富岡保育園へようこそ!「伸びる。成る。子どもも大人も互いに伸び合い、成長し合う『大きな家』でありたいと願い、社会福祉を支えています。

富岡保育園

副園長ブログ

とみほ村で子どもがデジタル機器に触れる機会がない理由

こどもの日。地方新聞(山陽新聞)に目を通しますと‥「子ども41年連続減」であったり、「デジタル機器が子どもの人体に与える影響」であったりの記事が並んでおります。

ちなみに、子どもの数は全ての都道府県で減少したようです。(1999年以来)14歳以下の子どもの数は1954年の2989万人をピークに2022年は1465万人に減少の一途を辿っているようです。多ければ良いだとか、少ないから悪いだとか、そんな話しをするつもりはありません。現代の子どもに携わるお仕事をさせてもらっている以上、少なくなっているからこそ必要な保育・教育を提案し直すことが大切だってことです。

もう1つのちなみに、デジタル機器の使用については世界保健機関(WHO)によると2歳未満は推奨されていないそうです。なぜかと言えば、デジタル機器が人体に与える影響はまだ十分に解明できていないからだそうです。デジタル機器が良い、悪いの話しをするつもりはありませんが、ただどうなるか分からないものを乳幼児に与えることは危険なんじゃないかってことです。例えで言いますと、新型コロナウイルスのワクチンについて「打ったらどうなるんだろう?どんな副作用があるんだろう?」と躊躇った方もいるんじゃないかと思うんです。さらに言えば大人でも躊躇うワクチンを、乳幼児には積極的に接種をすすめなかったはずなんですね。


めずらしく時事ネタを扱った背景には、この2つ(子どもの数の減少・デジタル機器が与える影響)に関して、なんだかおかしな矛盾があるから、ブログ読者も一緒に考えてくださいってことなんです。

デジタル機器の乳幼児の人体に与える影響を考えるときに、まずどんなときにデジタル機器に触れているかを考えてみたいんです。新聞記事によりますと、「国の政策で小学生からデジタル機器を使うから慣れさせておきたい」「赤ちゃんがぐずった時に頼るため」などが挙げられるそうです。そして上記のニーズにいち早く目を付けては、「ベビーカーにスマートフォンをとりつける器具」たるものが売られているようなんです。赤ちゃんにとってスマートフォンが良いか悪いかの話しをするつもりはないのですが、赤ちゃんがスマートフォンを扱うことでのリスクについてはご紹介しておきたいと思うんです。赤ちゃんが泣いたとして、もしもスマートフォンを見せて放置を続けてしまえば‥まず、“どうしたの”と直接声をかけたり目を合わせたりあやしたりの生身のコミュニケーションが減ってしまうでしょう。すると発達の基礎となる信頼関係や愛着形成への影響はいなめません。また、赤ちゃんにスマートフォンを与えると、ものの見事にすぐに指で画面を動かすことを覚えます。ただ、いち早くスマートフォンで遊ぶようになってしまうと、オモチャをつかんだり、絵本をめくったりといった運動機能が育つ機会が減ってしまうでしょう。また近距離で小さな画面に集中し続けると視覚機能の発達にももちろん影響を与えてしまうでしょう。これらのリスクを知ったうえで、例えば小学生からデジタル機器を使うから早くに慣れさせておきたいと考えるでしょうか。

で、ここからが本日の本題に入るわけなのですが‥赤ちゃんがぐずった時などにスマートフォンに頼るケースがあるってことを事実として踏まえて考えていきますと‥子どもの数の減少はもちろん赤ちゃんの数の減少でもあります。総人口に占める割合ももちろん減っています。何が言いたいかって、数字だけ見れば、赤ちゃんがぐずった時に頼れる大人の数は増えているはずなんですね本来は。けれどももしかすると、赤ちゃんがぐずった時に頼れる大人が減っているからスマートフォンに頼らざるを得ないんじゃないかって矛盾のある話しなんです。もしそうならば、赤ちゃんがぐずった時に頼れる大人が減っている、つまりは『子育ての孤立』が子どもの発達に大きなリスクを与えてしまうのではないかって話しです。『子育ての孤立』という問題があるとしたら、問題の要素は多岐にわたると思うんです。家族や住居の形態、また“子育ては親だけがするもんでしょ”信仰も浸透している背景があったりするんでしょう。

富岡保育園では、園生活のなかでデジタル機器にふれる機会を一切設けていません。なぜかって、上記のリスクを考慮すると導入には踏み切れないんです。さらに言えば、赤ちゃんがぐずった時も、担当制保育であったり固定担任制を敷いておりませんので、たくさんの頼れる大人(保育者)がいることも添えておきましょう。


長々と綴りましたが、もしもブログ読者も含めて、「それでもスマートフォンに頼らざるを得ないんです」「子育ての孤立という現状の真っ只中なんです」という方がおられましたら、一度、岡山県笠岡市富岡605富岡保育園まで足を運んで下さいませんか。入園するしないに関わらず、頼れる大人(保育者)といっしょの時間を過ごしてみてください。

(※特定の開放日などを設けておりません。開園日は毎日開放されています。)


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2022-05-05
おんぶは赤ちゃんの学習の場

肌間の話しをしますね。つまりは統計などをとっていない正確な話しではないってことですのでご容赦ください。

保育園への入園について。10年くらい前で言えばたいていは年度初めである4月をねらっての入園がこぞっていたように思うのですが、近年では年度途中での入園希望の方が増えているような肌間なわけです。ー1歳の誕生日を迎えたからーなど、つまりは産休ならびに育休明けのタイミングだということです。お察しがつくかと思いますが、それだけ日本という国は、産休・育休制度が成熟してきたんだろうなとも分析できる肌間なわけです。

さて、とみほ村の富岡保育園でも、さっそく年度途中入園のお子さまを5月からお迎えしています。すこし大きな子どもたちで言えば、「あたらしい赤ちゃんがくるんじゃろ~!」と、初日の登園に期待を膨らませたりなんかもして、コミュニティの活気づくさまがまざまざと感じられたりします。


そんな新しいコミュニティの仲間に、喜びをみんなで感じている最中、喜びとは多少異なった泣き声が聞こえてくることもお伝えしておきますね。誰の泣き声かなとご想像すると、たいていは新しい仲間(赤ちゃん)かなと素直に思うかもしれません。もちろん新しい赤ちゃんも泣きます。当たり前の話しで、信頼関係を築いている母親だったりと離れ離れになるのですから当然泣きますよね。そこで保育者たちは、新しい赤ちゃんと信頼関係を築こうと必死にあやす姿はご想像の通りです。あの手この手を使ってあやしてみては、新しい赤ちゃんに安心してもらおうとするんですね。すると、新しい赤ちゃんもときどき泣き止んでみたりもするわけです。

さて、新しい赤ちゃんが泣き止んでみたものの、まだ誰かの泣き声が聞こえてくるんですね。誰なのでしょうか。泣き声の主は、新しい赤ちゃんが入園する以前に自分が新しい赤ちゃんだった赤ちゃんです。こんがらがるような表現で申し訳ないのですが、具体的に言えば、5月に入園した赤ちゃんよりも1ヶ月前に入園した赤ちゃんのことです。なぜ泣くのかって言えば、今まで保育者たちが自分に対してあの手この手を尽くしてくれていた、あの手この手の先が自分ではない新しい赤ちゃんに向かっているからですよね。「ミルクが欲しいよー、うんちが出たよー‥」などの泣き声でなくて、「こっち向いてよー!こっち、こっち!」と言った具合の泣き声なのです。(←某アニメ「ドラえもん」に登場する“翻訳コンニャク”を使った場合を想定しました。)

さて、目の前には新しい赤ちゃんが新しい信頼関係を築こうと泣いている、そして隣には「こっちも向いてよー!」と、今までは自分が新しい赤ちゃんだった赤ちゃんも泣いている。そんな時に保育者がとった手段とは、いかに!?

それは、『おんぶ』ですね。新しい赤ちゃんだった赤ちゃんとはすでに信頼関係を築いている期間があるぶん、顔を見合わせて表情などで伝える安心感などがあればこそ『おんぶ』によって、身体の温もりを通した安心感によって、「大丈夫。あなたのことも愛しているよ。」と伝えることができるんですね。

そして今日のブログでは『おんぶ』という、日本では非常にあたりまえである行動が、実は赤ちゃんにとって大いなる学習の場にもなっていることをご紹介しておきたいと思います。

赤ちゃんは『おんぶ』されながら、『おんぶ』している人(精神的に安心でき信頼のおける人)と全く同じものを見ています。つまりは、目を使った情報伝達の重要な要素であり、何かの対象への注意を他者(精神的に安心でき信頼のおける人)と共有する【共同注視】たる行動をしているんです。自分がどこを見ているのかということをはっきり周囲に伝えるという意味で、目の動きを認知する機能はとても重要なんですね。特に赤ちゃんとお母さん(精神的に安心でき信頼のおける人)の間で行われる【共同注視(ジョイント・アテンション)】から、赤ちゃんはお母さんの仕草を通じてさまざまな情報を獲得していると考えられるため、『おんぶ』は赤ちゃんにとって大いなる学習の場だと言えるんです。

付け加えますと、他者の目の動きを認知する機能を前提に社会は成り立っていることも考えておきたいところです。この機能を失ってしまうとコミュニケーションも成立しませんよね。他者の目を見て、そしてそこから何らかの情報を読み解くことは、私たちの社会的行動においてとても重要な働きだということです。

(※参考文献「保育の起源~保育を巡る今日的論考~ホモ・サピエンスの誕生から最新の発達心理学研究まで」藤森平司)


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2022-05-04
『プロの保育者であること』

とりとめてテレビを見る習慣はないのですが、木村拓哉さんがドラマに出るとなれば話は変わって連ドラ予約をしちゃうようです。たぶん木村拓哉さんが好きなのでしょう。春の新ドラマ「未来への10カウント」ももちろんのこと抜かりなくチェックしております。このたび木村拓哉さんは、訳ありでピザ屋の配達をしながら、それでもってある学校のボクシング部コーチをする役を演じておられます。

(※ドラマについては詳細を知りたい方は是非テレビを見てください。)

ストーリーが進むにつれ、ひょんなことからコーチ兼、非常勤講師として教師をすることになっていくのですが‥テレビドラマなので真実では無いにしろ、非常勤講師と正規職員との“区別”がとてもあからさまなんです。例えば、「非常勤講師は生徒の家庭の事情などの案件などには関わらないこと」「非常勤講師は職員室の生徒情報がある場所には入っていけないこと」などなど。テレビドラマなのでおもしろおかしくその“区別”を表現していますし、木村拓哉さん演じる主役は“区別”にひるむことのないようにも表現されています。

ただ、テレビドラマではなく現実問題として、この(正規職員と非常勤講師)区別に対しての問題はあるんじゃないかと思うんです。それは学校だけではなく保育園というコミュニティにもです。なぜかって、保育雑誌でも1年に1度は必ず見かけもしますし、なぜかってここ数年で富岡保育園へも似たような相談を持ち寄せてくださった保育園の先生たちが何度となく来られたからなんです。

