったら、ちゃんとできるんやろか!?」

つまりは、チャイムが鳴ったら席に座ること。体育の時間で前習えをして並ぶこと。音楽の時間に歌が歌えること。学校の先生の言うことをきちんとできるのかが心配なんですね。もしも出来なければ“うちの子がかわいそうじゃないか”“その親である私もかわいそうじゃないか”そんなところまでは、ここの裏事情には入ってないものとして考えていきたいと思います。


まず、チャイムが鳴ったら席に座るであったり、前習えをして並ぶこと、これは‥保育園でわざわざ教えなくても、小学校の先生から教わって、もののわずかな間で出来るようになります。そして歌を歌うことも同様です。

ただ、もしも保育園時代に、やりたくないにも関わらず、座ったり、並んだり、歌ったりを強要させていたら‥話しは別です。すでに嫌いになっているとしたら、いくら小学校の先生が上手に教えたとしても、反発しちゃいますよね。

この辺りの視座を持てないとしたら、それは子どもを過小評価し過ぎでっせ!と言わねばあきまへん。6歳にもなる子どもたちをナメたらあきまへん。


大事なのは【この環境では、何をすればいいのだろうか?と考えること】なんです。

保育園でいくら小学校の練習をしたところで、それは本物ではありません。楽しみではすれば良いでしょうが、小学校は小学校のプロの先生がいるわけですよ。保育園は保育園のプロの先生としてちゃんとせなあかんのです。

さきほども述べた【この環境では、何をすればいいのだろうか?と考えること】が出来る『環境作り』に努めなきゃいけません。もっと簡潔に言えば『子どもが考えることができる環境作り』です。

“考える”ことを習慣にしている子どもたちならば、どこの小学校へ行こうと、「いま、ここで、わたしは、ぼくは、何をすれば良いか」を自ら考えるわけです。

逆に、考える習慣なしに、保育園の先生に1から10まで言われるままな習慣であれば「せんせい、次は何をすればいいんですか」と常に指示を待たなきゃいけないですよね。


たいていこのようなナニワ節を連ねると「前習えしながらでも考えてんだよ!何にも練習せずに小学校へ行って出来ひんかったら、村上はん責任とれるんでっしゃろな!?」なんて、どやされかねません。

けれども、よくよく考えてみてくださいよ。僕も含めてブログ読者の皆さんで、前習えして並ぶことが快感だった人っていますか?鼻くそほじったり、砂いじりしたり、又は意識を飛ばしてたりしてましたよね!?自分が嫌だったことを“教育”というの名のもとにやらせるのは理不尽じゃないでしょうかね。

そして責任については、「逆に小学校一年生だけの責任ですか?」と、何の逆かが分からないような逆ギレをしてみたいと思います。僕たち乳幼児期に携わる保育者は、ひとりひとりの【子どもの心身の健康を守ること】が最上位の目標であります。それはつまりは、その子どもの【将来の幸せ】を願うものでもあります。僕たち保育者は、そのような目の前にニンジンを垂らしてかじらせるわけにはいかないんです。将来どんなことがあるか分からない、分からないからこそ、何があってもどんな時でも「僕には、私には、ありのままを認めてくれた、愛してもらえた経験があるから‥僕は、私は大丈夫だ」と思ってもらえるような【心の安全基地】とならなきゃいかんのです。


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食べたら、自ら歯磨きタイムや〜!
2023-03-10
禁断の人類史

あれから、どうなったんだよ⁉︎インフルエンザさんと手を結んだアイツは⁉︎って話しですよね。

彼は早々にインフルエンザさんとは“手打ち”にする予定だったんだそうですが‥そこへ、ある刺客が忍び込んできて失敗したようなんです。その刺客とは、内臓の弱り目に忍び込んでくる蕁麻疹ブラザーズたち。全身に加えて顔面までブラザーズたちが乱舞するもんですから、アンパンマンならぬ“パンパンマン”になってしまったそうで。好きな物を貪り(むさぼる)続ける生活から一転、現在は断食白湯生活をしているそうです。なので、彼はもう少し休むようです。


さて、彼が休もうと人類の歴史が大きく変わることなんてないことは誰もが知っての通りですよね。なんたって700万年の歴史ですよ。そんな数字出されたところで想像も把握もしづらいですけどね。

ブログ読者も含めて、もちろん彼も含めて、潜在的にこんな感覚でいませんか?「地球では神様の次に人間が一番偉いよね?」って。

ロボットは作るわ、ロケットを飛ばすわ、神様の領域に入ってまっせ〜!と言わんばかりの人類ですけども。


ある話しによると、そこんところは誤解であるかもしれないんです。

そもそも、人類の所有している、この自慢の“脳”ですけども。はじめはそこまで大きくなかったようなんです。が、あるものたちが進化した恩恵に授かったんですね。それは植物たちです。

植物の繁殖戦略として、動物の力を借りて生息域を広げたるために“果実”を実らせるようになったわけです。果実には、エネルギー源となる糖がたっぷり含まれているから脳にとって都合が良いんです。

さらに、果実を食べるようになると、人類はあることを考えなくちゃいかんようになるんです。それは果実が熟すタイミングや、また位置情報などの、大量の情報を蓄え処理することです。これは知性の発達に有効に働いたと言えるでしょう。

もうひとつ、さらにを付け加えるなら、植物の繁殖戦略も、気候環境の良さが条件であることです。もしも氷河期のようであれば、まず果実なんてあり得ないですよね。

つまり、何が言いたいかって‥現在の彼たち人類は、偶然、たまたま生き残っているに過ぎない生き物なんじゃないかってことですよ。


こんな話し、つまりは進化論的な話し進めていくと、ある話しも浮上します。それは、「そんな歴史なんてなくて、はじめから私たちは今の人類だった。そして私たちは神様が生み出してくれた特別な存在なんだ。」って話しです。

これは、堂々巡りしそうな論議になるので、「好きな方を信じればいいんじゃない?」と思っているのですがね。特別な存在よりかは、たまたまな存在の方が、おこがましさはないよな〜とも思うんです。


ちなみに果実を食べるようになった人類は、木の上での生活をより潤沢に送るために、視覚面も発達させていったそうです。距離感であったり、また色彩面であったり。さらには、脳が大きくなるにつれ、エネルギー消費も増してくるために、睡眠の質にも気をつけるようになったのだとか。小枝や鳥の毛などでこしらえた寝床が、睡眠の質を高めてくれ、さらに脳を大きくしてくれたようですよ。

※参考文献「禁断の人類史~人類は本当に賢いのか~」更科功


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人類
2023-03-09
産休育休中だからこそ必要な保育

先刻のこと、吉報が、とみほ村に届きました。

産休中であったクルーからです。無事に出産することができた知らせでした。

なにより母子ともに無事であること、これにまさるものはないです。ほんとうに良かったです。無事に生まれてきてくれてありがとう。そしてお母さんおつかれさま。またご家族の皆さま誠におめでとうございます。


さて、出産後には、仕事上で言えば、“産休”から“育休”扱いになるわけです。産休育休制度は、世の中の風潮的に、大企業だけでなく、中小企業だって整ってきているものです。もちろん富岡保育園も例外ではありません。

ただ、最近、産休育休扱いであるがゆえに、不利益をこおむっているんじゃなかろうかと思えることに出会していたので、メモがてら記しておきたいと思います。

それはある市町村で、保育園への入園希望を精査するものとして、家庭の状況などをポイントで整理していく書類があるのですが‥産休になるとマイナスポイントになるんですって。これって遠回しに「産休になったんだから、上の子どもたち、自宅で面倒みれるよね!?」ってことですかね?

(※笠岡市が産休育休でポイントがマイナスになるかは、まだ調査できていません。今後調べてみたいと思います。現在のところは、笠岡市は待機児童ゼロ、乳幼児施設の定員に対して空き状況があるのでポイントの有無に関係なく入園できています。)

話しを戻しますと、果たして、産休だからと言って自宅で上の子どもの面倒をみるのが当たり前⁉︎適当⁉︎なのでしょうか?

この制度を適応している市町村のお偉い様方たちと、よーく話し合わなきゃいけないんだと思うんですがね。少しばかり想像してみて下さい。例えば上の子どもが3歳くらいのやんちゃ盛りで公園に誘われた時、産休中である妊婦さんは、どれくらい付き合えるでしょうか?子どもはまだ遊びたい、でも母はしんどい。そうなると保育園に行った方が賢明なんじゃないかって思いませんかね。

これは、出産後の育休中に当てはまりますよ。おっぱいやミルクの時間だって不定期ですし、母子ともに体調が整いにくい。けれども、例えば上の子どもが3歳くらいのやんちゃ盛りで‥結果は同じで、保育園に行った方が賢明ですよね。

つまりは【産休育休中だからこそ】ポイントをマイナスにするんじゃなくて、プラスにしてあげなきゃいけないんですよ。僕はこれからは『妊婦さんに優しい自治体』が頼りになる時代なんだと思っています。


ちなみに、上記の意見をつらつらと言うと、たいていこのような反論もおきます。

「昔は、家で面倒みるのが当たり前だったんだぞ!甘やかしとるんじゃないか!」論です。

これには、2つだけ述べておきたいことがあって‥1つ目は、昔と今とで、“家”そのものが変わったことです。昔の家にはお爺ちゃんやお婆ちゃん、また近所にも親戚などもいたり、公園に行けば馴染みの人たちがたくさんいたものです。しかし今の家には両親と子どもだけ。隣の家の人の顔も知らなければ、近所での交流もない、公園に行けば知らない子どもとトラブルにならないかヒヤヒヤしながら見守るといった状況なんです。

