富岡保育園へようこそ!「伸びる。成る。子どもも大人も互いに伸び合い、成長し合う『大きな家』でありたいと願い、社会福祉を支えています。

富岡保育園

副園長ブログ

副園長村上は足裏占い師!?

好評のようなので、足裏健康話を続けてみましょう。本日は、富岡保育園が「裸足」や「鼻緒の付いた(親指と人差し指で挟むことのできる)ぞうり」を推奨して、「クロッ〇ス」や「上履き(サイズ調整できない)」を推奨していない理由をお話してみたいと思います。


さきに結論から記しておきますと、「5本の足の指で地面を掴んで歩いてほしいから」なんです。

※子どもに限らず、大人の方にも参考になるお話かもしれませんので、是非最後まで読んでみて下さいね。

ブログ読者の方も、よろしければ、裸足になって自分の足を見つめてみて下さい。足の指がまっすぐすっきりとした様になっていますか?もしかして、どこかの指が浮いていたり(浮き指)しませんか?さらに、せっかくなので、足の指を使って“グー”や“パー”の動きができるかを確認してみて下さい。もしも上手く動かせない方は、もしかして足の裏にウオノメかタコだったりが出来ていないでしょうか?

※占い師みたいな話し方になってしまっていますが、もしも自分の足について詳しく知りたい方は岡山県笠岡市富岡605にあります富岡保育園内にあります保育LABO、村上のところまで足を運んでみてください。


さぁ、話を進めていきますよ。「どうして、5本の足の指を使える方が良いか?」

少し質問を変えると、「あなたが、もし手の指で“グー”や“パー”が出来なくなれば、身体の異常を考えてしまうのではないでしょうか?」

実は、足の指がしっかり使えれば使えるほどに、『足の裏のアーチ「土踏まず)が頑丈にできる』わけなんです。この足の裏のアーチは、言わば“クッション”のような役割を果たしてくれるわけです。5本の足の指がしっかり地面を掴むことにより、足の裏に弓なりのアーチができ、地面から受ける衝撃を均等に分散させてくれるわけです。するともちろん疲労も溜まりにくくなるわけです。

※膝痛や腰痛のある方、さまざまに原因がある中で、足の指を使って歩けていない可能性も疑ってもよいかもしれません。

足の指が地面を掴めていないってことは、言い換えるなら、手の指を使わないで手の平だけで逆立ちをしているようなもんですから、どう考えても、不安定ですし、怪我もしますよね。


では、【5本の足の指を使う】ことの重要性が分かったところで、「履き物」についての話を進めていきたいと思います。

クロッ〇ス、またブカブカなサンダルを履いていると、スッポ抜けないように自然に指を浮かして歩いてしまうんです。もうお分かりですよね?足の指で地面を掴むことが出来ないんです。反対に、裸足や鼻緒のついたぞうりであると、否応なく足の指で地面を掴んで歩くことになるんです。

※もちろん、コンクリートやアスファルトなどの道を裸足で歩けと言っているわけではなく、園内の安全な場所での推奨です。

※補足として、良い靴(上履き)の条件は、かかとと甲の部分がホールドされていて、マジックテープや靴ひもなどでサイズが微調整できること。また靴底が薄過ぎず、柔らか過ぎず、硬過ぎず、重過ぎないこと。また前足部に蹴り出しやすい反りがあることなどでしょうか。

そして、なぜ保育園の公式ホームページ上のブログで、こんなにも「足」について熱く語るかと言いますと、子どもの足って大人の足に比べて「適応能力」が高いんです。のぞましくない履き物に対して、のぞましくない歩き方や、足の指の使い方を適応させちゃうんです。

もしもお子さまの生涯の健康をお考えになっておられる方は、「足」について、「履き物」についてこだわってみてはいかがでしょうか。


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地面を掴んで
2022-04-23
血液の循環から整える免疫力

とあるウイルス渦に入って間もないころ、ほんの買い物やお散歩ですらの外出も危ぶまれていましたよね。ただ、ぼくたち人間は学習能力があるはずなので、この数年の経験を、とあるウイルスなどから心身を守るために使えるはずなんです。

ブログ読者の方も含めて、特に注目されているキーワードと言えば【免疫力】ではないでしょうか。とあるウイルスに触れたり侵入してきた場合でも、自らの心身の免疫力で撃退もしくは減退させることができるからですよね。

富岡保育園でも、園児への保育実践ならびに職員も公私にわたって免疫力を整えることに、ここ数年努めています。大きなポイントとして、「食事・運動・睡眠・笑顔・感謝」の5つが挙げられます。


本日のブログは「運動」について詳しく綴ってみたいと思います。(あくまでも村上の知り得る情報と、国家資格ではない足裏健康法の資格者としての知識を駆使して文章をならべていきます。)

運動とは、身体を動かすことだということはお分かりかと思います。子どもたちを観察しますと、寝てしまうまでは、ほんとうに一日中、身体を動かし続けています。富岡保育園では、日中のほとんど、年齢別やクラス別の活動を設けていませんので、さっきはあっち(お外など)で見かけたと思ったら、今度はこっち(お部屋など)で見かけるなんてざらにあることです。実は疲れ知らずに動き回れるのには理由があるんです。大人がもしも子どもと同じ運動量をこなそうとすれば疲労もさることながら、筋肉痛にだってなるはずなんですね。けれども子どもは筋肉痛にならないんです。これには“ミルキングアクション”という作用などが関係していることを記しておきましょう。

ちょこっと説明していきますね。体内にある血液は、心臓から送り出されて全身へと駆け巡っていくわけなのですが、上から下へ、つまりは心臓から足(末端)の方へは重力に従って流れやすいのですが、足(末端)から心臓へ送り返していくには、ある作用を必要とするわけです。そろそろお分かりかと思いますが、その作用が“ミルキングアクション”なのです。ふくらはぎの筋肉の働きによって、足(末端)から心臓へ血液を送り返していくわけです。ミルキングアクション、つまりはふくらはぎの筋肉の働きが活発になればなるほど、全身への血液の循環は活発になるだろうし、心身の免疫力が整っていくということは想像がつくかと思います。そして付け添えますところ、子どものふくらはぎの筋肉は細く未発達であるがゆえに、必要なエネルギー量が少なくて済むことから、疲れ知らずに動けるという寸法なのです。さらに付け添えますと、大人は筋肉が太くエネルギーを多く使うことから疲労物質が溜まっていき筋肉痛になるのです。

上記の身体の構造と言いましょうか、血液の循環、つまりは元気な源、免疫力の整え方を把握することによって保育実践にも的面に反映させることができるんです。

富岡保育園のお庭でよく見かける光景として、まだ歩けないような子どもがハイハイで築山を登ったり、立てそうで立てない、歩けそうで歩けない子どもが、何度も立てろうと歩こうとしては、土のうえで転んでみては汚れてみて起き上がってまたチャレンジしていく姿が見られます。汚れたり、または土を口の中に入れたり、転んですり傷なんかを作ってしまうことを懸念すれば、ベビーカーなんかに乗せてしまえばいいわけなんですね。ただ、ベビーカーばかりに乗せてしまっては、立ったり、歩いたり、転んだり、つまずいたり、起き上がったりの運動、もっと詳しく言えばふくらはぎの筋肉を動かすミルキングアクションの作用を引き起こすことができないんです。もっと詳しく言えば、心臓から送り出された血液を全身に駆け巡らせることができず、つまりは免疫力を整えることもままならないかもしれないわけです。

(※ベビーカーに乗せることを注意しているわけではありませんので、誤解のないようにお願いします。“保育園のお庭や公園のような安全な場所であれば”と補足させてください。)


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ミルキングアクション作動中
2022-04-22
【お知らせ】春のラジオ体操

昨日(4月20日)19時ごろのお話。富岡保育園では夕方のお迎えである園児や、またお迎えを待つ子どもにそっとほっとあたたかく寄り添う職員が帰路にむかった後のお話。富岡保育園が所在します、岡山県笠岡市富岡で暗躍⁉︎する組織「富岡北地区まちづくり協議会」4月の理事会が開催されました。暗躍という表現はいささか誤解を受けかねませんが、わざと敬意をこめてこのたびは使用しました。

ほぼ毎月開催される理事会。会議の雰囲気を一言であらわすならば、『熱狂』がピッタリなんだと思います。ほとんどの理事の方がもちろん僕よりも何回りも年上の方で、各自がその道(お仕事)で上司を務められていたり活躍されていた方が退職された後に地域貢献に励まれているのだと思われます。それに加えて、富岡北地区に長く住まわれていることも合わせて、熱い責任感と鋭い意見が応酬されていくわけです。(※ご興味ある方は参加も可能かもしれませんのでお問い合わせは村上まで)

昨日も多くの議題が話し合われました。例えば、「みんなでつくる富岡北地区まちづくり計画」の案についての最終調整。お祭りや敬老会などのイベントはもちろん、危険箇所の確認や改善、要介護者のリストづくりなどの、目立ちはしないけれども、地域の安全・安心を守るうえではとても重要な内容についても盛り込まれているんですね。(“暗躍”と表現した理由が分かっていただけたでしょうか。)

他の議題で言えば、「応神山登山道整備」について、このたび看板やマップをリニューアルするにあたっての、内容や予算についてです。限られた予算のなかで、マップに記す道や池などの形や、表記する文字なども含めて細部にわたって検討されていきました。(これからの新録の美しい時期、「応神山」の登山はオススメですよ‼︎)


熱狂する理事会の終盤。富岡北地区まちづくり協議会理事・広報のわたくし村上より1つ持ち込み企画を発信させてもらいました。

その名も‥

「ウキウキ!春のラジオ体操~心も体もリフレッシュ!最高の朝をいっしょに迎えましょう!」

場所‥富岡保育園 園庭

日程‥5月毎週土曜日

時間‥午前7時から

協賛‥富岡北地区まちづくり協議会

代表‥富岡保育園副園長 村上太志

お問い合わせ‥富岡保育園(又は村上09X33715648)


実は、富岡北地区の子ども会の方(小学生だったりの保護者)から、「昨年度“秋のラジオ体操”があったのですが、今年度、“春のラジオ体操”はないんですか?」とのご要望の声があったことで実現したイベントだということも付け添えておきますね。


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暗躍の裏側
2022-04-21
【お知らせ】新番組の予告‼︎

より多くの方々に「子どものホントの声を」「子どものホントの姿を」お届けしたい!

またお届けすることにより、地域社会に向けて、応援、勇気、癒しになれば!

そんな願いをこめた15分間の新番組がスタートします!


