富岡保育園へようこそ!「伸びる。成る。子どもも大人も互いに伸び合い、成長し合う『大きな家』でありたいと願い、社会福祉を支えています。

富岡保育園

副園長ブログ

村上09X33715648

「生きている限りブログを毎日更新する」などと豪語してみたはいいものの‥正直に言えば、ひとり勝手に期限に追い込まれているときもあります。誰に頼まれたわけでもなければ、誰かに必要とされているわけでもなければ、ただたんに「自分との約束事」としている節もあります。

さて、実は本日のブログこそ、ひとり勝手に期限に追い込まれた回になりそうなんです。なぜかって、たいていは早朝の脳内がクリアなうちにブログを仕上げているのですが、いかんせん本日は、一日の終わりを告げそうな脳内が思考をストップさせようとしている時にとりかかってしまっているのです。

でもね。おもしろいもので、こんな時だからこそ、おもしろい内容が綴れたりするんですよ。

ビックリするかもしれませんが、ふとね‥「笠岡市長になっちゃおうかな‥」って思いついちゃってるんです。なにを寝とぼけたことを言ってんだよ!って、ブログを閉じようと思った方は、もう少しだけ我慢してお付き合いください。

理由が2つあるんです。ひとつ目は、「笠岡市民が好きだから」です。具体的に説明しますと‥実は、5月31日〜6月4日まで、富岡保育園はとあるウイルスの影響により休園を余儀なくされました。園児や職員など、またそのご家族なども含めて感染拡大を食い止めなくちゃいけないことと、加えて保護者の方のお仕事であったりの影響も視野にいれなくちゃいけないこと、兎にも角にも、連日、園長と副園長で保護者の方にお電話させて頂いたんですね。すると、「先生たちも大変ですね。お身体に気をつけて下さい。」「ご丁寧にお電話ありがとうございました。先生たちも頑張って下さい。」など、誰ひとりとして不平不満や文句をおっしゃられるどころか、まさかの感謝や労い、励ましや勇気の出る言葉ばかりを告げて下さったんですよ。好きにならざるを得ないじゃないですか、こんなにも優しい保護者の方たちのことを。そしてその保護者たちが笠岡市民であることは言うまでもありませんよね。

ふたつ目の理由は、「村上太志はまだまだ成長しろがたくさん残っているから」です。ブログ愛読者の方はすでにお気づきでしょうが、ぼくって非常に自己肯定感が強めなんですよ。どのあたりがそうさせているのかと言えば、失敗をよくする、そして反省もよくする、そんでもってそのたびに“まだまだ俺って成長できるな”ってオートマチックに思っちゃうんです。実は、休園期間中に、真摯にそして丁寧に対応して下さる市役所や保健所の方とのやりとりの中で、ついつい納得できないことに噛みついちゃったんですね。未熟者であることを素直に自覚しましたし、だからこそ成長しろに気づけたのは言うまでもないですよね。


笠岡市民(保護者が象徴してくれていると思っています)のことが大好きで、それでいて成長しろがたくさん残っている、そんな市長はいかがでしょうか?


※5月31日〜6月4日、休園のご協力ご理解誠にありがとうございました。6月6日〜8日にかけては、希望保育ならびに時間短縮保育をお願いしております。ご了承ください。(ご質問などあれば→村上09X33715648まで)


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ゴミ出しのお手伝いbyクレヨンKIDS
子どもも先生も没頭byクレヨンKIDS
2022-06-04
パッチワークファミリー!?

ぼくの風貌からは想像がつきにくいかもしれませんが、ときたまと言っていいほどに、女性の方が手がけたエッセイを読みたくなるのです。そして今、手を伸ばしたエッセイは、「オーストリア滞在記」中谷美紀 著です。中谷美紀さんと言えば、芯の強そうな女優をイメージしますが、そのふところはどのような考えや行動をなさっているのだろうかと思うと、慎重にページをめくりながらも、どんどんと読みすすめてもいます。

ちょこっとだけ、さわりを紹介しますと、中谷さんはドイツ人男性と結婚をして、想像もしなかったオーストリアでの田舎暮らしが始まったんですね。ドイツ語の学習に四苦八苦しながらも、朝は掃除や洗濯、そして自らスコップを握り汗だくになりながら庭造りにいそしんだりする日常を綴った日記エッセイなんですね。

ちなみに夫は、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団に所属する音楽家。またかつてのパートナーとの間に娘さんがいるという境遇なんですね。そして、中谷さんと夫との生活に、元パートナーと生活している娘さんも1年に延べ2ヶ月ほど登場するんです。

中谷さんのエッセイでは、「ヨーロッパでは私たちのようなパッチワークファミリーは決して特別なものではなく、人生の指針が変わった男女が別々の道を歩むことを選択しても、お互いに新たなパートナーとの暮らしを尊重し、子育ても当然のこととして協力し合います。」と、綴られていました。中谷さんも夫の元パートナーと良好な関係を築き、連絡を取り合いながら、娘さんの写真や動画を交換したり、また食事面での配慮をしているようです。

ちなみに、中谷さんのパリの友人などは、バカンスには大きな一軒家を借りて、別れた男女がそれぞれの新たなパートナーと子どもたちを伴って集まり、怨恨や嫉妬もなく仲良く皆で料理しては食事をして、賑やかに楽しんでいるのだとか。

血の繋がりと、縁の繋がりを、うまく調和していると言いましょうか、融合していると言いましょうか。社会と個人、どちらの認識、理解も及んでいるからこそできるのでしょうか。もしくは、ヨーロッパという国境が続く多民族国家という歴史的背景なども兼ねてできるのでしょうか。

島国であり、いかんせん“世間体”であったり“同調圧力”という言葉がおもむろに蔓延っている日本では、中谷さんや、その友人たちが営む平和なパッチワークファミリー像は、けわしさもあるように思います。

血の繋がっているお父さんとお母さんに育てられていないと、かわいそう!?

では、そのお父さんとお母さんが、夫婦円満ではなく非常に無理をして家庭を保っており、もしくは子育てに関しても世間体のみの愛情しか与えることができなければ!?

縁の繋がりでできたお父さんとお母さんに育てられたら、かわいそう!?

そのお父さんとお母さんが、夫婦円満で、非常に子煩悩であれば、いかがでしょうか?

また例えばシングルマザーのお母さんに育てられたら、かわいそう!?

そのお母さんが一生懸命働いて、働いている間も含めて、保育園の先生や、おばあちゃんや友人、また元パートナーであったり、友人や同僚、またご近所の方など、あらゆる方と良好な関係を築いて子育てを助けてもらっていれば、いかがでしょうか?


あらゆる家庭のカタチ“パッチワークファミリー”が身近に浸透、理解される、そんな優しく賢い世の中を未来につなげたいです。

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2022-06-03
最高難易度の課題を解く糸口

あえて、まとまっていない、整理されていない、そんな自分の考えをブログに綴ってみたいと思います。(~綴ることによって、あわよくば一筋の光が射し込むかもしれないとの想いを込めて~)

ぼくが勤めると言いましょうか、心身のほとんどを据えている、「社会福祉法人伸成会」は、岡山県笠岡市という人口はもちろん減少の一途を辿るまちにあります。人口減少は笠岡市に限らず、日本全体がその傾向であるので、そう驚くことではありませんよね。出生数の減少も含めた少子化、独居高齢者増加も含めた高齢化と、いわゆる超少子高齢化真っ只中な現状です。ただ、そう悲観する必要はないと思っていまして、なにぶん自然の成り行きと言いましょうか、どちらかと言えば日本の国土からすれば人口は多すぎたのでしょうし、高度経済成長時代による地球の環境を根こそぎ使った右肩上がりの資本主義風潮にも限度がきているのはたしかなのでしょう。

そんな時代感覚のなか、笠岡市の舵取りは、もちろん人口減少対策をしようと企業誘致であったりハコモノ建設に向かっているわけなのですが、自動車で30分圏内にある倉敷市や福山市などの中堅都市に挟まれていることもあり、なにぶん理想通りにいくかはサイコロの目を言い当てるより難しいかもしれません。

現在の笠岡市で言えば、国道から南側にかけて人口誘致を狙った政策に励んでいます。とても理にかなっていると思うんですよね。さきほど紹介した中堅都市とつながるバイパス道路に近いですし、生活用品などの買い物ができるお店も集まっています。また細かいお話しをすると、国道から南側は埋め立て地であるので、土地の区画が一戸建てを建てやすい立地条件に整理されているんです。

実はこのあたりから、ぼくの思い悩む要素がじりじりと垣間でてくるのですがね。「社会福祉法伸成会 富岡保育園」が位置するのは、笠岡市で言えば、国道から北側なんです。南側に比べると、歴史も古く、江戸時代の頃は参勤交代の行列が歩いていたであろう情緒あふれる道に面しているわけです。富岡保育園近辺は、当時、長屋を思わすような区画なのです。もう少し説明しますと、道沿いすぐに玄関口があって細長い。つまりは現代社会で、なおかつ田舎町では生活必需品と言っても過言ではない自動車が自宅前に駐車できないのです。

なぜ、ミクロのような問題をマクロに取り上げたかと言えば、笠岡市が田舎町だからです。東京の都心で自動車を持てば、駐車場代だけで、笠岡市のアパート家賃1か月分以上をゆうに叩き出すでしょうし、自動車がなくとも、地下鉄やバスやタクシーなどさまざまな移動手段があるわけです。ただ反面、子育て世代で言えば、おんぶや抱っこをしながら満員電車に乗るよりも、マイカーで保育園に通園する方がよっぽど楽でしょうよ。そのよっぽどを実現できる田舎町、笠岡市にあって、一戸建てを建てたにも関わらず、マイカーが自宅敷地内ではなく、少し歩いた駐車場へ駐車しなきゃなんないと思うとストレスなんですよね。都心の満員電車に比べればストレスはないはずなのですが。また付け添えますと、長屋を思わせる土地区画は、隣の家との距離が僅かなこともあり、解体や改修が非常にしづらいときていますし、なんなら古い土地柄あるあるで、土地代が妙に高かったり、土地の所有者の消息が分からないこともよくある話なのです。

長々と言い訳がましく綴りましたが、つまりは超少子高齢化のまちにあって、笠岡市が頑張って取り組んでいる人口誘致の地域から致し方なく外れているところに、「社会福祉法人伸成会 富岡保育園」があるんですよってことです。

分かりきっていた話しですが、国道より北側、岡山県笠岡市の富岡北地区に住んでおられる住民が減っているので、住所が富岡北地区の園児も減っています。数年前まで120名を超えていた園児も現在は70名程度にまでなりました。ぼくの予測では、5年以内に50名を下回るでしょう。

ただですね、“減る”って羅列していくだけで、悲観的に思われるかもしれませんが、ぼくは事実として冷静に受け止めれば良いと思っています。

超少子高齢化で、なおかつ人口誘致がしづらい地域で、そのうえ園児数も減る見込みのある保育園をどのように運営していくのか?

この最高難易度の課題を解く楽しさは、なかなか体験できないことだと思って、公私そして心身ともに現在岡山県笠岡市富岡605富岡保育園に腰を据えているわけです。

解決の糸口を、実はおぼろげに掴みつつあることも、すこし述べておきたいと思います。それは、『保育園を中心としたまちづくり』かつ『まち全体が保育園』です。この2つをどうにかこうにか融合と言いましょうか、ごちゃまぜに上手く混ぜ合わせることができれば、富岡保育園も、笠岡市の国道から北側にある富岡北地区も未来へ繋がっていけるのではないかと思っていますし、芯のところを言えば、“今、1番おもしろい場所”になるんじゃないかと思っています。


【お知らせ】

6月6日(月)9時30分から、岡山県笠岡市富岡保育園のご近所の田んぼで“泥リンピック”を開催する予定です。計画や準備など、富岡北地区まちづくり協議会の方々などが尽力して下さっています。感謝の気持ちをもって参加させて頂きたいと思います。


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2022-06-02
人類は非常に矛盾した生き物

地球は今、約46億歳だそうです。気が遠くなるほどの悠々な時間を生きているみたいです。ほかの惑星、例えば火星や金星には生物がいないのに、地球だけ“たまたま”いい条件が重なって生命が生まれたんだそうです。

生命が生まれるためには「酸素」が必要のように思いますよね。ぼくたち人類も含めた動物なんかは酸素呼吸していますし。けれども酸素がなくとも生きられる生物はいくらでもいるみたいなのです。

ただね、地球が誕生した当初は、「酸素」がなかったそうなんですよ。ちょっと驚きですよね。

じゃあ、どうやって酸素が生まれたかと言えば、生命のおかげらしいのです。

25億年前ごろから増え始めた「シアノバクテリア」という生物の影響だそうで‥シアノバクテリアは現在の植物と同じで太陽の光と二酸化炭素と水から、酸素とエネルギーをつくり出すことができるそうなのです。

けれどもですね、シアノバクテリアの登場によって、酸素のない世界に住む生物にとっては酸素は猛毒ですから、耐えられずに死滅しちゃったみたいなんです。

しかし‼︎そのなかでも、どうにかこうにか猛毒の酸素に耐えられる生物がいたんです。つまりはそれが、ぼくたちの祖先にもつながると思うのですが‥耐えられた詳しい理由はいまだ分からず、“たまたま”適応できちゃったからみたいなんです。

※参加文献「京大変人講座」


ちかごろの世の中では、二酸化炭素が増えちゃって「環境破壊だー‼︎」と嘆いている、ぼくたち人類がいますが‥25億年前ごろの生命たちは、酸素が増えちゃって「環境破壊だー!」と嘆いていたかもしれないんですよね。

なにが言いたいかって、「いったい何が“正しい”ことなんだい?」ってことです。

この問いに対して、京都大学人間・環境学研究科教授地球物理学 酒井敏先生はつぎのとおり語ってくれています。

ー世の中はなにが起こるかわからないカオスであること。いろいろな出来事の結果として、ごちゃごちゃした現実の世界があるんです。

複雑きわまりない現実を整理して、いろいろな視点から見てみたものが、学問であるとしたら‥逆に「すっきりわかりやすいイメージ」で学問を語るのはちょっとおかしいと思いませんか?