「正規」と「非常勤」という“区別”は、大きいところで言えば雇われ方ですよね。シンプルに言えばお金のところだと思います。さらに言えば、雇われ方(雇い方)を区別することによってお金について格差をつけることで当然生まれてしまう格差は、仕事内容でしょう。内容と言えども、もちろん何らかの大きな責任問題などの案件も含まれたりしますから、そういった仕事内容の格差からコミュニティ内で、「非常勤職員より正規職員の方が偉い」といった単純な公式が出来上がってしまうんだと思います。分かりきった話をしているのですが、当然このような公式が出来上がってしまいますと、コミュニティ内には不平不満や文句などが自然と湧き立つものです。そして不平不満や文句が充満としたコミュニティはコミュニティとしての滅亡に向かう、又は不平不満や文句をタネ(もしくはオカズ)にしたコミュニティへと向かわせていくのは、これも分かりきった話だと思います。

ブログ読者も、また僕も含めて、当然どちらに向かうコミュニティも望ましくないことは承知の上で‥

「じゃあ、どうやったら正規職員と非常勤職員の格差問題を解決したらいいのだろうか?」

この問題へのひとつの答えを社会福祉法人伸成会では出しています。

(※ほかにも方法はあると思いますが、参考までに。)

伸成会では、「正規職員」と「非常勤職員」との区別を一切していません。(※ただ、もちろんお金や時間などは、それぞれの職員の能力や境遇など諸々を考慮して決めています。)区別を一切せずに、伸成会の職員は、『全員、プロの保育者であること』を念頭に対応しています。もう少し具体的に言えば、勤務時間が長かろうと短かろうと、給与が高かろうと少なかろうと、経験年数が長かろうと短かろうと‥とにかくひとりひとりの職員に対して敬意を払い、そしてひとりひとりの職員が自覚をすることです。これは、雇う・雇われる関係性だけでなく、伸成会に携わるすべての人と人との関係性を指すことを確認しておきたいと思います。

もしも木村拓哉さん演じる非常勤講師の方が、富岡保育園が舞台であれば、ピザ屋の配達をかけもちでしていようと、仲間の職員から敬意を示されさらに堂々と教師生活を送ることができるんじゃないかとも想像をはり巡らせておきたいとも思います。

社会福祉法人伸成会では、いろいろな働き方、つまりは生き方の人たちが集い合うコミュニティであればとも考えています。例えば、「わたし、80歳をこえているんだけど、週に2日、2時間ほど働けないかしら?」「ぼく、将来、保育園を作りたいと思っていて‥ノウハウを学びながら3年ほど働けないでしょうか?」などなど‥『プロの保育者であること』への自覚と仲間への敬意さえあれば、是非門戸を叩いてくださればと願っています。

(※就職を希望される方は、募集状況などは毎月更新されていきますので、まずは一度お電話でお問い合わせください。)


★ボランティア・インターンシップ(職場体験)・園見学・保育実習・一時保育・私設公民館とみほ村文庫へのお問い合わせはホームページTOP電話番号へ宜しくお願い致します。(ゴールデンウィーク期間も富岡保育園には村上はいることもありますが、緊急を要する場合は→09X33715648まで)

2022-05-03
三宅さんの畑でイチゴ狩り

頑丈な柵はタヌキ、そしてイノシシ対策。ほうぼうを張り巡らせている網はムシ対策。あらゆる万全の対策を練って下さるには理由があるんです。

それは‥「保育園の子どもたちに安心安全な無農薬のイチゴをとって食べてもらいたい‼︎」


本日、富岡保育園が所在します岡山県笠岡市富岡北地区で各種の野菜や果物を育てておられる三宅さんのご厚意による「イチゴ狩り」に、富岡保育園の園児(虹グループ3.4.5歳児)ならびに職員、そして地域のボランティア亀川さんとで参加してきました。

万全の対策で育てられた完全無農薬のイチゴ。どれもが逞しい肉感と、三宅さんの丁寧な愛情のつまった酸味と甘味がいっしょに味わえるイチゴでした。

参加した子どものうち、イチゴ狩り初体験の子どもは、はじめおそるおそるとイチゴを摘み取る様子。ただ次第に慣れてくると摘んでは口に入れて摘んでは口に入れて、もちろん手と口のまわりは薄っすらと赤く染まっているんですよね。

また完全無農薬のイチゴ畑をご想像できる方は、「良い土なんだろうな~。」と呟いたんじゃないでしょうか。もちろんのこと、良い土には、元気な虫やカエルが遊びに来ているんですよね。するともちろんのこと、イチゴ狩りの傍ら、虫捕りに夢中になる子どもたちもいるわけです。

三宅さん「子どもが畑で遊んでくれると嬉しいよ。」と、おっしゃってくださることに本当に感謝しなきゃいけません。そして、「また来年も来てくれるかな。」ともおっしゃって下さることに、あらためて富岡保育園が社会福祉法人として地域社会へ貢献することを強く自覚し努めなきゃいけないとも思いました。


本日は、大きなご厚意を与えて下さった三宅さん、またご家族の方、またお手伝いに来てくださいました社会福祉協議会あらいさん、そして地域の方との潤滑剤として活躍してくださった亀川さん、誠にありがとうございました。


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まずは三宅さんから摘み方を習いました
摘んでは口に入れています
2022-05-02
みんなの子どもなんじゃけん

マスク生活に違和感がないと言えば嘘になります。たとえば映画館へ行ったものならば、もちろんマスクをして、そしてポップコーンなどを食べるときだけは着脱が認められるといった鑑賞の仕方になるんじゃないかと思うんですね。

ただ、マスクをして映画鑑賞することで良かったと思えることだってあったんです。それは人目も憚らず(ひとめもはばからず)泣けるってことです。涙がポロポロポロポロ出てはマスクがキャッチして吸い込んでくれるんですよ。

本日鑑賞しました映画は、瀬戸内海を舞台に、しかも富岡保育園が所在します岡山県笠岡市も含まれた地域が撮影場所になっていました「とんび」という阿部寛さん主演の映画です。

(※これから見ようと思っている方はネタバレ内容を含んでいるかもしれないのでお気をつけください。)

母親がある事故で亡くなってしまった父子と、その取り巻きたちが織りなす家族愛の物語です。と、まとめてみたものの、いかんせん登場人物たちはそれぞれに何かを抱えて生きていることが見え隠れする物語でもありました。「人生山あり谷ありの方が景色が良いのよ」とのセリフなんて、まさに‥。


さて、わざわざ保育園の公式ブログに綴るくらいですから、なにか子育てのヒントとなることがあるのでしょう。

実は、まさかの『共同養育』という視点が大きなポイントとなっていたんです。母親を亡くした小さな子どもを、もちろん父親は一生懸命育てるのですが、一人では到底抱えきれず遂には「俺が生まれてこなけりゃ‥」と思い悩んでしまうんです。そんな時に、父親の取り巻きが雪降る寒空の下、海の砂浜で父親に、「おまえが抱っこしている子どもは今おまえの体温(愛情)で半分はあたたかいじゃろう。じゃけど、背中はどうじゃ、寒いじゃろ。じゃから、背中はわしら(取り巻き)があたためてやるから安心せぇ。」と、いった具合の言葉をかけるんです。

(※正確に知りたい方は是非、映画館へ。)

この取り巻きが、子どもができない友だち夫婦であったり、幼い娘と別離して暮らしている小料理屋の女将であったりするんですね。父子がなにかとケンカすると、取り巻きたちはきまって「みんなの子どもなんじゃけん!」と言いはなつんです。


富岡保育園に限らず、日本中、いや世界中の保育園の子どもたち、いや保育園に通っていない子どもたちも含めて、子ども一人ひとりそれぞれに家庭環境、境遇は違っています。それでも一人ひとりを守るためには、父親だけでなく母親だけでなく、社会全体の大人(取り巻き)が「みんなの子どもなんじゃけん!」と胸を張って育てていくことが必要不可欠なんだと思えた、そんな映画「とんび」でした。


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2022-05-01
バラエティに富んだ人環境

おはようございます。気温の変化が激しゅーございますね。ブログ読者の方もふくめ心身ご自愛ください。そして、どんなことがあろうとなかろうと、4月も終わっちゃって5月に入っていくわけです。

本日は「とみほ村だより5月号~富岡保育園×富岡北地区まちづくり協議会×クレヨンKIDS」で好評の富岡保育園園長先生コラムをご紹介したいと思います。


【Mimamoru ~「人」環境とは~】

 5月2日(月)は富岡北地区の三宅さんのご厚意で「いちご狩り」をさせていただけるんです。6日(金)はボランティアの方の力を借りて夏野菜の苗を植えます。10日(火)には、笠岡東地区保幼小中高連携「あいさつ運動」で、笠岡工業高等学校の生徒さんが朝8時から富岡保育園前の横断歩道に立って下さいます。また同日、LIFE3091(自然生活)若月さんとヤギのコタン君が富岡保育園へ遊びに来て下さいます。さらに、5月の毎週土曜日には「ウキウキ!春のラジオ体操inとみほ村」を行います。加えてクレヨンKIDSではほぼ毎日、ご利用者の方々がふれ合いに来てくださいます。そして亀川さんが富岡保育園にもクレヨンKIDSにも笑顔を届けてくださいます。

 とみほ村ではなぜ、様々な職業の人、様々な立場の人、様々な考えを持つ人との交流を活発に進めるのでしょうか?