番組名は『コドモのホンネ』


このたび岡山県笠岡市、浅口市、里庄町のケーブルテレビ「ゆめネット笠岡放送」様からの依頼と企画により、富岡保育園を舞台にした新番組がはじまることになりました。2022年度、1年間かけて、月1回のペースで富岡保育園に取材や撮影に来て下さいます。



記念すべき第1回放送予定日は511日(水)830分からです。(毎月第2水曜日)


番組の趣旨に沿って、取材や撮影にあたって当園で前もった計画や準備は致しません。いつもどおりの富岡保育園の暮らしをお届けできればと思っています。乞うご期待ください。


ちなみに、第1回放送に向けた取材や撮影は、まだ行っておりません。どんなアクシデント⁉︎ハプニング⁉︎が起こるかワクワクドキドキ‥乞うご期待くださいね。



このような内容のお手紙を保護者の皆さまに配布しました。とてもありがたい依頼と企画に、すぐに承諾させていただき実現へと話し合いが進みました。地域貢献につながることは社会福祉法人としての本望であります。またならびに、とあるウイルス渦で、公開保育などのさまざまな方たちに保育実践を見ていただく機会が減っている点に対して、保育者の保育の質向上にもつながるとも考えています。良き機会を与えて下さったことに対して感謝をこめて取り組みたいと思います。




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生(なま)
2022-04-20
棍棒協会VS遊べる子ども

バコン、バーン、バキッ、ポォオオン、バアアアアンッ、バチッ、スカッ、ドッカアアン‥

なんだか物騒でいて爽快そうな効果音を羅列してみてみましたよ。とりあえず効果音の出所を紹介しましょうね。全日本棍棒協会のホームページに綴られていました、棍棒を振り回したあかつきの効果音です。とにもかくにもブログ読者にとっては、“全日本棍棒協会”たるものが世の中に存在することに驚きをかくせないのではないでしょうか。


しょうしょうお話をかえます。ブログ読者の方で、もしも富岡保育園へ足を運んだことのある方ならば、より想像がつきやすいお話かもしれません。午前7時ごろから9時ごろにお家からリュックサックなどを背負ってやってくる保育園児がいたとします。保育園へたどり着くまでには、とうてい文字に起こせないようなお家でのすったもんだ劇があることも付け添えておきましょう。軽やかな足どりもあれば、絡まるような足どりもあるのでしょうが、保育園へたどり着いてしまえば、玄関には笑顔で待ち構える先生と繊細な生け花が迎えてくれるでしょう。そんな瞬間に、ほんの少し目を横にやると、お庭にスコップやらが転がっているのかもしれません。そしてもうほんの少し目を横にやると、きのう誰かが作っていたお山であったり、または堅そうに固められた土を見つけてしまうのかもしれません。すると、次の瞬間‥リュックサックを背負ったまま、一目散に、無我夢中に、スコップ片手に、お山を壊し、そして堅そうに固められた土に向かって、“チカラの限り”掘りつけるような削りつけるような保育園児をあなたは目撃するのかもしれません。


“チカラの限り”をこめる保育園児の姿は、「有り余る力を放出することは、これ自体、痛快だし、壊すことは作ることより意味を考える面倒が少なくすっきりしているby全日本棍棒協会」を体現しているような爽やかなものであるように感じます。そして、全日本棍棒協会が言わんとすることは、スコップを使ってチカラの限りを尽くすように、大人も棍棒でも使ってエネルギーを放出させようよ‼︎との、迷える彷徨える鬱々とした現代人への提案でもあるんだと思います。(※ちなみに全日本棍棒協会の収益は里山作りに寄付されているそうです。)


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有り余る力を放出
2022-04-19
ボーッとする時間に価値あり

毎週日曜日の11時30分ごろになりますと行く宛てもなくドライブしたくなるんです。理由はきわめて単純なもので、FMラジオで木村拓哉さんの番組があるからなんです。家でラジオやスマホを使って聞けばいいじゃんかと思われがちなのですが、車でボケーッとしながら聴き流す時間が好きなんです。もちろん運転には集中しながらとなりますがね。

きのうの放送では、女優の満島ひかりさんがゲスト出演されていました。木村拓哉さんと春からはじまるテレビドラマで共演されるそうなんですね。ただ木村拓哉さんや満島ひかりさん、また新ドラマの説明はここでは省かせてください。気になる方はインターネットだったりで検索してみると良いかもしれません。

きょうは満島ひかりさんがラジオ放送でお話していた幼少期のエピソードのようなものを紹介してみたいと思うんです。

「小さい頃、自分が寝たあとは、両親は顔の皮をとって違う人間になっていたと、絶対そう思っていました。あと小学校の帰り道なんかに、隕石から避ける練習をひとりでしていました。けっこう本気でやっていたので、服やカバンなんかも汚れたり傷ついちゃうことがあって‥親から「どうしたの?」と心配されることもあったのですが‥“隕石が飛んでくることを私が知っている”ことを隠したくて何でもないふりをしていました。たぶん空想が過ぎる子どもだったんだと思います。弟(満島真之介さん)からは幼少期の話を人前でしない方がいいよ〜ってよく言われていましたね。」

さすがの木村拓哉さんも唖然としながら受け応えしていた、満島ひかりさんの幼少期のエピソード。

ブログ読者の方で、空想が過ぎた幼少期のエピソードをお持ちの方だったりはいますでしょうか?実は僕も満島ひかりさんに及ばないまでも、ボーッとしながら空想にふけっていることがよくありました。そして、空想にふけり過ぎるとよくこんな危機を感じることもありました。“まさか、今、空想していたことを、周りの人たちにバレていないだろうか”と、あわてて空想することをやめることがありました。なんでバレるかって、漫画の吹き出しのように、自分の頭から吹き出しが出ているんじゃなかろうかと思っていたからなんです。


保育者あるあるをひとつ紹介しますね。さまざまな子どもたちが自由に遊んでいるところに通りかかるとします。たまたま1人の子どもがボーッとしながら座っているとします。するとよくありがちな対応として、「どうしたの?なにかあったの?〇〇して遊ぶ?〇〇ちゃんたちと一緒に遊ぶ?」なんて言葉をかけることがあると思うんです。もちろんデタラメに良くない対応であるわけではなく、心配をしての言葉がけだと思うんです。けれども、ほんの少し気にかけてほしい点があって、“ボーッとすること”にも価値があるってことです。もしかすると、満島ひかりさんや僕のように空想にふけっているのかもしれないですし、くわえて脳科学では“ボーッとする”時間に【脳内では整理整頓作業が行われている】と言われています。


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2022-04-18
気になるクレヨンKIDS情報

すずめのさえずりが美しいともなれば、それだけたくさんのすずめがいるってことですよね。あたりまえの話なのですが、つまりはたくさんのすずめの巣もどこかに確保されてなきゃいけないわけです。


社会福祉法人「伸成会」が今年度より社会福祉法人「天神会」でおこなっている小規模保育事業(クレヨンKIDS)を委託することになってから、はや2週間ほど経ちます。保育実践をする保育者のほとんどが富岡保育園で10数年働いてきながら、ここ数年は「見守る保育」について学んできたメンバーでもあります。箱(園舎)が変われども、学んで培ってきたものを試行錯誤しながら保育実践にうつしているようです。そしてありがたいことに、たった1日のうちに先生も変われば保育実践方法まで変わってしまった園児ならびに保護者の方の順応性が、とてもたくましくもあり優しいということです。さらには、ご近所の方々(まわりにある高齢者施設の利用者の方や職員の方々)のお言葉がとてもウエルカムに響いて助かっています。「今度の先生たちは花が好きなんじゃなぁ。」「よぉけ(たくさん)子どもの声が聞こえて嬉しいわ。」

「見守る保育」を土台とするのはもちろんのこと、まわりにたくさんの高齢者・障害者施設があるなかでのクレヨンKIDSでしかできない保育実践を今後より試行錯誤しながら努めていきたいと思います。ブログ読者の方も含めてご協力ならびに応援宜しくお願い致します。


さて、冒頭に綴りました、すずめのお話。実はクレヨンKIDSのお庭ではとてもきれいなすずめのさえずりが聞こえるわけです。早朝なんてものは、朝の陽射しと合わせて幻想的な空間を与えてくれるものなのです。ただ、それだけのさえずりを響かせてくれるすずめたちの巣が、園舎の屋根近くであったりのお掃除が非常にしづらい隙間にたくさん作ってくれるわけです。西日が強かったりの場合に日除けテントを出そうにも、すずめの巣がからまってしまっているんです。「困ったな〜。」とクレヨンKIDS保育者たちがつぶやいていますと‥天神会敷地内の施設と施設をつなぐ通路や駐車場を掃き掃除している方が、脚立をかついでクレヨンKIDSへ来て下さいました。なんなら素手で隙間に詰まっていたすずめの巣の残骸をきれいに取って下さいもしました。御礼を言わねばとお顔をよく見ますと、10数施設の高齢者ならびに障害者施設を運営されている社会福祉法人「天神会」の理事長さまでした。誠にありがとうございました。

~こぼれ話~

天神会理事長さまが、「僕らに困ることでも、自然と共存するって、こーゆーことなんよな〜。今度はあえて、“巣箱”でもおいてみようか。どーなるかな〜。もっとたくさん集まってくるんじゃろうか。」とおっしゃられていたことも、ここに添えておきますね。


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2022-04-17
仮面を脱ぎ捨てたブログ記事

保育園の公式ホームページ上となりますと、どうも聡明で気品あふれる良い先生ぶったブログ記事になっちゃうものなんです。ただ今日はその仮面を脱いじゃうような内容を綴ってみたいのです。

春の日和に汗がにじむからといって脱ぐわけではなく、おもわず口に出てしまったような内容であることをご承知ください。


昨今と言えばいいのでしょうか、保育所保育指針改訂から、特に耳にふれるフレーズがあります。「環境を通した保育」というフレーズです。もちろん富岡保育園でも保育実践の核にすえているフレーズでもあります。環境とひと口に言いましても、ヒトであったりモノであったりジカンであったり。ヒトと言いましても、保育士であったり栄養士であったり。保育士と言いましても、聡明な保育士であったり、気品あるれる保育士であったり。なんにせよ、「環境を通した保育」というフレーズは、とにかく幾千通りもの考え方と理解のしようがあるわけです。

ただ、今日おもわず口からこぼれ出てしまいそうなことと言えば、「“環境を通した保育”というフレーズを売りにしたサービスは、本来の“環境を通した保育”の目的を果たせないんじゃないだろうか‥」との、元も子もないような話なわけです。


