富岡保育園へようこそ!「伸びる。成る。子どもも大人も互いに伸び合い、成長し合う『大きな家』でありたいと願い、社会福祉を支えています。

富岡保育園

副園長ブログ

レコードに針を落とすように

日曜日ですから、個人的な話しをお許しください。最近、富岡北地区に引っ越しをしたんです。ちょうど、山陽本線に走る電車の音が聞こえるあたりです。夜中に働く貨物列車の音にはどこか哀愁が漂っていますし、しばしば目を覚ますものです。

そんな早朝に、引っ越しを機に買い求めた格安レコードプレーヤーで、ある音楽に酔いしれていました。ほぼジャケ買いといっても過言でない、ショスタコーヴィッチ作曲、バーンスタイン指揮による交響曲第5番『革命』です。大音量にすれば心の臓まで痺れてしまいそうなメロディーではありますが、隣人たちへの迷惑を考慮し、細々とその喜怒哀楽ラインを楽しんでおりました。


『革命』なんてタイトルから連想ゲームのように、もしかすると「村上先生、“革命”好きでしょ?」と問われかねないなって。

2017年11月から、富岡保育園ではじまり、そして今なお続いている保育実践大改革。年齢別のクラスの壁、固定担任制、運動会や発表会などの様々の行事、あらゆる保育園の固定概念を打ち壊し続けてきました。打ち壊しては、保育の本質に迫る努力をし、それに共感してくださる地域内外の方々がたくさんファンになってくれる、そんな非常にありがたい循環が生まれるようになりました。

ただ、レコードプレーヤーに、レコードを据え、そして針を慎重に落とすと、何周か波を打つように回っては曲がはじまるように。2017年11月からはじまる保育実践大改革にも、針を慎重に落とし、そして波を打つような準備期間はあったのです。

現園長は、富岡保育園では三代目になります。二代目から引き継いだ時点では28歳でした。また、偶然ながらも、その時点に、僕は富岡保育園に就職しました。本当に偶然ですが、今となっては必然性を見出すことで、物語性は強くなるようです。

三代目は、園長に就任してからというもの、東京を中心に保育の勉強に通いました。そしてそれに伴いながら、全国に園長仲間を増やしていかれました。全国各地からの知識や情報から、自身の保育観を形成していかれたのです。初代から二代目、そして自分に引き継がれた、『“お互い様”の精神を持って働くこと』と、『“遊べる子ども”育成に向けて、子どもも大人も地域も成長し合える関係作りをすること』、この2つのいっそうの実現を図りました。

その時期に、新宿せいが子ども園の園長先生、藤森平司先生の提唱する「見守る保育」に出会ったことは、大きなヒントを得るような想いだったに違いありません。

その想いを、忘れないためであるのか、もしくは未来への自分に対する決意や覚悟のようなものであるかは、察するまでしかありませんが、三代目は園庭のど真ん中に“百合の木”を植えたのです。

その当時、僕は就職して2.3年目でしたから、15.6年前のことでしょう。僕を含めた現場保育者からは、「なんで、こんなところに木なんて植えたんだ!」なんて陰口を叩かれていました。また市や県の監査員からも「危ないんじゃないか!?」なんて注意を受けていました。どれもが根拠のない、“保育園とは〇〇というものだ”という固定概念からきた陰口や注意でした。それを三代目は、ひとり黙々と耐えては、自らの決意や覚悟を育てていたのでしょう。


百合の木の花言葉が『幸福』であることは、保育実践大改革のはじまりと結果を意図するものだったのでしょうか。

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おかわりください。
2023-04-30
【秘技】赤ちゃんへの話しかけ方

先日紹介した育休産休クルーよりも、すこし前に無事に出産を遂げました育休産休クルーが、富岡保育園とクレヨンKIDSに遊びにきてくれました。もちろん、かわいいの過ぎる赤ちゃんとです。まだ首は座っていないようでしたが、つるんつるんの、ぷにぷにといった具合でした。不慣れなわたくしも、おそるおそる抱っこさせてもらいました。あったかいんですね、赤ちゃんって。ついでに気持ちまでもあったかくなった気がしましたよ。きてくれて、ありがとね。