ー現実の複雑な自然界は、大変非効率です。それを整理して効率的にしたものが学問をはじめとする人類の知恵です。ですから、人類の知恵を無視すれば、野生に戻って非効率で危険な生活をしなければならないですし、人間でなくなります。でも、その人間の知恵も、しょせん自然界のごちゃごちゃした世界の一部です。カオスで予測不可能なんです。なので、ある程度、野生の本能に従って無計画に行動することも許容しなければ、今度は生物でなくなります。


酒井先生の言葉をまとめると、『人類は、非常に矛盾した生き物だ』ってことです。そして、この矛盾さに非常に純粋と言いましょうか、素直な存在が、子どもだと思うんです。大人が人類の知恵から持っている“普通”や“正しい”に染まっていないからだと思うんです。

カオスな世の中に、無理して⁉︎“普通”や“正しい”を求めがちな、ぼくたち大人は、しなやかに生きていくために、もっと身近にいる子どもたちから学ぶ必要があるのではないでしょうか。

そんな子どもたちが、まさか自分の職場にたくさんいるなんて‥なんてラッキーな、ぼく。


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2022-06-01
あたしあした誕生日なんよ!

「あたし、あした、誕生日なんよ!」

ひとりの女の子が登園直後に口にしたセリフ。そしてその後も、あとから登園してきたお友だちや、その保護者、また先生たちにも同じセリフを口にしてしていた。

すると、もうひとりの女の子が口にしたセリフは‥

「あたしは、きのう、誕生日だった!」

そして、すこし余韻のある間を置いて、その母親が‥

「きのう、たくさんの先生たちやお友だちに“おめでとう”と言ってもらったみたいで、家で喜んでいました。ありがとうございました。」


富岡保育園では、4.5年ほど前くらいでしょうか(すこし記憶が曖昧なところがあります)毎月開催していた“誕生会”をやめました。なぜやめたのかについて、副園長ブログで言及した記憶も曖昧になってきましたので、本日お話ししたいと思います。

当時、毎月きまった日に、ひとつの会場に全園児と全保育者、そして誕生月の保護者をお招きして開催していました。誕生月の園児をステージでインタビューして会場のみんなでお祝いしたり‥その後は誕生月の園児も交えながらの演劇や合奏などの出し物であったり、保育者が前もって準備や練習を重ねた出し物を披露していました。もちろん僕も何度も誕生会の担当にもなって、あらゆる趣向を凝らして誕生会を皆が楽しめるように努力していました。ヒーローショーをしたこともありますし、流行りのダンスをしてみたこともありますし、保育者らしく可愛いペープサートや人形劇などもしたこともあります。準備や練習は大変ではありましたが、やり終えますと達成感や満足感もひとしおでした。

あらかじめ言っておきますと、誕生会を批判しようとしたり、派手な出し物を批判しようとしていたり、保育者の自己満足を批判しようとしているわけではないことを、まずは誤解のないようにお願いします。


ただ、やめるキッカケとなった当時、「一斉保育」からの脱却をすすめていたこともあり‥0歳〜6歳の子どもたちが、登園時間もまちまちのなか、それぞれ好きな場所でお友だちとそれぞれに遊んでいるにもかかわらず、命の危険などが迫る緊急性をともなわないことで、一斉に遊びを中断させて誕生会の会場へ集めることに対して、疑問が生じはじめていました。

また保育者や保護者にとっては、成長した姿を写真やビデオにおさめる絶好の機会かもしれませんが、会場には子どもと大人合わせて100名を超えるほどにいて、その前に立ってインタビューを受けるってどうなんだろうか?大人でも緊張するはずなのに、子どもだからって簡単にできると思っていないだろうか?

ひとつ疑問が生じると、『そもそも、なぜ誕生会をするのだろうか?』と、目的を磨き直す機会にもなったんです。

“お祝いすること”であったり、“成長を認めること”が本来の目的であれば、毎月一斉に会場へ集めなくとも他の方法があるのではないか?

そこで、日々の暮らしを大事にしながらもできるお祝い方法として‥“ひとりひとりの子どものそれぞれの誕生日の日にお祝いの言葉や気持ちを十二分に伝えること”を富岡保育園では実践することになりました。

なんだか当たり前のような実践方法なのですが、個人的には意外にも当たり前でない気がするんです。なぜかって、出し物に趣向を凝らしていた当時は、全園児の誕生日当日にお祝いの気持ちを込めることができていなかった気がするんです。写真やビデオやプレゼントなどのカタチに残るものに一生懸命ではあったのですが、肝心要のキモチの部分がないがしろにされていたようにも振り返ります。

※富岡保育園では、毎月のおたよりに、誕生月のお友だちの紹介をメッセージつきでおこなっています。家庭や保護者の前で見せる姿とはひとあじ違った園生活での姿を赤裸々に綴っています。


「あたし、あした、誕生日なんよ!」と教えてくれたお友だちも含めて、ありのままのみんなをお祝いしたいですし、お祝いできる幸せを喜びとしたいと思っています。


あしたが待ち遠しいですね。


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2022-05-31
その常識って正しいのか?

舘野鴻さん「私もうんこをします。そして、実験上の必要性から“オレフン”(自分のうんこ)でオオセンチコガネやセンチコガセを飼育することになりました。普段は自分のうんこなんて、じっくり見るとこはないし、匂いを嗅ぐこともない。そんなの常識。でも、その常識って正しいのか?本来ならば、動物のうんこや死体はさまざまな生きものの大切な資源だということは、現代の暮らしではなかなか想像がつきにくいかもしれません。人はいつのまにか、自然界の資源のやり取りから切り離されるどころか、資源を一方的にしぼり取るだけの生きものになってしまいました。」


舘野鴻さん「資源の循環ということを考えたとき、私はふとアホなことを思いつきました。オオセンチコガネを食べる。食べれば、この虫は私の血肉になる。そして実行しました。食べたのは蛹(さなぎ)。昆虫食の専門家に聞いたところ、幼虫や成虫はお腹の中に未消化のうんこがあって、それが人の体に害があるかもしれないとのことでした。どんな虫でも食べていいわけではないのです。茹でて食べたその味は‥とうもろこしのように甘く香ばしく、土臭さ、そして生臭いものでした。でも食べられました。オノのフンを食った成虫の子をオレが食う。小さな資源循環がそこにありました。とはいえ、自分が丁寧に育てた蛹を食べるのはとても悲しく、つらかった。それが食べる、ということなのかもしれません。」


連日、「月刊たくさんのふしき6月号~うんこ虫を追え~」舘野鴻さん文・絵のあとがき部分をご紹介してみました。作者の深い考察力と、熱い実行力に、ついつい何度も読み返してしまうんです。

※発行所「株式会社福音館書店」です。


さて早朝、花壇に水やりをしていますと、舘野さんの足元にも及びませんが、間違いなく影響は受けているんですよね、いつもより目を凝らしている自分がいました。すると、いつも目にしない、よく分かんないような虫が葉っぱに擬態してとまっていたりするんです。意地悪にも、あえて擬態化している虫に水をかけてやると、なかなか落っこちないんです。あんな小さな体にもよっぽどの力が潜んでるんだろうなと思うわけです。


たまたま花壇で見かけた、ひとつの植物が気になって園庭長(花壇などのお世話をして下さる)に聞いてみると‥

園庭長「あれはね、わたしが植えたんじゃないのよ。たぶんどこかの鳥が、山で何かを食べて、それでそこ(花壇)でうんこでもしたんじゃないかな。うんこの中に種が入っていたんじゃない。なんて名前の植物かわたしも分からないんよ。」

園庭長「花壇も人間が手入れしているから、自然なようで人工的なんだけどね。こうやって、鳥とかがうんこして落としてくれた種が実ったりすれば、自然に近づけるようにも思うのよね。」


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2022-05-30
うんこ虫

ある人物から、「とにかくコレ読んでみて!」と、非常に勢いよく一冊の本を手渡されました。そしてそれはそれは瞳を非常にキラキラさせながら勧めてくださるものですから、読まないわけにはいかないですよね。

小学生あたりを対象につくっているであろう、福音館書店が手がける「月刊たくさんのふしぎ」の6月号がぼくの手の内にあります。表紙には艶やかな紫色をした虫が一匹。このキラキラ輝く虫の正体は、オオセンチコガネだそうで、なんとこの虫の大好物は‥うんこ。6月号のタイトルは‥「うんこ虫を追え」舘野鴻さん、文・絵。

とにかく作者である舘野さんは、オオセンチコガネ、通称うんこ虫に魅了されて、観察に観察を重ね、仮説を立てては実験して、失敗や成功を繰り返していくんです。どんなうんこの好むかを調べるにあたっては自分のうんこだって使うわけですし、それに草や葉っぱを配合するときにはうんこだって触るわけです。

卵をどんなところに産むのか、卵から幼虫、そして蛹(さなぎ)になるにはどのような環境が適しているのか‥知れば知るほどに謎は深まっていき、そしてどんどんと楽しんでいるんです。蛹になる瞬間をとらえるために徹夜しては、睡魔に負けて見逃した場面なども鮮明に描かれていました。


さて、こちらは保育園の公式ホームページ上ですので、うんこ虫についての詳細は、ぜひ「月刊たくさんのふしぎ6月号~うんこ虫を追え~」をお読みくださればと願います。

ただね、作者である舘野さんのあとがきを少しだけ紹介させてほしいのです。

ー草も虫もケモノも、産まれて死んでいくのはみな同じ。嫌いだった虫も「何をしているんだろう」とか、「頑張ってるんだろうな」とか、そんなことをふと感じた瞬間に、ちょっと愛おしく見えてくるものです。虫だけでなく、身の回りにある全てのものでも、「知りたい」と思ってじっくり観察をしていると、観察対象は自分にとって特別なものになり、不思議と輝いて見えてきて、そこから自分がそれまで知らなかったあたらしい世界が見えてきます。これは本当です。


舘野さんの観察眼は、富岡保育園が努める保育実践「見守る保育」の観察眼に等しいように思うんです。自分にとって分からない子どもがいれば、「知りたい」と思ってじっくり観察する必要があります。また逆に、この子どものことは分かっていると思ってしまっているようであれば、じっくりと観察ができていないんだと思うんです。なぜかって、知れば知るほどにワクワクするような謎があるはずだからです。

本の紹介をしてくださった富岡保育園園長先生、素敵な虫と作者とその観察眼との出会いを、ありがとうございました。


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2022-05-29
副園長村上が実習生になる⁉︎

「ウキウキ!春のラジオ体操」を無事に閉幕することができました。最終回の本日は20名をこえる参加者が、すでに初夏の日差しが照る早朝より集まって下さり、心身を気持ち良く整えることができました。卒園児でない学生も積極的に参加してくれ、体操後には園児と遊んでくれたりもしました。次回企画も乞うご期待くださいね。


さて、本日はひょんなことから、副園長村上が保育現場へ午前中いりびたることに。ココだけの話ですが、ブログなどでは偉そうに専門的な知識だったりを羅列しているものですが、いざ保育現場となると“言うは易し行うは難し”といった具合になることをすでに自覚していたものですから、正直緊張したんです。気分などはまさに“保育実習生”と似たようでもありました。

実習生だった頃を思い浮かべながら、富岡保育園保育現場を観察していますと、ある点にいやおうなく気づくんです。

実習生は、その日あった出来事を時系列にならい綴っていく書類があるんですね。例えば、「○時〜○時は〇〇をして、それについては〇〇という配慮を保育者はおこない、〇〇といった環境を設定する」といった具合にです。

けれども、富岡保育園でその日あった出来事を時系列にならい綴ろうとすると、かなりの無理が生じるんです。なぜかって、子どもひとりひとりで違うんですもん。本日土曜日は20名ほどの出席者だったのですが、まず登園時間も早朝の子どももいれば9時30分を過ぎての子どももいるわけです。9時30分を過ぎて登園した子どもが園内ではじめて見た光景はと言えば、ジューンベリーの実を使ってままごとや色遊びをした後に、それでは飽きたらずに絵の具を出して廊下やお外で水着に着替えてボディペインティングをはじめ出している子どもたちです。

ただ、みんながみんな同じ時間帯に同じ遊びをしているわけではなく、室内を見てみると、隅っこでブロックで遊んでいる子ども、アトリエでお絵描きをしている子ども、ラジオを聴いている子ども、パズルをしている子ども、個人であったり少人数のグループで遊び違っているわけです。それもずっと同じ遊びを続ける子どももいれば、あっちゃこっちゃ行ったり来たり、お絵描きをしてみてはままごとをやって、少しお外でダンゴムシを捕まえたかと思えば、またお絵描きをしている子どももいるわけです。

また保育者はと言えば、ひとりはボディペインティングとその着替えあたりほどをいつでもフォローできるところに、そしてもうひとりはトイレや保護者対応がいつでもフォローできるところに。そして僕はと言えばアトリエあたりからお昼ごはんの準備にとりかかれそうなところに。

綴った文章だけではとうてい理解が難しいかと思いますし、聞いて理解しようとしても難しいのではないかと思うんです。実際に保育現場へ入って、子どもたちへアンテナを張り、そして仲間の保育者にもアンテナを張りながら、それでいて自分の見守る視点へもアンテナを張ることで、すこしずつすこしずつ実際に目に見える動きと、目には見えない心の動きを理解していくことができるのだと思います。