ことの発端は、仮面を脱いでしまいそうになったのは、あるチラシを見てしまったからに他ならないんですね。

そのチラシにはデカデカと『特別支援~おすすめ商品~』と打ち出し、数種類の教育用品を紹介していました。

例えばですね。「ことばが出ない、増えない‥そんな子どもたちの発語を促すツール」〇〇学習カード‼︎

例えばですね。「気持ちを落ち着かせ、感情のコントロールをサポート」〇〇ボトル‼︎

例えばですね。「自分で自分を落ち着かせる香りのお守りを携帯しよう」〇〇アロマ‼︎

例えばですね。「たすけてもらう、たすけてあげる。お礼を言う、お礼を言われる。」〇〇ゲーム‼︎

例えばですね。「人の話を聴けない子、自分の気持ちを話すのが苦手な子に。」〇〇ゲーム‼︎

例えばですねは、このあたりにしましょう。どの教育用品にもケチをつけたいわけじゃないんですよ。面白そうなモノだってある。ただですね、オススメの仕方にケチをつけたいんです。

感情を落ち着かせるために、ストレスを発散させるために、〇〇という教育用品がオススメされているとしたら。まずは、ストレスのかからない環境(時間・空間)を作る努力をしたいですよね。何かの理由で、もしかすると本人にも分からない理由で、自分の気持ちを話したくなかったり、お礼を言いたくなかったりする子どもに、オススメ商品を使って出来るように支援すれば、当然ストレスはかかりますよね。その子どもがその子どもらしくいられる環境、つまりは「わたしは、ぼくは、このまんまでも受け入れてくれる環境(ヒト)があるんだ。」が抜け落ちちゃっているように感じるんです。どこか大人の「〇〇をさせて〇〇な人間にならせる」といった意図を感じてしまうんです。


もうちょっと仮面を脱ぐようで、毒を吐くように口からこぼします。「環境を通した保育」と言えば、各社“保育室のつくり方”なる参考書をつくっては提供してくださるんです。しかし、写真や図やイラストや文章はもっともらしいことを掲載してくれてはいるのですが、「子どもの気持ち」がどこやらか抜け落ちちゃっているように感じるんです。室内の動線を考えるあたりも、子どもよりも保育者(大人)優先だったりするんですね。「子どもが待てるように〇〇を〇〇に設置する」と記されているんだけど、そもそも待たなくてもすむ環境(時間)へのアプローチがないんです。「食事の前には机上でできる、また終わりのある遊び、パズルやはめ絵を取り入れましょう」と記させれているのだけど、どこか大人の都合がぷんぷんするように感じるんです。


そろそろ仮面をかぶる時間がきたようなので、まとめます。グッズ(保育用品・教育用品)や参考書など目の惹かれるオススメフレーズを鵜呑みにする前に、まずは“目の前の子どもを見ること”と“目の前の子どもの気持ちに寄り添うこと”、つまりは【子ども主体】であるか(大人の都合でないか)を問いながら、富岡保育園は環境を通した保育実践を行なっていきたいと思います。


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子どもの“やりたい”を実現させる模様替え
2022-04-16
心強いサポーターのおひとり

 いつもダスキンアピアのお庭のサービスをご利用頂き誠にありがとうございます。サクラのお花も咲いて春風のさわやかな季節ですね。「マサキ」についていたミノウスバは毒性はありませんが、つぶれやすいので服につくと汚れやすいです。早めに対処できて良かったです。

 お庭のことで気になることがあれば、ご連絡下さい。季節の変わり目ですので、ご自愛下さい。今後ともよろしくお願い致します。


富岡保育園で衛生環境を整えるにあたって協力していただいていますダスキンアピアの担当者からのお手紙の一部をご紹介しました。毎度の丁寧なお仕事ぶりもさることながら、直筆による園へのメッセージにはこころあたたまるものがあります。子どもを守る心強いサポーターのおひとりとして、今後もお付き合い宜しくお願い致します。


さて、そんなダスキンアピアの担当者のお手紙に、とある歌の歌詞が掲載されていました。

春高楼の花の宴

巡る盃かげさして

千代の松が枝わけ出でし

昔の光いまいずこ


土井晩翠 作詞、滝廉太郎 作曲の『荒城の月』ですね。

ちなみに仙台出身の英文学者である土井晩翠のイメージにあった“荒城”と、大分県出身で父が大蔵省や内務省などで務め明治維新による没落をまぬがれ音楽の分野にすすむことができた滝廉太郎のイメージした“荒城”とは、明治四年の廃藩置県のあと数年のあいだにこわされた城どもであるとかないとか。

ここでいう「廃藩置県」とは、日本史上、最大の変動の一つと言ってもよい、明治維新以上の社会変動でもあります。当時、日本に君臨していた270の大名たちが、一夜にして消滅した出来事なんです。士族、つまりはお侍さんのことです。その家族の人口は190万人で、当時の人口が3000万人程度とすると、約6.3%にあたる人々がいっせいに失業しちゃったんです。さらに言うと、明治維新は士族による革命であって、この歴史劇を進めるために諸大名は自腹で莫大な経費や軍備費を支払ったのにもかかわらず、そのお返しが武士は失業‼︎という出来事が廃藩置県なわけです。

ここで何が言いたいかって、革命を起こした武士たちが、失業に追い込まれた廃藩置県に対して“無血”で受け入れたという点です。『荒城の月』の4番の歌詞にある「天上影は替えらねど栄枯は移る世の姿」のように、哀愁めいた無常感めいた想いで、当時の武士たちは“潔く”受け入れたことに尊敬を感じずにいられないんです。

現代でもあらゆる社会変動があります。「あしたからチョンマゲを切れよ!」と言われることはありませんが、とあるウイルスであったり、とある国々の戦争であったり、それにもともなう経済不況であったり、数えればキリがないのかもしれませんが‥そんなときこそ、“潔さ”であったり“無私の精神”であったりを心に強くもっておきたいと思います。

(※参考著書『「明治」という国家』司馬遼太郎)


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早朝時間の流行はフラフープみたいです
2022-04-15
四足歩行から直立二足歩行へ

「なんで、こんな痛いおもいをしなきゃなんないの?」

出産を経験される女性の方ならば、もしかすると一度は口にするフレーズなのかもしれません。(現代では無痛分娩という方法もあるようですが‥)


ぼくたち人類は、気候変動などの急速な環境変化を生き抜くうちに、「直立二足歩行」という特徴的なスタイルを身につけました。例えば、厳しい環境の下、予測もしなかった貴重な食べ物に出合ったとき、それを両手で持って効率よく運ぶためには「直立二足歩行」が有利だったんですね。「直立二足歩行」をすることで、人類は大きな飛躍を遂げていくことになります。両手が使えるようになったことで“道具”を使えるようになり、直立するようになったために脳を大きくすることが可能になりました。しかし、デメリットも生まれるんですね。四足歩行より足が遅くなり肉食動物などの餌食になりやすいこと。また直立した体を支えるため骨盤が椀上になると“産道の大きさが制限されてしまう”ため、大きな頭の子どもが産めなくなり、胎児の状態で赤ちゃんを産み、出生後に速いスピードで脳を成長させることにしたんです。つまりは、歩行の変化(四足歩行から直立二足歩行へ)が分娩方法の変化をもたらしたと言えます。

出産の際にともなう痛みは、人類の進化の象徴だとも言えそうです。


さて、直立二足歩行により産道が非常に狭くなってしまった人類は、あまり脳が大きくならないうちに出産し、乳児を母親が大切に育てていかなきゃなんなくなりました。けれども、出産適齢児の女性ってのは、体力的にも良いコンディションにあるため、“社会”を維持する働き手としても重要なんですね。

ここで記した“社会”というのが、直立二足歩行により足が遅くなってしまい、他の動物と比べ優れた運動能力を持たない人類が、生存戦略のためにとったものなんです。つまりは、「仲間と協力すること」で生き延びたんです。家族と、また家族と家族と、またその集まる小さな社会を形成することによってです。社会を形成するということは、「人間関係」が生まれるということでもあり、その人間関係をもとに社会を形成するためには“脳”を発達させなきゃなんないことも加えて記しておきましょう。


少々、話しが脱線してしまいましたが、直立二足歩行により痛みのともなう出産に加え、胎児として産まれる赤ちゃんの子育てをしなきゃなんなくなった人類。加えて直立二足歩行により足が遅くなってしまい肉食動物の餌食になってしまいやすい運命になってしまった人類。できるだけ短期間に多くの赤ちゃんを産みたいのだけれども、基本的に一度の出産で一人しか産むことができないため、毎年出産するという方法を選びました。毎年出産するためには、“離乳”を早くする必要があったんです。おっぱいから、赤ちゃんでも食べられる普通の食事をとらせる必要があったんです。そこで大活躍するものが、生物の中で人類だけが使うことのできる“火”です。“火”によって食べ物の加工が可能になり、早い離乳も可能になったというわけです。(ちなみにチンパンジーの離乳は5~6歳。オランウータンは7~9歳。ゴリラは3〜4歳。)

ただ、早々に離乳することかできたと言っても一歳の赤ちゃんです。次の子どもがすぐ生まれるとなると当然、母親ひとりでは手が足りませんよね。そこで、人類は“みんなで育児”をすることにしたんです。母親だけでなく、父親や兄弟姉妹に、祖父母などいろいろな人に抱っこされて育つようになったんです。(共同保育)

※特に育児を中心的に担ったのは祖母であるという説があります。出産可能期を終えても長生きするようになったのは、共同保育の暮らしの中で孫の育児を手伝ってきたからではないかと言われています。


家族やムラ(村)、つまりは社会で共同保育をしていくなかで、人類はコミュニケーション能力を持つようになり、赤ちゃん自身も社会の一員となるための「社会脳」をおのずから育んでいき、そのなかで、共感力や感情をコントロールする力、また自己抑制力など(非認知能力)を身につけていったと考えられます。


「保育」って‥僕も含めたブログ読者の皆さまも、人類の歴史、生存戦略が深く関わっているような、とんでもなく壮大で重要なプロジェクトだとは思ってもみなかったのではないでしょうか?