そして2つ目は、当たり前に面倒を見ていたのは、あなたなのでしょうか?それとも奥さまなのでしょうか?どちらなのでしょうか?たいてい、市町村の自治体の実権を握る方々の世代で言えば、ご主人にオムツ替えでもさせていたら姑さんからクレームがついていたんじゃないでしょうかね。すると、ミルクをあげたりオムツ替えをしたりしながら、それでいて上の子どもを同時に面倒をみるだなんて大芸当はほとんど経験ないんじゃないでしょうか。(大変失礼極まりない文章になっています。ふんぞりかえっているお偉いおじちゃんに話しかけていると思って下されば幸いです。)


ブログ読者の方も含め、【妊婦さんに優しい】をキーワードに、あんなことや、こんなことがあればいいのに!っと思うものがあれば、また教えて下さいね。叶えられることは、みんなで1つずつ実現させていきましょう。

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2023-03-08
インフルエンザさんと副園長村上

雨の日も風の日も、そしてインフルエンザの日も休まず連載しております、副園長ブログです。ただいま副園長村上39.9度を観測⁉︎いや計測しております。

ちなみに、たまらず、かかりつけ(笠岡市 木野山病院)に受診し、オセルタミビルというインフルエンザの特効薬らしきものを飲みました。(もしかすると、副作用⁉︎で、文章が支離滅裂になるかもしれませんが、お許しくださいね。)


今日のブログは「なぜ副園長村上がインフルエンザにかかってしまったのか?」を、科学的根拠では無く、まったくの村上の主観で答えていきたいと思います。

まず、第一に甘くみていたのでしょう。コロナウイルスに関してはたまたま発症せずに、その上で免疫を整えることにかなり重点を置いていました。

しかし、このたび(昨週末から)富岡保育園でのインフルエンザ流行期には、夜更かしをしてお酒を飲んだり、運動も不足(2日間ほどラジオ体操サボってました)していました。また私用が重なり、現場クルーたちに対して笑顔や感謝が欠けていたことは、間違いなく確かです。

まさに「インフルエンザさん!免疫落としといたから、どうぞ、いつでも入っておいで〜!」と誘っているほどでしょう。


ただいまの症状を記しておきますので、もしよろしければご参考に。(参考にする状況にならないことを願います。)

39.9度の発熱。咳、くしゃみ。寒気による震え。関節痛。頭痛。大量の発汗。

まさに、インフルエンザの正統派、王道の症状のようです。

そして、ここからの記述はさらに科学的根拠がありませんので、読み流していただきたい。

現在、飲んだり食べたりしているもの。ポカリスウェットをがぶ飲みしています。(すでに3リットルくらい)後はアイスクリームと、フルーツゼリーと、シュークリーム。そしてドーナツを食べました。食欲が出てきたので、そろそろインフルエンザさんを撃退できるんじゃなかろうかと思っています。

※もしも、このブログを現在自宅療養中である園児に付き添っている保護者の方がいましたら‥副園長村上の個人的な意見ですが、「病気の時くらいは好きなものを食べればいいんじゃないか」論を唱えておきたいと思います。


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★副園長村上への御用のある方は、来週にして下さると嬉しいです。(お急ぎコースの方は09X33715648まで宜しくお願い致します。)

2023-03-07
脳と腸

受験シーズンともなると、精神的なストレスからお腹が痛くなったことなんて思い出しませんか?

これが深刻化すると、下痢や便秘を繰り返す過敏性腸症候群(IBS)と診断されるそうです。

さらに腸の調子が悪くなると、脳の働きにも悪影響を及しちゃったり、余計と不安が増すんだとか。(脳腸相関)


実はこの現象には、『腸内細菌叢』(ちょうないさいきんそう)が関わっているみたいなんです。

ヒトの腸内には、およそ1000種類、100兆個もの腸内細菌が棲んでいると言われています。ヒトの消化酵素で分解できない成分を分解するだけでなく、ビタミン類や乳酸、酪酸など、私たちの生命維持に有効な物質をつくり出してくれています。

また、病原菌の繁殖を防ぐとともに免疫細胞を刺激して、私たちの免疫機能を調整する働きも担っています。

ちなみに、個人が持つ腸内細菌叢の形成にも、脳と同様、「感受性期」があるんです。3~5歳くらいまでに、私たちが生涯を通じて持つレギュラー菌の構成が決まるんです。

(※乳酸菌がたくさん入った健康食品などがよく売られていますが、お腹の調子は良くなるかもしれませんが、レギュラー菌が大きく変わるわけではありません。また抗生物質を飲めば、病原菌だけでなく腸内細菌の組成も大きく変化してしまいますが、時間の経過とともにもとの腸内細菌叢に戻ります。つまりは『乳幼児期までにつくられる腸内細菌叢は、その人の心身の健康の土台となる』ってことです。)


ここで、ひとつの問題提起があります。それは「過剰なエタノールなどによる減菌消毒が徹底される日常が、腸発達の感受性期にある子どもたちにどのように影響を与えているか」です。

この問題に対して、コロナ前の日本人の子どもたちのデータが無いうえに、コロナ渦の子どもたちが大きくなるまで調査しないと分からないことが多分にあります。

けれども、頻繁な消毒が腸内細菌叢の発達に何かしらの影響を与えている可能性は無いと言えるでしょうか?


腸内細菌叢は「幸せホルモン」と呼ばれる“セロトニン”の産出に関わっています。セロトニンの90%は腸に存在するんですよ。セロトニン不足が、うつ病やパニック障害などの不安障害の発症リスクに関与することはすでに分かっています。それだけ腸は「第二の脳」と言われるほど大事なんですね。

いっそう、冷静に長期的な視野で子どもの育ちを見守っていく必要があると、再認識しております。

(※参考文献「マスク社会が危ない~子どもの発達に毎日マスクはどう影響するか?~」京都大学大学院教育学研究科教授 明和政子)


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セロトニン放出中!?
2023-03-06
3月生まれのお友だちを紹介

ぽかぽか陽気に心も体もふわっとほぐれる季節。そんな素敵な3月に生まれてきてくれてありがとう。

と、いうことで、本日は3月生まれのお友だちのご紹介です。


A君(3さい)

大好きなものは、ママとパパ。恐竜。土や砂や水や泥遊び。K先生の背中。少しずつ好きなものが増えて、心地よさを見つけているようです。

絵本「まいごのたまご」や図鑑「きょうりゅう」がとにかくお気に入りで、それを眺めながら入眠するのが、A君の安眠のヒ・ケ・ツ。

スコップでお鍋の中に土を入れておままごとや、戸外遊びもダイナミックよ〜。最近は、お友だちとの関わりも増えて、「Bちゃん」「Cちゃん」と名前を呼んだり、「A君」と呼ばれたりしながらコミュニケーションをとり、お友だちの良さや楽しさにも気付いてきました。

最近、変わったことは、外に行く時、靴を履くようになったこと。「A君のくっくない〜!」と知らせ、先生と一緒に見つけたら、自分で履いて遊びに行けます。靴だけでなく、タオルやコップ等自分の持ち物の把握や、準備、片付けにも挑戦中!意欲的〜。

お絵かきも大好きで、仲良しのBちゃんと一緒に、紙いっぱいに(紙以外のところにも)アートしてます。

あふれる好奇心のかたまり、A君です。


P君(4さい)

お友だちが困っているとすぐ伝えに来てくれるのですが、決して大きな声で主張することなく、先生たちの耳元でこそっと教えてくれるんです。優しさがにじみ出ていて嬉しいです。

最近、鬼ごっこ等、ルールのある遊びに興味を持ち、「鬼ごっこしよ〜」と誘ってくれます。鬼になるより逃げる方がいいけれど、鬼ごっこでタッチされたらスッと代われる素直さにLOVE。

絵本のゾーンで紙飛行機を飛ばして遊ぶことや、戸外で丸太を渡ったり、築山からジャンプして距離を競ったりするのもマイブームの様子です。遊びも、眠る時も、トイレも、仲良しのQ君R君といつも一緒。お友だちと意見を出し合い、遊びを考え出して面白く進化させる様子が頼もしい!

遊びに夢中になりながらも「P君、しっこ行ってくるー!」と言葉で伝えるのが上手になったね。自立・自律が感じられます〜。

お昼ごはんの時、おかわりしようと席を立つけれど、立ち止まっている・・・?それはね、ウフフ。お台所の先生たちの「おいで〜」を待っている、P君です。


※とみほ村だより3月号を参照しています。


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2023-03-05
モノクロな美しさ

影も消えつつある、夕暮れどき。4人の先生たちの後ろ姿は、どこかモノクロのようでありました。切なさであるのか、それとも背中を押すようなものであるのか、そのようなグラデーションが、余計とその後ろ姿を美しくさせていました。


昨日のこと、都心部からの地方体験、笠岡市定住促進センター主催「いくじもケーション」の参加家庭1組目が、とみほ村へ遊びに来てくれました。

※いくじもケーションとは、仕事と観光を兼ねたワーケーションプログラムに“育児”も加えた、笠岡市脱人口減少消滅地方都市計画の1つです。

木曜日、金曜日をとみほ村で暮らして頂き、土曜日、日曜日は白石島へ行く予定になっているのです。つまりは、昨日のことに、この家庭とはお別れになるってことなんです。日が暮れはじめると、それはお別れの時間が近づいていることでもあります。

ひとりの先生は、その家庭の子どもと、その日暮れを背景に、お外で遊んでいました。転がっているダンボールを投げ合ってみたり、サッカーボールを蹴り合ってみたり。ふたりの声が、その背景と、こだましながら、その他の子どもや先生たちにも聞こえているのです。

それはどこかで「もうお別れって、さみしいな。もっと一緒に遊びたいな。」なんて気持ちが映し出されているようでもありました。


とみほ村にある私設公民館とみほ村文庫にて、お仕事をされていた保護者の方がお迎えにやって来られました。その時間がやってきたんですね、お別れの時間が。ほんの2日間ではあったのですが、都心部からの受け入れにあたって、いっそう心がけた“おもてなし”の気持ちが、とみほ村をいっそう“実家”のような空気に包んだようでした。