同じ時間帯にあらゆるアンテナを張り、それでいて瞬時に反応するしないの判断をとる現場保育者たちは、体力もさることながら気力もおおいに消耗し大変なご苦労であることは明白です。富岡保育園やクレヨンKIDSの先生たちも含めて全国の現場保育者たちには頭が上がりません。誠にお疲れ様であり、そして尊敬でしかありません。

本日保育現場をともにした仲間たちは、アンテナの張り具合もさることながら、反応するしないの判断力がとても優れておられたんだと思うんですね。動きや言葉に過剰さがなく、気持ちは実習生の村上から見ると“いつの間にか”気がつかぬうちに子どもも仲間も保護者もフォローされていました。


※富岡保育園では、保育実習生を積極的に受け入れています。実習生による部分指導ももちろん保育士養成学校が定める規定に基づいて行いますが、「観察実習」をしっかりとメモをとりながら、また自らの心を動かしながら行ってもらいます。異年齢児でオープンに混ざり合う保育実践では書類に多少の書きづらさを感じることもあるかと思いますが、村上の尊敬します現場保育者たちと和気あいあいと語り合いながら相談しながらそして楽しみながら取り組んでいただけたらと願っています。


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5月28日土曜日午前9時30分
2022-05-28
発達の芽生えは見えないかも

「胎児姿勢→あごを上げる→肩を上げる→支えて座れる→膝に座って物をつかめる→イスに座る→1人で座る→支えてもらって立つ→家具につかまって立つ→ハイハイする→手を引かれて歩く→階段をハイハイで上がる→ひとりで立つ→ひとりで歩く」

人間の発達にはいくつかの特徴があって、そのひとつが上記に例えて記しました「発達の順序性」です。この発達の順序が乱れたり飛躍したりする場合には、何らかの問題が考えられます。

しかし留意点としては、人間の発達は一生を通して連続的に進行するものだと認識した上で、その進む速さは一定ではないこと。そして個人差があること。ですから、何歳がどんな発達過程にあるかと定めることにはあまり意味がなく、かえって目標にしてしまうと、「その基準よりもわが子は早い・遅い」と早期教育や不安の原因になりかねません。


「保育の起源~保育を巡る今日的論考~ホモ・サピエンスの誕生から最新の発達心理学研究まで~藤森平司」から“発達”についての内容をご紹介してみました。ひさしぶりに真面目な文章で、ブログ読者も背筋が伸びたのでは⁉︎

3ヶ月や、3歳あたりの子どもであろうと、小学校3年生や、中学校3年生あたりの学生であろうと、また僕のような30歳を過ぎている大人であろうと、発達は絶えることがないんですよね。表面的には発達が止まっているように見えたとしても、また突然その発達が現れたとしても、身体や精神はいつでも変化していて、さまざまな発達の芽生えが本当はあるんです。

大人から見ると、赤ちゃんが意味のないこと、無駄なことをしているように見えるときがあるかもしれません。しかし、将来のために必要なことを学んでいるかもしれないと考えると、不用意に制止したり、怒ったり、イライラしたりは得策でないかもしれません。


発達は遺伝的要因の成熟と、環境的要因による学習の“相互作用”で起こります。わたしたち乳幼児施設で言えば、発達の順序性や方向性、また連続性を考慮したうえで、表面的な理解にとどまらない保育を心がける必要があります。


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★6月8日~18日まで保育実習に2名参加予定です。※実習生受け入れについて、富岡保育園では保育者全員“学び直し”の機会ととらえています。実習生とともに保育を楽しみ、そして学んでいけるように努めていきたいと思います。

オムツ替えというコミュニケーション
2022-05-27
「地域ネタにこだわる理由」

毎週木曜日に富岡北地区では富岡会館にて「いきいき百歳体操」を開催しているそうで‥本日、事務長とはじめて参加してみました。昔ながらの童謡に合わせて、ゆっくりと呼吸をしながら身体を動かしますと、じわじわとすみずみまで効いてくるものです。また、参加者のなかには、まちづくり協議会の方もいれば、先日ミニデイサービスでワンコインランチを召し上がって下さった方などもおられたり、顔見知りの方がたくさんいますと、初参加でもとても居心地良く楽しむことができました。


ちなみに、昨晩は富岡北地区まちづくり協議会5月理事会が富岡保育園にて開催されました。富岡北地区にあります、応神山の登山道案内図が完成したそうなので、設置についてを話し合ったり‥富岡保育園の園児もよくお世話になっています富岡公園の初夏の清掃の日程決めであったり‥(6月11日7時~※もしも参加したい方がおられましたら村上まで)

また、田んぼを営んでおられる、まちづくり協議会理事の方がおられまして、稲を植える前、田んぼに水を入れた後に、子どもたちが泥の中を縦横無尽と遊びまわれる、通称“泥リンピック”開催へ向けての計画も話し合いましたよ。実現できればブログにて報告しますね。


さて、保育園の公式ホームページ内のブログにも関わらず‥「なぜここまで“地域ネタ”にこだわるのか?」と、疑問に思っておられる方もいるのではないでしょうか。この機会にすこし記させてくださいね。

保育園というコミュニティには、首がすわったような0歳から就学前の6歳あたりの子どもたちがいます。そして、取り巻くのは、保育士、調理師、栄養士などの資格を持った、20歳程度から当園では70代あたりの大人がいます。また乳幼児施設は全国的にも男性と女性の割合で言えば、圧倒的に女性が多いコミュニティだったりでもありますよね。

保育園というコミュニティのメンバーの構成上、価値観が偏ったり、閉鎖しやすい性質があるはずなんです。それは“子どもたちの心身の健全な発達を実現させるため”には対策をとらねばならないことです。

そろそろお分かりかと思います。『子どもたちの心身の健全な発達を実現できるコミュニティ作り』をするために“地域ネタ”にこだわっているんです。地域には掘れば掘るほど素敵な人材が眠っているんですよ。

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イチゴ狩りでお世話になった三宅さんへ御礼に
2022-05-26
『地球をよくするために』

ネット環境が整っていさえすれば、オンライン機能を駆使していろいろな人たちと関わり合える、そんな時代に突入したにもかかわらず‥ぼくは依然、旧石器時代のようにオフライン行動を続けちゃっています。言い訳にうつるかもしれないのですが、オフラインで会えないとなると“会いたい気持ち”が増すと言いましょうか磨かれていくようにも感じています。


本日のブログでは、ぼくの“会いたい気持ち”が磨かれているひとりをご紹介したいと思います。ちなみにその方は、ぼくにとっては“アニキ”的存在なんですね。アニキ的って、つまりは憧れていたり、カッコいいなと思っていたり、頼りたいなとか相談したいなと思える存在のことなんだと思います。

(※ここから先は、紹介したい方を“アニキ”と称して綴りを進めていきます。アニキの了承は得ておりませんが、たぶん快諾してくれるはずなので。)

アニキとの出会いは、ぼくが「見守る保育」の勉強をするために、田舎町から東京へと足を踏み入れたことにはじまります。「見守る保育」の研修会をアニキたちの会社がプロデュースしておられたんですね。

アニキのお勤めする会社は、東京都に本社をかまえる「株式会社カグヤ 」です。「見守る保育」の研修会をプロデュースもしておられますが、全国の保育園のコンサルティングも手がけておられます。そして富岡保育園でも使用している、子どもひとりひとりの発達課題把握の手助けとなるミマモリングソフトも手がけられています。また保育園関係だけではなく、あらゆるコミュニティの理念を磨くお手伝いもされています。福岡県では古民家を地域の方たちといっしょに改修したり‥(藁葺き屋根なども日本古来から伝わる地球に優しい素材を使って復活させたようです。)千葉県では無農薬無肥料の田んぼ作りをしたり‥座学だけでなく、行動をともなう“学びの場”を作ることで、理念を磨くお手伝いをしているみたいです。

ただ、なぜアニキたち「カグヤ 」という会社が上記の幅広い活動、もっと言えば業界や職種の枠を越えた活動を実践されているかと言えば、会社の理念を追求しているからなんです。

アニキたちの会社(株式会社カグヤ )は『子ども第一義』を理念に掲げておられます。つまりは「子どもが憧れる生き方、働き方」を追求し、数世代先の子どもたちのことを考え、自分たちの働きや暮らしを試行錯誤して見直し続けておられるのです。理念を追求していった先に、田んぼ作りや古民家再生があって、もちろんコンサルティングや研修会プロデュースもあるわけです。そして「子ども第一義」という理念があるからこそ、「子ども主体・子ども中心・子どもを丸ごと信じる」見守る保育との連携活動もあるわけですよね。

ちなみに「株式会社カグヤ 」は創業20年を今年迎えられたようで、次回アニキとお会いする機会には、ともに好きなお酒を酌み交わしながらお祝いしたいと思っております。

最後に株式会社カグヤ が毎月発行しておられる「竹取新聞」から、アニキの綴ったメッセージを見つけましたので、紹介したいと思います。

(もちろんアニキには許可を得ておりませんが、たぶん快く承諾してくれるはず。)


アニキ「世界では戦争が起きています。世界各国の“国をよくするため”という主張を世界中から集めてみても地球はよくなりません。必要なのは“地球をよくするため”という全体最適で考える力ではないでしょうか。“競争ではなく協力する環境”や“価値観の違いを受け入れ、折り合いをつけ、協力していく環境”を用意している皆様が未来の地球をよくしていくのだと感じます。ありがとうございます。またこの混乱に乗じてなのかサイバー攻撃が流行しています。知り合いの名前から添付ファイルと解凍パスワードだけが届くようなメールは決して開かぬようお気をつけください!」


※富岡保育園保育実践改革ならびに、最近特に推し進めている地域との連携活動のアイデアは、実はアニキからたくさんのヒントをちょうだいしています。ブログ読者の方、ナイショにしておいて下さいね。


それでは、アニキ‼︎再会するその日までお元気で。それまで、ぼくも富岡保育園の理念をしっかりと追求し、そしてまたアニキからたくさんヒントをちょうだいできる土俵にあがれるよう努力していきたいと思います。


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緑の美しい応神山を背景に
2022-05-25
手足口病とヘルパンギーナ

日の出がどんどんと早くなるにつれ、目覚めも早くなれば、ここのところは早朝6時前くらいには、とみほ村にいるような気がします。畑や花壇、また富岡保育園に沿っている道路などに水撒きをしているのですがね。ふと僕が思い出せる範囲の幼少期に、近所のおじさんがタンクトップにステテコ、そして草履を履いて水撒きをしている姿が脳裏をかすめるものです。もちろんね、お花や野菜の苗さんに元気でいてほしい気持ちであったり、道路に水を撒けば多少は涼しくなるのかなとも思うのですが、水撒きをしていると、とにかく無心になれるような気がするんですよ。そして平常心とやらを感じることができるんです。


さて、ご時世がらお子さまであったりが、お熱が出たりすれば‥「もしかすると、あのウイルスに感染したのでは!?」と、保護者の方は慌てふためくかもしれません、正直しかたないことだとも思います。なぜなら、あのウイルスに感染すれば、本人だけでなく、家族であったり、また通っている保育園や学校や、また会社などにも迷惑をかけてしまうとの気持ちが働くだろうから。休園や休校、営業停止などの措置をニュースなどでも見たり聞いたりしていますので、心ここに在らずな、平常心とは正反対になりかねません。だからこそ、そんな保護者の方を守るためには、対応する保育者の平常心を保った判断や行動が求められます。

また平常心とともに必要とされることは正しい知識です。これからジメジメした梅雨、そして暑い夏へとむかうにあたり、お熱などの症状が及ぶ感染症はさまざまにあるからです。


本日は付録がてら“夏に流行する感染症”いわゆる夏カゼの中から2種類をご紹介しておきたいと思います。

【手足口病】

手・足・口に発疹が出る病気です。手のひらや指、足底あたりや、また口内あたりに発疹が出現します。時には高熱が出ることもあります。

ちなみに手足口病を引き起こすウイルスの名前は「エンテロウイルス」と呼ばれるのですが、実はいくつかの種類があるんです。

コクサッキーA16は、発疹だけで熱があまり出ないタイプ。

コクサッキーA6は、水ぼうそうのように熱が出て多く発疹が出るタイプ。ちなみに、治癒後に手足の爪が割れるケースがあります。

エンテロウイルス71は、脳炎を合併することもあるので要注意。

【ヘルパンギーナ】

急に高熱が出て、のどに水疱(すいほう)のような発疹ができます。熱は1〜2日で下がりますが、水疱が破れて口内炎になるので、のどの痛みは続きます。

ちなみにヘルパンギーナを起こすウイルスもいくつかあって、そのうえ手足口病を引き起こすウイルスもあるので、ヘルパンギーナと手足口病は親戚のようなものです。

※ヘルパンギーナと診断されたのに、2日後ほどに手足に発疹が出ることも珍しくはありません。


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2022-05-24
子どもの好奇心には敵わない

近ごろ、全国各地の田畑で、イノシシやタヌキなどの野生動物の被害があるようです。原因はいろいろあるのだと思うのですが、自然の山々で野生動物の食べ物が減っているんだろうと想像はつきますし、そのためわざわざ山々をおりては、人間たちの田畑におじゃまをするんだろうと思います。自然の摂理と言いましょうか、もしかすると人間のせいだとも言えましょうが、けれどもいかんせん田畑を荒らされるとなりますと、農家の方たちにとっては気が気でないんですよ。それは田畑に頑丈な柵をはっているところを見ればよく分かることだと思います。


ちなみに「とみほ村」の前庭や中庭、そして裏庭のところどころにある花壇にも柵がはってあります。それほど頑丈ではありませんが、膝(ひざ)か脛(すね)あたりの高さほどの柵です。