 私たちは「環境を通した保育・教育」を行っています。これは、保育所保育指針に謳われており、乳幼児期の関わり方の基本とされています。環境というのは、子どもを取り巻くすべてのものですが、「人」「物」「空間」を核に考えます。子どもとかかわる「人」というのは、とても大事な環境です。子どもは「人」との関わりの中で、言葉やコミュニケーションの方法、そして表現することを学び、また、規範やルールなどを学んで、次第に社会性を身に付けていきます。

 子どもと他の子ども、子どもと保育者、子どもと保護者、子どもと多様な人々‥子どもを取り巻く「人」環境が、できるだけバラエティに富んでいることが、様々な生き方や価値観に触れることにつながります。何より、とみほ村を支えてくださる「人」の温かさ、優しさが嬉しくて、いつも感謝しております。5月も楽しみですね。

 子どもたちの未来のために、いつもありがとうございます。


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生け花のある暮らし
2022-04-30
村上へのお問い合わせ大歓迎

「休日」と聞くとたいていは喜ぶものかもしれませんが、屁理屈ぽくもありへそ曲がりぽくもある僕(村上)からすれば、たいして喜ぶものでないと意識しています。なぜかって、そもそも休日という制度を作った人たちは、「いかに効率良く働かせようか」との魂胆をまる出しに産業革命を成功させていったようにも感じるからです。つまりは、雇用主と労働者との歴史的背景からなる、“なにかに操られている感”に対して、小さな小さな抵抗をこっそりしているだけに過ぎないという話しです。

※そんな僕(村上)がゴールデンウィークと称された、まるでギラギラした名前のついた本日の休日にしたことと言えば‥とみほ村にあります「私設公民館とみほ村文庫」にて、読書と昼寝を延々と繰り返すことでした。ちなみに手にとっていた一冊は司馬遼太郎さん作の「峠」です。主人公は、幕末に生きた雪深い越後長岡藩藩士である河井継之助。この男がなかなかの屁理屈と言いますかへそ曲がりと言いますか、その域を超えたように柔軟に自由に突き進んでいくんですよね。


さて、小さな小さな抵抗をこっそりしている僕(村上)から、ブログ読者の方に少しご質問したいと思います。

「いかに効率よく働かせようかと、休日制度などを設けたりしながら突き進んでいった産業革命。雇用主の言うこと、決めたことに、より効率よく取り組むことができる人材育成をするために導き出された制度とは?」

もしかすると、答えは複数あるのかもしれませんが、その答えの1つとして、同年齢での学校制度、一斉教育が挙げられるかと思います。同じ年齢の子どもたちを、ひとまとめに評価することで競争意識を持たせやすいことは多分にあるかと思います。産業革命から興った資本主義社会は競争意識なくして成功するものではないですからね。

※ちなみに、現在読み進めている司馬遼太郎さん作「峠」の主人公、河井継之助が生きた江戸時代では‥教えを請いたい先生のいる塾を学びたい者が門を叩いていたようです。ちなみに主人公の河井継之助は、30歳を超えて10代の若者と一緒に学んでいたようです。さらに付け添えると、ただ知識を得るための勉学は一切せずに、文字を記す時などは、刻むようにして気迫を込める時間としていたようです。


ここまで綴っておいてなんですが、誤解のないように僕(村上)は、休日や学校や一斉教育が嫌いではありません。(つまりは好きな面もあるということです。)ただ、歴史を振り返ったり、意識の持ちようを変えるだけで、どのようにでもなるということが言いたかったみたいです。

※屁理屈のようでへそ曲がりのような、その域を超えている河井継之助に負けず劣らずな僕(村上)と、もしも保育や教育について一緒に語りたい!という方が、もしも稀にいますれば、是非是非、岡山県笠岡市富岡605までお越し下さい。(コンサルタント的なアドバイスは一切できませんが、刻むような気迫を込めた時間になるかとは思います。)


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クレヨンKIDSに土を搬入です
クレヨンKIDSに花壇を作りました
2022-04-29
とみほ村、上半期流行語候補

“ずるい”

ここのところ、子どもたちがよく使う言葉のひとつです。

辞書などでは、「自分の利益のために悪だくみをする性質」なんて記載されている言葉です。漢字では狡猾(こうかつ)の“狡”を使って“狡い”と書くようなので、なおさら良くないイメージだと思うんです。

けれども、子どもたちの使い回しを聞いていますと‥「なぁなぁ、わたしって、“ずるい”じゃろ?」「〇〇ちゃん(わたし)だけ、〇〇して、〇〇持ってて、“ずるい”じゃろ?」と、どうも良くないイメージでは使っていないんです。

どちらかと言えば、『わたしだけ』特別であることを自覚している場合に、それを他者に自慢したり誇示したい場合に用いているようなんです。さらに言えば、特別であることに気がついて、「〇〇ちゃんだけ、ずるい!」と、言ってしまえば、それは特別であることを認められた喜びにもなるだろうし、つまるところ褒め言葉にもなりそうなんです。

正しい言葉の使い方や意味ももちろんありますが、子どもたちが言葉を進化させていくさまも、おもしろいものです。

(※似たようなケースで、“あざとい”という言葉があると思います。たいていは、抜け目がなく小賢しいといった良くないイメージで使いますよね。ただ最近“あざとかわいい”と言われる芸能人もいるそうですよ。)


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クレヨンKIDSに木製ベンチbyカサセイホームズ
2022-04-28
支配者たち

雨あがりの、とみほ村。はじめてブログをのぞいて下さった方は、まだ想像はできないでいるかもしれませんが、愛読者の方ならば、それはそれは想像がついているだろうし、ご想像どおりで概ね(おおむね)間違いありません。

お庭には大なり小なり、浅めであったり多少掘り起こされていた穴に深めであったりの、“水たまり”があるわけです。そろそろお気づきかもしれませんが、この“水たまり”が、子どもたちにとってはディズニーラ〇ドやユニバーサルスタジオジャ〇ンでワクワクやドキドキを生むであろうアトラクションに勝るとも劣らない存在になっていくわけです。

たいていはじめはおそるおそる、手を入れてみては水たまりの水や底のドロドロした感触をあじわっていくわけですが、慣れてくると今度は足でその感触をあじわっていくわけです。水たまりと馴れ合って(慣れ合い)いる最中に、もしも服や靴などが汚れちゃいますと、馴れ合い(慣れ合い)を済ませる“ふんぎり”がついちゃうんです。水たまりと馴れ合うのではなく支配していくんです。腰をしっかりと水たまりの底までつけて、パンツの中まで染み渡るほどに支配していくわけです。脱いだ靴やソックスの中に泥水をすくって入れてみたりしながら支配していくわけです。支配の仕方はそれぞれで、水たまりの中央めがけておもいっきりジャンプをして水しぶきをあげて支配する子どももいます。


ブログはじめましての方、ご想像つきましたでしょうか?もしも雨あがりにご都合つきましたら“生”(なま)でご観覧ください。(※汚れてしまう可能性もありますのでお着替えをご準備しておくことをオススメしておきます。)


ちなみに、みんながみんな水たまりを支配しているわけじゃないことを付け添えておきますね。汚れるのが嫌いな子どもだっていますよ。ちょうど通路ふきんにある水たまりで、ジャブジャブジャバジャバと支配されているところ‥ひとりの女の子がその通路を通りたかったんですね。新調されたような鮮やかなワンピースを汚したくないのでしょう。少し離れたところから、「ちょっと!やめて!」と言っているようでしたが、支配中の子どもの耳には届かない様子。さて、この女の子はどうしたと思いますか?

水たまりの中でジャンプを繰り返す子どもをよく見ていますと、ジャンプを何度か繰り返す最中に少し疲れてジャンプが少し止まる瞬間があるんです。その瞬間を見つけた女の子は、またジャンプが繰り返されジャブジャブジャバジャバ泥水が飛び散っている様子を、飛び散らないていど離れた距離から注意深く見はじめたんです。水たまりを支配する子どもがジャンプに疲れる瞬間をとらえるために。そして、その時が来たんです。「今だ!」と、みずからを決心づけるような勇気づけるような掛け声をはなって、瞬く間に水たまりの側を駆け抜けていきました。もちろん汚れることなく、そしてディズニーラ〇ドやユニバーサルスタジオジャ〇ンのアトラクションで味わえるか味えないか分からないほどの“スリル”を感じて。


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馴れ合いの関係に終止符
2022-04-27
気を遣い合っていた仲間たち

「これなら、とべるか?」

「とべるわ!どけといて!」

「よっ!‥ほらな!とべたろ!」

「そしたら、これなら、とべるか?」

「それなら、おれもとべるし!」

4人ほどの男の子たちが群がって、これだの、それだのと言いながら、跳びあいっこてしている。

ビールケースを2つほど重ねたところから、すこし離れた山あたりまで、おもいきって跳ぶような遊びに見えます。が、ただ跳躍力を競い合っているだけではなく、度胸を競い合っているようにも見えます。

ビールケースを2つ重ねた高さから、少し離れた山までを、楽々と4人が跳べることが4人ともに分かると、今度は難易度を高めようとしはじめるんです。ビールケースと山までの間に、そのあたりに転がっている玩具を置いてみるんです。障害物のようだと認識して下さると良いかもしれません。

桶(おけ)を置いてみたり‥それが楽々と跳べることが分かると、桶の上に虫かごを重ねて置いてみたり‥ 

いろいろな玩具やらを障害物として置いていくのですが、客観的に見ていると、障害物の高さはさほど変わっていってないように見えました。けれども、ある障害物を置いたときに、ひとりの男の子がおじけづきはじめたんです。それは、虫捕り網(あみ)です。横向きに置いてみているので、本当のところ、ほとんどと言っていいほどに障害物の高さは変わっていないんだと思います。ただ、ひとりの男の子にとっては、それ(虫捕り網)が威圧的に感じたのでしょう。急にビールケースの上で屁っぴり腰(へっぴりごし)になっちゃったんです。

4人でなんとなく順番に跳んでいたものですから、1人の男の子が屁っぴり腰になっちゃいますと進まないんですね。けれども他の男の子たちは“桶の上に虫かごを重ねた上に虫捕り網を重ねた障害物”にチャレンジもしたいんです。

屁っぴり腰になっちゃった男の子を脱落させてしまうのか。「はやく、とべよ!」の声も出ているようです。屁っぴり腰になっちゃった男の子の顔はどんどんと赤くなっていきますし、汗もどんどんと滴り落ちているように見えます。

すると仲間のうちの1人が、虫捕り網をどかして、そのあたりにある銀色のボウルをかわりに置いたんです。すると、屁っぴり腰からみるみるうちに腰も伸び、おもいきって跳ぶことができたんです。するとさきほどの仲間は、次の男の子の時には銀色のボウルから虫捕り網に障害物をかえてみたんですね。(高さから言いますと、虫捕り網より銀色のボウルの方が高いんです。けれども威圧感としては虫捕り網の方が上だったということでしょうか。)

もちろん仲間同士で競い合っていたと思うんです。跳躍力であったり、度胸を。ただ、仲間のみんなが“おもいっきり跳んで楽しめる”ことにも、仲間同士で気を遣い合っていたように見えました。


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とぶで!
2022-04-26
虫捕りはれっきとした運動⁉︎

「みんな!ダンゴムシおるで!」

「おい!ここにもおるで!」

あたたかくなればなるほど、むくむくとダンゴムシなどの虫たちがあらわれては、それに呼応するように子どもたちの虫捕りも活発になっているようです。


“虫”と言えば、ついつい養老孟司さん(東京大学名誉教授・医学博士・解剖学者)を思い浮かべてしまいます。

養老さんいわく、虫捕りはれっきとした「運動」なんだそうです。その言葉を頭に置きながら子どもたちの虫捕りの様子を見てみますと‥重い丸太をひっくり返したり、陶器の鉢を仲間と持ち上げたり。しゃがんでみてはジーッと目を凝らしながら獲物を見つけるや、そーっと素早く、それでいて慎重に指先で捕まえたりしています。ただチョウなどの飛ぶ虫となると、網を振り回しては追いかけ、そして逃げられれば方向転換してまた追いかけを繰り返さざるを得ません。懸命に捕まえた虫を虫かごに入れたりしながら、じっくり観察してみては、仲間や先生たちに自慢して捕まえたときのエピソード(どの場所にいたか、どのように捕まえたか)を語ってみせているようです。虫捕りと言って侮って(あなどる)はいけないことがよく分かります。個人プレイとチームプレイが融合されたサッカーや野球などと同等のれっきとした「運動」なんだと思います。