お別れの時間、お子さまと保護者を送る、その4人の先生たちの後ろ姿。手を振りながらかける愛ある言葉。それが何色かの糸で伝わっていくのが目に見えて分かるほどだったのです。


勇気をもって、とみほ村へ遊びに来てくれたT様ファミリー。このご縁に感謝し、今後も繋がっていくことをとみほ村一同願っています。そして、無事に白石島へ到達できることも。

かならずや再会できること、そしてその際には「おかえりなさい」とお迎えすることを誓い‥心身ご自愛のうえ、笠岡市を存分に味わって下さいね。


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2023-03-04
とりあえず土を掘るみたいです

昨日から、笠岡市定住促進センター主催の「いくじもケーション」のプレ開催がはじまっています。

と、言ったところで、ブログ読者には「なに、それ?」って疑問符しかつかないでしょうから、順序立てて説明しますね。

「ワーケーション」という、「仕事と観光がセットで出来まっせ〜。だから、うちの田舎にも、おいでんせ〜な。」的な企画が、現在、全国各地の地方で取り組まれているんです。

目的は、いわゆる「都市から地方に移住しませんかね?都市には無い田舎ならではの良いところあるんだよ?どう?来てくれたら嬉しいんだよね。うちの地方、このままだと人口減少して消滅しかねないの。」という、つまりは地方の人口減少対策なんです。(他にもあるだろうけど、ザックリとはこのあたりが目的でしょう。)

笠岡市も、人口減少、消滅地方都市としては、全国でも負けず劣らずの存在です。5年で5,000人は減っている様子です。

そこで、笠岡市もこの「ワーケーション」に目をつけたんです。そして、それだけでは他の地方との差が生まれないのではないかと工夫して、「じゃあ、育児もいっしょに手伝えるよね?それじゃあ、ワーケーションに“育児(いくじ)も付けちゃおうよ!だったら“いくじもケーション”ってのは、どうかな?」といった運びで決まったんじゃないでしょうか。(あくまでも、ここは想像の範囲です。)

そしてですね、その“育児”部門で「じゃあ、どこの団体にフォローしてもらう?」と、主催者たちがいろいろ考えたんだと思うんです。笠岡市には19の乳幼児施設があって、どこの施設も養護と教育については国の水準をきちんと満たしています。つまりはどこに行っても最良の“育児”のフォローができるんだと思うんです。

結局のところ、このたびは、たまたま富岡保育園が会場となりました。が、会場となり準備を進めていくうちに、たくさんの気づきがあったので、ブログ読者の方と共有してみたいんです。


まず、「都市にあって、地方にないもの」逆に「地方にあって、都市にないもの」このあたりを整理整頓することが大事だと再認識しました。そして整頓したところで、「じゃあ、地方の強みは〇〇だから、ここを余計と大切にしようよ!」と、保育実践を振り返ることができるんです。(逆に言えば、地方には当たり前にあるものが、実はめちゃくちゃお宝なんですよ。例えば“土”とかね。)

例えば、都市の保育園で季節を感じるために玄関口のモニターに富士山の画像や鳥のさえずり音が流れるとしましょう。もしもこの取り組みを笠岡市富岡保育園でしていたら、僕はズッコケますよ。「振りむいたら、応神山があるやん!耳を澄ませば本物の鳥の鳴き声聞こえるやん!」ってね。

昨日、プレ開催参加者の子どもたちが、玄関を開けて、そしてすぐさま行ったこと。これは転がっていたシャベルを使って土を掘ることでした。そして次に行ったこと。それは築山を走って、上っては下り、上っては下りでした。とにかく夢中で身体を動かし汗を流していましたよ。

“いくじもケーション”に参加させてもらうことで、「子どもにとって本当に必要なもの」「地方だからこそできる保育」この2点を学ぶことができそうなので、随時学びをシェアしていきたいと思います。(地方の乳幼児施設の先生方、参考にできるところがあったらしてみて下さい。)


そして、ここからは、保育園の先生としては、あつかましい、おこがましい意見にはなりますが‥ワーケーション(笠岡市の場合は“いくじもケーション”)の目的を果たすためには、もちろん参加者(都市から)の満足度を上げることが重要でもあるのですが、それ以上に鍵を握る点があるとも思っています。

それは、原住民(笠岡市の場合は笠岡市民)たちの【当事者意識】を育むことです。

「“いくじもケーション”!?何それ?ふーん、行政の取り組みね。人口減少なんて無理ゲーでしょ。せいぜい頑張って。」なんて、意識が市民に蔓延していたら、いくら主催者や参加者たちが頑張って、満足していても目的は果たせませんよ。

「“いくじもケーション”!?何それ?へ〜、おもしろそうじゃん!私たちにも、何かできることあるかな?」なんて、意識が出てくると、さらにその目的(脱人口減少消滅地方都市)を果たすための他の取り組みだって出てくるはずなんです。


実は、このたびの“いくじもケーション”の取り組みについては、富岡北地区では住宅回覧板で回して知らせました。(なぜかって、地域住民全員がインターネットなどをしているはずがないからです。)

そして先日のこと、あるご近所さんから「今度、その“いくじもケーション”がある日に、富岡保育園にワンコインランチ食べに行ってもええかな?」なんて、お声がかかったんです。

子どもを守ること、まちを守ること、未来への希望を守ること。どれも、大きく壮大なようでいて、本当は目の前の身近な小さなことを大事にすることから始まることです。

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木で、くつろいでみましょう。
2023-03-03
プレゼン原稿全文紹介します!

“おかえりなさい”この言葉には、どこか中毒性のようなものを感じます。


昨日、東京から“とみほ村”にもどったところ‥会う子ども、先生たちが口々に「おかえり〜!むらかみ先生!」とね。それはオリンピックで金メダルを獲っただとか、エベレストに登頂できただとかの類いに声をかけてくれるんです。めちゃくちゃ嬉しかったのですが、ついつい恥ずかしがり屋なもので。

帰る場所がある、待っていてくれる人がいる。これが実のところ、頑張ることや冒険することの“源泉”になっているんでしょうね。(心の安全基地の理論)

僕については、本当にありがたいことに、その場所や人がいてくれるわけです。もっと素直に感謝しなきゃいけませんよね。


では、今日は予告通り、2月28日に開催された「社会福祉ヒーローズ2022」で、僕がプレゼン用に作成した原稿を全文紹介したいと思います。当日は興奮のあまりアドリブも加わりましたが、ほとんどこの通りに10分間語ってきました。目の前には審査員や観覧者がいましたが、実際には“おかえり”と言ってくれる人たちの顔が浮かんでもいました。


(全文)

ありがとうございます!村上たいしです!

ありがとうございます!村上たいしです!

ありがとうございます!村上たいしです!

岡山県笠岡市、社会福祉法人伸成会富岡保育園の‥太い志をもちます村上太志です。


僕はこの会場の誰もが知らないであろう田舎町からやってきた、何者でもない、ただの人です。キラキラした皆さんを前に、大変武者震いをしているんです。ただ、この時間を、精いっぱい感謝し楽しみたいと思います。



それでは、今日は僕の37年間という短い人生のうちから、3つのお話しをしたいと思います。勇気が出るお話しです。たった3つです。



最初の話しは『人生には無駄な時間が必要である』です。

僕は高校時代、勉強が嫌いだったにも関わらず‥進学校に行っちゃいました。神様のイタズラでしょう。そのイタズラのおかげさまで、もちろん勉強にはついていけれず、学校をサボるようになりました。ついでに家出なんかもするようになりました。片道100キロ以上の街まで自転車でいったこともありました。

ただ、依然、落ちこぼれは変わりません。卒業後の進路にさまよっていました。

やりたいこと、夢、目標なんてカッコいいものはまったくありませんでした。

そんな時に、当時の担任の先生から「幼稚園へのボランティア」をすすめられました。 

1日だけのつもりで行ったんです。それが気づけば1ヶ月学校を休んで幼稚園へボランティアに行っていました。

なぜでしょうか。それはそこで出会った子どもたちからお兄ちゃんまた明日も来てね、先生たちから今日はとても助かったよと言われて嬉しかったんです。【社会から必要とされる喜び】をはじめて知ったんだと思います。

これが保育園の先生になろうと思ったキッカケです。



それでは2つ目にいきましょう。2つ目は『子ども主体の保育と出会い、人生が変わる』です。

無事に保育士の資格をとり、現在働いている保育園に就職した僕は。今の僕からは想像もできないほどに、さわやかな男性保育士でした。キラキラした瞳と汗を流し、子どもたちを楽しませることに一生懸命でした。もちろん非常にやりがいを感じていました。

はーい、みんなー!集まってー!今日は、みんなでお雛さまの折り紙をしようね。それじゃあ、まずは村上先生が手本を見せるから、よーく見ててね。」なんて感じです。

しかし、やりがいを感じる反面、ある疑問を持つようにもなりました。

子どもたちを楽しませることが得意になればなるほど、子どもたちをコントロールすることが上手になってくるんです。果たして本当にこれでいいのだろうか⁉︎そんな疑問です。

僕は幼少期、海や山に囲まれて育ちました。3歳くらいから自転車で町中をブラブラしていました。いっしょに遊ぶ友だちは、近所のお兄ちゃんやお姉ちゃん、また年下の子もたくさんいました。また地域には雷オヤジや、飴ちゃんをくれるおばちゃんなど、さまざまな方たちに見守られながら、あるがままに育ちました。大人からコントロールされた記憶があまりないんです。

けれども、どうでしょうか。僕は保育園の先生になって、子どもたちをコントロールしているではありませんか。

そんな疑問を抱えている頃、30歳くらいで副園長となり、そして東京の、ある保育園に勉強に行くことになったんです。

ある保育園での保育実践に出会った瞬間、「これだ‼︎」と思ったんです。

先生たちはクロコのような存在。大人に何かをさせられるのではなく、子どもたちは自ら考え判断し遊びを選んで没頭していたんです。

善は急げとばかりに、東京から帰った1ヶ月後、201711月から富岡保育園で子どもが主体となる保育実践大改革をはじめたんです。

手始めに‥大人がコントロールできない環境作りをしかけていきました。

年齢別のクラスの壁、固定担任制。

鉄筋の大型固定遊具、運動会や発表会、参観日。

壊して、壊して。やめて、やめていったんです。

保育とはこういうものだといった概念をとにかく打ち壊してきましたから、それ相応の炎上はありました。

けれども、仲間たちの試行錯誤する情熱と、子どもたちの変化していく姿に、改革の手を緩めることはありませんでした。

大人が大人都合をやめたことで、子どもたちは自ら遊びを開発するようになっていきました。

『子どもが、子どもの時間を生きている』そんな姿に、やってよかった!これからも、どんどん改革を進めていこう!