[参考文献]『保育の起源~保育を巡る今日的論考~(ホモ・サピエンスの誕生から最新の発達心理学研究まで)藤森平司』


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みんなで育児
2022-04-14
白紙の存在でないことを確認

「白紙の状態で生まれ何も知らず何もできない赤ちゃんを、白紙に絵を描いていくように、いろいろなことができるようにすることが育児であり、学問的に確立された知識や情報を教えることが教育である。」と、思われているブログ読者の方がもしもおられるならば本日のブログは必見かもしれません。


本日も『保育の起源~保育を巡る今日的論考~(ホモ・サピエンスの誕生から最新の発達心理学研究まで)藤森平司』から学んでいきましょう。

先日、「見守る保育」において一番重要なのは、“子どもを全面的に信じること”であると記しました。その理由として、実は赤ちゃんは白紙の存在ではないことを脳科学の面から確認していきたいと思います。


赤ちゃんの脳は、すでに大人に近い大きさに達し、大人以上にその回路は複雑ですが、だからといって、当然、何をとっても大人よりできるわけではありません。まだまだその道は整備されておらず、くねくねと曲がり、細く、通りにくいところもあります。しかし、赤ちゃんの知的な活動は大人より活発で、想像力や学習能力は大人よりはるかに高いのです。赤ちゃんは大人より多くの情報を収集し、自由に発想する能力は持っていますが、それはまだ概念や分類で整理されておらず、抽象的なカテゴリーに情報を整理することができません。赤ちゃんには一つひとつのことを具体的に考える思考力や記憶力もあるのですが、記憶として系統立てて分類することができないのです。それが次第に、言語を習得するにつれて自由な思考は概念化され、いろいろな行動を自分の行動の記憶として残し、それに対する責任を感じるようになっていきます。つまり従来の幼児教育が想定していたように、幼児教育は白紙に知識を描いていくのではなく、無秩序で豊かな子どもの想像力を、社会のルールで整理し、具体的な形に整えていくものです。

(『保育の起源』P.6~P.7より)


赤ちゃん(子ども)と大人とでは、脳の構造と言いましょうか仕組みと言いましょうか、発揮するチカラなんかも違うんだろうなとも考えられます。加えて、子どもの想像力に対して、僕たち大人社会の与える影響が大きいことも分かります。逆説的に考えると、“僕たち大人(保育者)は子どもの豊かな想像力を守るためにどのような社会を作ることができるのか”という課題に向き合う必要がありますよね。


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※昨日までの情報として、現在富岡保育園では嘔吐や下痢症状のあるお子さまが数名おられます。気候や気温の変動が激しいこの時期、あらゆる原因は考えられますが、水分補給ならびに細めな健康状態の確認や定期的な休息を保育実践でいっそう心がけていきたいと思います。ご協力よろしくお願い致します。

富岡交番へ新しく配属になったオクダ君
2022-04-13
「れろー、れろー、れろー」

おはようございます。とみほ村の花壇は“ヒメリュウキンカ”から“オルレア”の時代がやってきております。春のお花たちは暮らしの必需品といっても過言ではないくらいです。

さて、本日は富岡保育園保育者が綴る、園児や見守る大人たちの“心の動き”をとらえた物語「ナラティブツリー」を三本立てでご紹介したいと思います。


[1]

Title Aちゃんみたいになりたい

にじ組(3.4.5歳児生活グループ)の女の子が穏やかに砂や自然物を使ってままごとをしている様子を見ていた私(保育者)の隣で、Bちゃん(4歳8ヶ月)もその様子を見ていた。

Bちゃんは「Aちゃんみたいになりたい」と私に突然言った。「Aちゃん、お家でもこうやって作っとるんかなー?」とBちゃんが聞くと‥Aちゃん(6歳5ヶ月)は「家では作っとらんよ!だって種とかないし」とBちゃんに答えた。

「これ何の種?」と私が聞くと、Aちゃんは「あ!これミカンの種」と教えてくれた。Aちゃんは発想力が豊かで園にある自然物を上手に使いこなし、砂で作ったケーキにトッピングをしたり、おなべの中でまぜたり、泥だんごの中に入れてみたりと、私も含めた保育者も思わず「わー!すごい!」と言ってしまうような遊びをどんどんと生み出す遊びの名人でもある。そして友だちの誰にでも思いやりをもって優しくする姿もあるので、Bちゃんが「Aちゃんみたいになりたい」と言う想いがとてもよくわかる。

保育園の庭には、みかんの種や干し柿の種、すももの種など‥たくさんの思い出の宝物がいっぱい見つけられる。Aちゃんに憧れるBちゃんにも憧れる子どもがきっとこの先いるに違いないと思った。

「Bちゃんみたいになりたいって言う小さな友だちがいるかもよ!?だってBちゃんは歌も踊りも上手だし!」と、私が言うとBちゃんは照れながら笑った。

私も子どもたちから「先生みたいになりたい」と思われるような保育者でありたいと‥そして保育を楽しんでいきたい。

[2]

Title 笑ってほしい〜♪

ある日のお昼ごはんの時間。デザートのオレンジを食べていたC君(2歳5ヶ月)が、何かしているな〜と、思っていたら‥オレンジの薄皮を舌にのせて「れろーれろーれろー」と言いながら、出したり引っ込めたりしていた。(※真顔で)

突然のその仕草につい私(保育者)は大笑いしてしまい、向かいに座っていた仲間の保育者を呼んだ。すると仲間の保育者も笑った。

先生2人が大笑いしていると、C君も嬉しそうな顔をしてさらに続けた。

しばらく笑って、「もういいから、オレンジ食べ〜」と促すと、もう「れろーれろーれろー」はしていなかったが、何か視線を感じるなと思っていると‥

C君が布巾で手を拭いたり机を拭いたり、何か動作をしながらアピールするような視線を私にジッと送っていた。もしかしたらまた笑わせようしてる??

そうと気付いた私はまた笑いが出てきた。そして仲間の保育者もまた笑った。2人の先生が笑うとC君もまた笑った。

そう言えば‥D君(1歳11ヶ月)も似たような事をしていたなと思い出した。果物を食べるフリをして、直前でやめる!という芸⁉︎を持っていて、その時も周りの大人たちが笑うのが嬉しいようで、何度も何度もその芸⁉︎を披露していた。

誰かが笑ってくれたり喜んでくれたりしたことを、また何度でもしてあげたいという気持ちは、子どもも大人も変わらないんだなと思った。

かわいいエンターテイナーたちのおかげで、今日も明るい、そら組(0.1歳生活グループ)でした。

[3]

Title ぼくも!

ある日の朝、E君(2歳0ヶ月)が、そら組のお部屋でおままごとをして遊んでいました。E君はたくさん食べ物が入ったお皿を持って私のところにやってきて「ん!」とごちそうしてくれました。

私が「ありがとう!おなかぺこぺこだったの。いただきます!」と、ムシャムシャとごちそうを食べると、E君はニコニコ笑顔でまたおままごとのキッチンへ向かっていきました。

すると、E君のとなりに空っぽのお皿を持ったF君(1歳11ヶ月)がやってきたのです。E君はF君の持っていた空っぽのお皿に、自分が持っていた食べ物をひとつずつ嬉しそうにニコニコと入れていきました。

食べ物をもらったF君も笑顔でE君に「ありがとう」と、ひと言。

そして、さっきのE君と私のやりとりを見ていたようで、F君も私のところにごちそうを運んできてくれました。

私が「F君もくれるの?ありがとう‥おいしいね!」と言うと、F君ととなりにいたE君も顔を見合わせて嬉しそうにしていました。

直接たくさん会話を交わしているという訳ではないですが、“一緒の場にいて、そのお友だちと同じことがしたい、一緒に遊んで嬉しい”という気持ちが伝わってきた出来事でした。

“お友だちと一緒が楽しい”という感覚や、“周りにいろんなお友だちいることに気づいて関わりたい”という気持ちが育つこの時期。まだまだ言葉不足で上手に関われない時も多くありますが、子どもたちの“お友だちと関わりたい”気持ちを大切にしながら、あたたかく見守り、ときには援助しながら、すこしずつ関わり方を身につけていってほしいなと思います。


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2022-04-12
「見守る保育」って、何だ?

富岡保育園ならびにクレヨンKIDSでは「見守る保育」を保育実践の土台に据えていることを、ブログ読者ならびに保護者の方にはご説明しているかと思います。

が、そもそも「見守る保育」って何のこと?と疑問にもつ方もすくなくないと思うんですね。そこで、本日から少しずつ少しずつ、とある本の内容を紹介しながら「見守る保育」について理解を深めていきたいと思います。


とある本とは、『保育の起源~保育を巡る今日的論考~(ホモ・サピエンスの誕生から最新の発達心理学研究まで)』新宿せいが子ども園園長・保育環境研究所ギビングツリー代表である藤森平司先生の著書です。実際に購入して「読んでみてね」と言えばよいのかもしれませんが、いかんせん500ページ近くの重厚な本であるとともに、専門的用語なんかも多く登場しますので、読破したり理解することに困難が生じてしまうかもしれない‥と、いらぬお節介からこのたび、老若男女問わずになんとなくふんわりと「へー、そーなんだー」とウンウンと頷ける程度に、バーや居酒屋のカウンターでたまたま隣り合わせになって、ぼそぼそとしゃべりかけるように説明していきたいと思います。


説明するまえに、あらかじめ押さえておきたい点として‥「見守る保育」は、保育の均一化を目指しているものではないこと。もちろん特殊なものでもないこと。日本の風土の中で育まれたもの、人類がたどってきた歴史や文化に根差したもの、そして現代社会の中での子どもの環境における課題を踏まえたものを集結させたイメージでとらえてみてください。

そして最も重要な点は、“子どもを全面的に信じること”です。

なぜ、“子どもを全面的に信じること”が最も重要なのか?今後詳しく説明していきたいと思います。


※藤森平司先生の最新の学びについて知りたい方は、インターネットブログ「臥龍塾(がりゅうじゅく)」を検索してみてください。会員制や有料制でなく誰にでも開かれています。毎日更新されていますのでご確認してみてください。


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亀の係を務めてくださるボランティアさん
亀さん、おひさしぶりです。
2022-04-11
癖組み

こんなところにこんなお店があったなんてと思って寄ってみたところこんなお話が聞けたよ、ってお話を今日はしてみたいと思います。

こんなお店とはレザーショップ、いわゆる革職人さんのお店です。すべて手作りの革製品が店内に陳列されています。ほんの興味本位で足を踏み入れたはいいものの、店内の奥から間違いなくオーナー様であろう方が現れたんです。そして間違いなく革製品についていろいろとお話をしてくれたのです。こんなお話とは、そのとき聞いたお話のことです。


「革ってのは、一枚一枚に表情があるわけ。癖みたいなものね。その癖に合うように俺は作るわけ。だから、ひとつひとつの商品がすべて違うってことなんだよ。だけどね、例えばブランドから注文されて作るとしたら、違う癖のある革をすべて同じ製品にしなきゃなんないのね。仕上げのときに加工ももちろんしなきゃなんないよね。」

革職人さんのお話は止まりません。

「俺の友だちの大工が言うところの“癖組み”ってのに似てると思うの。家を作るときに、北で育った木材は家の北側で使ったり、南で育った木材は家の南側で使ったりするらしいの。」

止まるところの知らない革職人の方の興味深いお話。ちなみにせっかくの革製品をじっくり見ることが出来なかったので、また寄ってみたいと思います。


なんだか、革職人さんのお話を聞いていると、保育や教育にも大きく通じているように思うのは僕だけでしょうか?