「虫とゴリラ」という養老孟司さんと山極寿一さん(京都大学総長・霊長類学者・人類学者)の語る著書によれば、虫捕りって“世界に自分をとけ込ませていく”行為のようなんです。自分の身体や心を使って、自然と遊ぶことで、「自分でコントロールできないものとの付き合い方(共鳴)」が身につくようなんです。

さらに御二方(養老孟司さん・山極寿一さん)は、虫捕りなども含めた課外授業なんかで、「それで何を学びましたか?」「どんな能力がつきましたか?」などと成果を求めることほど野暮なことはないとも記述しています。

大事なのは、『何だろう!?』って思うこと。すぐに図鑑やインターネットなんかで調べちゃうと、何か分かっちゃった気になるけど、“本物”(生の自然)を見たことにはなっていないこと。


あらためて、本日はダンゴムシを捕まえる子どもたちの姿に勉強させていただきした。

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夢中なふたり
2022-04-25
伝わらないものを大切にする

サウナでしっかりと蒸された後、外気にふれて、ひと息ついているところって、途方もないような表情になっているもんじゃないでしょうか。それは考えごとをしているようでいて、何も考えることができないようなそんな表情をさすのかもしれません。

これ以上蒸されるところがないほどにサウナをあとに、最寄りの映画館へふらりと入りますと、まさかとお思いでしょうが、近くの席にはさきほど僕と同じように途方もないような表情でひと息ついていた方たちが座っているじゃありませんか。人生とはおもしろいものですね。


「ドライブ・マイ・カー」という村上春樹さんの短編小説を原作としたアカデミー賞なども賑わせた作品を見ました。途方もないようでいて、考えごともできないほどに蒸された心身には、“なにか”がじっくりじっくり浸透するような、それでいて刺さっていくような、そんな作品でした。

その“なにか”って、言葉ではどうも上手く表現できそうにないんのですが‥例えば、ただたんに車を走らせてすすんでいく場面が続いたりするんです。ときおりタバコをふかせてみたり、カセットテープを流してみたりするのですが、それは途方もないようにただただ車を走らせてすすんでいくんですね。

また作品の中で主人公が演じる演劇には、日本語だけでなく、韓国語だったり、また手話だったりのさまざまな言語が飛び交う場面があるのですが、演劇俳優たちは、例え言語が分かり合えなくとも“なにか”を感じ合わせていくんですね。

“なにか”の正体のヒントは、作品中、主役に対して向けられた「あなたは伝わらないものを大切にしている」という言葉に凝縮してあるような気がしています。


ブログ読者の皆さまで、他者には伝わらないかもしれない“なにか”がつまった、大切にしていることはありますか?

それは途方もないようでいて、意外に考えるまでもないようなことであったりするのかもしれません。

朝起きたらお子さまに「おはよう」と声をかならずかけることであったり、パートナーが出かけたり帰宅したときには「いってらっしゃい」「おかえり」と声をかならずかけることであったりするのかもしれません。


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縁側でランチタイム
2022-04-24
副園長村上は足裏占い師!?

好評のようなので、足裏健康話を続けてみましょう。本日は、富岡保育園が「裸足」や「鼻緒の付いた(親指と人差し指で挟むことのできる)ぞうり」を推奨して、「クロッ〇ス」や「上履き(サイズ調整できない)」を推奨していない理由をお話してみたいと思います。


さきに結論から記しておきますと、「5本の足の指で地面を掴んで歩いてほしいから」なんです。

※子どもに限らず、大人の方にも参考になるお話かもしれませんので、是非最後まで読んでみて下さいね。

ブログ読者の方も、よろしければ、裸足になって自分の足を見つめてみて下さい。足の指がまっすぐすっきりとした様になっていますか?もしかして、どこかの指が浮いていたり(浮き指)しませんか?さらに、せっかくなので、足の指を使って“グー”や“パー”の動きができるかを確認してみて下さい。もしも上手く動かせない方は、もしかして足の裏にウオノメかタコだったりが出来ていないでしょうか?

※占い師みたいな話し方になってしまっていますが、もしも自分の足について詳しく知りたい方は岡山県笠岡市富岡605にあります富岡保育園内にあります保育LABO、村上のところまで足を運んでみてください。


さぁ、話を進めていきますよ。「どうして、5本の足の指を使える方が良いか?」

少し質問を変えると、「あなたが、もし手の指で“グー”や“パー”が出来なくなれば、身体の異常を考えてしまうのではないでしょうか?」

実は、足の指がしっかり使えれば使えるほどに、『足の裏のアーチ「土踏まず)が頑丈にできる』わけなんです。この足の裏のアーチは、言わば“クッション”のような役割を果たしてくれるわけです。5本の足の指がしっかり地面を掴むことにより、足の裏に弓なりのアーチができ、地面から受ける衝撃を均等に分散させてくれるわけです。するともちろん疲労も溜まりにくくなるわけです。

※膝痛や腰痛のある方、さまざまに原因がある中で、足の指を使って歩けていない可能性も疑ってもよいかもしれません。

足の指が地面を掴めていないってことは、言い換えるなら、手の指を使わないで手の平だけで逆立ちをしているようなもんですから、どう考えても、不安定ですし、怪我もしますよね。


では、【5本の足の指を使う】ことの重要性が分かったところで、「履き物」についての話を進めていきたいと思います。

クロッ〇ス、またブカブカなサンダルを履いていると、スッポ抜けないように自然に指を浮かして歩いてしまうんです。もうお分かりですよね?足の指で地面を掴むことが出来ないんです。反対に、裸足や鼻緒のついたぞうりであると、否応なく足の指で地面を掴んで歩くことになるんです。

※もちろん、コンクリートやアスファルトなどの道を裸足で歩けと言っているわけではなく、園内の安全な場所での推奨です。

※補足として、良い靴(上履き)の条件は、かかとと甲の部分がホールドされていて、マジックテープや靴ひもなどでサイズが微調整できること。また靴底が薄過ぎず、柔らか過ぎず、硬過ぎず、重過ぎないこと。また前足部に蹴り出しやすい反りがあることなどでしょうか。

そして、なぜ保育園の公式ホームページ上のブログで、こんなにも「足」について熱く語るかと言いますと、子どもの足って大人の足に比べて「適応能力」が高いんです。のぞましくない履き物に対して、のぞましくない歩き方や、足の指の使い方を適応させちゃうんです。

もしもお子さまの生涯の健康をお考えになっておられる方は、「足」について、「履き物」についてこだわってみてはいかがでしょうか。


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地面を掴んで
2022-04-23
血液の循環から整える免疫力

とあるウイルス渦に入って間もないころ、ほんの買い物やお散歩ですらの外出も危ぶまれていましたよね。ただ、ぼくたち人間は学習能力があるはずなので、この数年の経験を、とあるウイルスなどから心身を守るために使えるはずなんです。

ブログ読者の方も含めて、特に注目されているキーワードと言えば【免疫力】ではないでしょうか。とあるウイルスに触れたり侵入してきた場合でも、自らの心身の免疫力で撃退もしくは減退させることができるからですよね。

富岡保育園でも、園児への保育実践ならびに職員も公私にわたって免疫力を整えることに、ここ数年努めています。大きなポイントとして、「食事・運動・睡眠・笑顔・感謝」の5つが挙げられます。


本日のブログは「運動」について詳しく綴ってみたいと思います。(あくまでも村上の知り得る情報と、国家資格ではない足裏健康法の資格者としての知識を駆使して文章をならべていきます。)

運動とは、身体を動かすことだということはお分かりかと思います。子どもたちを観察しますと、寝てしまうまでは、ほんとうに一日中、身体を動かし続けています。富岡保育園では、日中のほとんど、年齢別やクラス別の活動を設けていませんので、さっきはあっち(お外など)で見かけたと思ったら、今度はこっち(お部屋など)で見かけるなんてざらにあることです。実は疲れ知らずに動き回れるのには理由があるんです。大人がもしも子どもと同じ運動量をこなそうとすれば疲労もさることながら、筋肉痛にだってなるはずなんですね。けれども子どもは筋肉痛にならないんです。これには“ミルキングアクション”という作用などが関係していることを記しておきましょう。

ちょこっと説明していきますね。体内にある血液は、心臓から送り出されて全身へと駆け巡っていくわけなのですが、上から下へ、つまりは心臓から足(末端)の方へは重力に従って流れやすいのですが、足(末端)から心臓へ送り返していくには、ある作用を必要とするわけです。そろそろお分かりかと思いますが、その作用が“ミルキングアクション”なのです。ふくらはぎの筋肉の働きによって、足(末端)から心臓へ血液を送り返していくわけです。ミルキングアクション、つまりはふくらはぎの筋肉の働きが活発になればなるほど、全身への血液の循環は活発になるだろうし、心身の免疫力が整っていくということは想像がつくかと思います。そして付け添えますところ、子どものふくらはぎの筋肉は細く未発達であるがゆえに、必要なエネルギー量が少なくて済むことから、疲れ知らずに動けるという寸法なのです。さらに付け添えますと、大人は筋肉が太くエネルギーを多く使うことから疲労物質が溜まっていき筋肉痛になるのです。

上記の身体の構造と言いましょうか、血液の循環、つまりは元気な源、免疫力の整え方を把握することによって保育実践にも的面に反映させることができるんです。

富岡保育園のお庭でよく見かける光景として、まだ歩けないような子どもがハイハイで築山を登ったり、立てそうで立てない、歩けそうで歩けない子どもが、何度も立てろうと歩こうとしては、土のうえで転んでみては汚れてみて起き上がってまたチャレンジしていく姿が見られます。汚れたり、または土を口の中に入れたり、転んですり傷なんかを作ってしまうことを懸念すれば、ベビーカーなんかに乗せてしまえばいいわけなんですね。ただ、ベビーカーばかりに乗せてしまっては、立ったり、歩いたり、転んだり、つまずいたり、起き上がったりの運動、もっと詳しく言えばふくらはぎの筋肉を動かすミルキングアクションの作用を引き起こすことができないんです。もっと詳しく言えば、心臓から送り出された血液を全身に駆け巡らせることができず、つまりは免疫力を整えることもままならないかもしれないわけです。

(※ベビーカーに乗せることを注意しているわけではありませんので、誤解のないようにお願いします。“保育園のお庭や公園のような安全な場所であれば”と補足させてください。)


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ミルキングアクション作動中
2022-04-22
【お知らせ】春のラジオ体操

昨日(4月20日)19時ごろのお話。富岡保育園では夕方のお迎えである園児や、またお迎えを待つ子どもにそっとほっとあたたかく寄り添う職員が帰路にむかった後のお話。富岡保育園が所在します、岡山県笠岡市富岡で暗躍⁉︎する組織「富岡北地区まちづくり協議会」4月の理事会が開催されました。暗躍という表現はいささか誤解を受けかねませんが、わざと敬意をこめてこのたびは使用しました。