なぜ塀で囲われていて安心安全なはずの、とみほ村のお庭の花壇に柵なんてはるのでしょうか。

実は、日が暮れてそして日が昇った翌日の朝にお庭を見渡すと、サルやイノシシ、またはウリ坊らしき野生動物の仕業を彷彿とさせる形跡が残っているのです。お庭の隅々には大なり小なりの穴が掘られています。それはときには水道管まで達するような深さまで掘られていたりするものですから、とみほ村の富岡保育園の先生たちは穴をあわてて埋めることもあります。そして花壇を見てみると、意気揚々と咲いていたオルレアなどの花々がところどころ茎が傾いていたり、力強い緑の色をしたアジサイの葉っぱがちりぢりにちぎられていることもあります。

本当にサルやイノシシならば、どこかに足跡が残っているはずなのですが、花壇のなかには小さな子どもの靴跡ていどしか残っていないんです。

そろそろお分かりかと思いますので、種明かしをしますと、サルやイノシシに負けないほどの野生味溢れる子どもたちの仕業のようなのです。

花壇に花々が咲き誇っていますと、当然と花々にはたくさんの虫たちが群がってもきます。すると、肩には虫かごを、手には虫とり網を携えた虫捕りに夢中な子どもたちももちろんのこと群がってきます。

正直言いますと、虫捕りに夢中な子どもたちにとっては、花壇の柵などひょいと乗り越えられるのです。けれども、咲き誇っている花々が大事に育てられていることも分かっているのです。なので、多少なりとも手加減をしながら虫とり網を駆使するのです。けれども、分かってはいても、虫捕りに夢中になるさまは自然と一体化するようで、虫たちの動きにつられ、そしてどんどんと手足が柵を越え、虫とり網を動かす腕にも力が入ってくるんですね。


さて、サルやイノシシであったり、“仕業”であったりの比喩表現には、しょうしょうと誤解が生まれてしまうのではないかと、筆の運びがおそるおそるになってはいますが、勇気をふりしぼってもう少しだけ話しをすすめてみたいと思います。

とみほ村の裏庭あたりにある桜の木の側にはユスラウメの木があります。5月から6月にかけては、実がなるとともに黄緑色から赤色に染まり、食べることができるようにもなってきます。水分を含んだ甘酸っぱい味わいがするのですよ。ただ自然と一体化し、自然の変化にいち早く気づく子どもたちは、ユスラウメの実がなった頃合いを見逃さないのです。木のあたりには、いくつかのビールケースが重ねられています。ちょうど登るとユスラウメの実に手が届く高さまでに。「赤く染まると美味しく食べられるよ」との声もむなしく響くほどに、黄緑色のユスラウメの実がほうぼうにむしり取られていました。自然と一体化した子どもたちの“好奇心”には、柵をはろうが声をかけようが敵わないことをまざまざと知るようでもありました。


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2022-05-23
かばってあげたかったのです

わたしは、パーコです。もう少しで6歳になる、「とみほ村」で暮らしている女の子です。ちょうど去年くらいから鬼〇の刃というアニメにハマってしまって、ポケットティッシュであったり、ソックスやTシャツであったりにはキャラクターがついているものを選んじゃうんです。ましてやそれだけでは飽きたらず、とみほ村の富岡保育園のアトリエゾーンに行っては、キャラクターの特徴をイメージしながら、あれやこれやだの作ってみては、なりきっちゃうんです。

そんなわたしが、その日もアトリエゾーンで作ってみては、もちろんなりきっていた時のこと。となりには、アトリエゾーンでカバンを作っては肩にひょいとかけているピーコがいます。わたしとピーコは、ともに満足いくまで作ることができましたし、また満足して作ったものを身につけています。それはそれは嬉しいことですし、手をつないで喜びをいっしょに感じながら廊下を歩いていたんです。

すると、廊下の真ん中あたりに、プーコがいたのですが、どうも様子がおかしいのです。実はプーコもほんのさきほどまで、いっしょにアトリエゾーンでなんやかんやだの楽しく作っていたひとりだったはずなのです。けれども、廊下に立ちすくむプーコの目には涙があふれては、ぽつぽつとこぼれ落ちているのが見えます。

わたしとピーコは、訳を聞こうと思ったのですが、でもやめました。なぜかって、訳を知っていたからです。それでなぜ訳をわたしとピーコが知っていたかと言えば、プーコと同じ時間にアトリエゾーンにいたからなんです。

訳を知っているわけですから、とにかく慰めようとしたところ、タイミングわるく、廊下のはしっこから真ん中へとポン先生が歩いてとおりがかったんです。もちろん泣いているプーコの前では、「どうしたの?」と訳を聞いていますし、プーコはもちろんどうしても答えはしないんです。だからこそ慰めるかわりに、わたしとピーコで訳をポン先生に伝えることにしました。

「あのね、さっきプーコはペーコ先生に怒られたんよ。あ!でもペーコ先生は怒ったんじゃなくて、ちょっと厳しく言っただけなんだと思うんよ。」

と、わたしがすこしあわてて説明しはじめたものですから、ポン先生は当然、「なんで?」と聞いて来ますよね。

「あのね。ペーコ先生が“持って帰る服をカバンに入れてね”って、何回も言ってたんよ。もちろんアトリエのところにも言いに来たんよ。だけどプーコは入れに行かなかったんよ。」

わたしは、とにかくいっしょうけんめいに説明したのですが、どうもうまく説明できないところもあって、そんな時に手をつないでいたピーコがつけくわえてくれたんです。

「でもね、プーコはわざと入れに行かなかったんじゃないと思うんよ。アトリエで夢中になって作っていたから、ペーコ先生の声が聞こえんかったんだと思うんよ。」

ピーコが、わたしの言いたかったことをうまくつけくわえてくれたので、とてもわたしは嬉しかったんです。なぜかって、わたしはプーコのことが好きだからです。そしてペーコ先生のことも好きだからです。だから2人のことをかばってあげたかったのです。

わたしとピーコが2人でいっしょうけんめい説明したので、ポン先生も納得してくれたようで、泣いているプーコのことも、声をかけたペーコ先生のことも、りょうほうともそっとしておいてくれました。ほんとうによかったです。


※これは実話に基づいています。パーコとピーコが、注意されて泣いているプーコと注意したペーコ先生、ふたりの気持ちを非常に察したうえで、ポン先生に一生懸命説明してくれたんです。そしてその姿がとても頼もしくもあり眩しくうつったこともあり綴らせていただきました。


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2022-05-22
『富岡保育園ファースト』

おはようございます。「ウキウキ!春のラジオ体操」第3回目も無事に開催することができました。

毎回来て下さる方などは、「もう、あれから1週間たつんじゃなぁ。早いなぁ。いつも朝ごはん食べたら、またゆっくり休むんじゃけど、今日はラジオ体操行かんとと思って来ましたがな!」と、張り切っている気持ちを伝えてくださるんですね。主催者冥利に尽きますよ。

また、前回のラジオ体操日に“ミニヒマワリ”の苗を寄付して下さった方が、今度は“マリーゴールド”と“ホウキソウ”の苗も寄付して下さいました。「これは、うちじゃのぉて、近所の〇〇さんから、保育園でどぉじゃろぉかってもろぉたんよ。」

このたびも有り難く頂戴しました。子どもたちと先生で大事に育てたいと思います。


さて、そんな“富岡保育園ファースト”な富岡北地区のまちづくり協議会総会が、昨日開催されましたことを報告しておきますね。

活動・会計・監査報告ならびに、理事や代議員の選出、また今後の予算案や活動計画などについて1つずつ丁寧に確認していきました。

このたびの富岡北地区まちづくり協議会総会の焦点は、なんと言っても「まちづくり計画」にあります。

(※以下は富岡北地区まちづくり協議会会長様のメッセージを引用さて頂いています。)

団塊世代の高齢化、子どもの少子化、人間関係の疎遠化、地域コミュニティの衰退などの問題に直面している現在、行政のみでは解決が難しく、住民と力を合わせるために、笠岡市では市内に24のまちづくり協議会を平成27年に発足させました。

すこしでも住みやすい地域にすべく活動をすすめてまいりましたが、このたび、市の方針により、地域独自の目標を定め、それに向かって歩んでいく「まちづくり計画」を立てることになりました。

「まちづくり計画」を立てるにあたり、地域住民に細やかなアンケートをとったり、また策定委員会や理事会、民生委員や子ども会メンバーなどとの話し合いを重ねていきました。

(※以下は富岡北地区まちづくり計画案の解説です。)

①みんなの顔が見えるまち

近所の顔が遠くなった、近所の人と話したことがない、などとのアンケート結果が多くあった。その点、地元の神社の祭りや納涼夏祭りの役割は大きいと感じました。今後、人の集まる場として、フリーマーケットや趣味道場などを開き、多世代交流を目指します。

②健康で安全安心なまち

通院している方が多くいることがアンケートで分かった。高齢になっても、体を動かし、悩みは自分だけで抱え込まず、気軽に近くの誰かに相談できるという、ストレスの少ない地域作りを目指します。

また、小学生の見守りや、高齢者の安否確認も積極的に行っていきます。

③歴史・文化と豊かな環境を未来へ

富岡の歴史のはじまりは17世紀からですが、歩いてみれば面白いものがたくさんあります。今年度は、笠岡初の孤児院となった、旧甘露院について学びます。

また、応神山登山道整備ならびに、どんどんと増えている空き家対策についての活動も実施していきます。


富岡北地区所属の富岡保育園が、まちづくりにどのような役割であったり、貢献ができるのか。子どもの賑やかな声と、くったくのない笑顔を絶やさないことはもちろんのこと、まだまだとできること、やれることはあるのだと思っていますので模索しながら実現させていきたいと思います。

(※このたび、富岡保育園事務長先生が、富岡北地区まちづくり協議会企画部広報に仲間入りして下さいました。宜しくお願い致します。)


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2022-05-21
先生のようで先生でない特典

お父さんにしか言えないこと。

お母さんにしか言えないこと。

おじいちゃんにしか言えないこと。

おばあちゃんにしか言えないこと。

友だちにしか言えないこと。

先生にしか言えないこと。

誰もが、しゃべる内容を相手によって使い分けている又は選んでいるふしがあるはずなんです。

“誰もが”ってことは、もちろん大人だけじゃないってことです。小学生や中学生だって、そして保育園児だってです。より補足しますと、赤ちゃんだってです。

「赤ちゃんは、しゃべらないじゃないか!」って、間髪入れずにツッこまれた方は少々お待ちください。赤ちゃんで言えば“泣くこと”が“しゃべること”と同列だと思っていただければいいのではないでしょうか。

気を許している相手、つまりは信頼関係が培われている相手と、そうでない相手の場合では泣き声はまったく違っています。

さらに言えば、幼少期あたりで言葉を巧みに扱いはじめると、いろいろ耳にした、覚えた言葉を使ってみたくなるんですね。ただ無鉄砲に使っているようでいて、子どもにも善悪と言いましょうか、言葉の良し悪しのようなものをどこかで気付いているふしがあるんです。たいてい、バカだとかアホだとかの他者を傷つけそうであろう言葉の類いは、気を許している相手にまずは使って試したりするもんです。なぜかって怒られることを前提に使っていますし、どこかで最後には許してくれるであろうとの気持ちがあるからですよね。

逆説的には、乳幼児期に気を許せる相手、困らせたり傷つけたりしたとしても最後には許してくれる相手がいなければ、善悪と言いましょうか、物事の良し悪しを試して理解する機会をもつことなく、大人になってしまうようにも考えられますよね。


さて、最近のわたくし副園長村上のマイブームについては、ブログ読者にだけこっそりお伝えさせて頂こうと思います。(※富岡保育園の先生たちには秘密にしておいてください。)

今月からスタートしています、ローカルテレビ「ゆめネット笠岡放送」の方と協働して作っています『コドモのホンネ』という新番組があるんですがね。番組内で、アナウンサーの方が、何人かの子どもと個室で話し合う場面があるんです。実は個室内には保育者は入っておらず、アナウンサーとカメラマンの方しかいないんです。なので、この場面での子どもたちの会話は、お父さんやお母さん、また先生には言えない、“アナウンサーにしか言えない”ことをしゃべっているんです。だからこそ、意外な“子どもの本音”の部分に迫れるわけで、おもしろいんです。

そんでもって、僕のマイブームと言いますのは、『コドモのホンネごっこ』なんです。もう少し具体的に説明しますと、僕は副園長という役職のお陰で、現場の先生のような親近感はないですし、園長先生のような威厳のようなものもない、どこか“近所のおじちゃん”的要素を持たせてもらっているんです。つまりは、先生のようで先生でないからこそ、アナウンサーの方のように“子どもの本音”に迫れるのではなかろうかと思っているんです。

さっそく本音エピソードをいくらかキャッチしていますので、今後のブログ内でこっそり紹介していきますね。乞うご期待ください。


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2022-05-20
『マスクとパンツとワタシ』

マスク議論が国会であったり、テレビや新聞の報道などで盛んになっていますよね。

ぼくたち人間ってそれほどバカじゃないと思いますので、とあるウイルス渦になって数年の経験で、いい加減にマスクをするメリットとデメリットに気付いているはずなんですよ。とあるウイルスの専門家であったり、マスク業者などの意見に頼らずとも、自分の身体を通して分かっているはずなんです。

マスク議論のほとんどが、本音と建前で言えば建前議論に終始しちゃうんです。なぜかって責任問題がなんだとかって話しになっちゃいますのでね。多様性だ個性だのなんだとかって教育界で叫んだところで、「先生に言われたことをちゃんとできる子どもがお利口さん」流れで乳幼児期から大学生までの20数年間過ごしちゃいますと、「〇〇さんがマスクを外していいって言ったから外したんだけど、とあるウイルスに感染したじゃないの!責任とってよ!」って感情を抱きかねないこともないですよね。すこし行き過ぎた例え話になったでしょうか。