そう思っていた矢先‥

個人的なことになりますが‥201810月、突然、悪性リンパ腫ステージ4だということが発覚したんです。何もしなければ余命2ヶ月だと告げられました。そしてその日以降、10日間ほどで体重は15kg減り、みるみるうちに歩けなくなっていきました。

皆さんならどのように思うでしょうか?絶望して生きることをあきらめるでしょう?

僕の場合、治療中‥保育園の仲間や友人、家族、医療や福祉に携わる方々が僕をあきらめずに応援し続けてくれたんです。絶望する暇なんてなかった。絶対に生きて帰らなきゃと思うしかなかった。そしてそのお陰で復活することができたんです。

僕は「みんなに恩返ししたい、そして社会に貢献したい」そんな気持ちから、より子ども主体となる保育改革に励んでいったんです。



そして最後のお話しは、その『保育改革の現在、そして未来』についてを語りたいと思います。

皆さんは『ひとりの子どもを育てるためには、ひとつの村が必要である』というアフリカのことわざをご存知でしょうか?

子どもは親だけでなく、地域に暮らすいろんな人たちからので育つという意味です。

子どもたちが主体となる保育改革を進めていくうちに、この、ことわざのように、それは地域を巻き込んだものとなっていきました。

近所のおじいちゃんやおばあちゃんが、いっしょに子どもたちと給食を食べてくれるようになりました。

小学生、また中高生が放課後、子どもたちの面倒をみに来てくれるようになりました。

富岡保育園は今、保育園という枠から、ひとつのとして生まれ変わろうとしているんです。

思えば、僕自身、いろんな世代の子どもや大人たちが集う、ごちゃまぜな地域で育ちました。今、取り組んでいることは、そういった場を、取り戻そうとしているのかもしれません。



スライドin


奇跡的にもらった第二の人生、感謝の気持ちを忘れず、社会福祉法人の使命である社会の幸せのために、子どもを真ん中にしたまちづくりに、この命をかけていきたいと思います。



本日はありがとうございました。


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2023-03-02
鼻の下を伸ばしながら頑張ったよ

長々とネタにしてきました全国社会福祉経営者協議会が主催する「社会福祉ヒーローズ2022」が、無事閉幕したことをここに記します。

あらためて、このような機会を設けて下さった主催者ならびにスタッフの方々。また、出場へ向けて背中を押してくれた法人の仲間たち。あらゆる人たちのお陰様で活躍させてもらっていることに感謝します。そしてもちろん糧にしてさらなる精進をしたいと思います。

実はこのたびは参加者サイドではあったのですが、妙な癖から「もしも自分が企画者サイドだったら」なんて立ち位置からコッソリ学ばせてもらってもいました。プロのイベントスタッフたちですから、それはキメの細かいところまで配慮されているわけです。

ただ1つ疑問に思っていたこととして、13時スタートであるにも関わらず、9時30分集合。そして登壇者一同(6人)は同じ待合室に入るわけです。ついでに言うと、本番当日のリハーサルはありませんでした。

ご想像してみて下さい。ほとんど顔を合わしたことがない登壇者6名。高層ビルの中にある大ホールにて、プロのイベントスタッフがせっせこせっせこしている中をくぐり、各メディアがそぞろそぞろに集まっていくところをモニター越しに見ながらね。また関係者の皆様が待合室に寄って下さっては「緊張するよね」って何度も優しく声をかけて下さるわけですよ。

これってね、実のところ登壇者6名を極限な緊張状態に仕立てあげたかったんじゃないかって振り返るんです。待合室に届けられた高級なお弁当なんて本番が始まるまで誰も手をつける雰囲気じゃありませんでした。誰かがちょっと場を和ませようとしゃべってはみても、原稿が頭の片隅にあると、それは長続きするもんじゃないんです。僕によればトイレなんて何度行ったか分からないほどです。

ここらあたりで僕はこうも考えました。「集合時間をもっと遅くしたらよかったんじゃないか」って。ただ、ここにプロデューサー(ドキュメンタリー映画監督)の思惑が入っていたことは、登壇後の打ち上げで、明らかになったんです。

それは、その極限の緊張状態を3.4時間ほど“共有”することで、“仲間意識”が生まれるんです。本番が始まってからは、もちろん自分のプレゼンを成功させるために懸命ですが、その次には仲間(登壇者一同)が無事にプレゼンできることを心から祈っていたんです。舞台裏では、ひとりひとり終わるごとにハイタッチしていましたし、その瞬間が本当に嬉しかったんです。


本当にありがたい話しではあります。プレゼンへ向けてプロのコンサルを受けることができたばかりか、極限の緊張状態でステージにあがる体験もさせていただきました。そして、さらには社会福祉でも、それはさまざまにある業種の方々と、その情熱を共有し合い、そして仲間になることができました。

特に、これから“社会福祉”という分野に日本は比重が高まる中では、その業種の垣根を超えて知恵を出し合い助け合わなければならないと思うんです。今回の機会により確信したこととして、やはりデジタルなものでは達せられない、人と人が直接交じ合って繋がるものは大きいことです。今年は、ヒーローズ行脚(仲間たちが活躍する法人へ)も含めて、より“社会福祉”の展望を広げる取り組みに拍車がかかりそうです。


にしても、カッコいいことばかり綴っていてはアテにならないでしょう。ゲストの松本まりかさん、とてもとても美人で、その妖艶さも含まれた声で、名前を呼ばれると、それはそれは鼻の下が伸びていたことを自覚しています。そして、審査員からの非常にありがたいお言葉。なんとこの副園長ブログを村上太志の予習がてら目を通して下さっていたんですってね。その審査員の方は、なんでも学生起業家だそうで、その身に余る快活なコメントには大きく励まされました。本当にありがとうございました。(※副園長ブログは雨の日も風の日も毎日更新していますので、是非これからも目を通して下されば、うん、嬉しいです。)


現地で(東京都大手町三井ホール)もしくは、YouTube生配信などで、観覧のお付き合いをして下さった皆様、お忙しいなか誠にありがとうございました。こんな村上、あんな村上でもやれるなら「わたしも、おれも、やったるで!」なんて思って下さると尚幸いです。

(※明日あたりに、プレゼン用に作った原稿を紹介したいと思います。)


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準備段階の会場
のどを通らない弁当群
2023-03-01
「やる」よりも「いる」ことから

ハイヒールの甲高い音や、パソコンのキーボードをテンポ良くたたく音が、こだまするようなビルの一画にて珈琲をすすりながらブログを綴る筆者である。

片手には「新地方論~都市と地方の間を考える~」小松理虔さん著書を持っている。そうなると、否応がなく、岡山県や笠岡市と、目の前に並ぶビル群が割拠する都市東京を比べざるを得ない。と、言いつつも好き嫌いや、合う合わないの世界もあるので、個人的主観になるのは許してもらいたい。

パッと見、つまり直感的には都市東京は均等なんです、たいてい。建物や道や、植木なども、たいていが均等に秩序よく作られています。(だからなのかは定かではないが、道が覚えにくく、よく迷ってしまう筆者。)そのたいていに、もしかすると人間までも入ってんじゃないかってほどに、通勤する人たちも均等に写る。

そこへ来ると、岡山県や笠岡市で言えば、無秩序が蔓延ってはいる。その最たるものが“土”なんじゃないかとも思っている。土って当たり前にあるようで、都市東京では踏まない日なんてよくあるのではないでしょうか。そこへ来ると、笠岡市なんて地方は、ハイヒールよりもスニーカーの方が向いているかもしれませんね。


さて、小松さんの著書にあげられている「いる」と「やる」についての考察。実は、この点については、富岡保育園、いわゆる“とみほ村”でも、ここ数年の経営方針に汲まれてんじゃないでしょうか。

細かな指摘はご遠慮してもらいながら、つらつらと記していきますとね。まずは、「社会福祉法人というコミュニティは何のために作られているのか」との問いに正面からぶつかってみると、“社会の幸せのため”だって、真っ当な答えが出てくるんです。

そこへ来て、コロナ渦でありありと実感できたことは、介護施設などに比べて保育施設の方が、経営的な保障がされている、という事実です。経営的となると誤解が多分に生まれそうなので、ここは補助金と記しておきましょう。コロナ渦で施設を休園にするような事態に陥った場合とより限定してみましょう。介護施設はその日の利用人数に対しての補助金が発生するのに対して、保育施設は在籍人数が焦点になるんです。この違いは、施設長の方が一番理解できるんじゃないでしょうか。

利益を生んでナンボの業界ではないことと、低賃金だと言われてはいるがある程度の保障があること。このあたりをひっくるめた上で次に読み進めてもらいたいと思うんです。

そもそも「乳幼児に対して成果を求めるのは何でだろう?」との問いです。ブログ読者の方は何でだと思いますか。

“〇〇すると〇〇チカラが身につきます!”って文言が溢れかえっちゃっているんですけどね。それで言うと、たいていは“三つ子の魂〇〇”なんて言葉を盾や矛に論破されるところもあるのですがね。僕はこのあたりには「やる」ことが大正義に働いているんじゃないかって思うんです。うまく説明できそうもないのですが、ここに都市的思考が伺えるんです。