ほぼ毎月開催される理事会。会議の雰囲気を一言であらわすならば、『熱狂』がピッタリなんだと思います。ほとんどの理事の方がもちろん僕よりも何回りも年上の方で、各自がその道(お仕事)で上司を務められていたり活躍されていた方が退職された後に地域貢献に励まれているのだと思われます。それに加えて、富岡北地区に長く住まわれていることも合わせて、熱い責任感と鋭い意見が応酬されていくわけです。(※ご興味ある方は参加も可能かもしれませんのでお問い合わせは村上まで)

昨日も多くの議題が話し合われました。例えば、「みんなでつくる富岡北地区まちづくり計画」の案についての最終調整。お祭りや敬老会などのイベントはもちろん、危険箇所の確認や改善、要介護者のリストづくりなどの、目立ちはしないけれども、地域の安全・安心を守るうえではとても重要な内容についても盛り込まれているんですね。(“暗躍”と表現した理由が分かっていただけたでしょうか。)

他の議題で言えば、「応神山登山道整備」について、このたび看板やマップをリニューアルするにあたっての、内容や予算についてです。限られた予算のなかで、マップに記す道や池などの形や、表記する文字なども含めて細部にわたって検討されていきました。(これからの新録の美しい時期、「応神山」の登山はオススメですよ‼︎)


熱狂する理事会の終盤。富岡北地区まちづくり協議会理事・広報のわたくし村上より1つ持ち込み企画を発信させてもらいました。

その名も‥

「ウキウキ!春のラジオ体操~心も体もリフレッシュ!最高の朝をいっしょに迎えましょう!」

場所‥富岡保育園 園庭

日程‥5月毎週土曜日

時間‥午前7時から

協賛‥富岡北地区まちづくり協議会

代表‥富岡保育園副園長 村上太志

お問い合わせ‥富岡保育園(又は村上09X33715648)


実は、富岡北地区の子ども会の方(小学生だったりの保護者)から、「昨年度“秋のラジオ体操”があったのですが、今年度、“春のラジオ体操”はないんですか?」とのご要望の声があったことで実現したイベントだということも付け添えておきますね。


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暗躍の裏側
2022-04-21
【お知らせ】新番組の予告‼︎

より多くの方々に「子どものホントの声を」「子どものホントの姿を」お届けしたい!

またお届けすることにより、地域社会に向けて、応援、勇気、癒しになれば!

そんな願いをこめた15分間の新番組がスタートします!


番組名は『コドモのホンネ』


このたび岡山県笠岡市、浅口市、里庄町のケーブルテレビ「ゆめネット笠岡放送」様からの依頼と企画により、富岡保育園を舞台にした新番組がはじまることになりました。2022年度、1年間かけて、月1回のペースで富岡保育園に取材や撮影に来て下さいます。



記念すべき第1回放送予定日は511日(水)830分からです。(毎月第2水曜日)


番組の趣旨に沿って、取材や撮影にあたって当園で前もった計画や準備は致しません。いつもどおりの富岡保育園の暮らしをお届けできればと思っています。乞うご期待ください。


ちなみに、第1回放送に向けた取材や撮影は、まだ行っておりません。どんなアクシデント⁉︎ハプニング⁉︎が起こるかワクワクドキドキ‥乞うご期待くださいね。



このような内容のお手紙を保護者の皆さまに配布しました。とてもありがたい依頼と企画に、すぐに承諾させていただき実現へと話し合いが進みました。地域貢献につながることは社会福祉法人としての本望であります。またならびに、とあるウイルス渦で、公開保育などのさまざまな方たちに保育実践を見ていただく機会が減っている点に対して、保育者の保育の質向上にもつながるとも考えています。良き機会を与えて下さったことに対して感謝をこめて取り組みたいと思います。




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生(なま)
2022-04-20
棍棒協会VS遊べる子ども

バコン、バーン、バキッ、ポォオオン、バアアアアンッ、バチッ、スカッ、ドッカアアン‥

なんだか物騒でいて爽快そうな効果音を羅列してみてみましたよ。とりあえず効果音の出所を紹介しましょうね。全日本棍棒協会のホームページに綴られていました、棍棒を振り回したあかつきの効果音です。とにもかくにもブログ読者にとっては、“全日本棍棒協会”たるものが世の中に存在することに驚きをかくせないのではないでしょうか。


しょうしょうお話をかえます。ブログ読者の方で、もしも富岡保育園へ足を運んだことのある方ならば、より想像がつきやすいお話かもしれません。午前7時ごろから9時ごろにお家からリュックサックなどを背負ってやってくる保育園児がいたとします。保育園へたどり着くまでには、とうてい文字に起こせないようなお家でのすったもんだ劇があることも付け添えておきましょう。軽やかな足どりもあれば、絡まるような足どりもあるのでしょうが、保育園へたどり着いてしまえば、玄関には笑顔で待ち構える先生と繊細な生け花が迎えてくれるでしょう。そんな瞬間に、ほんの少し目を横にやると、お庭にスコップやらが転がっているのかもしれません。そしてもうほんの少し目を横にやると、きのう誰かが作っていたお山であったり、または堅そうに固められた土を見つけてしまうのかもしれません。すると、次の瞬間‥リュックサックを背負ったまま、一目散に、無我夢中に、スコップ片手に、お山を壊し、そして堅そうに固められた土に向かって、“チカラの限り”掘りつけるような削りつけるような保育園児をあなたは目撃するのかもしれません。


“チカラの限り”をこめる保育園児の姿は、「有り余る力を放出することは、これ自体、痛快だし、壊すことは作ることより意味を考える面倒が少なくすっきりしているby全日本棍棒協会」を体現しているような爽やかなものであるように感じます。そして、全日本棍棒協会が言わんとすることは、スコップを使ってチカラの限りを尽くすように、大人も棍棒でも使ってエネルギーを放出させようよ‼︎との、迷える彷徨える鬱々とした現代人への提案でもあるんだと思います。(※ちなみに全日本棍棒協会の収益は里山作りに寄付されているそうです。)


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有り余る力を放出
2022-04-19
ボーッとする時間に価値あり

毎週日曜日の11時30分ごろになりますと行く宛てもなくドライブしたくなるんです。理由はきわめて単純なもので、FMラジオで木村拓哉さんの番組があるからなんです。家でラジオやスマホを使って聞けばいいじゃんかと思われがちなのですが、車でボケーッとしながら聴き流す時間が好きなんです。もちろん運転には集中しながらとなりますがね。

きのうの放送では、女優の満島ひかりさんがゲスト出演されていました。木村拓哉さんと春からはじまるテレビドラマで共演されるそうなんですね。ただ木村拓哉さんや満島ひかりさん、また新ドラマの説明はここでは省かせてください。気になる方はインターネットだったりで検索してみると良いかもしれません。

きょうは満島ひかりさんがラジオ放送でお話していた幼少期のエピソードのようなものを紹介してみたいと思うんです。

「小さい頃、自分が寝たあとは、両親は顔の皮をとって違う人間になっていたと、絶対そう思っていました。あと小学校の帰り道なんかに、隕石から避ける練習をひとりでしていました。けっこう本気でやっていたので、服やカバンなんかも汚れたり傷ついちゃうことがあって‥親から「どうしたの?」と心配されることもあったのですが‥“隕石が飛んでくることを私が知っている”ことを隠したくて何でもないふりをしていました。たぶん空想が過ぎる子どもだったんだと思います。弟(満島真之介さん)からは幼少期の話を人前でしない方がいいよ〜ってよく言われていましたね。」

さすがの木村拓哉さんも唖然としながら受け応えしていた、満島ひかりさんの幼少期のエピソード。

ブログ読者の方で、空想が過ぎた幼少期のエピソードをお持ちの方だったりはいますでしょうか?実は僕も満島ひかりさんに及ばないまでも、ボーッとしながら空想にふけっていることがよくありました。そして、空想にふけり過ぎるとよくこんな危機を感じることもありました。“まさか、今、空想していたことを、周りの人たちにバレていないだろうか”と、あわてて空想することをやめることがありました。なんでバレるかって、漫画の吹き出しのように、自分の頭から吹き出しが出ているんじゃなかろうかと思っていたからなんです。


保育者あるあるをひとつ紹介しますね。さまざまな子どもたちが自由に遊んでいるところに通りかかるとします。たまたま1人の子どもがボーッとしながら座っているとします。するとよくありがちな対応として、「どうしたの?なにかあったの?〇〇して遊ぶ?〇〇ちゃんたちと一緒に遊ぶ?」なんて言葉をかけることがあると思うんです。もちろんデタラメに良くない対応であるわけではなく、心配をしての言葉がけだと思うんです。けれども、ほんの少し気にかけてほしい点があって、“ボーッとすること”にも価値があるってことです。もしかすると、満島ひかりさんや僕のように空想にふけっているのかもしれないですし、くわえて脳科学では“ボーッとする”時間に【脳内では整理整頓作業が行われている】と言われています。


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2022-04-18
気になるクレヨンKIDS情報

すずめのさえずりが美しいともなれば、それだけたくさんのすずめがいるってことですよね。あたりまえの話なのですが、つまりはたくさんのすずめの巣もどこかに確保されてなきゃいけないわけです。


社会福祉法人「伸成会」が今年度より社会福祉法人「天神会」でおこなっている小規模保育事業(クレヨンKIDS)を委託することになってから、はや2週間ほど経ちます。保育実践をする保育者のほとんどが富岡保育園で10数年働いてきながら、ここ数年は「見守る保育」について学んできたメンバーでもあります。箱(園舎)が変われども、学んで培ってきたものを試行錯誤しながら保育実践にうつしているようです。そしてありがたいことに、たった1日のうちに先生も変われば保育実践方法まで変わってしまった園児ならびに保護者の方の順応性が、とてもたくましくもあり優しいということです。さらには、ご近所の方々(まわりにある高齢者施設の利用者の方や職員の方々)のお言葉がとてもウエルカムに響いて助かっています。「今度の先生たちは花が好きなんじゃなぁ。」「よぉけ(たくさん)子どもの声が聞こえて嬉しいわ。」

「見守る保育」を土台とするのはもちろんのこと、まわりにたくさんの高齢者・障害者施設があるなかでのクレヨンKIDSでしかできない保育実践を今後より試行錯誤しながら努めていきたいと思います。ブログ読者の方も含めてご協力ならびに応援宜しくお願い致します。


さて、冒頭に綴りました、すずめのお話。実はクレヨンKIDSのお庭ではとてもきれいなすずめのさえずりが聞こえるわけです。早朝なんてものは、朝の陽射しと合わせて幻想的な空間を与えてくれるものなのです。ただ、それだけのさえずりを響かせてくれるすずめたちの巣が、園舎の屋根近くであったりのお掃除が非常にしづらい隙間にたくさん作ってくれるわけです。西日が強かったりの場合に日除けテントを出そうにも、すずめの巣がからまってしまっているんです。「困ったな〜。」とクレヨンKIDS保育者たちがつぶやいていますと‥天神会敷地内の施設と施設をつなぐ通路や駐車場を掃き掃除している方が、脚立をかついでクレヨンKIDSへ来て下さいました。なんなら素手で隙間に詰まっていたすずめの巣の残骸をきれいに取って下さいもしました。御礼を言わねばとお顔をよく見ますと、10数施設の高齢者ならびに障害者施設を運営されている社会福祉法人「天神会」の理事長さまでした。誠にありがとうございました。