〇〇式保育、〇〇式教育などのブランドを掲げちゃいますと、ひとりひとりの子どもの癖なんてものはあったもんじゃないですよね。その場所の、その集まった子どもや先生や保護者や地域の方々の癖が組み合わさったものが、そのときの保育や教育になるんだろうな〜って、思いたいです。


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そのときの
2022-04-10
たかが77秒されど600万年

吹雪いては葉桜になってしまいそうな、そんなお花見がてら本日のブログを読んでみてください。

地球の歴史を24時間としてみると、人類の歴史は77秒ほどであるみたいなんですね。その77秒ほどの歴史がつまった人類は600万年間ほとんどを狩猟採取しながら生き延びてきたんだといいます。狩猟採集と聞けば、なんだか石の塊などの強そうな武器でマンモスなんかの大型動物を狩るイメージがわいてきちゃいますが、実際には木の実であったり貝や海藻などを採集して、大型動物などからは身を隠すように生き延びてきたんだそうです。

もう一度言いますが、こぼれ落ちた桜の花びらをひょいとお酒にのせるていどの風流な気持ちで本日のブログを読んでみてくださいね。


木の実や貝などを見つけては、「これは食べられるんだろうか?」と好奇心旺盛に果敢に吟味する人類が、野生の土地を開墾し田畑をかまえ、野生の動物を飼育し牧畜するようになったのは77秒ほどの人類の歴史、つまりは600万年の人類の歴史で言えば1万年くらい前ほどのことなんだそうです。農耕や牧畜をするようになってから、国家であったりの幻想的グループ感が生まれたこともいちように記しておきたいと思います。

さて、吹雪いてこぼれ落ちた花びらが下手をしたら思いもかけず踏まれてしまいそうになるほどの本日のブログ。ぼんやりとした輪郭をくっきりとさせていきましょう。


ぼくたちの人類の脳は、ほかの動物と比べると、身体に照らし合わせてみて大きいようなんです。スピードやパワーといった身体面ではもちろん劣るものです。しかし木の実や貝を他の動物から身を隠しながら懸命に探しては、仲間とともに協働して生き延びてきたことによる頭脳は劣るものではなかったんです。

たったの77秒ほどの人類の歴史でもありますが、600万年かけて進化してきた人類の歴史でもあります。その600万年かけて進化させてきた、ぼくたち人類の脳はほとんどを狩猟採取時代で進化させてきました。つまりは、現在スマートフォンをスクロールしながらブログを理解しようとしている脳は、はっきり言えば大型動物から身を隠しながら木の実や貝を採集し仲間と分かち合っていた脳から、ほとんどと言っていいほど変わっていないはずなんです。

さて、そろそろ葉桜からの合間から差す光のように、ぼんやりとした輪郭をどんどんとくっきりとさせていきましょう。


富岡保育園で保育実践に取り入れいます【異年齢児保育】について。異年齢と言えば、異なる年齢、つまりは1歳であろうと3歳であろうと、いっしょにごちゃまぜのなかで育てていこうとするものです。それとは対照的に、同年齢と言えば、同じ年齢、つまりは2歳児として扱われる(365日を1年として)2歳児たちだけを集めて育てていこうとするものです。

たったの77秒ほどの人類の歴史ではありますが、600万年の人類の歴史のなかで、人類はどのような子育てをしてきたのでしょうか?その子育てを土台として作り上げれているのが、現在ぼくたちがスマートフォンをスクロールしながらブログを理解しようとしている脳です。

どのような子育てだったかタイムマシーンにでも乗らないかぎり詳細は分かりませんが、ひとつだけ言えることは同年齢だけの子ども集団で競争させたり評価したりする子育てではなかったことは明確です。ぼくたちの脳のほとんどを作り上げた狩猟採集時代の集団規模を考えると、間違いなく異年齢の子ども集団で育てていった背景が想像できると思います。


異年齢児保育と聞けば、なんだか特殊なように響きますが、人類の歴史から考えると同年齢児保育のほうが明らかに異様であるかのようにうつりませんか?


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いろいろな人とinクレヨンKIDS
新調された畳のにおいのなかで
2022-04-09
パステルカラーのランドセル

パステルっぽいイエローのカッターシャツに、パステルっぽいブルーのズボンを装って、富岡保育園前の横断歩道に立てっておりますと、「むらかみ先生、春だね〜。」とパステルっぽく何人かの保護者や地域の方に声をいただきました。

“パステル”という言葉の使い方が正しいかどうかはさておき‥パステルと聞きますと、ルンルンとしたランランとした軽やかな気持ちといいましょうか、ふんわりとしたやさしい気持ちになれるように感じます。


“パステル”と“春”との相性の良さは皆さまもご存知の通りだと思うのです。それは色合いがなせる技でもあるのだと思うのですが、ぼくは気持ちの面での相性の良さも感じます。

横断歩道に立てっていますと、新学期のはじまった学生が力強く自転車を漕いで走り抜けていきます。また新年度がはじまった社会人の方がハンドルを強くにぎって自動車を運転して走り抜けていきます。

新学期であったり、新年度であったりは、「やるぞ!」と心と体に力が入っちゃうんです。そんな“りきんでいる自分”に、かろやさを彩るおまじないのように“パステル”カラーをまとうのではないでしょうか。


本日、周辺の小学校では入学式が催されています。ご兄弟に園児がいる方は、さっそく早朝に制服やスーツ姿で顔を見せて下さいました。うれしい気持ちといっしょに、わくわくのようでわくわくとは少し違った、期待や不安をいっぺんに感じた親子の表情に、パステルカラーのランドセルは御守りのようにうつりました。

ご入学おめでとうございます。


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春をととのえる
2022-04-08
「いい夢みろよ」と願う保育

昨日、つまりは木曜日の前日の水曜日の夜のことである。「あしたのラジオ、なにしゃべろうかな〜。」と考えている自分がいたりしました。すでに3月31日最終回を録り終えていることも分かっておきながら、ほんのりと余韻にひたっていたのでしょうか。


富岡保育園の日暮れどきの園庭。言葉を選ばなければ“散らかっている”、言葉を選ぶならば“遊びの名残りがある”、そんな園庭です。

実はこの日暮れどきの景色にいたるまでには、紆余曲折、試行錯誤しながら至った経緯があります。なんたって、散らかっていると大人(保育者)は片付けたくなるじゃないですか。

『遊んだまま』だったり、『遊びのつづき』を残しておくことって、大人(保育者)にとってはいろんな葛藤と戦わなくちゃなんないですよね。片付けて綺麗にしたい、片付けができる子どもに育ってほしい‥もろもろの想いとの葛藤なんです。

ただそんな葛藤をする価値が、日暮れどきの園庭にはあるんです。『遊びのつづき』を残することができることで、子どもへの“遊びの保障”ができます。保障があることで、短期から長期の見通しをもった遊びが展開できることだってあるんです。

そして、「あしたは、どうやって遊ぼっかな~。」と、余韻にひたりながら眠りにつくことができるんじゃないかとも思うんです。


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日暮れどきの園庭
2022-04-07
正義と正義がぶつかり合う時

「ぼくが使っとった!」

「ぼくも使いたい!」

木製の汽車の玩具を取り合う3歳くらいの男の子2人。お互いにそれぞれの自分の正義があってケンカしていたように思います。

こんなときに、汽車のつながっている連結部分をほどいて、「分けっこしたらどう?」なんて仲裁をしたところで、お互いに納得も満足もするもんではないんだと思います。


ちなみに、このケンカについてすぐ側にいた僕(村上)は、そのすぐ側にいた5歳くらいの女の子に仲裁をお願いしてみました。「どうしたん?」と優しく聞いてくれてはいたものの、そうやすやすと仲直りするもんでもないんですよね。正直、ぼくも仲直りさせる自信なんてものもなく、「こまったね~。」とつぶやいてみながら、とりあえず泣いてしまった2人の背中をさするくらいでしかなかったんです。

そんな折にもかかわらず、ぼくは新聞を広げてななめ読みをしていました。たまたま新聞の記事にトーマスという汽車のキャラクターが出てきたりしますと、ケンカしていた2人もほんのすこし気になってきたりもしていましたが、だからと言って仲直りできるわけでもありません。ただ、何ページかめくっていますと、仲裁を一度お願いした女の子がつぶやいたんです。「あ!ロシアとウクライナのケンカがのってる!」

よく知っているんだなと思って、ぼくは女の子に聞いてみました。「ロシアとウクライナはどうやったら仲直りできるかな?」

すると女の子は、「王様とか船長とかが言えばいいんじゃない?」と意見してくれました。


汽車の玩具を取り合う男の子2人にしても、そしてもしかするとロシアとウクライナにしても、お互いにそれぞれの正義があるんだと思うんです。正義って共感できればそれに越したことはないんだと思うのですが、分かりあえないと争いに発展しちゃって、正義だからこそ譲れなくなってしまい仲直りもできなくなることもあるんじゃないかと思うんです。


乳幼児期に分かりあえない争い、ケンカをするってとても貴重な体験だと思っています。「正義を主張しても分かりあえないことだってある」との経験が積めるからです。

“分かりあえないことだってある”ことを経験していれば、ほがらかに生きるための術、“ゆずる”ことも身についていくのではないかと思うんです。言うは易しではありますが、僕自身もあらためて省みる良い機会をもつことができました。


ちなみに、仲裁をお願いした女の子とロシアとウクライナについてお話をしていたり、自身の反省をしながら思いにふけっていますと、汽車の玩具を取り合っていた2人はお外へ遊びに行っちゃっていました。納得や満足はできなかったんだろうけど、これでよかったのかなとも思いました。


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2022-04-06
専門家ぶった村上からの問い

まずはじめに添付写真の方からご覧ください。そして、なんだか専門家ぶったいいまわしになっていることをご了承ください。


ブログ読者の方、このお写真を見て、なにかお気づきになることはありますか?なにかお感じになられることはありますか?

ちょっとだけ状況説明しますと、歩きはじめて間もない程度の子どもが、玄関からお外へ出かけていっている場面です。ちょうど足もとに注目してみてみると良いかもしれません。よく目を凝らしてみますと、靴やサンダルのサイズが、履いている子どもとミスマッチであることに気づくかもしれません。それもそのはずで、写真にうつっている靴やサンダルは保育者のものなんです。

つまりは、歩きはじめて間もない程度の子どもが、とにかくお外へ遊びに行きたい一心で、玄関先にあった保育者の靴やサンダルを履いて出かけていっているわけです。


さて、この状況説明を聞いて、ブログ読者の方はどのような感想をお持ちになられますか?