さて、幸せな気持ちにさせてくれる赤ちゃんの周りには、富岡保育園では子どもたちが、それはそれは大勢群がっていました。でもね、いつもの調子で騒いではいないんですよ。話しかけるときは、小さめの声で。撫でるときは、やわらなか触れ方で。誰に言われるわけでもなく、わきまえてるんです、赤ちゃんに対しての態度がね。

今日のブログは、赤ちゃんについての豆知識をご紹介したいと思うのですが‥子どもたちですら、わきまえているところがあるように、ブログ読者の方にとっても「そんな豆知識、知っとるわい!」ってなっちゃうと思うんです。なので、当たり前のことを再確認する気持ちで聞いてくださいね。

紹介するテーマは「赤ちゃんへの話しかけ方」です。

結論から言いますと、ひとつ目は『口を大きく開けて関心を持たせてあげること』。そして、ふたつ目は『赤ちゃんの目を見ながら話しかけること』です。

理由について記していきます。赤ちゃんは、すでに胎児の頃より音を聞き分けている節があります。例えば、フランス語圏の新生児は、発声の後半にイントネーションのピークをもつ泣き方をし、ドイツ語圏の新生児は、発声の前半にイントネーションのピークをもつ泣き方をするそうなんです。さらに、生まれたばかりの新生児は、外国語に比べて母国語を好んで聞くことが分かっており、つまりは、胎児期からの音の聞き分けのおかげで、このような泣き方や好みがあるようです。

また、赤ちゃんは「あ」の口で、“あ”ではない音声をすると、その口の動きを示さないのです。つまりは、視覚と聴覚情報が統合的に知覚され、口の動きを模倣する可能性があることが分かったのです。さらにさまざまな実験の結果、その口の動きに対して注視する時間が長い赤ちゃんほど、音声模倣をすることも分かったのです。

だから何が言いたかって、『赤ちゃんに話しかけるときには、口を大きく開けて関心をもたせてあげること』が大事だよ、ってね。

そして、ふたつ目の『赤ちゃんの目を見ながら話しかけること』が大事だよ、って話しも、ある実験の結果‥どんな実験かと言うと、赤ちゃんを直視して話しかけた場合と、目を逸らしながら話しかけた場合では、直視した場合に、赤ちゃんはより多く音声を模倣したのです。

※参考文献「赤ちゃんの心はどのように育つのか~社会性とことばの発達を科学する~」今福理博


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富岡保育園・クレヨンKIDSに来て下さる方へ。赤ちゃんには「赤ちゃんの目を見て、そして関心をもたせるように口を大きく開けながら話しかけること」にご協力くださいね。

2023-04-29
“あれ”くらいの“あれ”

「“あれ”くらい大丈夫です。」

「“あれ”くらい大丈夫と思ってませんか!?」

同じ“あれ”でも、それぞれの価値観で印象は同じでなくなるんです。日本語の難しさたるものです。


4月も終わろうとしています。この4月には、よく怪我やトラブルなどが起きました。なぜだと思いますか?少し一緒に考えてみましょう。

怪我やトラブルが起きると、たいていは先生たちが“ちゃんと見ていないから”“よく見ていないから”だと考えられがちです。ここにも日本語の難しさは潜んでいるのですが“ちゃんと”や“よく”の具合の違いです。

4月と言えば年度初めということもあり、実は現場の先生たちは、いつも以上に気を張って見ています。これは、当事者(現場の先生)だけに限らず、よく出入りして下さる保護者の方々にも伝わっていることかと思います。