~こぼれ話~

天神会理事長さまが、「僕らに困ることでも、自然と共存するって、こーゆーことなんよな〜。今度はあえて、“巣箱”でもおいてみようか。どーなるかな〜。もっとたくさん集まってくるんじゃろうか。」とおっしゃられていたことも、ここに添えておきますね。


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2022-04-17
仮面を脱ぎ捨てたブログ記事

保育園の公式ホームページ上となりますと、どうも聡明で気品あふれる良い先生ぶったブログ記事になっちゃうものなんです。ただ今日はその仮面を脱いじゃうような内容を綴ってみたいのです。

春の日和に汗がにじむからといって脱ぐわけではなく、おもわず口に出てしまったような内容であることをご承知ください。


昨今と言えばいいのでしょうか、保育所保育指針改訂から、特に耳にふれるフレーズがあります。「環境を通した保育」というフレーズです。もちろん富岡保育園でも保育実践の核にすえているフレーズでもあります。環境とひと口に言いましても、ヒトであったりモノであったりジカンであったり。ヒトと言いましても、保育士であったり栄養士であったり。保育士と言いましても、聡明な保育士であったり、気品あるれる保育士であったり。なんにせよ、「環境を通した保育」というフレーズは、とにかく幾千通りもの考え方と理解のしようがあるわけです。

ただ、今日おもわず口からこぼれ出てしまいそうなことと言えば、「“環境を通した保育”というフレーズを売りにしたサービスは、本来の“環境を通した保育”の目的を果たせないんじゃないだろうか‥」との、元も子もないような話なわけです。


ことの発端は、仮面を脱いでしまいそうになったのは、あるチラシを見てしまったからに他ならないんですね。

そのチラシにはデカデカと『特別支援~おすすめ商品~』と打ち出し、数種類の教育用品を紹介していました。

例えばですね。「ことばが出ない、増えない‥そんな子どもたちの発語を促すツール」〇〇学習カード‼︎

例えばですね。「気持ちを落ち着かせ、感情のコントロールをサポート」〇〇ボトル‼︎

例えばですね。「自分で自分を落ち着かせる香りのお守りを携帯しよう」〇〇アロマ‼︎

例えばですね。「たすけてもらう、たすけてあげる。お礼を言う、お礼を言われる。」〇〇ゲーム‼︎

例えばですね。「人の話を聴けない子、自分の気持ちを話すのが苦手な子に。」〇〇ゲーム‼︎

例えばですねは、このあたりにしましょう。どの教育用品にもケチをつけたいわけじゃないんですよ。面白そうなモノだってある。ただですね、オススメの仕方にケチをつけたいんです。

感情を落ち着かせるために、ストレスを発散させるために、〇〇という教育用品がオススメされているとしたら。まずは、ストレスのかからない環境(時間・空間)を作る努力をしたいですよね。何かの理由で、もしかすると本人にも分からない理由で、自分の気持ちを話したくなかったり、お礼を言いたくなかったりする子どもに、オススメ商品を使って出来るように支援すれば、当然ストレスはかかりますよね。その子どもがその子どもらしくいられる環境、つまりは「わたしは、ぼくは、このまんまでも受け入れてくれる環境(ヒト)があるんだ。」が抜け落ちちゃっているように感じるんです。どこか大人の「〇〇をさせて〇〇な人間にならせる」といった意図を感じてしまうんです。


もうちょっと仮面を脱ぐようで、毒を吐くように口からこぼします。「環境を通した保育」と言えば、各社“保育室のつくり方”なる参考書をつくっては提供してくださるんです。しかし、写真や図やイラストや文章はもっともらしいことを掲載してくれてはいるのですが、「子どもの気持ち」がどこやらか抜け落ちちゃっているように感じるんです。室内の動線を考えるあたりも、子どもよりも保育者(大人)優先だったりするんですね。「子どもが待てるように〇〇を〇〇に設置する」と記されているんだけど、そもそも待たなくてもすむ環境(時間)へのアプローチがないんです。「食事の前には机上でできる、また終わりのある遊び、パズルやはめ絵を取り入れましょう」と記させれているのだけど、どこか大人の都合がぷんぷんするように感じるんです。


そろそろ仮面をかぶる時間がきたようなので、まとめます。グッズ(保育用品・教育用品)や参考書など目の惹かれるオススメフレーズを鵜呑みにする前に、まずは“目の前の子どもを見ること”と“目の前の子どもの気持ちに寄り添うこと”、つまりは【子ども主体】であるか(大人の都合でないか)を問いながら、富岡保育園は環境を通した保育実践を行なっていきたいと思います。


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子どもの“やりたい”を実現させる模様替え
2022-04-16
心強いサポーターのおひとり

 いつもダスキンアピアのお庭のサービスをご利用頂き誠にありがとうございます。サクラのお花も咲いて春風のさわやかな季節ですね。「マサキ」についていたミノウスバは毒性はありませんが、つぶれやすいので服につくと汚れやすいです。早めに対処できて良かったです。

 お庭のことで気になることがあれば、ご連絡下さい。季節の変わり目ですので、ご自愛下さい。今後ともよろしくお願い致します。


富岡保育園で衛生環境を整えるにあたって協力していただいていますダスキンアピアの担当者からのお手紙の一部をご紹介しました。毎度の丁寧なお仕事ぶりもさることながら、直筆による園へのメッセージにはこころあたたまるものがあります。子どもを守る心強いサポーターのおひとりとして、今後もお付き合い宜しくお願い致します。


さて、そんなダスキンアピアの担当者のお手紙に、とある歌の歌詞が掲載されていました。

春高楼の花の宴

巡る盃かげさして

千代の松が枝わけ出でし

昔の光いまいずこ


土井晩翠 作詞、滝廉太郎 作曲の『荒城の月』ですね。

ちなみに仙台出身の英文学者である土井晩翠のイメージにあった“荒城”と、大分県出身で父が大蔵省や内務省などで務め明治維新による没落をまぬがれ音楽の分野にすすむことができた滝廉太郎のイメージした“荒城”とは、明治四年の廃藩置県のあと数年のあいだにこわされた城どもであるとかないとか。

ここでいう「廃藩置県」とは、日本史上、最大の変動の一つと言ってもよい、明治維新以上の社会変動でもあります。当時、日本に君臨していた270の大名たちが、一夜にして消滅した出来事なんです。士族、つまりはお侍さんのことです。その家族の人口は190万人で、当時の人口が3000万人程度とすると、約6.3%にあたる人々がいっせいに失業しちゃったんです。さらに言うと、明治維新は士族による革命であって、この歴史劇を進めるために諸大名は自腹で莫大な経費や軍備費を支払ったのにもかかわらず、そのお返しが武士は失業‼︎という出来事が廃藩置県なわけです。

ここで何が言いたいかって、革命を起こした武士たちが、失業に追い込まれた廃藩置県に対して“無血”で受け入れたという点です。『荒城の月』の4番の歌詞にある「天上影は替えらねど栄枯は移る世の姿」のように、哀愁めいた無常感めいた想いで、当時の武士たちは“潔く”受け入れたことに尊敬を感じずにいられないんです。

現代でもあらゆる社会変動があります。「あしたからチョンマゲを切れよ!」と言われることはありませんが、とあるウイルスであったり、とある国々の戦争であったり、それにもともなう経済不況であったり、数えればキリがないのかもしれませんが‥そんなときこそ、“潔さ”であったり“無私の精神”であったりを心に強くもっておきたいと思います。

(※参考著書『「明治」という国家』司馬遼太郎)


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早朝時間の流行はフラフープみたいです
2022-04-15
四足歩行から直立二足歩行へ

「なんで、こんな痛いおもいをしなきゃなんないの?」

出産を経験される女性の方ならば、もしかすると一度は口にするフレーズなのかもしれません。(現代では無痛分娩という方法もあるようですが‥)


ぼくたち人類は、気候変動などの急速な環境変化を生き抜くうちに、「直立二足歩行」という特徴的なスタイルを身につけました。例えば、厳しい環境の下、予測もしなかった貴重な食べ物に出合ったとき、それを両手で持って効率よく運ぶためには「直立二足歩行」が有利だったんですね。「直立二足歩行」をすることで、人類は大きな飛躍を遂げていくことになります。両手が使えるようになったことで“道具”を使えるようになり、直立するようになったために脳を大きくすることが可能になりました。しかし、デメリットも生まれるんですね。四足歩行より足が遅くなり肉食動物などの餌食になりやすいこと。また直立した体を支えるため骨盤が椀上になると“産道の大きさが制限されてしまう”ため、大きな頭の子どもが産めなくなり、胎児の状態で赤ちゃんを産み、出生後に速いスピードで脳を成長させることにしたんです。つまりは、歩行の変化(四足歩行から直立二足歩行へ)が分娩方法の変化をもたらしたと言えます。

出産の際にともなう痛みは、人類の進化の象徴だとも言えそうです。


さて、直立二足歩行により産道が非常に狭くなってしまった人類は、あまり脳が大きくならないうちに出産し、乳児を母親が大切に育てていかなきゃなんなくなりました。けれども、出産適齢児の女性ってのは、体力的にも良いコンディションにあるため、“社会”を維持する働き手としても重要なんですね。

ここで記した“社会”というのが、直立二足歩行により足が遅くなってしまい、他の動物と比べ優れた運動能力を持たない人類が、生存戦略のためにとったものなんです。つまりは、「仲間と協力すること」で生き延びたんです。家族と、また家族と家族と、またその集まる小さな社会を形成することによってです。社会を形成するということは、「人間関係」が生まれるということでもあり、その人間関係をもとに社会を形成するためには“脳”を発達させなきゃなんないことも加えて記しておきましょう。


少々、話しが脱線してしまいましたが、直立二足歩行により痛みのともなう出産に加え、胎児として産まれる赤ちゃんの子育てをしなきゃなんなくなった人類。加えて直立二足歩行により足が遅くなってしまい肉食動物の餌食になってしまいやすい運命になってしまった人類。できるだけ短期間に多くの赤ちゃんを産みたいのだけれども、基本的に一度の出産で一人しか産むことができないため、毎年出産するという方法を選びました。毎年出産するためには、“離乳”を早くする必要があったんです。おっぱいから、赤ちゃんでも食べられる普通の食事をとらせる必要があったんです。そこで大活躍するものが、生物の中で人類だけが使うことのできる“火”です。“火”によって食べ物の加工が可能になり、早い離乳も可能になったというわけです。(ちなみにチンパンジーの離乳は5~6歳。オランウータンは7~9歳。ゴリラは3〜4歳。)

ただ、早々に離乳することかできたと言っても一歳の赤ちゃんです。次の子どもがすぐ生まれるとなると当然、母親ひとりでは手が足りませんよね。そこで、人類は“みんなで育児”をすることにしたんです。母親だけでなく、父親や兄弟姉妹に、祖父母などいろいろな人に抱っこされて育つようになったんです。(共同保育)

※特に育児を中心的に担ったのは祖母であるという説があります。出産可能期を終えても長生きするようになったのは、共同保育の暮らしの中で孫の育児を手伝ってきたからではないかと言われています。


家族やムラ(村)、つまりは社会で共同保育をしていくなかで、人類はコミュニケーション能力を持つようになり、赤ちゃん自身も社会の一員となるための「社会脳」をおのずから育んでいき、そのなかで、共感力や感情をコントロールする力、また自己抑制力など(非認知能力)を身につけていったと考えられます。


「保育」って‥僕も含めたブログ読者の皆さまも、人類の歴史、生存戦略が深く関わっているような、とんでもなく壮大で重要なプロジェクトだとは思ってもみなかったのではないでしょうか?