まさか歩きはじめて間もない子どもに対して、「この子どもは自分の靴を履かずにお外へ出てしまって。おかしな子どもね。」といった感想はいだかないだろうと思います。

たいていは、「この子どもはすごいね。好奇心旺盛なうえに、自らで生きようとするチカラをとても感じるね。」といった感想になるんじゃないかと思うんです。


ここまで整理して考えたうえで、ブログ読者に問いますね。もしも、歩きはじめて間もない子どもだからと、靴やサンダルを履く際に、もしも“必ず保育者(大人)が履かせる”つまりは、保育者(大人)の声かけ(意思決定)が無い限りお外へ出かけられない日常を送っていたとしたら?もしかすると添付写真のような場面は見られない(見られなくなる)のではないかと思うんです。


昨今、保育・幼児教育界で、【子どもの主体性】という言葉がまさしく流行語となっています。なんだか“主体性”って言葉を特に専門家たちが、あれやこれやと小難しく語ると難しく考えがちになるんじゃないかと思うんです。でも実は、とってもシンプルにこのたび添付した写真が、まさしく子どもの主体性を体現しているわけなんですね。子どもの主体性を保育現場で反映させる際には、「子どもに〇〇をさせることにより主体性が身につく(伸びる)」と言った考え方ではなく、「大人が〇〇をしないことにより主体性が身につく(守られる)」といった考え方のほうが賢明なんじゃないかと思います。


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よくを目を凝らして見てね。
2022-04-05
「笑い声っていいな」最強説

おとうさんが ワッハッハッ

おにいちゃんが イッヒッヒッ

おかあさんが ウッフッフッ

おねえちゃんが エッヘッヘッ

おとうとも オホホホホ


「おかあさんといっしょ」というNHK教育テレビで歌われる“わらいごえっていいな”の歌詞の一部です。ちなみに、この続きは『ん?‥うそ!』って歌詞が綴られているんです。どのようにでも歌詞の内容は読み取れるものなのですが、本日はある場面を背景に読み解いてみたいと思います。


ある場面とは、保育園などで特に早朝、お子さまを送りに来た保護者と、迎え入れている保育者と、その間にいる子どもの3人での出来事です。

このたび4月から運営に携わることになりましたクレヨンKIDS、また富岡保育園の新入園児などの場合でも起こる場面です。

お子さまにとって、はじめましての保育者と、はじめて出会うとなれば、当然、人間の本能のままに泣いて保護者(お父さんやお母さん)にしがみつくはずです。世間一般で言う、“人見知り”も似たようなものです。では、しがみついたり、人見知りしたりする場面での、保護者と保育者の最適な援助や配慮とは、いかに?

実は、どんな巧みな言葉がけや、どんな高級な玩具よりも、最も効果的なものがあるんです。

それは‥【笑い声】です。


子どもにとって、最も信頼のおける保護者(お父さんやお母さんだったり)が、いっしょになって笑い合っている大人(保育者)となれば、「あー、なるほど。この人は、うちの親(お父さんやお母さんだったり)と仲良しなんだ。だったら、安心してもいいかも。」と、思うわけです。

ちなみに、逆も言えるんです。子どもにとって最も信頼のおける保護者が、睨み合ったりケンカしている大人となれば、「あー。この人は、うちの親と仲が悪いんだ。だったら、安心はできないぞ。」と、思っちゃうんですね。

つまりは、安心のある環境での保育実践の鍵は、保育者と保護者の【笑い声】にあるってことです。


冒頭に紹介した“わらいごえっていいな”の歌詞について。お父さん、お兄ちゃん、お母さん、お姉ちゃんが笑い合っていたら、ちいさな弟までも笑い始めてビックリしたよ~って、歌なんじゃないかと思っています。


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2022-04-04
子どもは、ほんっとに、いい

「子どもは、ほんっとに、いいよね。」

「子どもは、天使だよな。」

「いつから、そう思うようになったの?」

「バカ言え!おとといからだよ。」


早朝のサウナ室にあるテレビから聞こえてきた、とあるオジサンたちの会話である。ひどく我慢して蒸されていたのか意識が朦朧としているからなのか、このオジサンたちは、さっきから同じことしか言わない。

「ほんっとに、子どもっていいよな。」

「子どもは、天使だよな。」

「俺なんか、最近、近所の保育園の子どもたちが家の前を通る時間帯に合わせて、車を車庫から出すわけ。そうすると、車から子どもたちと先生たちに手が振れるだろ。」


同じことの繰り返しのような会話に聞こえるほどに意識が朦朧としているのならば、早くにサウナ室を出てしまって水風呂に飛び込めばいいわけなのである。けれども、どうもこのとあるオジサンたちの同じことの繰り返しのような会話に、心の中で「うん、うん。」と、うなずいてしまっているわけで、最後までこの会話を聞いてしまいたいとう願望が強く出てしまいサウナ室での我慢をせざるを得ない状況なわけである。


ブログ読者も気になっている、とあるオジサンたちとは。シティボーイズというコントユニットの方々。大竹まこと、きたろう、斉木しげる、3人の齢70歳を超えられている方々なんですね。この3人が、「とにかく、子どもって、いいよね。」って会話をしているんです。子育て世代であった時には、忙しくてゆっくり子どもとかかわることができなかったそうなのですが、今になってみて子どもの存在の大きさに気づいたんだよな~って会話が順繰りに展開されていました。

「すぐに大きくなっちゃうんだから、何かをさせたり、将来のことばっかり考えないでさ、ゆっくり見ててあげてほしいよね。」と、とあるオジサンたちこと、シティボーイズの方々はメッセージをおくられていました。


とめどなく同じ会話が繰り広げられるなか、ついに番組のエンディングを迎えました。

「俺さぁ、嫁さんにさ、“これ今日の晩御飯?”って聞いたらさ、無視されたわけ。それで怒っちゃってさ。だって普通に聞いただけよ。」

「そりゃ、無視したくなるかもよ。“これ”って言い方が、嫁さんにしたら腹が立ったわけだよ。」

「でもね。嫁さんに怒ったら、そもそも“聞こえてなかった”って言われたわけよ。」

「なんだよ、それ。はじめから、そう言えよ!」

「あのさ、ちょっとトイレ行ってきていい?」

「バカヤロウ!収録の前に済ませとけ!」


意識が朦朧とするなか、無事にエンディングを迎え、水風呂に気持ち良く飛び込むことができました。齢70歳を超えるオジサンたちの「子どもって、ほんっとに、いいよね。」の会話に、ただただ気持ちが平和になりました。


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天使だよね
2022-04-03
おまじない

小豆の声を聴け

時計に頼るな

目を離すな

何をしてほしいか小豆が教えてくれる

食べる人の幸せそうな顔を思い浮かべぇ

おいしゅうなれ

おいしゅうなれ

おいしゅうなれ

その気持ちが小豆に乗り移る

うんとおいしゅうなってくれる

甘ぇあんこができあがる


某テレビ局、朝の連続ドラマ「カム〇ムエブリバディ」で、主人公たちがあんこを作る際に小豆(あずき)にかける“おまじない”なんですね。なんで、保育園の公式ホームページ上のブログで紹介したかって!?


ブログ愛読者ならばお気づきではありませんか?[小豆]を[子ども]に言い替えてみてください。

まさに、“見守る保育”そのものなんです。「どうやって育てたら良いのだろうか」と子育てに悩む方がおられるとしたら、まさにヒントだと思ってください。


子どもの声を聴け

時計に頼るな

目を離すな

何をしてほしいか子どもが教えてくれる


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※園見学について・・・入園希望の有無にかかわらず随時受け付けています。自由に見学することも可能ですが、はじめましての方は園舎や保育実践などについての案内をうけることをオススメします。案内係は、園長又は副園長が務めていますので、気軽にご予約のお電話をください。さまざまな方たちと、保育や幼児教育、笠岡市や日本の未来について、また日頃の子育ての悩みなど、さまざまに語り合えることを楽しみにしております。

小豆の声を聴け
2022-04-02
園児と保護者の応援に大感謝

2022年、4月1日。社会福祉法人“伸成会”史上初となる複数施設の運営がスタート致しました。先日のブログへも記述した通り、現在運営している富岡保育園に加えて、笠岡市神島にある社会福祉法人“天神会”にある「クレヨンKIDS」も新たに加わりました。

スタッフ(保育者)については、富岡保育園で働いていた方に加えて新たなスタッフも加わったりと、ますます“伸成会”の人的環境が巡りにめぐっている状況です。


「クレヨンKIDS」については、4月4日からスタートするにあたって、本日から大掃除に入っています。床や窓など、隅々まで丁寧に磨いていくスタッフの姿は“新たな想い”を込めるようでした。準備期間がわずかしかない状況ではありますが、新たな園児・保護者との出会いを素敵に迎えられるように環境作りに励んでいます。(※もちろん4日以降も、どんどんアップデートされていきますので乞うご期待ください。)


また「富岡保育園」については、昨年度までリーダースタッフを担っていた方たちが「クレヨンKIDS」に務めていったこともあり、ひとりひとりの【当事者意識】がいちだんと熱く感じられた本日でした。「今、私は何をすればチームに貢献できるのだろうか?」そんな気持ちがチーム全体に響いていた1日でした。


ただ、【当事者意識】を強く持っていたのは、スタッフだけじゃなかったことを、ここにお知らせさせてください。「富岡保育園」の園児や保護者にとっても、慣れ親しんだスタッフの顔がすこし見えなかったり、はじめましてのスタッフだったりもいたので、もちろん“不安”を感じて当然だったと思うんです。

けれども、園児にいたっては、スタッフの手助けをしようとの気持ちがいつも以上に活動にあらわれていたり、保護者にいたっては、スタッフにいつも以上に気遣いやあたたかい言葉掛けをして下さったり。とにかく園児ならびに保護者の方々が、『とみほ村の平和をみんなで守ろう』と、村に集うひとりひとりが当事者意識を強く持って暮らした1日だったと思います。


重ね重ねではありますが、集い合う全ての方のお陰様で、とみほ村は運営はできており、それが実現できていること誠に感謝しています。本当にありがとうございます。

今後もご協力やご意見、ご指導ご鞭撻、応援がいただけるよう、スタッフ一同『笑顔と感謝』を巡らせることを誓いますので、宜しくお願い致します。


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想いを磨く
想いを込める
2022-04-01
もつれた糸を断ち切る副園長

いつも聞き慣れた“おつかれさま”とは、ほんのり違うような“おつかれさま”をたくさん頂いた本日。なぜかと言えば、2020年10月1日から始まった素人ラジオパーソナリティ村上の生放送ラジオ「富岡保育園付属大学」が2022年3月31日をもって最終回を迎え、そして無事に30分間しゃべり尽くせたからなんだと思います。