そうなると、〇〇チカラが身に付かなかった「やる」ことが出来ない人は、どうなるのでしょうかね。排除されていくのが目に見えているじゃないですか。もちろんそのような秩序だった割拠した世界では良いかもしれませんが、どことなく珈琲をすすりながら、ビルの前を通りすがる人たちはうつむいてしんどそうですよ。

富岡保育園では、「やる」よりも、まずは「いる」ことを保障できる居場所としてあり続けたいなと思っています。なにもやれなくても、ただここに「いる」ことで安心できるような場所です。その上で「やる」ことが出来るようになっても構いません。でもまずは「いる」ことが出来る場所です。国からの補助金や、社会福祉法人としての使命からして、それが可能な範囲なんです。今後“とみほ村”のような場所は、各地で求められていくと予言しておきましょう。そのためにも、まずは“とみほ村”の平和を持続させる責任があると思っています。

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※本日9時30分から最終リハーサル(社会福祉ヒーローズ2022)があります。本番は13時からです。(YouTube「社会福祉経営者協議会チャンネル」で生配信ありです。)

2023-02-28
副園長村上は現在、東京です。

中国では“花咲爺”(はなさかじじい)のことを“花神”(かしん)というんだそうな。

無論、ブログ読者は、「花咲か爺さん」という昔話を知っているのではなかろうか。枯れ木に花を咲かせた、あのおじいちゃんである。ただ、ここで注釈をつけるなら、その枯れ木が「花を咲かせたがっているか否か」を見極めなくては、それは無用に終わるのでしょうね。

冒頭から与太話を綴っている筆者は、現在は岡山県笠岡市から電車や新幹線などを乗り継ぎ、首都、東京都に至る。理由は、明日の「社会福祉ヒーローズ2022」登壇へ向けてのリハーサルにのぞむためでもあり、そしてたった今終わったところなのである。すこしばかりか、この臨場感が伝えられたであろうか。

その冒頭に出てきた『花神』とは、道中に読み耽っていた(ふける)司馬遼太郎先生の著書である。時代は、幕末から維新。ただの町医者であった大村益次郎(村田蔵六)が、時代に必要とされ、なんと官軍(倒幕軍)の軍事的大将となった話しをそぞろそぞろに綴った物語である。面白いもので、主人公の蔵六(大村益次郎)は、どれだけ時代に流されその役割や偉い立ち位置に変わろうとも、常に豆腐をアテに酒をひとりでわびしく飲むのですね。何がいいたいかって、町医者、つまりは百姓出身の自分を買い被るわけでもなく、勘違いするわけでもなくです。自分の能力を客観的にそして正確に見極めた上で必要とされた職務をまっとうするのです。

蔵六を“花神”、つまりは“花咲か爺さん”に例えたことには、そのように意地悪爺さんに出会おうとも、愛犬に悪戯されようとも、殿様が通りかかろうと、自分の能力を過信することなく、誠実にまっとうしたところに、その意があるのではないでしょうか。

脱線しているようで、していない、この冒頭から続く与太話。蔵六が、倒幕後に、反官軍に立ち向かった(彰義隊など)その土地が、「社会福祉ヒーローズ2022」の会場付近なんじゃないかと思うんです。大手町三井ホールが現地ではあります。その物語にも大手門などが登場してくるのですよ。ついでに三井なんてのも、江戸時代からの富商であって、維新戦乱後に数少なく残った富商の1つでもあるんですね。


与太話を綴ることには、意味があると思っています。この登壇は、村上太志という私(わたくし)個人が何かが凄いだとかでは無いのです。偶然にも、時代が“社会福祉”であったり、“保育”であったりに興味や関心が高まっていることと、その上で今後この分野において発展を望まなければならない国の時勢なのです。

そしてその時勢に、さらに偶然にも、大病を患ってみたりしながらも、そのコミュニティにおいて重宝されているストーリー性に富んだ人物、つまりは村上太志がいたわけなのです。

自らで重宝と記すことに、やや抵抗があったにせよ、村上太志は自他共に認めるほどにコミュニティ内で愛されています。それも何かが特別であるわけではなく、偶然に偶然を重ねながら、それでいて愛されていることを自認しているからでしょう。


リハーサルには、思いの外、スタッフの多さに驚いたこと。そして司会の女性の美貌につい目が泳いだこと。それらを除いては、自らを勘違いせずに客観的しながら楽しめたんじゃなかろうかと思うんです。ある種、“村上太志”という1つの個体を通して、どのような体験ができるのだろうかと、ウキウキしているところもあります。


明日、2月28日(火)13時から、YouTubeでも生配信されるそうです。(社会福祉経営者協議会チャンネル)ちなみに、僕の出番は6人中の3番目になります。(生配信後も、YouTubeには残るんじゃないかな)

ちなみに、ゲストは、芸能界で煌びやかに輝かれている、松本まりかさんだそうです。美貌の光る司会者と、妖艶さ漂う松本まりかさんの間で、田舎者がどんなコメントをできましょうに。

★とみほ村サポーター(ボランティア・インターンシップ)・園見学・保育実習・古民家一時保育阪本屋・ワンコインランチ・私設公民館とみほ村文庫・就職希望のお問い合わせはホームページTOP電話番号から宜しくお願い致します。(明日は副園長村上は富岡保育園に不在です。御用の方は後日に宜しくお願い致します。)

2023-02-27
夫婦仲と子どもの幸福感

一世を風靡した占い師⁉︎細木〇子さんの、あれによると‥僕は「水星人プラス」という部類に入るみたいです。正直なところ、その類いのものに一切の信じる気持ちが僕の中に見当たらないんです。過去にも、手相を見てくれる方に遊び半分で占ってもらったところ。その信じる気持ちがないことを見抜かれたのか‥「あなたは、宇宙人ぽいから占えないわ。しいて言うなら、毒抜きが得意のようね。」と言われことがあったような、なかったような。

ちなみに「水星人プラス」の特徴は、家庭を持つことが不向きらしいのです。この特徴については、独身の道楽者としての自分を肯定するのには十分過ぎるじゃないかと、よく利用させてもらっています。


さてのところ、つい先日、富岡保育園に生息する宇宙人ぽい独身の道楽者のところへ、ある訪問客がやって来られました。保護者のようで、お子さまの就学へ向けてのお悩みなどについて赤裸々にお話しして下さいました。ちなみに、たまたま都合が合ったようでご夫婦でやって来られました。

実のところ、お悩みについて、僕はほとんどと言っていいほどアドバイスはしていません。なぜかって、ご夫婦で自然と納得解を見つけておられたからです。

(※ひとつだけお伝えしたこととして‥お子さまがご両親に嬉しかったことや、またそうでない困ったことなど話してくれた時に「話してくれて、ありがとね。」と、内容や上手い返答よりも、まずは感謝を伝え続けることをオススメしました。すると、乳幼児期から、より複雑な問題があるであろう思春期に、良好な親子関係を築く土台ができるんじゃないでしょうか。)

家庭を持つことが不向きである水星人プラスな僕から見ると、ご夫婦が非常に互いを尊重しておられることが分かりました。むしろ、どのような問題が降りかかろうと、ご夫婦でその都度、自然と話し合って納得解を見つけるんだろうなと思ったところです。そして、そんな中で育つお子さまは、それだけで幸せなんじゃなかろうかとも思えました。


ちなみに、その独身の道楽者の両親も、意外に仲が良いのですね。両親に会うたびに、2人で同じ時間に同じような話しを繰り返したり、そして「あれ」や「これ」「それ」なんて言葉だけで会話が成立しているところがあるんです。だからであるかは断定できずとも、その息子、つまりは僕は幸福感が強めなのでしょうかね。

なんだか、ある文献には「夫婦が仲良しであることが、子どもの幸福感につながる」なんて記述があったような、なかったような‥。


富岡保育園副園長村上太志が生息する保育LABOでは、あらゆる訪問客を歓迎しています。おひとり様でも、もちろんご夫婦や恋人同士でも、ご相談やお悩みの有無にかかわらず、気軽にお越しください。(※1組ずつとなりますので、できればご予約くださいね。09X33715648)(※ご注意として、僕は占い師ではありませんので。宇宙人ぽい水星人プラスな子育てに励む方たちの応援者です。)


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2023-02-26
ガーゼ君と消毒液ちゃんと‥

ちょっとしたすり傷や切り傷なんてものは、日常茶飯事とばかりに、元気に遊ぶ子どもたち。転んでも転んでも、起き上がっては「だいじょうぶ」なんてのを繰り返せば、“しぶといチカラ”が身につくものです。

ただ、“しぶといチカラ”が育まれる、その裏側では保育者は、その初期対応を正しく行わなければなりません。

すり傷、切り傷の初期対応は「止血」と「洗浄」にあります。

(※出血量が多い場合は、直ちに圧迫止血を行い、救急車を呼びましょう!)