では、【富岡保育園マスク議論】をはじめてみましょうか。基本的に大人(保育者や保護者も含む)も子どもも選択制です。どちらでも良いと思っています。

大事なことはメリットとデメリットについてまずは正しく知ることだと思っています。

メリットで言えば、やはりとあるウイルスを含む感染症予防です。鼻と口をマスクで覆うことにより、ウイルスの侵入を軽減させる効果があるんだと思います。軽減効果を増すためにマスクの素材が不織布であることなどが推奨されていたりもしますよね。もう一つのメリットで言えば、世の中の建前的な風潮を察していることで、「なぜマスクをしないんですか!」とのご意見を減少させることができるのではないかと思います。

逆にデメリットで言えば、口呼吸になりがちになってしまうこと。マスクをしていなければ鼻呼吸がしやすいんです。なぜ鼻呼吸が良いかと言えば、鼻毛があるから。つまりはウイルスが侵入したとしてもガードしてくれるわけです。またマスクをした状態は顔が下向きになりやすいんですね。なぜかって口呼吸がしやすいから。つまりは姿勢が悪くなりやすいことも考慮しなきゃいけません。加えて、口あたりを覆うことで表情が読み取りにくい、つまりは他者との信頼関係を築くうえではマイナス要素になりかねません。さらに言えば乳幼児の言葉の発達を守るうえで、「信頼している他者の口の動きを目で見て学ぶ」機会が減ってしまうことも考えられます。

メリットとデメリット、まだまだ挙げればキリがなさそうですが、これから蒸し暑い梅雨期、そして灼熱の夏に突入するとなると、“熱中症”という、こちらも命の危険を考慮しなければならない問題が生じてきます。

上記を踏まえたうえで、さてあなたはどちらを選択しますか?メリットとデメリット両方ありますのでどちらも正解で間違っていないと思いますよ。

通気性抜群で汗の吸収と清涼効果のあるマスクが発売されたら購入しても良いかもしれません。(ただ通気性抜群だとウイルスはもちろん侵入しますよね。)

ウイルスの侵入の可能性を考慮して、ウイルスに負けない心身作りとして、腸内細菌を活発にさせる作用のある発酵食品や食物繊維豊富な食べ物をバランス良く摂取したり、また適度に運動することで血の巡りを良くしてみたり、さらには睡眠時間をしっかり確保して細胞の回復を促進させてみたり。またしっかり笑って、身近なことに感謝し「ありがとう」とたくさん伝えることによりオキシトシンという免疫力を整えるホルモンを分泌させることに努めてみることも良いかもしれません。


~おまけ~

マスク生活が長くなりますと、感染予防という面と併せて、マナーのような、それでいてパンツだったりの下着と似たような感覚でつけられている方もいるみたいです。学生だったりでは、「マスクをとると恥ずかしい」との意見もあるみたいです。果たして、マスクが今後どのような扱いや存在になるのか⁉︎僕は静観していきたいと思います。


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★富岡保育園では、もしも園児ならびに保育者がとあるウイルスに感染した場合、行政や保健所の指導のもと適切に治療ならびにコミュニティの安全に努めます。そして原則として感染者が出た場合でも誹謗中傷などが起こらないように徹底します。ご安心ください。

2022-05-19
着ぐるみ体験とメタ認知能力

『メタ認知』って言葉を耳にされたことがあるでしょうか?昨今の教育界では少々と流行している言葉でもあります。

意味としては、「自分の認知していることを客観的に把握しコントロールすること」となります。すこしむずかしく感じる方であれば、“メタ認知のチカラを向上させると自分のことを冷静に客観視できるようになる”と理解して頂ければ良いかと思います。


さて最近、わたくし副園長村上、プライベートにて、とあるコミュニティのイベントにお手伝いとして参加させて頂きました。それも、とある大役を果たすという任務付きで。

その大役とは、とあるコミュニティのマスコットキャラクターの着ぐるみ役です。


(※着ぐるみの構造などの詳細を記していきますので、ここから先は18禁とさせて頂きます。)


着ぐるみの外見と言えば、2メートル近くの背丈と、某アニメのドラ〇もんのような二頭身ほどの手足が短いずんぐりむっくりな体格。そして中身に入る僕の背中には、その大きさに膨らませるため、また暑さ対策も兼ねているのか、送風が出る重たい充電式のファンをかついでいる状態なんですね。どうでしょうか、イメージがうっすらとつきましたでしょうか‥

いざ、着ぐるみを装着してみると分かったのですが、“自分のイメージしている動きと実際に外から見た動きとのギャップ”が非常に大きいんですね。

より詳しく言うならば、手足が短いこともあり、着ぐるみの中で自分が動かしているほどに、外から見ると動けていないんです。さらには、視界としては、ほんのわずかなメッシュがかった穴から、ほんのわずかしか見えていない状態にあるんです。ついでに言えば、着ぐるみの表情はどんな時であろうと同じであるので、感情を表現する場合には、ほんのわずかな視界から見える状況と、わずかに聞こえてくる声を頼りに、その短い手足を駆使して表現するしかないんです。

上記の条件のなかで、着ぐるみを着こなし、イベント参加者の方たちへマスコットキャラクターを演じ表現するには‥

そうなんです、間違いなく『メタ認知』能力が必要になってくるんです。自分がどのように相手に見えているかを冷静に客観視すればするほど十分に演じ表現できるからなんです。


昨今の教育界での流行ワード『メタ認知』って、子どもに身につけてほしいと願うばかりでなく、ぼくたち教育者(※保育者を含む)も向上させていかなきゃなんないチカラなんだと思うんです。

「見守る保育」を実践するうえで、“どのように見て”“どのように守る”かを考えながら動くにあたり‥

ぼくは今どのように見ているだろうか?さらに言えば、どのように見ているように子どもからは見えているだろうか?

ぼくは今どのように守っているだろうか?さらに言えば、どのように守っているように子どもたちは感じているだろうか?


※貴重な着ぐるみ体験をさせてくださったのは、岡山県浅口市寄島町天台宗龍城院です。ちなみにマスコットキャラクターの名前は「しょうぐうさん」さんです。


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2022-05-18
地域の未来を繋ぐ広恒商店!

「40年ぶりじゃわ。だいぶ変わってしもーとるけど、まぁ綺麗に花壇やらしてて、いいじゃないの。」

「中庭なんてはじめて入ったわ。まぁ旅館みたいで、落ち着くわ~。」


さてさて、なんの感想文を紹介しているかって言いますと‥本日、富岡保育園へお越し下さいました、とある団体様たちが口々にしていた言葉なんですね。

そして、とある団体様とは、岡山県笠岡市の富岡北地区の富岡中という地区で活動されています、いきいきサロンのメンバーの方々のことなんです。(※ちなみに富岡保育園は、富岡北地区の富岡六丁目という地区です。)

富岡北地区の富岡中いきいきサロンのメンバーの方々は、とあるウイルス渦に入るまでは、毎月「ミニデイサービス」と称して、富岡中地区のご近所の方々で富岡会館で集まっていたそうなんですね。そしてウイルス渦は終息しないまでも、換気や健康管理などの充分な対策をとれば集まることが可能である段階に入ったこともあり、「ミニデイサービス」を復活させる計画をしたんだそうです。

しかし‼︎

ここで、ひとつ問題があったそうで、集まっていた場所、つまりは富岡会館が急な坂の上にあるわけです。何が言いたいかって、参加者の方の多くが、杖をつかれていたり、手押し車に身を預けていたりと、まとめると急な坂を登ることが難しいんです。もっと言えば、坂を登ることができないので、ミニデイサービスに参加することができず、ご近所の方との交流がとれないおそれがあるよねって問題です。

実は上記の問題について、ある方が仲介してくださったことも、ここでお伝えしておかねばなりません。富岡会館までの急な坂を登ることが困難になりつつある問題が生じてしまった富岡北地区富岡中いきいきサロンのメンバーの方と、富岡北地区富岡中の隣、富岡六丁目の平地にある富岡保育園とを仲介して下さったのは、富岡北地区富岡中に所在します、富岡保育園へお昼ごはんの食材などで扱う旬の野菜や果物などを配達して下さる「広恒商店」さんなんです。

昨年度末頃‥広恒商店さん「村上先生‼︎ちょっとご相談なんだけどね。富岡中っていう地区のね、ご年配の方も含むミニデイサービスを富岡保育園で開催するってのはむずかしいですかね!?もし良ければ、富岡保育園さんはワンコインランチもしてるって聞いたから、お昼ごはんなんかも食べることができればいいな~と‥。」

日頃お世話になっている「広恒商店」さんからの依頼でもあり、同じ富岡北地区という地域にあってもお世話になっています「富岡中いきいきサロン」の方からの依頼となれば、断る理由が見つからないですよね。二つ返事でお引き受けさせて頂きました。


本日は富岡中の15名の方が、ワンコインランチを含む、富岡保育園でのミニデイサービスに参加して下さいました。富岡北地区まちづくり協議会の方と協働して作ったスペース「私設公民館とみほ村文庫」を集合場所として、おしゃべりをしたり、また富岡保育園内の園庭やお部屋などで子どもたちが遊んでいる姿をあたたかい目で見て下さったり。またそれを見守る保育者たちを、「先生たちも大変じゃなぁ。」と労ってくださったり。富岡保育園が“とみほ村”として、つまりは“村コミュニティ”として子どもたちにの未来へ希望を繋げるうえで、これ以上にない応援をしてくださったわけです。ぜひ、定期的に足を運んで頂けるような居心地の良い空間、雰囲気作りに努めていきたいと思っています。


さて、本日のブログには“富岡北地区”であったり、“富岡中”、“富岡六丁目”であったり、また“富岡会館”や、“広恒商店”であったりと、地元に住んでおられる方しか分からないワードをたくさんと羅列させました。読みづらかったかもしれませんし、まどろっこしげな表現になっちゃったかもしれないのですがね。なんでわざわざとそのように連ねたかと言えば、『どこどこのだれべーさん』、丁寧に言うと『〇〇に住んでいる(活動している)〇〇さん』が地域の人と人を繋いでいくし、地域の未来に希望を繋げていくんだよねって再認識したことをご報告したかったわけです。昨今で言えば、お金や仕組み作り、また宣伝や広告戦略などが地域再生・復興の鍵となっているように思うのです。けれども、地域活動って、お金や仕組みでは動かない、宣伝や広告戦略では動かないものがあって、そこを動かせるのは人なんだと思います。そして地域活動を動かせる人ってのは、大統領や総理大臣であったり芸能人や有名人でなく“地域のための活動を続けておられる人”なんだと思うんです。このたび、仲介役を担って下さった「広恒商店」さん、誠に素敵なご縁をとりもって頂きありがとうございました。


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★「とみほ村の富岡保育園へ観光してみたい!」「私設公民館とみほ村文庫で会議をしたい!」「とみほ村でイベントをやってみたい!」などのご依頼がありましたら、まずはお電話などして頂ければと思います。(受付担当 副園長村上)

あたたかく見守って下さいました。
富岡六丁目から富岡中への帰路
2022-05-17
わが家にいいことを考えよう

「おはようございます。おやすみは楽しく過ごすことができましたか?無事に過ごすことができましたか?」

週明け、早朝に親子を迎える保育者からよく聞こえてくる言葉だろう。

おやすみの様子であったり、子どもの体調についてだったりを保護者と保育者で伝達し合うと‥

「それじゃあ、お母さん行ってくるね!先生よろしくお願いします!」

「はい。お母さんもお仕事がんばってくださいね。気をつけていってらっしゃい。」

などと、子どもを介して大人同士で今日の無事であったり意気込みなどを交わしたりするもんです。

「いってきます!」と、子どもと保育者に背を向けて足を踏み出していく保護者の背中には、どこか健気な哀愁のような、それでいて、たくましさであったり力強さも感させないわけではない。たとえ子どもが泣いてしまおうと、ぐずをくろうとも足をとめるわけにはいかない。だからこそ、共感性の強い保育者であれば心の底から応援したくもなるだろうし、その気持ちが伝わると、どこか保護者の足どりも救われたように軽くなるのかもしれません。


さて、ここのところ続いていますQ&Aシリーズ。今日も懲りずに紹介してみたいと思います。

Q.「保育園に早くから預けることに、どこか罪悪感を感じてしまうのですが‥保育園に早くから入れることは、子どもにとっても良くないことでしょうか?」

A.「お悩みを打ち明けてくださりありがとうございます。ネットなどを検索すると、メリットであったりデメリットなどがたくさん記されているかもしれませんね。よく掲載されていることと言えば、“親への愛着が減ってしまう”などが挙げられると思います。果たしてホントなのだろうか?あえて経験談ではなく、統計データと科学的エビデンスから答えてみたいと思います。」

A.「結論から言えば、保育園に早く入れることで、親への愛着が減ってしまうことも無ければ、IQなどへの影響も特に無いということをまずはお知らせしておきますね。」

Q.「すこしホッとはしましたが、具体的に教えてください。」

A.「両親が仕事をしている家庭もあれば、どちらかがフルタイムの仕事で、もう1人がパートタイムのお仕事の方もいるはずです。また専業主婦や主夫の家庭もあるはずですし、シングルマザー・ファザーの家庭もあるはずです。なにが言いたいかって、いろいろな家庭があるとして、“わが家にいいこと”を考えることを最もオススメしたいんですね。」

A.「例えば、どうしても保育園に預けることへの罪悪感が拭いきれず、3歳までは家庭で子育てをしようと仕事復帰を延ばすとしましょう。しかしもしも家計が切り詰まってしまって、お金のことで夫婦喧嘩が絶えなくなってしまったら⁉︎もしもお仕事が本当は好きで仕事復帰断念に納得がいっていなければ⁉︎いろいろなケースが考えられるのですが、親が仕事をしている・していないに関わらず子どもの成長発達にプラスかマイナスの影響を与えるたしかなエビデンスは無いということを知っておくと、選択の余地が広がるのではないでしょうか。」