[参考文献]『保育の起源~保育を巡る今日的論考~(ホモ・サピエンスの誕生から最新の発達心理学研究まで)藤森平司』


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みんなで育児
2022-04-14
白紙の存在でないことを確認

「白紙の状態で生まれ何も知らず何もできない赤ちゃんを、白紙に絵を描いていくように、いろいろなことができるようにすることが育児であり、学問的に確立された知識や情報を教えることが教育である。」と、思われているブログ読者の方がもしもおられるならば本日のブログは必見かもしれません。


本日も『保育の起源~保育を巡る今日的論考~(ホモ・サピエンスの誕生から最新の発達心理学研究まで)藤森平司』から学んでいきましょう。

先日、「見守る保育」において一番重要なのは、“子どもを全面的に信じること”であると記しました。その理由として、実は赤ちゃんは白紙の存在ではないことを脳科学の面から確認していきたいと思います。


赤ちゃんの脳は、すでに大人に近い大きさに達し、大人以上にその回路は複雑ですが、だからといって、当然、何をとっても大人よりできるわけではありません。まだまだその道は整備されておらず、くねくねと曲がり、細く、通りにくいところもあります。しかし、赤ちゃんの知的な活動は大人より活発で、想像力や学習能力は大人よりはるかに高いのです。赤ちゃんは大人より多くの情報を収集し、自由に発想する能力は持っていますが、それはまだ概念や分類で整理されておらず、抽象的なカテゴリーに情報を整理することができません。赤ちゃんには一つひとつのことを具体的に考える思考力や記憶力もあるのですが、記憶として系統立てて分類することができないのです。それが次第に、言語を習得するにつれて自由な思考は概念化され、いろいろな行動を自分の行動の記憶として残し、それに対する責任を感じるようになっていきます。つまり従来の幼児教育が想定していたように、幼児教育は白紙に知識を描いていくのではなく、無秩序で豊かな子どもの想像力を、社会のルールで整理し、具体的な形に整えていくものです。

(『保育の起源』P.6~P.7より)


赤ちゃん(子ども)と大人とでは、脳の構造と言いましょうか仕組みと言いましょうか、発揮するチカラなんかも違うんだろうなとも考えられます。加えて、子どもの想像力に対して、僕たち大人社会の与える影響が大きいことも分かります。逆説的に考えると、“僕たち大人(保育者)は子どもの豊かな想像力を守るためにどのような社会を作ることができるのか”という課題に向き合う必要がありますよね。


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※昨日までの情報として、現在富岡保育園では嘔吐や下痢症状のあるお子さまが数名おられます。気候や気温の変動が激しいこの時期、あらゆる原因は考えられますが、水分補給ならびに細めな健康状態の確認や定期的な休息を保育実践でいっそう心がけていきたいと思います。ご協力よろしくお願い致します。

富岡交番へ新しく配属になったオクダ君
2022-04-13
「れろー、れろー、れろー」

おはようございます。とみほ村の花壇は“ヒメリュウキンカ”から“オルレア”の時代がやってきております。春のお花たちは暮らしの必需品といっても過言ではないくらいです。

さて、本日は富岡保育園保育者が綴る、園児や見守る大人たちの“心の動き”をとらえた物語「ナラティブツリー」を三本立てでご紹介したいと思います。


[1]

Title Aちゃんみたいになりたい

にじ組(3.4.5歳児生活グループ)の女の子が穏やかに砂や自然物を使ってままごとをしている様子を見ていた私(保育者)の隣で、Bちゃん(4歳8ヶ月)もその様子を見ていた。

Bちゃんは「Aちゃんみたいになりたい」と私に突然言った。「Aちゃん、お家でもこうやって作っとるんかなー?」とBちゃんが聞くと‥Aちゃん(6歳5ヶ月)は「家では作っとらんよ!だって種とかないし」とBちゃんに答えた。

「これ何の種?」と私が聞くと、Aちゃんは「あ!これミカンの種」と教えてくれた。Aちゃんは発想力が豊かで園にある自然物を上手に使いこなし、砂で作ったケーキにトッピングをしたり、おなべの中でまぜたり、泥だんごの中に入れてみたりと、私も含めた保育者も思わず「わー!すごい!」と言ってしまうような遊びをどんどんと生み出す遊びの名人でもある。そして友だちの誰にでも思いやりをもって優しくする姿もあるので、Bちゃんが「Aちゃんみたいになりたい」と言う想いがとてもよくわかる。

保育園の庭には、みかんの種や干し柿の種、すももの種など‥たくさんの思い出の宝物がいっぱい見つけられる。Aちゃんに憧れるBちゃんにも憧れる子どもがきっとこの先いるに違いないと思った。

「Bちゃんみたいになりたいって言う小さな友だちがいるかもよ!?だってBちゃんは歌も踊りも上手だし!」と、私が言うとBちゃんは照れながら笑った。

私も子どもたちから「先生みたいになりたい」と思われるような保育者でありたいと‥そして保育を楽しんでいきたい。

[2]

Title 笑ってほしい〜♪

ある日のお昼ごはんの時間。デザートのオレンジを食べていたC君(2歳5ヶ月)が、何かしているな〜と、思っていたら‥オレンジの薄皮を舌にのせて「れろーれろーれろー」と言いながら、出したり引っ込めたりしていた。(※真顔で)

突然のその仕草につい私(保育者)は大笑いしてしまい、向かいに座っていた仲間の保育者を呼んだ。すると仲間の保育者も笑った。

先生2人が大笑いしていると、C君も嬉しそうな顔をしてさらに続けた。

しばらく笑って、「もういいから、オレンジ食べ〜」と促すと、もう「れろーれろーれろー」はしていなかったが、何か視線を感じるなと思っていると‥

C君が布巾で手を拭いたり机を拭いたり、何か動作をしながらアピールするような視線を私にジッと送っていた。もしかしたらまた笑わせようしてる??

そうと気付いた私はまた笑いが出てきた。そして仲間の保育者もまた笑った。2人の先生が笑うとC君もまた笑った。

そう言えば‥D君(1歳11ヶ月)も似たような事をしていたなと思い出した。果物を食べるフリをして、直前でやめる!という芸⁉︎を持っていて、その時も周りの大人たちが笑うのが嬉しいようで、何度も何度もその芸⁉︎を披露していた。

誰かが笑ってくれたり喜んでくれたりしたことを、また何度でもしてあげたいという気持ちは、子どもも大人も変わらないんだなと思った。

かわいいエンターテイナーたちのおかげで、今日も明るい、そら組(0.1歳生活グループ)でした。

[3]

Title ぼくも!

ある日の朝、E君(2歳0ヶ月)が、そら組のお部屋でおままごとをして遊んでいました。E君はたくさん食べ物が入ったお皿を持って私のところにやってきて「ん!」とごちそうしてくれました。

私が「ありがとう!おなかぺこぺこだったの。いただきます!」と、ムシャムシャとごちそうを食べると、E君はニコニコ笑顔でまたおままごとのキッチンへ向かっていきました。

すると、E君のとなりに空っぽのお皿を持ったF君(1歳11ヶ月)がやってきたのです。E君はF君の持っていた空っぽのお皿に、自分が持っていた食べ物をひとつずつ嬉しそうにニコニコと入れていきました。

食べ物をもらったF君も笑顔でE君に「ありがとう」と、ひと言。

そして、さっきのE君と私のやりとりを見ていたようで、F君も私のところにごちそうを運んできてくれました。

私が「F君もくれるの?ありがとう‥おいしいね!」と言うと、F君ととなりにいたE君も顔を見合わせて嬉しそうにしていました。

直接たくさん会話を交わしているという訳ではないですが、“一緒の場にいて、そのお友だちと同じことがしたい、一緒に遊んで嬉しい”という気持ちが伝わってきた出来事でした。

“お友だちと一緒が楽しい”という感覚や、“周りにいろんなお友だちいることに気づいて関わりたい”という気持ちが育つこの時期。まだまだ言葉不足で上手に関われない時も多くありますが、子どもたちの“お友だちと関わりたい”気持ちを大切にしながら、あたたかく見守り、ときには援助しながら、すこしずつ関わり方を身につけていってほしいなと思います。


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2022-04-12
「見守る保育」って、何だ?

富岡保育園ならびにクレヨンKIDSでは「見守る保育」を保育実践の土台に据えていることを、ブログ読者ならびに保護者の方にはご説明しているかと思います。

が、そもそも「見守る保育」って何のこと?と疑問にもつ方もすくなくないと思うんですね。そこで、本日から少しずつ少しずつ、とある本の内容を紹介しながら「見守る保育」について理解を深めていきたいと思います。


とある本とは、『保育の起源~保育を巡る今日的論考~(ホモ・サピエンスの誕生から最新の発達心理学研究まで)』新宿せいが子ども園園長・保育環境研究所ギビングツリー代表である藤森平司先生の著書です。実際に購入して「読んでみてね」と言えばよいのかもしれませんが、いかんせん500ページ近くの重厚な本であるとともに、専門的用語なんかも多く登場しますので、読破したり理解することに困難が生じてしまうかもしれない‥と、いらぬお節介からこのたび、老若男女問わずになんとなくふんわりと「へー、そーなんだー」とウンウンと頷ける程度に、バーや居酒屋のカウンターでたまたま隣り合わせになって、ぼそぼそとしゃべりかけるように説明していきたいと思います。


説明するまえに、あらかじめ押さえておきたい点として‥「見守る保育」は、保育の均一化を目指しているものではないこと。もちろん特殊なものでもないこと。日本の風土の中で育まれたもの、人類がたどってきた歴史や文化に根差したもの、そして現代社会の中での子どもの環境における課題を踏まえたものを集結させたイメージでとらえてみてください。

そして最も重要な点は、“子どもを全面的に信じること”です。

なぜ、“子どもを全面的に信じること”が最も重要なのか?今後詳しく説明していきたいと思います。


※藤森平司先生の最新の学びについて知りたい方は、インターネットブログ「臥龍塾(がりゅうじゅく)」を検索してみてください。会員制や有料制でなく誰にでも開かれています。毎日更新されていますのでご確認してみてください。


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亀の係を務めてくださるボランティアさん
亀さん、おひさしぶりです。
2022-04-11
癖組み

こんなところにこんなお店があったなんてと思って寄ってみたところこんなお話が聞けたよ、ってお話を今日はしてみたいと思います。

こんなお店とはレザーショップ、いわゆる革職人さんのお店です。すべて手作りの革製品が店内に陳列されています。ほんの興味本位で足を踏み入れたはいいものの、店内の奥から間違いなくオーナー様であろう方が現れたんです。そして間違いなく革製品についていろいろとお話をしてくれたのです。こんなお話とは、そのとき聞いたお話のことです。


「革ってのは、一枚一枚に表情があるわけ。癖みたいなものね。その癖に合うように俺は作るわけ。だから、ひとつひとつの商品がすべて違うってことなんだよ。だけどね、例えばブランドから注文されて作るとしたら、違う癖のある革をすべて同じ製品にしなきゃなんないのね。仕上げのときに加工ももちろんしなきゃなんないよね。」

革職人さんのお話は止まりません。

「俺の友だちの大工が言うところの“癖組み”ってのに似てると思うの。家を作るときに、北で育った木材は家の北側で使ったり、南で育った木材は家の南側で使ったりするらしいの。」

止まるところの知らない革職人の方の興味深いお話。ちなみにせっかくの革製品をじっくり見ることが出来なかったので、また寄ってみたいと思います。


なんだか、革職人さんのお話を聞いていると、保育や教育にも大きく通じているように思うのは僕だけでしょうか?