出血量が少ない場合は、水道水で傷口を洗い流します。特に傷口に砂利などの異物が含まれている場合は、しっかり洗浄して除いてくださいね。

洗浄後は、血が止まるまで圧迫止血を行います。


ここで、余談に入ります。傷を治すために、もしも以下の方法をお考えの方。

「すり傷や切り傷は、しっかり消毒した後、ガーゼで覆い、傷口を乾燥させて、かさぶたが早くできるようにする」とのお考えの方。

これは、現在では【行うべきでない方法】となっていますので、直ちに考えを改めましょうね。


キツイ言葉に傷ついた方がおられたらいけないので、丁寧に説明していきますね。

まず、消毒液について。これは、細菌の細胞を傷口つけることで効果を発揮します。そのため、消毒液が傷口に入り込むと“傷を治そうとする細胞”まで傷つけてしまうんです。

ガーゼについては、水分を吸い取るため、ガーゼで傷口を長時間覆うと、成長因子(傷ついた細胞を再生させるタンパク質など)を含む、大切なジュクジュクまで吸い取っちゃうんです。さらに、ガーゼが傷口にこびりついちゃうと、はがす時に再出血する可能性もあるんですね。


では『かさぶた』について。ますは、そもそも『かさぶた』って何のこと?から理解しようじゃないですか。

出血すると、血液の中の血小板が傷口に集まります。そして傷口をふさぎ血を止めようとします。

続いて、網のような物質(フィブリン)が作られ、赤血球や血小板を絡みとりながら、傷口を覆う塊(血餅)を形成します。これにより確実に止血します。

この血餅(けっぺい)が、体の外で乾燥したものが“かさぶた”なんです。かさぶたは、止血の役割のほか、傷口からの細菌の侵入を防ぐ役割もあるんです。


かさぶたさんの役割を知ると、このようなツッコミを入れたくなりますよね。「かさぶたさんって、いいやつやん!」

そうなんです。いいやつなんです。ただ、いいやつなんだけど、皮膚が再生するには、邪魔になっちゃって、傷の治りを遅くさせちゃうやつでもあるんです。

かさぶたさんが乾燥して収縮すると、周囲の皮膚が引っ張られ、かゆくなっていきます。そして、むやみにはがしたり、かいちゃうと、再出血の可能性が出てくるんですね。


じゃあ、ありがた迷惑的ないいやつ、かさぶたさんや、ガーゼ君に、消毒液ちゃんに頼らずに、どのように初期対応するか?

それは、傷口を乾燥させると治りが遅くなることを前提にすると‥『傷口はできるだけ、清潔に、そして“湿った”状態で保つ』が正解なんですね。

そのため、現在、推奨されているのが“閉鎖湿潤療法”です。それは、専用の傷用パッド(新しいタイプのばんそうこう)を用います。

これは、成長因子を含む水分を傷口の周囲に長時間キープする優れものなんです。すると、自然治癒力も高まり、痛みも和らぎ、早くきれいに治るんです。

(※傷用パッドは薬局で販売されています。)


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2023-02-25
“ええかっこしい”をやめる

禁断であるのかもしれませんが‥

保育や幼児教育などについて語っている身ではありますが、「専門家が語る言葉を全て鵜呑みにしないほうがいい」とも思っています。たとえば「〇〇保育をうけたら、〇〇教育をうけたら、今流行りの非認知能力が著しく向上します!」なんて言葉があるとしたら、僕の場合は疑います。保育方法や教育方法はもちろん非常に大事ですが、ただそれだけが全てではないんだと思っています。あらゆる要素が複雑に絡み合って、その人を形成していくわけですから、ある種のおこがましさを感じてしまいます。加えて、今流行りの非認知能力という格好良さげな言葉も、そもそもは数値化できないような見えないチカラに呼び名をつけたはずであるので、向上したところが見えると、そこもある種の上辺さを感じてしまいます。このあたりの個人的意見は、僕のおそらく疑心暗鬼な性格が影響しているのかもしれません。


にもかかわらず話しをひとつ。〇〇教授や、〇〇大学といった権威を鵜呑みにしないほうがいいとオススメしているにもかかわらず‥今日ご紹介する本は、あのノーベル賞を受賞した山中伸弥先生の初めての育児本です。

「山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る」山本伸弥・成田奈緒子 著書です。

2人の仲は、共に神戸大学の医学部。山中先生は当時ラグビーに熱中していて授業にはほとんど出ずに、成田先生からノートをよく写させてもらっていたのだとか。

著書には“乗り越える力”(レジリエンス)について、とてもポップな表現で記されていました。少しだけ説明すると‥【乗り越える力】は「自己肯定感+社会性+ソーシャルサポート」の3つのパーツからできているそうで‥特に大事なのが、ソーシャルサポートの部分だとありました。(なぜなら、自己肯定感や社会性は特性の要素が大きいそうです)

“ソーシャルサポート”を、もっと分かりやすく言うと「私は誰かに支えてもらっていることを実感していますよ」ってことで、格好良くするなら『おかげさまと思えるチカラ』です。

このチカラの鍵を握るのが、「“ええかっこしい”をやめること」だと山中先生・成田先生ともに言及していました。

自分ができないことをちゃんと理解して、誰かに“助けて”って言えることが、逆境を乗り越え、また成長に役立つとも述べていました。(つまりはこれを「自立」だとも記してありました。)


にもかかわらず話し、いかがでしたでしょうか?共感する部分や、疑う部分、共にあっても良い思います。

山中先生は最後に「子育てには正解がないのに、正解を追い求め過ぎると、どこにもたどり着けずに堂々めぐりをしてしまう気がします。子どもが親にいちばん言ってほしいのは“あなたのことを信じている。たとえ物事がうまくいかなくても、私は最後まであなたを信じる”という言葉ではないでしょうか。」

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2023-02-24
勇む、ご近所さんと園長先生

人づての話しです。

富岡保育園のご近所さんが、どうも慌てたように園にやって来られたみたいなんですね。いつもは非常に穏やかな方なのですが、その日は少し興奮していると言ってもよさそうなほどに。

なぜなんだろうかと、その理由は、ご近所さんが持つ、ある物体⁉︎だと、すぐに分かったそうです。鳥肌が立つほどの喧騒さが漂う、蜂の巣ですよ。大きさは、男の人の手のひらよりも大きいほどのものだったそうです。

ご近所さん「家の裏庭を剪定してもらっていたら、コレ(蜂の巣)が見つかって!これは、すぐに富岡保育園の村上先生に見せたほうがいいと思って持ってきたんです!」


ここで、人づての話しではありますが、注釈をつけますと、僕(村上先生)は、蜂の巣のコレクターでもなければ、昆虫マニアでもありません。このご近所さんとは、月に一度「とみほ村だより」を配布する時に顔を合わせる仲です。ちなみに、その際にはよくお菓子をもらっちゃう仲でもあります。


このご近所さんは「村上先生を通して“園児に”なかなかお目にできないだろう“蜂の巣”を見てもらおう!」と、思ってすぐに駆けつけてくれたわけです。そしてついでに「蜂の恐ろしさも伝えてあげなきゃ!」と、その子どもを守ろうとする親切な気持ちで駆けつけてくれたわけです。

人づての話しだと記しましたよね。ちなみに、これは僕の上司にあたります、富岡保育園園長先生からのお話しなのです。つまり、偶然、そのご近所さんが駆けつけてくれた時に遭遇した人が、園長先生なわけです。

ここでも注釈を僕なりにつけてみると、園長先生も蜂の巣コレクターでもなければ、昆虫マニアでもありません。むしろ、僕よりも、その類いには苦手であろうことは明らかです。

ご近所さんから“蜂の巣”を手渡された、その園長先生は、ご近所さんにも負けないほどに慌て、興奮した様子のようでした。

この人づての話しを、もう少し続けますと‥その後、ご近所さんが「せっかくなら、蜂の巣があった場所を見にくるといいよ!」と、お誘い下さったそうなんです。

園長先生はと言いますと、周りにいた、こちらは富岡保育園でも指折りの昆虫マニアな子どもたちが数人と集まっていたそうなんです。その子どもたちを連れて、ご近所さん宅へ勇んで行ったそうなんです。推測すると、その心境は何太郎の何ヶ島へ行くようだったんじゃないでしょうか。

お宅へ到着すると、そこには剪定しておられたおじちゃんか得意げに、その蜂の巣について解説してくれたんだそうです。ちなみに、この蜂の巣の主は“キイロスズメバチ”だったそうです。(すでに使い古しの空き巣になっていたみたいですよ)


後談をすると、いっしょに行った子どもたちのほとんどは、おじちゃんの解説はどこへやらで、ご近所さんの裏庭を散策しはじめたみたいなんです。園長先生と、ひとりの女の子だけで、とにかく“キイロスズメバチ”の恐ろしさを聞いたんだそうです。(クマやサメよりも危険な生き物みたいです)

おおよそのところで、親切なご近所さん宅から帰ると‥ひとりの女の子が「なぁなぁ、園長先生。この図鑑にはさっきの“キイロスズメバチ”載ってないっぽい。」と、告げにきてくれたみたいなんです。

何ヶ島へ勇んだ“かい”があったとばかりに、園長先生はとっておきの隠し持っていた図鑑を、ひとりの女の子に手渡したことは、ひとつの勲章として記しておきましょう。


子どもたちに、あらゆる体験や経験の機会を下さる、地域の方々。本当にありがとうございます。今後も、「これは!」と思えば、富岡保育園までお問い合わせ下さいね。

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園庭に展示中です。
2023-02-23
とみほ村サポーター随時募集中

「ニュース」には“発信する人”“発信される人”、そしてそれを“見る人”の三者が集って成立するはずなんですね。

たいていは“見る人”の役割を担うものじゃないですか。テレビやラジオ、インターネットを通じで「へぇ〜、あの芸能人、結婚したんだぁ〜。」だとか、「やっぱり、あの政治家、献金もらってたんだぁ〜。」だとかで盛り上がっちゃうわけです。

ここのところで言えば、SNSなんかの台頭から“発信する人”も増えてんじゃないかとも思います。細々ではありますが、僕もこのブログを通じて“発信する人”になっていますしね。

そんでもってという表現が正しいかは別として、“発信される人”になる機会ってのは、さきほどの二者に比べると、運任せなところがあるなって思うんです。自分の意思ではコントロールできない、発信する人があつかう言葉や、見る人の気持ちに左右されるものじゃないですか。あくまでも“発信される人”の本当のところなんてものは、伝わるなんてことはなかなかないんじゃないかってね。

普段は、発信する人、見る人が自分の役割だったりすると、発信される人の立場になると、どこか、むずがゆいんです。誇張されてんじゃないだろうか、誤解されるんじゃないだろうかって。けど、それはそれで「自分を良く見せよう」なんて、おこがましさがあるのかもしれない。発信して下さる方と、見る方々を信じてお任せするしかないですよ。(※昨日、Yahoo!ニュースなんかに村上太志さんが登場したみたいです。「ほ・とせなNEWS」というネットニュースにも‥)