A.「子どもにとって大事なのは、親が仕事をする・しないではなく、“関わりの質”だということ。また保育園へ入れるとしても、大事なのは〇〇式保育といった方法ではなく、保育者と子どもの“関わりの質”だということをお伝えしておきたいと思います。」

Q.「つまりは、家庭生活に支障が無ければ、どのような選択をしても大丈夫だということですよね?」

A.「そうですね。子どもも親も心身が健康な状態でいられる選択をしていただけたらと願います。そのうえで、家計であれば日々の短期的な視野と、長期的な視野をもったり、家庭の“幸せ”だったりの基準をどこにおくかを明らかにしておくと選択に余裕が出てくるかもしれません。ちなみに、保育園へ通わせることでのプラスの効果は年齢が上がってからでないと表れないというデータもあります。プラスの効果の例で言えば、「言語発達」であったり、「免疫力」であったりが挙げられますが、あくまでもデータですので、すべての子どもに当てはまるわけではないことも心得ておきましょうね。」

Q.「わかりました。ちなみに富岡保育園で先生たちが子どもたちと関わるうえで工夫しているところはありますか?」

A.「富岡保育園では“見守る”ことを大切にしています。こちらは放っておくという意味でないことを誤解のないようにご理解ください。ひとりひとりの子どもの健全な成長発達のためには、どのように見て・どのように守れば良いのかだろうかを考えながら関わっています。特に過保護や過干渉にならないように配慮しています。また付け添えるなら、核家族化が進んでいる家庭ではなかなかできない『子ども同士の関わり』をたくさんとれるように、保育者は子どもと関わっています。」


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2022-05-16
“手掴み”と“脳神経回路”

ひじょうに興味深くおもしろい質問にお答えしてみたいと思います。


Q.「赤ちゃんに、何度もスプーンを握らせても、“手づかみ”で食べようとばかりして、お行儀がわるいのです。そのうえ、食べこぼすばかりして、後始末に困ります。どうすれば上手にスプーンを使って食べこぼさずに食べることができますか?良い方法を教えてください。」


A.「“赤ちゃんから上手に使える食べこぼさないスプーン”を購入してみたらいかがでしょうか?」


Q.「どこで手に入るのですか?教えてください!」


A.「わかりました。その前に、ひとつお話しをさせてください。赤ちゃんが生まれてすぐにやることは、“手を伸ばす”ことですよね。そうして何かを触ったときに、硬いだとか柔らかい、温かいだとか冷たい、などのさまざまな情報が感覚とともに脳に取り込まれていくんですね。つまりは人間が意識や精神を獲得していく過程の基本の始まりとも言えます。さらに、次に赤ちゃんは、手でつかんだ物を自分のほうに引き寄せて、口に入れてしゃぶります。この一連の行為で、赤ちゃんは手指や唇、舌などによる体性感覚をさらに発達させていくんですね。」


Q.「今の話しと、わたしの質問とはどのような関係があるのですか?」


A.「もしも赤ちゃんが“手づかみ”食べをすることなく、上手にスプーンを使って食べはじめてしまったら、硬いだとか柔らかい、温かいだとか冷たい、などの情報が感覚として脳に取り込まれないということです。さらに言えば、人間が意識や精神を獲得していく過程の基本をおろそかにすることにもつながります。それでも“赤ちゃんから上手に使える食べこぼさないスプーン”を購入したいと思いますか?」


Q.「なんとなくお答えの意味がわかってきました。“手づかみ”で食べると手が汚れてしまったりお行儀が悪いとばかり思っていたのですが、赤ちゃんにとっては必要不可欠なことだということですね。」


A.「もちろん“手づかみ”で食べると、もしかすると、熱いだとか痛いだとかの経験をするかもしれません。さらに汚れてしまったり食べこぼされたりしてしまえば大人の後始末も大変なのは明白です。怪我や病気にならないように見守ることはもちろんのこと大切なのですが、極端な『過保護・過干渉』は脳神経回路を構築できなくしてしまうことにつながりかねません。」

A.「富岡保育園でも、赤ちゃんたちは“手づかみ”で食べていますよ。スプーンに興味を持つ子どもにはスプーンを握らせていますが、たいていは片手にスプーンを握ったまま、反対の手で“手づかみ”で食べています。例えば、“ひじき”などのパラパラするものだと、手で掴むことも難しいですし、なんなら口に入れても舌触りも滑らかではないだろうから、よくお口から出ています。すると机や椅子の下は、小鳥たちが駆け寄ってもいいくらいに食べこぼされています。そしてこの一連の行為について保育者仲間で『赤ちゃんたち、食べることに意欲的だったね。食べることを楽しんでいたね』ってチームで認め合うことで、より赤ちゃんたちの健全な発達を守ることができていますよ。」


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★『私設公民館とみほ村文庫』5月17日火曜日午前中は貸し切りの予約が入っております。ご了承下さい。

健全な発達を守る風景
2022-05-15
エピジェネティクスとは!?

おはようございます。「ウキウキ!春のラジオ体操」本日も20名程度の参加者の方たちと気持ち良く身体を動かすことができました。早起きをして、地域の方たちと挨拶をして、ほんのり汗をかいて‥“清々しい”って言葉を実感する時間でしたよ。

※「ウキウキ!春のラジオ体操」は5月毎週土曜日早朝7時から富岡保育園のお庭で開催しています。奮ってご参加くださいね。


さて本日は、とあるご質問にお答えしてみようと思います。

Q.「村上先生は、子どもにとって、大人と子どもとの関わりよりも、“子ども同士”の関わりに価値があると言っていますが、その理由は何なのですか?」

A.「大変鋭いご質問ありがとうございます。まず誤解のないように、子どもにとって大人と子どもとの関わりも、もちろん大事なんです。それは愛着の形成であったり、信頼関係の構築であったり。けれども、大人と子どもとの関わりでは生み出せない〇〇が、“子ども同士”の関わりにはあることから、価値があると伝えています。」

Q.「その〇〇とは何なのですか?」

A.「結論から言うと、“揺らぎ”です。そしてもう少し分かりやすく言うならば、“適度なストレス”です。」

A.「具体例を挙げてみましょう。例えば、大人と子どもであれば、たいていは大人が加減したりコントロールしますよね。かけっこで、勝つこともできますし、わざと負けることだってできる。その時、子どもが悔しくて泣いたとしても、どこかで“相手が大人だから”とあきらめているところもあると思うんですね。しかし、“子ども同士”となれば話しが変わってきますよね。本気と本気で“ぶつかり合い”ますから、“予想外”の“トラブル”が起きてしまうわけです。つまりは、予期せぬ出来事が起きてしまうことで、脳に新たな刺激を及ぼすこととなるんです。」

Q.「その刺激はどのような作用を生み出すんですか?」

A.「予期せぬ出来事から脳へ新たな刺激が加わる、つまり“揺らぎ”をもたらすことで、遺伝子に刻まれた情報がそのまま翻訳されるのではなく、動的に変化するわけです。」

Q.「もう少し分かりやすく教えてください。」

A.「例えばですね、同じ遺伝子を持っている人が10人いても、まったく同じ人間にはなりえないんです。なぜかって、環境要因が異なるからですね。そしてその環境要因を受ける、つまりは“揺らぎ”をつくる仕組みが上手く働けば、体や心の働きに良い効果を与えるわけです。重ねて言うなら、その仕組みが上手く働くために最も有効であるのが、ほど良いストレス環境であって、それが“子ども同士”の関係で生み出されやすいってことなんですね。」

A.「さらに、豆知識ていどに‥この遺伝子に働きかける“揺らぎ”をつくる仕組みのことを【エピジェネティクス】と呼ぶんだそうですよ。」

A.「注釈を入れておきますと、予期せぬ出来事から受けるストレスと言えども、大きな怪我を及ぼすものや、虐待であったり、またこのご時世であるウイルス渦や戦争渦は、まったくもって違うことだけは確認しておいて下さい。」

Q.「詳しい説明ありがとうございました。なんとなく“子ども同士”の関わりの価値については理解できたのですが、実際、どのようにして“子ども同士”の関わりを持たせれば良いのですか?」

A.「子どもが地域社会にあふれていた時代であれば近所の公園であったり、また大家族社会であれば家族のなかで、“子ども同士”の関わりを持つことができていたかと思います。けれども現代では核家族化が定着していたり、また地域社会では子育てが孤立化しがちで、公園に足を運んだとしても、“よその子どもには迷惑をかけてはいけない”とした風潮があり、なかなか“子ども同士”の関わりを持つことが難しいかもしれません。そこで、鍵を握る場所は、保育園であったり幼稚園やこども園などの乳幼児施設です。子どもが複数集まるコミュニティだからこそ、“子ども同士”の関わりを生み出すチャンスがあるわけです。」

A.「さらに言えば、乳幼児施設に携わる僕たち保育者たちは、そのチャンスを活かす実践を今後よりしていかなきゃいけないんですね。そして誤解のないように取り組まなきゃなんないのは、予期せぬ出来事から受けるストレス、つまりは“揺らぎ”が生まれる子ども同士の関わりは、大人が作為的であったり促すような関わりではないということを肝に銘じておかなきゃなんないんです。」


※参考文献「子どもが心配~人として大事な三つの力~養老孟司」第二章“日常の幸せを子どもに与えよ”対談相手 高橋孝雄(慶應義塾大学医学部小児科主任教授)


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揺らいでる。
2022-05-14
副園長ブログ1000回記念

1986年山羊座の虎年生まれである僕の記憶上、1000日間続けられていることって‥寝たり起きたり、おしっこやうんちをしたり、パンツをはいたりなどであろう。なにが言いたいかって、副園長ブログを綴ることがそれらと同列に近い程度に僕の生活に組み込まれているってことですね。

なにはともあれ、無事に1000日間綴り続けられたこと、そしてブログ愛読者の方でもしも1000日間無事に読み続けられたのであれば、お互いにねぎらい合いましょう。毎日本当にありがとうございます。


さて、記念すべき1000回記念ブログは、久しぶりに筆者である副園長、村上太志についての個人的内容をおもいきっり綴っていきたいと思います。

(※と、言うことですので、保育や幼児教育、また子育てに対するためになる情報をお望みの方には期待外れになることを前もってお断りしておきますね。申し訳ございません。)


おっぱいを飲んで、母親の後ろについてまわっていた頃だったり、三輪車を後ろにしか漕げなかったり、小学校高学年くらいまでおねしょをしていた頃から振り返っていくと綴り終えれそうにないので‥20歳にして富岡保育園に就職した当時あたりまで早送りしてみますね。当時、友人(現在岡山県岡山市南区にてフリースクールを立ち上げています。)が富岡保育園へ面接に行った際に、「もう1人面接受けさせてくれるってよ!」と伝言されたことがキッカケで、流れに乗ってそのまま就職させてもらいました。就職活動もろくにせずに、そして大した夢や目標や志しもなく、正直なところ安易な気持ちで保育者の道に足を踏み入れました。同僚になった友人とは、初給料でフルローンを組んでスポーツカーを一緒に買いに行ったり、仕事で困ったことなどを駄弁りにしょっちゅうくるくる寿司に通っていたことは今では良い思い出です。

なんの疑いもなく、「保育とは?」と考えることもなく、日々、子どもたちや仲間の先生たちと「楽しい一日になるよう」にアイデアを尽くして仕事を続けていました。単純に、子どもも楽しそうにしていましたし、仲間ともうまく人間関係を築いていましたし、自分の仕事ぶりには自己満足をしていました。ただ、今から振り返ると、深みもなければ浅はかな仕事ぶりだったなとも思いますね。

さて、転機が二度訪れました。最初の転機は新宿に出向いた29歳の頃。誤解のないようにして頂きたいのは歌舞伎町で豪遊したって話しではありませんよ。園長先生のススメで東京都新宿区にあります「新宿せいがこども園」に見学へ行かせてもらったんですね。実は少し添えなければいけない話しがありまして‥現在の富岡保育園の園長先生が園長職に就任したのは、僕が就職した1年目の時なんですね。そして僕が赤いオープンカーをフルローンで購入して乗り回していた頃に、園長先生は東京に勉強に行かれて、現在の「新宿せいがこども園」にて“見守る保育”という保育実践に出会って学ばれていたんです。園長先生から約10年周回遅れをとりながら、僕も“見守る保育”に出会うことになりました。そしてこれが最初の転機です。「新宿せいがこども園」に見学するなり衝撃が走ったんです。“先生の気配がしない”って。見学者は僕を含めて50名ほどいましたが、いっこうにかまうことなく、それでいて先生たちに指示や指導をされるわけでもなく、子どもたちがあちらこちらで遊び込んでいたんです。当時の僕は、「はい!先生が〇〇やるからよく見ておいてね!はい!じゃあ、やってみようか!できた人から教えてね!」って、誰もが想像できそうな指導方法を疑いもなく実践していたのですが、見学へ行った瞬間から、自分の保育実践や保育に対する考え方に“疑問”を持つことになりました。またそれと同時に、理論や理屈や知識や情報が当時は全くありませんでしたが、野生の勘と言いましょうか、“こんな保育がしたい”と想いを馳せながら、東京から岡山への帰路へついていたかと思います。そして、園へ戻るなり園長先生から、「どうだった?」と聞かれ、衝撃を受けたことと憧れを抱いたことを素直に伝えたんです。すると「うちもやってみる!?」と園長先生はどこか慎重ではあるけれどもワクワクした表情で質問してきたように思い出します。二つ返事で、「やってみたいです!」と答えたことも加えて記しておきましょう。また富岡保育園保育実践改革は、実のところ全職員で何度も何度も議論を重ねたうえで始まったものではなく、園長先生の10年越しの「見守る保育」への憧れと、たった数秒ほどの話し合いで決められ始まったものであることもさらに加えて記しておきましょう。