番組の終了後ある男性から、「来週から木曜の楽しみがなくなってしまうわ。僕は1回だけ聞き逃したただけで、あとは全部聞いたんよ!なんとか来週からも番組続けられんのかな。」ある女性から、「番組が終了しても、太志という名前のように“志”をもって羽ばたいて。」など、労いや励みになる言葉をたくさん頂きました。ラジオはいったん⁉︎終わってしまいますが、今後もまだまだ面白い、もしかすると皆に喜んでもらえるかもしれない、そんな企画や活動に取り組んでいきたいと思いますので、乞うご期待下さい。とにもかくにもブログ愛読者の方でリスナーの方がもしもおられれば、人生の貴重な時間をさいて耳を傾け応援してくださったこと、誠に感謝しています。本当にありがとうございました。


さて、本日のラジオの内容を少しだけご紹介しますね。「村上太志を漢字一字で表現するならば?」というテーマでお話ししました。

僕自身が村上太志を漢字一字で表現するならば、【変】という字を選ばせていただきます。

【変】って、変態に、変化、変革、変わるなどといった使い方がありますよね。旧字体で綴ると、「糸・音・糸・打つ」といった字を組み合わせて綴ります。つまりは「糸と糸とのもつれを打ちのめす」ということを意味するんだそうです。

ちなみに、信じるか信じないかは別として‥【変】という字の誕生秘話として‥さかのぼること三千年前。紀元前14世紀。殷王朝時代のこと。動物の骨や亀の甲羅などに刻んだ文字、つまりは甲骨文字を扱っていた時代。国王による占いの結果を記録して刻んでいた時代。占いとは、祭りごとや戦いや、農作物の日取りなどを占い、その結果は神の意志であることに相違ない、いわゆる神と国王の合意こそが絶対的である、そんな時代。その絶対的である神と国王との合意に対して、理想の未来を描き勇気を振り絞った方がいたんだそうです。その方は力いっぱい棍棒で神棚に供えられた箱を叩き続け壊したんだそうです。これが、【変】という字が誕生した秘話です。もう一度言いますが、信じるか信じないかは別としてですよ。

さらに、時は過ぎ、紀元前から紀元後。【変】をあつらえた、“変革”にあたっての注意点について先人の心得が記されていたのでご紹介しますと‥

『変革のときには、ざわめく心を静めないといけない。そのためには、1つ“変えられないことはそれを受け入れる平穏さを持ちましょう”と。さらには“変えられることはそれを変える勇気を持ちましょう”と。そして“変えられることと変えられないものその二つを見分ける知恵を持ちましょう”と。』

3月31日から、4月1日にかけて、日本では“年度”という変わり目でもあります。ブログ読者(ラジオリスナー)の中にも【変】に触れる、携わる、そんな方がいるかもしれません。是非、受け入れる心の“平穏さ”と、しなやかで強い“勇気”をもつことができますことをお祈りします。


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2022-03-31
本当にわかる人に届けばいい

ちょこっと、どっしりしたお話をしますね。「死生観」に似たようなお話かもしれません。たまたまなのかはさておき、数年前僕は余命2ヶ月の癌を患いました。そしてたまたまなのかはさておき、あれから3年半ほど生かせていただいています。告知を受けた当時、ここだけの話ですが夜ベッドの上で無性に泣いていました。死ぬのが怖いだとかの感情でもなければ、ただただ理由も分からず涙が止まらなかったんですね。

あれから3年半。生かせていただいていることを忘れそうになると、ふとあることを考えるんです。現代社会って、よっぽどのことが起こらないかぎり、生きていることが当たり前になりやすいんだと思うんです。それは人類が築き上げてきた文明の発展がそうさせているのかなと思うんですね。高度な医療技術が当たり前にある世の中だからこそ、乳幼児の“死”に対して向き合う機会が減っていたりもしますよね。ただこれほどまでに文明が発展していない世の中だったときは、僕たち人間は常に“死”と隣り合わせのようで、背中合わせのようだったのではないでしょうか。

生きていることが当たり前の世の中がそうさせたのか、僕たち人間には“過去”や“未来”などの仮想的な時間軸がいつぞやから生まれたんです。幸か不幸か、過去や未来軸で生きることは‥「〇歳になったら〇〇になりたい、なってほしいから、〇〇をしなきゃ、させなきゃ」という“今”という時間軸を捨てさせる結果になっちゃうんです。ただ何度も言いますが、将来軸は全て“生きていることが当たり前”が大前提なんです。

実際に、僕が3年半前に夜ベッドの上で流した涙は、“生きていることが当たり前”だとの認識からきた涙だったんだと思います。それは幸か不幸か、過去や未来軸ばかりを考えて生きていた証のような涙だったのかもしれません。

現代社会で、僕のように「死生観」を見つめ直す機会って、病にかかったり、事故や災害だったりに突然出くわさない限りないのかもしれません。ただ突然病に出くわしたからこそ言えることは、生きることは“今”を積み重ねることでしかないんだと思います。そしてもう1つ言えることは、その積み重ねる“今”を大事に大事にできることが悔いのない人生をおくることにつながるのだと思います。


社会福祉法人伸成会の富岡保育園・クレヨンKIDSでは、今後も常に“今”と向き合った保育実践ならびに運営を行なっていきたいと思っています。

“小学生になったら〇〇を習うから、その時困らないように今から〇〇を習わせておこう”との“今”を捨てた活動は一切行いません。なぜかって、“今”の中に全部が入っているんですから。その時の笑顔や想いを捨ててしまった未来なんてものに希望はありません。

だからこそ、社会福祉法人伸成会では、【笑顔と感謝を巡らせた丁寧な暮らし】を大きな大きな理念として掲げているんです。ブログ愛読者ならばわかってくれるはずですし、「本当にわかる人に届けばいい」くらいのそんなそっとした気持ちで今日のブログは綴りました。


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2022-03-30
『なにげない日常に花束を』

サクセスストーリーなんかの映画でよくあることだと思うんです。努力や失敗するシーンなんかはスポットライトを多少あびると思うのですが、それ以外に流れる月日なんてものは、たいてい音声なんかも無くてコマ送りされていくんですよね。

ただ、よくよく考えてみてほしいのですが、コマ送りされてしまう日常が充実していなければ、成功や努力や失敗までたどり着くことはないはずなんです。なぜかって、成功や努力や失敗体験をする時間に比べて圧倒的に日常体験をする時間の方が長いわけです。長い時間、体験する方を充実させる方が心も体も潤うであろうと誰だって分かりますよね。

けれども映画なんてものは、たいてい2時間ほどで決着をつけないといけないわけです。そうすると、長い時間かけて体験する日常時間よりも、短い時間で過激な体験ができる方にスポットライトを浴びせた方がいいに決まっているじゃないですか。


ただ人生ってものは、たいていの人間は2時間では決着がつかないんです。現代では100歳を超えても決着がつかないことだってある。つまり、どこにスポットライトを浴びせると、幸福な時間をたくさん持てるかと言えば‥“なにげない”“ありふれた”日常なんです。日々の日常を特別な時間だと感じる「感性」をもっていれば、どれだけ幸せなことなんだろうかと思いませんか?


実は、本日、富岡保育園が属する社会福祉法人「伸成会」一同が集結した、法人会議が開催されました。

2022年度の法人のテーマも発表されました。【誠実】と【謙虚】です。私利私欲をまじえず、真心をもって人や物事に向き合っていこう、つつましく素直に相手の意見を受け入れながら学んでいこう、とのことです。

そんな法人会議で、理事長から僕たちスタッフに贈られたメッセージをブログ愛読者にもいっしょに贈らせていただきますので是非うけとってくだされば幸いです。


なにげない一言に花束を

なにげない優しさに歓声を

なにげない日常に花束を

なにげない景色に額縁を

題名のないこんなありふれた今日が

僕たちが作り出した 生涯一の名作さ


※歌手の平井大さん「題名のない今日」の歌詞から引用しています。ちなみに、たった今、村上はリピートして聴いています。良い歌です。


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2022-03-29
脚光を浴びることはないけど

ここだけの話をしますね。

いわゆる内緒話というものです。

とみほ村の富岡保育園には今年度仲間入りした事務長がいるわけです。

生真面目という言葉がぴったりでもあり、ロマンチストという言葉がぴったりでもある、まろやかさと静かな情熱を兼ね備えた男性でもあります。


そんな事務長が仲間入りした際に、副園長村上はいつぞやカッコつけてドリップコーヒーを淹れたことがありました。村上のコーヒー道は、どちらかと言えば“こだわる”路線ではなく“カッコつける”路線なんですね。ただ、そのあたりから事務長のコーヒー道がはじまってしまったわけなんです。それも“こだわる”路線で。


実は、内緒話の内容と言えば‥「本日、事務長から事務長お手製オリジナルブレンドをいただいちゃったよ」ということなんですね。なんと、事務長は各種豆の特性を徹底的に調べ上げ、その特性に応じて細やかにブレンドしていくわけなんです。酸味や苦味など、微妙に強めに出したり弱めに出してみたりするわけですよ。

事務長オリジナルブレンド(Tsuka Coffee)は、『陽春ブレンド』『催花雨ブレンド』『応神山ブレンド』の3種類です。“陽春”とは、陽気に動き出す暖かな春を連想することができますし‥“催花雨”とは、春に花の咲くことを促すように降る雨を連想できますし‥“応神山”とは、笠岡市の名山にも入っている富岡保育園から見えるどっしりとかまえた山を連想できるんですね。(内緒話ですが、もしも[Tsuka Coffee]を飲みたくなってしまった方は富岡保育園へお電話してみてください。予約すればもしかするといただけるかもしれませんよ。)


ちなみに“催花雨ブレンド”(さいかう)を作る際にインスピレーションを受けたのは、先日無事終えました「またねの会」(卒園式)当日に降り注いでいた、あたたかく心にしみる雨だったそうです。感動をそのままコーヒーにうつしてみたそうです。


さて、なんでこんな内緒話をしたかと言うと‥事務仕事って、日の目を浴びることなく、成果や結果に脚光を浴びるわけでもなく、ただ稀にやってしまう失敗ばかりで評価されがちな職務でもあるんです。

ただ、日の目や脚光を浴びることはないにも関わらず、園の運営ではめちゃくちゃ鍵を握る存在なんです。いろいろな数字を合わせる生真面目さに加えて、保育園事務には、その保育内容を裏付けることができるような感性をもって事務にあたる必要があるんです。

つまりは、お手製のオリジナルブレンドを細やかに作るってことは、豊かな感性と生真面目さを富岡保育園事務長は兼ね備えてんだぞ~と、ヒソヒソとコッソリ、ブログ愛読者に証明するとともに、園運営に関して安心していただきたかったんです。