さて、とみほ村では、保育者が“発信する人”になって、子どもたちや仲間が“発信される人”になるニュースがあります。通称「ナラティブツリー」と呼びます。もしも“見る人”になりたい場合は、インターネットには掲載されませんので、富岡保育園に足を運んで下さると閲覧可能です。

※ただ、本日は1つのニュースをこっそりとご紹介してみたいと思いますので、ご参考に。


title ちょーーー最高な日

おやつの片付けをしている時でした。

A君が私(見守る保育者・筆者)に話しかけてきました。

「ぼくな、きのう“ちょーーー最高な日”だったんよ。」

ニコニコ笑顔のA君。「どうして?」と尋ねてみたところ、ひとつひとつ丁寧に話しかけてくれました。

「だってな、らんらんピクニックだったじゃろ?あとな、モスバーガーも食べれたしー。髪切り屋さんにも行ったんよ!じゃけぇ、ぼく“ちょーーー最高な日”だったんよ!」

指で“最高なこと”を数えながら、嬉しそうに話すA君を見て、こっち(私)まで笑顔になりました。


昨日は、私の中で保育について反省することがあって“ちょっとブルーな日”でした。

けれど、子どもたち一人ひとりにとっては、そんなこと関係なくて、それぞれ違った一日ですから、自分の気持ちに左右されずに“いつも落ち着いた心で関わることが大切だ”と、あらためて感じました。(もちろん、子どもに限らず、すべての人に‥)

A君との会話のおかげで、大切なことに気付けました。そしてA君の“最高”の中に、保育園の「らんらんピクニック」が入っていたことが嬉しかったですし、またそれを話してくれたことが、とっても嬉しかったです。

PS A君。A君のおかげで、私にとっても“最高な日”になったよ。ありがとう。


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2023-02-22
大人の身勝手を見抜く子どもたち

テレビやラジオなどのあらゆる媒体で、「卒業式(卒園式)にマスクをつけるか、つけないか議論」が勃発しているみたいです。真剣には聞いていないので、たぶんのところの推測になりますが‥焦点は“思い出”なんだと思うんです。人生の分岐点あたりでの表情を、仲間や家族と視覚を通じて共有したいじゃないですか、って話しだと思います。

屁理屈なのかもしれませんが、卒業式(卒園式)だからって急にウイルスたちが「今日は大事な日だから感染力弱めとくね。」ってことはないはずなんですね。(たぶんですよ。)

つまりのところ、議論の焦点は科学的根拠とかではないんです。ついでに言っちゃうと、国がマスク着用の緩和を5月エックスDAYと定めたところも、ウイルスたちが「じょあその日から感染力弱めるね。」ってことじゃないはずなんです。(たぶんですよ。)

この議論、結局のところは、「どのような流れをくめば“世間様”は納得がいくんですか?」ってことなんだと思うんです。(これは当たっているでしょう。)けれども、この“世間様”には子どもたちは含まれていない場合が多いんじゃないでしょうか。僕が中高生の卒業生だったら「マスクをつけるか、つけないか指図すんじゃねーよ!」って思春期ぽく答えるかもしれませんし。「今まで、さんざんマスクをつけろつけろって言ってきたクセして、なんで卒業式だけ外せなんだよ!」ってこれまた、ぽく答えるでしょうね。

そもそも、マスク議論をしている専門家や政治家たちも含めた大人がマスクを着用して議論している場面がメディアで流れるじゃないですか。子どもたちにとっては、「意味わかんねーよ!これだから大人は信じらんねんだよな!俺たちには給食を黙食で食べろって命令してくるけど、大人は居酒屋で騒いでんじゃねーかよ!勝手なんだよ、どこまでも。」なんて、またまた、ぽく答えるはずです。

あるラジオパーソナリティの方が、「マスクがパンツ化してんじゃない⁉︎」って面白いネタを言ってたことがあるんです。たとえばのところ、パンツを履いていなかったら、スースーするじゃないですか。どこか不安になりませんかね。マスクも着用していなかったら、それと似た不安が出てきてるんじゃないかってことです。そのうち、エロティックなマスクなんかも発売されんじゃないのって、笑い話で言ってもいました。


さて、マスク議論は“世間様”が神様である日本では、まだまだ物議を醸し続けるでしょうけど。そこんところで、ひとつの羅針盤になる本を紹介したいと思います。

「マスク社会が危ない~子どもの発達に“毎日マスク”はどう影響するか?」京都大学大学院教育学研究科教授 明和政子先生の本です。

明和先生は、その焦点を「子どもの脳や心の発達」において科学的根拠に基づいて議論しています。

例えば冒頭で、「子どもの脳は、大人のミニチュア版、小型版ではない。」と断言されています。ここの理解が間違ってしまうと、議論の方向性が変わっちゃうよ!って強く記されていました。

よく言われるところに「マスクをしていても、日本人は目でコミュニケーションするのが得意だから大丈夫」なんて話しは、そもそものところ、幼児期に身体を介したコミュニケーションがあったからこそ出来る話しであってね。子どもは目だけでは当然コミュニケーションなんてできませんよってね。


この本の第1章の目次を一部紹介しますと‥

・「新しい生活様式」に潜む大きなリスク

・一歳ぐらいでピークを迎える脳の「感受性期」

・乳児は相手の口元に注目している

・「サル真似」をするのはヒトだけである

・「表情を読めない」子どもたち

・英国では科学者の提言がリスペクトされている

・子どもの発達には「密」が欠かせない


ご興味ある方は、ひとつの羅針盤だと思って読んでみて下さいね。

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ハンバーグ職人
ノーハンド製法
2023-02-21
3羽でも3匹でもなく3頭!?

ある用事で、早朝に園庭をぶらついていたところ。何人かの子どもが寄ってきました。そこんところで、塀越しに朝日が差し込んできたんですね。すると思わず、塀の柱を形どった影が、びっくりするくらい立体的だったんです。あまりにもだったので、一人の子どもはその影でできた柱を掴みに駆けたんです。ただやっぱり影みたいだったので当然と掴み損ねるんですね。がっかりした途端、また影が変わっていくのです。それだけ朝日が勢いよくあったのでしょう。

もう少しぶらついていたところ。桜の木にウグイスらしき鳥がとまっていたんです。その鳴き声には、どうも子どもたちも影響されたみたいで真似っこしたりして。けれどもその懸命さには、どこ吹く風のようで、ウグイスたちは飛び去っていっちゃいました。「あーあ、ウグイスが3頭逃げちゃった。」って、そこは間違えるなら“匹”(ひき)くらいに留めたらどうだろうかと思ったものです。


ぶらついた、その間は、ほんの束の間です。そして特別な場所であったり仕掛けをした間でもありません。いつもの仕掛けのない“普通”な場所です。ただ、案外“普通”の中に、いろいろとあるみたいなんです。いろいろと。そのいろいろに気づくには“普通”をいつもしっかりやっておくことが大事なんでしょうね。


「“普通をしっかりやっていく”。新しい何かを始めることもむずかしいけれど、淡々と、“普通の暮らし”を続けていく、それはなんてむずかしく、尊いことか。いま、地味で地道でたゆみない、そんな営みが、地に足をつけて暮らしていくことが、なぜだか軽んじられているようで、こわいのです。大きな力で変えられそうになったら、小さくともはっきりした声でノーと言おう。考え続けることをあきらめないでいよう。あなたの暮らしは、あなただけのものなのですから。」 

※「暮しの手帖~22 早春 2023」


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2023-02-20
「生きてるぜ、俺」

プー〇ンさんと、ゼレ〇スキーさんが、もしも一緒に湯船につかってみたら‥そんなあり得そうにないことを想像しながら、日曜日の早朝銭湯活動をしておりました村上たいしです。おもしろいもので、銭湯内では裸一貫でありますから、肩書きなんてものはへったくれなんです。みんなが“何者でもないただの人”でいられる場所なんですよ。たいていサウナ内では、腕を組み、眉間に寄せた深いシワから汗をたらし。露天風呂ではタオルを折り畳み頭の上にのせてみるなら悦なる表情をしてみたり。怒りや迷いや考えごとがあったとしても、湯船につかれば解放されるんじゃないかってね。


さて、雨の中、銭湯で外気浴(サウナ後に身体熱を鎮める活動)をしていますと、当然ですが、身体に雨粒がポツリポツリと当たるわけです。普段の生活であれば、洋服なんかがビショビショになったり、風邪をひいたらいかんと、傘をさしてみたり雨宿りするわけですが。この時(銭湯での外気浴)ばかりは、気持ちいいわけですよ。火照った身体に雨粒が当たるごとに「生きてるぜ、俺」って、どこかで感じちゃってるんです。ついでに言うと、濡れたところで、その後また湯船につかり直したり、脱衣所へ行けば“大丈夫”って思考回路がある前提です。

とみほ村では、雨が降ろうと、また雨が降った後日であろうと、お外で遊ぶ子どもはチラホラいます。(チラホラでない、大勢な時もありますが。)傘をさしたり、長靴をはいたりして遊ぶ子どももいますが、そう長くは続かないんです。どこかで傘をそこいらに置いて、どこかに長靴を脱ぎ捨てて、雨の中を、また水たまりの中を、遊び尽くし出すことがあります。当然ですが、洋服や身体は雨粒でビショビショ、泥んこでグチャグチャになるわけですよ。そんな時の子どもの表情はやっぱり「生きてるぜ、俺」なんです。

子どもたちの「生きてるぜ、俺」も、やっぱり、アレが大前提にあって出来るんだと思うんです。「濡れても、汚れても、先生たちが守ってくれる。」って安心感です。

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2023-02-19
予測の誤差が生み出すチカラ

ごちゃまぜ。年齢別のクラスでない子ども集団。固定担任制でない保育者たち。無作為に登場する地域の学生や年配者たち。計算できない、アットランダムな人的環境を作りだす、その意図とは‥。