「間違いなく、絶対に、今より良い保育ができる、今より良い保育園になれる!」と確信はあったものの、当時は無知が過ぎるほどで、保育実践改革と言えども、とにかくどこから手をつけていいのだか上手くいかないことだらけでした。改革をはじめて数ヶ月、30歳にて副園長職をいただき、さらにやる気をみなぎらせていたのですが、空回りと言いましょうか、空焚きと言いましょうか、熱さに熱さを重ねていたこともあり、仲間の先生たちへ、「あーしろ、こーしろ!あれは違う、これは違う!」と叱咤ばかりを浴びせていたことも事実です。

そんな時に二度目の転機が訪れるわけです。31歳の時に癌が見つかったんですね。「このままいくと来月には死ぬかもしれません。」と宣告されたわけです。叱咤を浴びせていた仲間からは逆に激励を毎日浴びせてもらいました。「大丈夫!絶対死なんけん!はやく戻って改革の続きをしよう!」とね。

命拾いしたのか、それとも奇跡的に二度目の人生をいただけたのかはさておき、幸いなことに治療がうまく進み復帰することができました。ただ、復帰するまでの1年間で、富岡保育園は大きく変わっていました。「見守る保育とは?」「見守るって、どんなことだろう?」と、とにかく仲間たちは真摯にそして必死に向き合い続け、そして日々試行錯誤を続けておられたんですね。

復帰以降、『世界一幸せな保育園を作る』と豪語してみては、全国のほうぼうの保育園や、また大学機関などへ勉強に行かせてもらったり、またYouTubeやラジオ番組を持たせてもらったりなど、とにかく好き勝手に大きくたくさん学ばせてもらっている現在であります。

さて、そろそろブログ読者も飽きてくるころですし、なにより筆者である村上が自分の思い出を語ることに少々飽き飽きしていますので、“これから”つまりは“未来”について最後に綴りたいと思います。

志しというものは、僕で言えば、もともと全くなかったのにもかかわらず、ひょんなことから小さな志しが芽生えて、どんどんと大きく太くなっていくようであります。

村上太志の次のステージですね。現在も続いている富岡保育園の保育実践改革を通じて痛感しています、「保育園という概念そのものを変える」ための発信です。そして、岡山県の笠岡市という超少子高齢化が加速的に進んでいる地域にあって、富岡保育園という保育園を自分の軸足としながら、いま住んでおられる方の暮らしが豊かになる、そして未来につなげたいと思える町づくりをするべく、自分にできることを模索し行動していきたいと思います。


最後のまとめに重ねて、よく家族や友人から耳にタコかイカかができるほどに言われることを記しておきます。

「よく、あなたみたいな人を園長先生は雇えるよね。心が広いと言うか、懐が深いと言うか、勇気があるよね。それで仲間の先生たちも、よくついてきてくれるよね。辛抱強いと言うか、忍耐強いと言うか、優しいよね。」

園長先生あわせ、仲間の先生方、もちろん現在や過去の仲間も含め、村上太志の面倒をよくみて下さり誠に感謝しております。この御恩をしっかり奉公するために、さらに邁進すべく、より学んで、より行動していきたいと思いますので、これからも宜しくお願い致します。


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2022-05-13
なっちゃん先生の魔法の正体

ブログ読者の皆様で、新番組「コドモのホンネ」(ローカルテレビ「ゆめネット笠岡放送」)を見た方はおられますか?

さきほど早朝に登園された保護者の方々からは、「おもしろくて、今日の朝も見て来ました!(録画したもの)」と反響著しくありました。

※再放送もありますし、スマホアプリでも見ることができるそうですよ。(お問い合わせは「ゆめネット笠岡放送」様まで宜しくお願い致します。)

※今日のブログは新番組の感想になりますので、これから見ようと思っている方はご注意ください。


ちなみに、ある保護者の方から‥「村上先生、あの放送を見て、なっちゃん先生はどこかの保育園に引き抜かれたりしませんか?」とのご心配の声まであがっていました。

なぜ、このような心配の声があがったかも解説してみたいと思います。


アナウンサーの方と、そのまわりに群がっていた子どもたちとで鬼ごっこをすることになった場面。

「わたし、疲れとるけん、鬼ごっこしたくない‼︎」と、さっそく子どもの本音がポロリ。

そんな中、いざ鬼ごっこがはじまって、鬼役のアナウンサーの方が、ひとりの男の子にタッチするんですね。すると、その男の子が泣き出しちゃうんです。必死にアナウンサーの方も訳を聞こうとしたり、なだめたりするわけですが、いっこうに泣き止んでくれないんです。挙げ句の果てには、男の子はその場から立ち去り、園庭の隅っこにビールケースでバリアを張って座り込んじゃうんですね。

まわりの鬼ごっこに参加していた子どもたちからは、「〇〇君は、鬼ごっこしてなかったのに、タッチされたけん泣いたんで!」との声があがったり‥「そんな偉そうな言い方したらヤンキーになるけんよ!」と子どもの本音がポロリどころではなくガツガツと。


そこで困り果てたアナウンサーの方が、なっちゃん先生(このたびの収録のアシスタント役)に助け舟を出すわけですね。

なっちゃん先生は苦笑いを浮かべつつも、「〇〇君、大丈夫~?ちょっと、とりあえずお茶でも飲もっか。」と、背中をさすりながら、無理に訳を聞こうとせずに、場所を移動して、なだめていくんです。それがあたかも“魔法”を使っているかのごとく、男の子は泣き止んでポツリポツリと訳を話していくんです。

(たぶん、この場面を見て引き抜きの心配をされたかと思うんです。)


では、なっちゃん先生が使ったとされる“魔法”の正体について解き明かしてみたいと思います。

実は、アナウンサーの方より、なっちゃん先生の方が優しいだとか、なだめることが上手いだとかの理由ではなくて、このたびの“魔法”が一朝一夕では使いこなせないところが正体を解き明かすポイントだと考えられます。

このたびバリアを張って泣いちゃった男の子は、入園当初、まわりの環境(友だち、部屋など)に慣れにくいところがありました。そんな時に、なっちゃん先生も含む保育者たちは、よく“おんぶ”をして、男の子と環境とのマッチングに精を出していたんです。そしてその効果もあったり、また男の子の成長が進むにつれ、保育者のマッチング(働きかけ)がなくとも、気の合う友だちと遊んだり、また慣れない環境に出会ったとしても、自分のなかで上手く解釈しながら適応するようになっていきました。

つまりは、男の子となっちゃん先生を含む保育者との間に、『愛着関係』が培われていたんだと思います。もう少し詳しく言えば、「あの先生がいるから、僕は大丈夫。」と、愛着関係を培った保育者を【心の安全基地】として確立していることで、男の子はどんどん環境に自ら働きかけられる、羽ばたいていけるわけです。


そろそろ“魔法”の正体が判明してきましたね。まさに日々の暮らしの中で培ってきた『愛着関係』があったからこそ、男の子のバリアを紐解くことができたんです。そして【心の安全基地】と確立していることで、泣き止んだ後、また気をとり直して遊びに出かけて行ったことも付け添えておきましょう。


準備や計画を一切しておりませんので、次の瞬間どのような展開になるかハラハラドキドキ分かりません。なるべく大人の都合ではなく子どもの本音の世界を、そのまんま、ありのまま見ていただくことができるように、富岡保育園も収録に協力していきたいと思います。第2回も乞うご期待ください。


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2022-05-12
コドモのホンネ本日放送日‼︎

おはようございます。まずはお知らせからです。本日ゆめネット笠岡放送にて、富岡保育園を舞台にしました新番組「コドモのホンネ」が放送されます。ちなみに「私は岡山県の笠岡市や浅口市じゃないから見れないよ〜。」と嘆いている方に朗報です。ゆめネット笠岡放送が無料配信しているスマホアプリがあるそうです。(※「まちのわ ゆめネット笠岡放送」と検索してみてください。)正直どのような編集をされているか、本当にフタをあけてみないと分からないスリルがあります。ワクワクドキドキ。


さて、お知らせはこのあたりまでで‥本日は今年度より委託事業として携わさせていただいています岡山県笠岡市神島にあります社会福祉法人天神会の小規模保育園「クレヨンKIDS」での保育実践にて、トミホクルー(とみほ村の保育者)たちが園児や自分や仲間の“心の動き”を綴りましたナラティブツリーをご紹介したいと思います。


Title 少し特別な園庭

雨がたくさん降った翌日、園庭で遊ぶ子どもたち。

A君(1歳10ヶ月)の「あめ!」と声が聞こえた。

近づいてA君が見ていたものをのぞいてみると、草花に落ちていた雨。

その一粒一粒の雨の大きさや、形を不思議そうに、そして嬉しそうにじっと見つめていた。

普段から見る「雨」。

でも、毎日は見ることのできない「雨」。

その形を一つ一つ見て、形や大きさ、光の加減による色を見つけ、「違う」ということに興味を持ったようだ。

「違う」に気づいたA君の宝探しがはじまった。

園庭のフェンスについた一粒の雫(しずく)を見つけて指で触った。

雫と雫を触って大きな一粒にした。

大きな木からぽたっと時々落ちてくる雫におどろいた。

家のお風呂や水道で触る「水」。それとは一味違う、雨が降ったあとだけにいつもの園庭で出会うことのできる「少し特別な水」。

そんな素敵な不思議を見つけた子どもたちとの雨の翌日の園庭が雨による憂鬱な気分ではなく“わくわく”な一日になり、“特別”な一日となった。


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大人気のコタン君、ありがとう。
2022-05-11
誰よりも心が動いたのは私‥

※ナラティブツリー‥ミマモリスト(富岡保育園保育者)が綴る、子どもや自分、また仲間の“心の動き”を見つめた物語。


Title‥心の大地震警報発令中‼︎

A君(4歳2ヶ月)とB君(4歳2ヶ月)が、鬼ごっこをしようと、私(ミマモリスト)を誘いに来た。

3人で鬼決めをしようとしていると、「ぼくも!」「わたしも!」と何人かが集まって来た。

みんなでしようとしたが、A君は「だめ」と言った。

みんなでやろうと何度もみんなで声をかけたが、A君は頑なに「だめ」の姿勢を貫いたため、後から来た子どもたちはスーッとどこかに行ってしまい、その場にはまた私とA君とB君だけが残った。


B君があらためて鬼決めしようとすると、A君は「かくれんぼがいい!」と急に主張を変えた。

B君は「鬼ごっこがいい!」と言ったが、A君はまた「だめ」の一点張りだった。

「じゃあ、先にかくれんぼする?」「あとで鬼ごっこもしてよ?」とB君は懸命に交渉しようとしていたが、A君は応じず、ついにB君も怒り出してしまった。


一連の流れを見ていた私は、少し気分を変えようと、一緒に鯉のぼりでも出しに行く〜?と2人を誘ってみた。B君は「行く!」とついて来たが、A君は「行かん!」と言ってその場に残った。


鯉のぼりを上げながらB君は「A君と遊ばない!だって‥」とご立腹だった。A君はというと‥座り込んで大声で泣いていた。それを見たB君は、A君のところに駆け寄って、自分から話しかけ始めた。


A君の涙が止まったところで、私は“みんなA君と遊びたいけど、だめ、だめ、ばっかりじゃ遊べないよ”とだけ伝えた。A君は黙っていたが、B君は何か一生懸命話し、A君に「ごめんね。」と言っているのが聞こえた。そのあとA君に一緒に遊ぶか尋ねると、素直に「うん。」と、うなずき無事3人で鬼ごっこをすることができた。


ほんの10分〜15分くらいの出来事だが、私も含め、その場にいたみんなの心が動いた時間でした。

まずA君。最初、鬼ごっこをしようと思っていた楽しい気持ちも、ほかの子どもたちが輪に入ってきたため→3人の鬼ごっこを邪魔されたような、主役をとられたような、とにかく面白くない気持ちになってしまい→意地になってしまい、周囲を否定していたら、周りに誰もいなくなってしまい、悲しい、寂しい、悔しい、いろんな気持ちが交差し涙が出て→けれど、友だちと先生が戻って来てくれて、ほっと安心して、やっぱり友だちと遊びたいという気持ちになった。

次にB君。A君同様に、鬼ごっこを楽しみにする気持ちから→友だちが意地を張って「だめ」ばかり言っている。そして鬼ごっこじゃなくてかくれんぼがいいと意見をかえてくる。楽しみに待ってたのに!と怒ってしまう→わがままだな、もう遊ばないと思いつつも、友だちが一人で泣いていて、心配でほっとけない→やっぱりこの友だちと遊びたいと、元気づけて、謝っておこうという気持ちになった。

そして私。最近A君が先生たちや友だちに心を開いてくれて嬉しい。今日は鬼ごっこかと楽しみにする気持ちから→えっ!?他の友だちは寄せてあげないのか。ちょっと残念だな→鬼ごっこじゃなくて、かくれんぼ⁉︎そりゃあB君も怒るのも無理ないよ。B君に共感だな→でも、B君が友だちの思いを受け止めて交渉までしている‥!ビックリ!→さらに泣いている友だちに話しかけ「ごめんね」と謝ってあげている。(B君は悪くなかったと思うが)B君の成長に感動!→A君とB君、2人は良い友だちになるだろうなという気持ちになった。

※実は少し前のB君は、「ぼくは〇〇がしたいんだ!」と自分の要求を力いっぱい主張する姿が目立っていたので“相手のやりたいこと(かくれんぼ)を先にやるから、後で自分のやりたいこと(鬼ごっこ)をやろう”と交渉していたことに、すごく驚き、そしてとても嬉しかった。


上記の物語に筆者であるミマモリストは「誰よりも心が動いたのは私だったと思う。」とも、あとがきに記されていました。


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2022-05-10
ヤギのコタン君が明日くるよ

『子育ては自分で思っているより、ずっとコントロールができない』


「最新統計データ×科学的エビデンス~世界中の育児情報をデータ分析でふるいにかけた超百科!~米国最強経済学者にして2児の母が読み解く~子どもの育て方ベスト~ブラウン大学経済学部教授エミリー・オスター」

という、なんとも長々としたタイトルの著書で綴られていた一言です。~子どもの育て方ベスト~ってタイトル自体にーあやしいな~ーとの印象を受けてページをめくったのですが、意外にも意外に、統計データや科学的エビデンスのプロでもっても、『子育てはコントロールできない』と、はっきりと記されているんです。そしてそのギャップについつい惹かれて読み進めています。


せっかくなので、おもしろいキーワードを紹介しておきますね。

【制約付き最適化問題】という、まさに子育てそのものを表す言葉です。

極端な例え話をしてみますね。

例えば‥「〇〇という食べ物を食べると賢くなる」との情報をネットで検索して選択するとします。しかし、その食べ物が1万円くらいするとしましょう。そしてその食べ物の調理には3時間ほどかかるとしましょう。あなたは頑張って働いて生活を切り詰めて、なんとかそのバカ高い賢くなる食べ物を子どものためと思い購入し、長時間働いて疲れた身体を奮い立たせて仕事後に調理場に立ち3時間でやっと調理をすませるとしましょう。ただその3時間の間、子どもは待ちに待ってしまって、YouTubeを見たり、お菓子をつまみながら、時にはうたた寝をして待っています。それでもってその賢くなる食べ物を食べ終わると、時計はすでに夜9時をさしています。さてお風呂にも入れなきゃいけない。お風呂から出ると、うたた寝もしちゃったのもあり目が冴えて眠るどころではない。ついには就寝が深夜12時を超えてしまった。

とんでもなく長々とした極端な例え話をしましたが、もしもこの食べると賢くなる食べ物が本当だとしても、YouTubeやお菓子や就寝時間なども考慮しちゃうと、賢くなるための最適解ではない気がしませんか?ブログ読者の方はいかがお考えですか?