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2022-03-28
伸成会理事長からのお知らせ

園庭の樹木や花々が春の装いに彩られるこの頃です。

いつも保育園活動にご理解ご協力をありがとうございます。

さて、社会福祉法人伸成会(富岡保育園)は、令和4年4月から笠岡市神島にある社会福祉法人天神会の小規模認可保育園「クレヨンKIDS」の委託を受け、運営をさせていただくことになりました。

社会福祉法人天神会は、「愛と献身」の理念に基づいて、多数の高齢者施設を運営されています。

そこで働くスタッフのため、地域貢献のために小規模認可保育園「クレヨンKIDS」を開設されたのが3年前のことです。この度、富岡保育園の保育・教育に魅力を感じ、保育の質の向上を目指して、声をかけていただいたこと、本当に感謝しております。

社会福祉法人伸成会は、富岡保育園を運営をしています。運営方針として、「丁寧な暮らし」を掲げ、「遊べる子ども」に向かって保育実践を重ねています。

本当にありがたいことに、富岡保育園では、保護者の皆さまや地域の皆さまに支えられながら、平和な暮らしを営めているのですが、笠岡市の少子化、低出生数、“何よりもまず公立園優先”という行政の姿勢など、私たちではどうしようもない流れに悔しい思いをしています。

だからこそ、現状に悲嘆するのではなく、私たち独自でこのコミュニティを守る覚悟を決めました。

法人の規模を拡大したいとか、利益を追求したいとか、名声を高めたいとか、そんな利己的な理由ではなく、社会福祉法人としての使命である「地域貢献」の精神と、子どもたちの未来につなげたい「思い」に突き動かされ、富岡保育園の“スタッフ=人財”と、積み上げてきた“保育技術”を社会福祉法人天神会と共有し、新たなスタートを切ることをお知らせさせていただきます。

社会福祉法人天神会「クレヨンKIDS(岡山県笠岡市神島3626-8)」にて勤務するスタッフは、

(ここは個人情報として省略させていただきます。)

「クレヨンKIDS」でも誠意を込めて、笑顔と感謝で日々を楽しみ、実践を通して信頼関係を築けるよう、リーダーのスタッフを選出しました。今までのように毎日顔をあわせることは少なくなりますが、伸成会のスタッフには変わりありませんので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

「富岡保育園」では比較的、富岡保育園歴の浅いスタッフが笑顔と感謝で日々を楽しみます。開園から57年の歴史の中で培われてきた暮らしの土台がしっかりしている上に、信頼しているリーダーたちと共に学んできました。そして、“今まで通り”や“当たり前”と常に向き合うことを信条としているため、今までを知らない方が“目の前の子どもを基準として”環境構成ができ、プラスに働くと確信しています。

「富岡保育園」と「クレヨンKIDS」のどちらにとっても、法人内で“新しいチャレンジ”ができる環境、“切磋琢磨”できる素晴らしい環境が整えられたと思っています。

子どもたち、保護者の皆さま、地域の皆さま一人一人と、心の通った交流をさせていただきながら、社会福祉法人としての責務を果たせるよう、誠意を込めて努めてまいります。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



以上が、社会福祉法人伸成会理事長兼、富岡保育園園長からの保護者の皆様ならびに地域の皆様にあてたお手紙の内容です。今回の小規模認可保育園「クレヨンKIDS」委託事業にあたっては、正直申しますと、とても悩みに悩み、熟慮に熟慮をかさねた結果、覚悟を決めてチャレンジするはこびとなりました。なにより、法人の【理念】を守ることができるのか‥なにより、富岡保育園の園児・保護者を守ることができるのか‥なによりお受けするクレヨンKIDSの園児・保護者を守ることができるのか‥そしてなんといっても伸成会スタッフたちを守ることができるのか‥そのすべてを守るために出した結論なんです。この結論が最良で最善だったと言えるよう、トミホクルー、一丸となって精進し努めていきますので、ブログ愛読者の方々、お力をかしてください。応援、ご協力、ご指導、ご鞭撻、どんどんと宜しくお願いします。


※「クレヨンKIDS」委託へのはこびの詳細、また今後の活動もこちらのブログで紹介させていただこうと思っています。乞うご期待くださいね。


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2022-03-27
やっぱりホンマに卒園なんだ

さかのぼること24時間前。晴天と青空の下、たくさんの靴が干されてありました。たいていは小さな子どもたちが水たまりなどで遊んだあと、先生たちの手洗いによって干されてあったりします。けれども、このたび見かけた靴は、どことなくサイズが大きいのです。

それもそのはずで、干されてあった大半の靴の主たちは、卒園を控えていた5歳児の子どもたちだったんです。ここのところの雨でできた水たまりに、それはそれはおもいっきりぶつかって遊んでいました。靴だけにとどまらず、顔から足の先まで全身といっていいほど泥だらけになっていましたが、表情は青天の霹靂と言っていいほどに明るくありました。


24時間後の本日。ついに卒園の日がやってきました。(富岡保育園では「またねの会」と呼んでいます。)ただ車から降りてきたそれぞれの子どもたちは、24時間前に泥だらけになり青天の霹靂のような明るい表情とはうってかわって雨雲をも連想できるものでした。

みんなの先生たちから、たくさんの「おめでとう」の声をかけられるたびに、雨雲もようの表情から、雨粒のごとくしとしとと流れおちる涙。

「やっぱりホンマに卒園なんだ‥」との心の声が静かに響き渡るようでもありました。


富岡保育園では、卒園に向けて子どもたちが特別に何かをする活動はまったくありません。24時間前まで、子どもたちはいつも通りおもいおもいに遊んでいました。もちろん卒園式などの練習もいっさいおこないません。

けれども特別な活動がなくとも、子どもたちそれぞれに“卒園”することへの“想い”をつのらせていたんですね。24時間前の泥だらけになっている姿は、「もしかすると、これが保育園でおもいっきり遊べる最後になるのかもしれない」そんな心の声さえ聞こえてくるようで。先生たちは、「今日はどんどん泥だらけになり〜!いくらでも洗うよ〜!」との心の声をかけたりしていました。


24時間たった本日。つよめの風と雨のなか、それにも勝るとも劣らない止まることのない雨粒のように滴り落ちる大粒の涙に包まれた「またねの会」。

無事に、ひとりひとりの親子に“またね”の言葉をかけること、そして感謝の気持ちを伝え合うことができました。卒園をひとつの区切りとして保護者の方や子どもたちと保育者が「信頼関係」を確認し合うことができることは大変な喜びと幸せでもあります。そしてその信頼関係をもとに、今後も末永くお付き合いを続けさせていただければ尚幸いでもあります。


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2022-03-26
園児の募集をしていない理由

とあるチラシが届きました。

厚生労働省から発表の「人口動態統計」によると、2020年の出生数は確定値で84万853人であり、過去最少を記録しました。さらに、2021年上半期の出生数は40万5029人と、昨年の上半期出生数よりも約2万5千人減少しています。また、今年及び来年の出生数に影響する月別妊娠届け出数は、2021年7月時点で約50万7千件であり、昨年よりも約4200件減少しています。このことから2022年以降は、年間出生数が80万人台を割り込むことが予測されます。厚生労働省が発表した「保育所関連状況とりまとめ」によると、2021年4月時点で0歳児の保育所利用数は、昨年対比で約5000人減少しています。これは単純な少子化による人口減少のみではなく、感染対策としての預け控えや、保護者の働き控えの影響もあると考えられます。


長ったらしく記されていますが、つまりは少子化とコロナによる保育所利用者が減少がすすんでいますよ〜といった、もっともらしい数字を羅列して保育園経営者たちに不安を煽るんですね。


「人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備などが他の地域に比較して低位にある地域」、通称「過疎地域」を含む多くの自治体が、定員割れによって保育所の運営が困難な状況になっていると回答しています。当然人口が増加傾向になる見込みは薄いため、今後はより多くの保育所において定員割れによる運営の困難化が進んでいくことになります。ともなると、自治体内では利用調整だけで賄うことができず、保育所の統廃合が進み、「淘汰の時代」がおとずれ、保護者・保育者に「選ばれ続ける園」が「勝ち残る」時代になっていきます。つまり、「今まで通り」ではいられないのです。


長ったらしく記されていますが、つまりは少子化とコロナで保育所利用者が減少することにより、過疎地域では保育所運営が困難になりますよ〜といった、こちらも不安を煽るんですね。


令和3年度4月時点では、待機児童は全国で5634名まで減少しました。待機児童0人の自治体は全体の77%まで上り、全国的に待機児童数0の兆しも見えてきている状況です。それを受けて、2022年1月28日、令和4年度の企業主導型保育事業の募集な行わないことが発表されました。このことから、人口減少と保育所整備の影響によって、保育の需給バランスが近々崩れる、もしくは既に崩れたと国が判断したことがわかります。ここまでの内容は全国的な数値からわかる内容ですので、“ついに”といったところですが、当然地域によってはすでに需給バランスが崩れていた地域もあるかと思います。


長ったらしく記されていますが、つまりはもう保育所整備は全国的にも完了に近づいて、さらに言えば、保育所利用者数と保育所数のバランスが崩れますよ〜といった、こちらも不安を煽るんですね。


さんざんと不安を煽って下さったら、今度は“そのために認可保育園がとる対策”が記されていました。その対策の最たるものが【園児募集】ということです。実はこのチラシは『保育所・認定こども園 園児募集セミナー』でした。少子化時代にあって、さらには過疎地域でも保護者に選ばれ続けるテクニックを教えて下さるわけです。


「村上先生もセミナーうけるんですか?」との問いに即答しておきますね。

「一切、うけません。」


実は、富岡保育園では、このチラシが届く数年前から、上記の現状は視野に入っていました。なんたって、富岡保育園が所在します岡山県笠岡市は、少子化・過疎化・需給バランスの崩れにおいては、全国で最先端であったわけです。視野に入っていた上で、富岡保育園では過度の【園児募集】は一切おこなわない方針に決めました。

なぜか?例えば園児募集をしかけるため、ホームページをプロの写真家などに協力してもらったり、またSNSを頻繁に駆使したり、イベントを工夫することは、実際の保育現場内容からかけはなれることが多分にあるからです。


さらには、このチラシには‥

「保育の質」という利用者の方が絶対に満足できる“商品”を担保した上で、各種「ツールを活用した情報発信」でより多くの保護者を“集客”し、「園見学や、子育て支援イベント」を通じた“営業”によって入園を決定していただくという流れを意識して、“園児募集”を行います。

とも長ったらしく記されていました。


しかし、富岡保育園では、保育を社会福祉事業としてとらえています。商品や集客や営業といった言葉とは、意識的に距離を置きたいと思っています。

“子どもの心身の健全な発達を守る”ために試行錯誤していった結果、それに賛同や共感してくださる保護者の方に保育所利用の判断は委ねればよいと思っています。


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2022-03-25
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