〇〇式保育、〇〇式教育などのブランドを掲げちゃいますと、ひとりひとりの子どもの癖なんてものはあったもんじゃないですよね。その場所の、その集まった子どもや先生や保護者や地域の方々の癖が組み合わさったものが、そのときの保育や教育になるんだろうな〜って、思いたいです。


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そのときの
2022-04-10
たかが77秒されど600万年

吹雪いては葉桜になってしまいそうな、そんなお花見がてら本日のブログを読んでみてください。

地球の歴史を24時間としてみると、人類の歴史は77秒ほどであるみたいなんですね。その77秒ほどの歴史がつまった人類は600万年間ほとんどを狩猟採取しながら生き延びてきたんだといいます。狩猟採集と聞けば、なんだか石の塊などの強そうな武器でマンモスなんかの大型動物を狩るイメージがわいてきちゃいますが、実際には木の実であったり貝や海藻などを採集して、大型動物などからは身を隠すように生き延びてきたんだそうです。

もう一度言いますが、こぼれ落ちた桜の花びらをひょいとお酒にのせるていどの風流な気持ちで本日のブログを読んでみてくださいね。


木の実や貝などを見つけては、「これは食べられるんだろうか?」と好奇心旺盛に果敢に吟味する人類が、野生の土地を開墾し田畑をかまえ、野生の動物を飼育し牧畜するようになったのは77秒ほどの人類の歴史、つまりは600万年の人類の歴史で言えば1万年くらい前ほどのことなんだそうです。農耕や牧畜をするようになってから、国家であったりの幻想的グループ感が生まれたこともいちように記しておきたいと思います。

さて、吹雪いてこぼれ落ちた花びらが下手をしたら思いもかけず踏まれてしまいそうになるほどの本日のブログ。ぼんやりとした輪郭をくっきりとさせていきましょう。


ぼくたちの人類の脳は、ほかの動物と比べると、身体に照らし合わせてみて大きいようなんです。スピードやパワーといった身体面ではもちろん劣るものです。しかし木の実や貝を他の動物から身を隠しながら懸命に探しては、仲間とともに協働して生き延びてきたことによる頭脳は劣るものではなかったんです。

たったの77秒ほどの人類の歴史でもありますが、600万年かけて進化してきた人類の歴史でもあります。その600万年かけて進化させてきた、ぼくたち人類の脳はほとんどを狩猟採取時代で進化させてきました。つまりは、現在スマートフォンをスクロールしながらブログを理解しようとしている脳は、はっきり言えば大型動物から身を隠しながら木の実や貝を採集し仲間と分かち合っていた脳から、ほとんどと言っていいほど変わっていないはずなんです。

さて、そろそろ葉桜からの合間から差す光のように、ぼんやりとした輪郭をどんどんとくっきりとさせていきましょう。


富岡保育園で保育実践に取り入れいます【異年齢児保育】について。異年齢と言えば、異なる年齢、つまりは1歳であろうと3歳であろうと、いっしょにごちゃまぜのなかで育てていこうとするものです。それとは対照的に、同年齢と言えば、同じ年齢、つまりは2歳児として扱われる(365日を1年として)2歳児たちだけを集めて育てていこうとするものです。

たったの77秒ほどの人類の歴史ではありますが、600万年の人類の歴史のなかで、人類はどのような子育てをしてきたのでしょうか?その子育てを土台として作り上げれているのが、現在ぼくたちがスマートフォンをスクロールしながらブログを理解しようとしている脳です。

どのような子育てだったかタイムマシーンにでも乗らないかぎり詳細は分かりませんが、ひとつだけ言えることは同年齢だけの子ども集団で競争させたり評価したりする子育てではなかったことは明確です。ぼくたちの脳のほとんどを作り上げた狩猟採集時代の集団規模を考えると、間違いなく異年齢の子ども集団で育てていった背景が想像できると思います。


異年齢児保育と聞けば、なんだか特殊なように響きますが、人類の歴史から考えると同年齢児保育のほうが明らかに異様であるかのようにうつりませんか?


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いろいろな人とinクレヨンKIDS
新調された畳のにおいのなかで
2022-04-09
パステルカラーのランドセル

パステルっぽいイエローのカッターシャツに、パステルっぽいブルーのズボンを装って、富岡保育園前の横断歩道に立てっておりますと、「むらかみ先生、春だね〜。」とパステルっぽく何人かの保護者や地域の方に声をいただきました。

“パステル”という言葉の使い方が正しいかどうかはさておき‥パステルと聞きますと、ルンルンとしたランランとした軽やかな気持ちといいましょうか、ふんわりとしたやさしい気持ちになれるように感じます。


“パステル”と“春”との相性の良さは皆さまもご存知の通りだと思うのです。それは色合いがなせる技でもあるのだと思うのですが、ぼくは気持ちの面での相性の良さも感じます。

横断歩道に立てっていますと、新学期のはじまった学生が力強く自転車を漕いで走り抜けていきます。また新年度がはじまった社会人の方がハンドルを強くにぎって自動車を運転して走り抜けていきます。

新学期であったり、新年度であったりは、「やるぞ!」と心と体に力が入っちゃうんです。そんな“りきんでいる自分”に、かろやさを彩るおまじないのように“パステル”カラーをまとうのではないでしょうか。


本日、周辺の小学校では入学式が催されています。ご兄弟に園児がいる方は、さっそく早朝に制服やスーツ姿で顔を見せて下さいました。うれしい気持ちといっしょに、わくわくのようでわくわくとは少し違った、期待や不安をいっぺんに感じた親子の表情に、パステルカラーのランドセルは御守りのようにうつりました。

ご入学おめでとうございます。


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春をととのえる
2022-04-08
「いい夢みろよ」と願う保育

昨日、つまりは木曜日の前日の水曜日の夜のことである。「あしたのラジオ、なにしゃべろうかな〜。」と考えている自分がいたりしました。すでに3月31日最終回を録り終えていることも分かっておきながら、ほんのりと余韻にひたっていたのでしょうか。


富岡保育園の日暮れどきの園庭。言葉を選ばなければ“散らかっている”、言葉を選ぶならば“遊びの名残りがある”、そんな園庭です。

実はこの日暮れどきの景色にいたるまでには、紆余曲折、試行錯誤しながら至った経緯があります。なんたって、散らかっていると大人(保育者)は片付けたくなるじゃないですか。

『遊んだまま』だったり、『遊びのつづき』を残しておくことって、大人(保育者)にとってはいろんな葛藤と戦わなくちゃなんないですよね。片付けて綺麗にしたい、片付けができる子どもに育ってほしい‥もろもろの想いとの葛藤なんです。

ただそんな葛藤をする価値が、日暮れどきの園庭にはあるんです。『遊びのつづき』を残することができることで、子どもへの“遊びの保障”ができます。保障があることで、短期から長期の見通しをもった遊びが展開できることだってあるんです。

そして、「あしたは、どうやって遊ぼっかな~。」と、余韻にひたりながら眠りにつくことができるんじゃないかとも思うんです。


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日暮れどきの園庭
2022-04-07
正義と正義がぶつかり合う時

「ぼくが使っとった!」

「ぼくも使いたい!」

木製の汽車の玩具を取り合う3歳くらいの男の子2人。お互いにそれぞれの自分の正義があってケンカしていたように思います。

こんなときに、汽車のつながっている連結部分をほどいて、「分けっこしたらどう?」なんて仲裁をしたところで、お互いに納得も満足もするもんではないんだと思います。


ちなみに、このケンカについてすぐ側にいた僕(村上)は、そのすぐ側にいた5歳くらいの女の子に仲裁をお願いしてみました。「どうしたん?」と優しく聞いてくれてはいたものの、そうやすやすと仲直りするもんでもないんですよね。正直、ぼくも仲直りさせる自信なんてものもなく、「こまったね~。」とつぶやいてみながら、とりあえず泣いてしまった2人の背中をさするくらいでしかなかったんです。

そんな折にもかかわらず、ぼくは新聞を広げてななめ読みをしていました。たまたま新聞の記事にトーマスという汽車のキャラクターが出てきたりしますと、ケンカしていた2人もほんのすこし気になってきたりもしていましたが、だからと言って仲直りできるわけでもありません。ただ、何ページかめくっていますと、仲裁を一度お願いした女の子がつぶやいたんです。「あ!ロシアとウクライナのケンカがのってる!」

よく知っているんだなと思って、ぼくは女の子に聞いてみました。「ロシアとウクライナはどうやったら仲直りできるかな?」

すると女の子は、「王様とか船長とかが言えばいいんじゃない?」と意見してくれました。


汽車の玩具を取り合う男の子2人にしても、そしてもしかするとロシアとウクライナにしても、お互いにそれぞれの正義があるんだと思うんです。正義って共感できればそれに越したことはないんだと思うのですが、分かりあえないと争いに発展しちゃって、正義だからこそ譲れなくなってしまい仲直りもできなくなることもあるんじゃないかと思うんです。


乳幼児期に分かりあえない争い、ケンカをするってとても貴重な体験だと思っています。「正義を主張しても分かりあえないことだってある」との経験が積めるからです。

“分かりあえないことだってある”ことを経験していれば、ほがらかに生きるための術、“ゆずる”ことも身についていくのではないかと思うんです。言うは易しではありますが、僕自身もあらためて省みる良い機会をもつことができました。


ちなみに、仲裁をお願いした女の子とロシアとウクライナについてお話をしていたり、自身の反省をしながら思いにふけっていますと、汽車の玩具を取り合っていた2人はお外へ遊びに行っちゃっていました。納得や満足はできなかったんだろうけど、これでよかったのかなとも思いました。


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2022-04-06
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