例え話が極端過ぎると言えばそうなのですが、実は子育てにはありふれた問題だと言えます。「母乳が最適なのかどうか」「布おしめが最適なのかどうか」「ミルクならば〇〇メーカーのものが最適なのかどうか」列挙すればキリがないほどに、子育てにはありとあらゆる選択肢があります。

そんな選択肢から、どのような選択をすれば(選択を組み合わせれば)“もっと幸せでもっと肩の力を抜いた子育てができるか”を紹介しているのが、この著書なわけです。意外にも“絶対”“完璧”と称されている子育てグッズや方法ほど、さほどそうでもないデータやエビデンスが存在したりするんですね。詳しい内容についても今後のブログ内で紹介してみますので乞うご期待ください。


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※ちなみに冒頭に紹介した著書以外に最近購入した本は‥

・「無印良品の教え~仕組みを武器にする経営~」松井忠三

・「オーストリア滞在記」中谷美紀

・「子どもが心配~人としての大事な力~」養老孟司

・「弔辞」ビートたけし

※ちなみに最近「私設公民館とみほ村文庫」でレンタルしている本は‥

・「峠」司馬遼太郎

・「ロシアについて」司馬遼太郎

・「監察医の涙」上野正彦

富岡北地区の方からサクランボのお裾分け
昼から夕方までサクランボを食べ続けました
2022-05-09
ミニひまわりの苗を頂いたよ

 五月富岡客中の作


富岡駅から十里の堤が延び

南へ横たわる長蛇に似ている

首下げて水飲むところ港なり

松林幾群か、間隙に海見ゆ

長短の梢の向こうに島の影

木々の間を帆柱がよぎる

山人我この海辺に遊べば

目新しき景に眼を奪われる

門前の大道県庁に通じ

馬車の官吏カツカツと過ぐ

美酒の酔に鯛料理

都ぶりの音曲に麗人の舞

銘酒佳肴に歌舞音曲

風塵滾滾たるを如何せん

半月の淹留も何の楽しむ所ぞ

衣類汚れるも洗うに川なし

独り楽しむ南海幽趣豊かなるを

漁歌もまた哀調憔歌に劣らず

北山に早速には帰らず

南海にしばし留まり釣蓑をまとう


おはようございます。日曜日の朝から驚愕の‥読もうと思っても漢字が読めない、読んでも理解に苦しむ、そんな詩をならべてみちゃいました。なぜ掲載するにいたったか‥実はとみほ村の富岡保育園が所在します富岡北地区のまちづくり協議会事務長さんから、「村上先生!この詩、見てよ!山田方谷さんが、ここ(富岡保育園)に滞在したときに読んだ詩を、栗谷川先生(山田方谷を研究されていた方※昨年お亡くなりになったそうです。)が紹介しとるんよ!」と、かなり興奮気味にお話しをいただきました。


たぶん、ブログ読者の方にとっては、「は!?山田方谷!?誰それ!?そんで何で富岡保育園が関係ある!?むしろ保育園の公式ホームページに載せること!?」と、ハテナだらけだと思いますので、落ち着いて順をおって説明していきますね。

まず、「山田方谷」という方は幕末にかけて現在岡山県高梁市、当時の備中松山藩の政治と経済を復興した立役者なんですね。藩主の板倉勝静は江戸幕府最後の将軍徳川慶喜の政権では老中にもなっているんです。(山田方谷は板倉勝静が一番信頼を寄せていた家老でもあります。板倉勝静は徳川慶喜が一番信頼を寄せていた老中でもあります。)

さらに話を進めますと、その後徳川幕府は倒され、大政奉還の後、明治維新がおこります。そして廃藩置県という大革命がなされた時に、とみほ村の富岡保育園が所在します笠岡は現在は岡山県でありますが、当時は「小田県」であり、なんなら笠岡は小田県の県庁所在地だったんですね。その当時の小田県令(現在で言う県知事です。)矢野光儀が、上京し内務省を訪れた際、大久保利通から、「山田安五郎(山田方谷)には会ったのか。小田県を治めるには、政務は山田安五郎に聴かねばならん。」と言われ‥小田県令矢野は、山田方谷を笠岡にお招きしたんですね。そんでもって、そろそろブログ読者もお察しがつくかと思いますが、山田方谷が笠岡に足を運んだ際に滞在したところが、現在富岡保育園として保育園を営んでいますところ、阪本家屋敷だということです。


冒頭に掲載した詩には、『世を出て世を忘れず、世にありて世の外に遊ぶ』という山田方谷の趣が見てとれると解説がなされていました。詩も解説も、正直に言いますと‥僕には相当に難しく理解に苦しむところにあります。けれども、幕末から明治維新にかけての歴史に残る大動乱期に読まれた詩が、とあるウイルス渦やロシアやウクライナ情勢の悪化といった現代の大動乱期にも当てはまるようでいて、生き抜く指標にもなっているとも感じました。


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★添付写真‥富岡北地区まちづくり協議会副会長さんが「ミニひまわり」の苗を24株、富岡保育園に寄付して下さいました。さっそく園庭長と子どもたちで植えたようです。副会長さん「毎日水やりとかやったりしながら大きくなっていくところを見るのも自然の勉強になってえぇじゃろ。」と声をかけて下さいました。(※笠岡市神島「クレヨンKIDS」の花壇にも植えさせていただきました。)富岡北地区まちづくり協議会の方々も含め、いつも富岡保育園のことを気にかけて下さり誠にありがとうございます。

ミニひまわりの苗をせっせと。
クレヨンKIDSの花壇にも。
2022-05-08
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おはようございます。5月の土曜日早朝と言えば‥「ウキウキ!春のラジオ体操」です。第1回の本日は約20名ほどの地域の方々が参加して下さいました。「わたしゃ、保育園の中に入ったのは20年ぶりくらいじゃわ。」と、おっしゃられる方もいたり。また小学生や中学生の学生たちも早起きしていっしょに身体を動かしてくれましたよ。

ところで、なんで“ラジオ体操”なんてイベントを副園長村上はうつのか?そろそろ種明かしをしたいと思いますので、参考にしたい方はしてみて下さい。


保育園にしろ、なんにしろ、“イベント”をしようと思うと、とあるウイルス渦のご時世も絡み合ってハードルが高いんですよね。〇〇を気をつけなきゃ、〇〇を気をつけなきゃ‥ルールがルールを呼ぶもんで、いっこうに企画がまとまらなかったりすると思います。さらに言えば、「どうせイベントをうつなら成功させたい!」と気持ちが強まれば強まるほど、企画が大きくなりがちなんです。ただ大きくなればなるほど、いよいよリスクも高まってくるんですよね。

上記の“イベントの性質”を理解した上で、“ラジオ体操”というイベントをうっているんです。

(※詳しく説明していきますのでメモをする方は鉛筆をご用意下さい。)

富岡保育園のような、田舎町(岡山県笠岡市富岡)つまりは地域に根ざしたいコミュニティーの企画しなきゃいけない“イベント”は、もちろん年に1度できるかできないかのビッグイベントも良いのかもしれませんが、間違いなく効果大であるのは、年に何度でもできるスモールイベントです。なぜかって、イベント対象者が、県外や海外からのお客さまではないからです。とにかく地域の方と『顔を合わせる機会』をたくさん作ることが目的なんです。この機会をたくさん積み重なることによって、もしもビッグイベントを企画しようと思うのならばハードルやリスクを下げることも考慮しやすくなるんですね。

そんでもって、じゃあ何で“ラジオ体操”なのか?ここはシンプルに老若男女、年齢や性別などの垣根無く誰もが馴染みである、その上で「出来る・出来ない」が気にならないものであること。さらに言えば、短い時間で終わるので心身の負担が少ない、そして何より分かりやすく“無料”で開催そして参加できること。そのくせ、無料にも関わらず「早起きをして、地域の方と少し挨拶を交わせたり、少し身体を動かしてスッキリすることにより“得”した気分になる」こと。(お土産効果)


ここまでが表向きの理由で、ここからが裏の理由になります。

(※有料コンテンツにしたいくらいですが‥無料でご紹介しますね。)

実は、早朝に開催することにより、園児や職員がほとんどいない状態で地域の方々を園内にお招しています。つまりは、参加者は人目(職員など)を気にせず、園内を眺めたり観察できるんです。ここが非常に大きなポイントなんです。『無人公開保育』と名づけてみましょう。

園児や職員がいなくとも、園内には遊びや生活の残り香が必ずあります。その香りを通じて、地域の方がもしも“富岡保育園はちゃんと保育しているな”と思って頂けたら、より地域に根ざせるはずなんです。(もっと言えば、無人であるにも関わらずお招きできる状態は園と地域との“信頼関係”が成り立っていないとできないことでもあります。)

また逆説的には、職員は「自分たちが居ない状態でも、保育について発信できているか」を、頻繁に(定期的にスモールイベントをうつことで)振り返ったり、省みることをしなければならない、つまりは保育の質について常に問える状態になれるということです。


本日早朝より早起きをして参加して下さった皆様ありがとうございました。来週も土曜日7時スタートです。宜しくお願い致します。


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サツマイモの苗を植えました。
2022-05-07
細かく分けることが正解!?

知り合いの小学生Aちゃん(低学年)から、こんな質問をされました。「B君だけ、なんで違うクラスなんか知っとる?」ーなんで?と返答をするとー「B君、バカじゃけんよ。」と答えが返ってきました。まわりの大人はーそんなこと言わないのーと言い聞かせてはいたものの、おおきなやるせない空気感が漂いました。まわりの大人も詳しい事情は分からないまでもーなんとなくだが発達障がいだからなのかなーと推測しながら言い聞かせていたように感じました。

※発達障がいという言葉の理解や知識について、居合わせていた大人はそれぞれにバラバラです。ちなみに専門家であっても定義や見解はバラバラだということも付け加えておきましょう。


たまたま「五体不満足」という著書を書かれた乙武洋匡さんのコメントを聞く機会がありました。

乙武さん「ある期間、ロンドンに滞在することがあったんだけどね。ヨーロッパだから日本よりもバリアフリーとか進んでいるのかなって思ったんだけど、ロンドンの街は車椅子ユーザーには大変なの。エレベーターだって無い駅もあるの。だけどね、日本より車椅子ユーザーの方を多く見かけるわけ。なんでだろうって思ってたら、まったく知らない人でも車椅子ユーザーを見かけたら押してあげたりするわけ。つまりはマンパワーによってエレベーターだったりの環境面の不足を補っているの。」

乙武さん「ロンドンの人たちの根底にあるのは、“迷惑をかけることは悪いことではない”ってこと。自分も他者も迷惑をかけていることを前提にしているから“お互いさま”という気持ちで、自分に余裕のあるときには車椅子押しますよってことになるのね。」

乙武さん「じゃあ、ロンドンの人より日本の人の方が薄情であったり優しくないかって言ったらそんなことはないと思うの。ただ大きく違うところは“慣れていない”ってことだと思うのね。」

乙武さん「なぜ“慣れていないのか”は、教育によるところが大きいのではと思うのね。障がいごとであったり、学力の習熟度ごとであったり、なんなら偏差値ごとであったりに、クラスを細かく分ければもちろん短期的な成果は大きく得られると思うの。ただ、教育とは人生の入り口であって、出口の社会は細かく分かれているどころか1つしかないよね。人生という長期的な期間での成果を考えれば、細かく分けるのではなく、ごちゃ混ぜにしていろいろな人と慣れることが大事なんじゃないかと思うの。」


乙武さんのコメントを聞いていると、知り合いのAちゃんのやるせない発言の根っこが見えてきたように感じました。

保育園であったり、学校であったりの場所の目的は何なのでしょうか?保育園で言えば、何かが上手にできたり作れたりすることが目的なのでしょうか?それとも、いろいろは人たちがいる社会のなかで、自分の幸せを見つけたり作ることができるようになることが目的なのでしょうか?


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2022-05-06
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