相手を信頼しながら、コミュニケーションを持続したい。そのためには、円滑な関係作りとして「感情のキャッチボール」が必要不可欠でしょう。

一般的に感情は2つに分けられるものです。無意識なemotionと、意識可能なfeelingです。

emotionは、自律神経系の反応から起こるもので、自然と心拍数が上がったり、瞳孔が大きくなったりするものです。

feelingに関しては、emotionのような反応を主観的に推定する体験のことです。さらにもっと言えば、脳がその反応の原因を解釈した結果とも言えますし、つまるところはヒトがもつ独自の心のはたらきだと言えます。

では、feelingへの気づきはどのような経験に基づくのでしょうか。それは生後、「他者との相互作用経験」によるところなんですね。もしも生まれてから誰とも接することなく育つとするなら、そのヒトは他者から自分の反応を観察されたりフィードバックを受ける経験が得られないため、原因を意識的に推測したり解釈することはできないでしょう。

※本日の記事の参考文献「ヒトの発達の謎を解く~明和政子」

で、そろそろブログ読者も含めて、「何が言いたいんだよ!村上!」とツッコミたくなってきたかと思うので‥かいつまんで説明しますと‥


「他者との相互作用経験」によって、feelingが形成されていくことは理解しました。相互作用経験なんて難しく言いましたが、つまりは“関わり”です。

例えば、いつも同じ相手に、自分の感情をぶつけたとして、いつも同じ返答を得ていたとします。それはそれで安心するところもありますが、その返答以外は得ることができませんよね。これを繰り返していくと、感情をぶつけたと時にある程度の予測ができるようになってきます。が、予測についてもかなり狭い範囲でしか予測することができませんよね。

けれども、さまざまな人、相手と“関わり”を持つことは、自分の予測に対して、変化球も必ず混じってくるはずなんです。ぶつけてみたら、「案外受け入れられるものなんだ。」と思うこともあるかもしれませんし、「いつものように受け入れてもらえないなぁ。」なんてこともあるかもしれません。その予測の誤差をたくさん経験することで、「感情のキャッチボール」が上手くなってくるわけです。

まとめちゃうと、さまざまな人との“関わり”は、相手を信頼しながらコミュニケーションを持続させるための肥やしなんです。


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らんらんピクニックday
三階で食事中です。
2023-02-18
表沙汰に出来ない⁉︎問いに答える

「子育ては母親がするもんだ!」「保育園の先生は女性がするもんだ!」なんて言ってしまえば、現代社会では総炎上しそうなものです。

が、本当のところ「子育てや、保育園の先生などは、女の人の方が向いているのでしょうか?」なんて表沙汰には出来ないような問いに答えてみましょう。

今回は経験則ではなく、脳や身体的、心理的な科学的側面を用いて答えてみたいと思います。(※参考文献「ヒトの発達の謎を解く~胎児期から人類の未来まで~」京都大学大学院教授 比較認知発達科学 明和政子)


まず、結論から述べますと‥「子育て、保育園の先生の向き・不向きは、男だから、女だからの性差では分からない。」です。

子育てをする人、保育園の先生などを養育者とします。

ヒトは養育者の身体を介して、自分では制御できない不安や恐れを鎮静化し、情動や身体の変動を一定に保とうとします。(ホメオスタシス)

この“ホメオスタシス”を維持しようと思うなら、「オキシトシン」というホルモンの分泌が非常に鍵を握るわけです。

オキシトシンの分泌を高めるには“身体的な接触”がめちゃくちゃ大事なんです。

授乳をしたり、抱っこしたり、優しくタッチをしたり、キスをしたりなどの直接的な身体的接触です。

で、ここからが特に重要であるので、明和先生の話しを噛みくだいて記しますと‥

養育者の身体的接触は、養育される側、つまり子どもたちにとっても有益なんだけれども。実は養育する側、親や先生にもとんでもなく有益なのです。

実は養育する側(養育者)にも「オキシトシン」は分泌されているのです。このオキシトシンの分泌が高まれば高まるほど、愛情や養育したいという動機は高まるのです。


整理整頓しますと、養育(子育て)は、抱っこすればするほど、身体的接触をすればするほど、さらに抱っこしたくなる、身体的接触をしたくなる、愛情を注ぎたくなるんです。

なので、そもそも向き・不向きなんてなくて「子育てに関われば関わるほど向いてくる」が正解でしょう。

付け添えるなら「子育てに必要となる脳と心は生まれながらに女性に埋め込まれているのでなく、経験(身体的接触)により、形成されていく。」のです。

もう少し付け添えるなら、オキシトシンは女性だけが分泌するものではなく、男性にもちゃんと分泌されているんです。授乳が出来なくとも、目を見つめ、優しく抱っこしミルクをあげると、それはオキシトシンがしっかりと分泌されるのです。


もしも、このブログ記事をお読みの方で「パートナーが、なかなか子育てに協力してくれない。」とのお悩みがあれば‥まずは、子育てをしたくなる動機を育むことがポイントかもしれません。そしてその動機を育むためには、兎にも角にも“身体的接触”の機会をさりげなく作ることが良いかもしれませんね。何かと理由をつけて「ちょっと抱っこしといて。」と繰り返すうちに、もしかするとそのパートナーから「ちょっと抱っこさせて。」なんて言われる日が来るかもしれませんよ。

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今日のくだもの「王秋」
2023-02-17
給料泥棒なんて言わせない!?

“副園長”という、最もあやしげな役職に就いて、何年になるでしょうか。(30歳くらいからかな)世間一般からは「園長でもなければ、現場でもなければ、あなたはいったい何の仕事をしているの!?この給料泥棒!!」なんて、言われかねないものです。

あながち僕の場合は間違っていなくて、好き放題なことばかりしています。最近では、笠岡市の行政(定住促進センター)の方々とコラボして移住者を増加するキッカケ作りとして、ワーケーション(仕事と観光)の一環であるプログラム(いくじもケーション)に協力してみたり。社会福祉法人で働く人を増やすキッカケ作りとして、プレゼン全国大会(社会福祉ヒーローズ)に参加してみたり。(絶賛特訓中‼︎)

ただ、あやしげで、好き放題しているにも関わらず、ブレないでいられるのは(自称)、ある理由があるからです。

それは‥僕が働く社会福祉法人“伸成会”の理念をしょっちゅう浴びているからです。そして保育目標や基本方針などにも、これまたしょっちゅう浴びているからです。役得(やくとく)なところがあって、新入園児や新入社員などなどに対しての面談や面接などの場にいる機会が多く、その都度、理事長の言葉を隣で聞いているんです。

ブログ読者の方も含め、そろそろこんなツッコミを入れたいんじゃないかと思うんです。「その理事長の言葉をみんなに伝えるのが、副園長の仕事でしょ!この給料泥棒!!」とね。


冒頭のお戯れに付き合っていただきありがとうございました。それでは、本日は社会福祉法人“伸成会”の理念や、富岡保育園・クレヨンKIDSの保育目標や保育方針など伝えていきたいと思います。

【法人理念】

伸びる。成る。子どもも大人も地域も互いに伸び合い、成長し合う「大きな家」でありたい。

【保育理念】

■生活や遊びが豊かになる環境を子どもたちの目線で工夫しながら、元気に楽しく遊びます。

■ともに生活する中で、「大きくなったら先生みたいになりたい!」と期待される大人の見本となる存在であるよう心がけます。

■保育のプロとして、保護者や地域の子育て家庭と連携をとり、ともに子どもの育ちを喜びます。

【保育方針】

■安心して過ごせる環境

■子どもが思わず遊びたくなる環境

■遊びに必要な道具を自由に選べる環境

■子どもが興味関心をもって調べたくなる環境

■さまざまな年齢の子どもや同年齢の子どもと関わり合える環境

■自ら考え、判断し、行動する環境

※園内の居心地の良い場所で、一人ひとりの特性に応じた保育を展開することを目的とし、保育者みんなであたたかく見守ることを大切にする。

【保育目標】『あそべる子ども』

■自ら課題をみつけ、自ら考え行動する子ども

(主体的に行動する子ども)

■やりたいことをやれる子ども

(意欲的な子ども)

■自分を好きになれる子ども

(自尊感情をもてる子ども)

■人の喜びを喜べる子ども

(思いやりのある子ども) 

【保育方法】『見守る保育』 

■たてわりでない異年齢保育 

■子ども主体の保育

■ねらいに応じた選択制の保育

■かかわりを大切にした保育

■チーム保育(職員集団)


これらを日々、実践するためには!?

■職員一人ひとりが仕事もプライベートも楽しむこと。

■仲間に任せる・任せられる、信じる・信じられる、そんな関係性であるか確認すること。

■当事者意識を持ち、思いを共有することで、ポジティブな輪を広げること。

■専門性に基づいて、その時その一瞬を大切にすること。

■丁寧に暮らすことで、笑顔と感謝の無限ループを生み出すこと。


社会福祉法人“伸成会”に属し、理念や目標に向かって取り組む心構えとは!?

■誠実、そして謙虚であれ「私利私欲をまじえず、真心をもって人や物事に対すること。控え目で、つつましいこと。そして素直に相手の意見などを受け入れること。」


これらの贈る言葉の締めくくりとして‥

理事長『毎日に感動できる“感性”を持ち続けられることへの感謝を込めて。』


いかがでしたでしょうか?すべてをいつも完璧にすることは難しいかもしれません。が、定期的に、またその都度、この言葉にふれることは、自らの人格形成にとって非常に役立つものだと考えます。今日は副園長としての仕事をまっとうできて嬉しく思います。

★とみほ村サポーター(ボランティア・インターンシップ)・園見学・就職希望・保育実習・古民家一時保育阪本屋・ワンコインランチ・私設公民館とみほ村文庫へのお問い合わせはホームページTOP電話番号から宜しくお願い致します。

2023-02-16
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