(もしもブログ読者の方で、「24時間365日、子どもの様子を上から下から右に左に斜めに全てを知っていなければ“ちゃんと”“よく”見ていないことになる」との考えであれば、保育園や幼稚園、学校では、最低でも子どもの人数と同等の先生を配置しなければ叶わないかもしれません。)

では、いつも以上に気を張っている、見ているのに、なぜ怪我やトラブルが起きてしまうのか。僕の見解では2点。

ひとつ目は、「子どもの発達しようとする行動の能力とのニアミス」。ふたつ目には、「コミュニティの成熟の欠落」が考えられると思っています。

ひとつ目については、実際の例をあげてみます。3歳児の男の子が、園庭にある3階建ての小屋に、ビールケースを重ねて登りました。以前なら、その高さに引き返すところですが、自分の足取りに自信がついたのでしょう。2階から3階に足を進めたんです。そのところ、バランスを崩し、1メートル下のビールケースに頭の側頭部を擦らせて怪我をしてしまいました。この場合、先生は多少気にはなっていて見守る距離についてはいつもより近くにいました。ただ、自信のある足取りに多少安心していたところに、バランスを崩して怪我をしてしまったわけです。

幸いにも、この怪我をしてしまった男の子の保護者は「“あれ”くらい大丈夫です!いつもよく見て下さり、ありがとうございます。」とのお声かけを下さいました。けれども、もしもこの保護者の方が24時間365日タイプであれば「“あれ”くらい大丈夫と思ってませんか?今回は擦っただけですが、打ち所が悪かったら、どうしてくれるんですか!?」なんてお声かけになっていたかもしれないんです。


では、ふたつ目の「コミュニティの成熟の欠落」についても考えていきましょう。年度替わりだからと言って、保育の内容が変わったわけではないのです。そして皆さんの中には「富岡保育園はいつも自由保育なんだから、変わらないでしょ。」と、余計と変わらないように思うかもしれません。しかし、年度替わりで大きく変わっていることがあります。それは人的環境です。もちろん新しい園児や先生が入ったこともあるのですが、それ以上に16名の卒園児がコミュニティから抜けたところが非常に大きいと僕は思っています。それぞれの子ども集団の中でのリーダー的存在が抜けたんです。4月に新たに形成されつつある子ども集団を観察すると、遊びの面もですし、人間関係の面も含めて“あやふやさ”が露呈しているんです。子どもたちの中でも誰がリーダー的存在に相応しいかを、選んでいる最中なのでしょう。そしてその“あやふやさ”のある子ども集団に対して、大人である先生集団も、新人の先生たちも含むて人間関係を構築中なんです。つまりは子ども集団と同じく“あやふやさ”があるんです。たいてい、この“あやふやさ”が、くっきりしてくる頃は、秋を過ぎてだと認識しています。子ども同士、大人同士、また子どもと大人、それぞれの関係性がつながってきた時に『コミュニティの成熟』が成り立つと思って下さい。

そして、記しておきますと、『コミュニティの成熟』が成立してくる頃には、気を張らずとも、発達の行動のニアミスへの対応もスムーズに運べるものですし、怪我やトラブルへの事前察知や、アフタフォローもスムーズにいくものなのです。(※コミュニティの成熟期手前の注意事項は“慣れ”だということも付け加えておきます。これはまたその時期に説明します。)


いかんせん、つらつらと綴りましたが、保護者の方々を筆頭に、子どもの心身の健全な育ちのために、さまざまな怪我やトラブルに対しても寛容に受け入れて下さり、誠に感謝しております。(実は先日、他者の傘を折ってしまうというトラブルも起きました。その節もこころよく許して下さり誠にありがとうございました。)

怪我やトラブルも含めて、日常のさまざまな事柄を教材にしながら、子どもたちが“しなやかに”そして“しぶとく”生きていくチカラを育んでいけるように、より見守る保育の質の向上に努めてまいりたいと思います。どうかこれからもご指導ご鞭撻の方を宜しくお願い致します。

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擦ったみたいです。
このへんで、擦ったみたいです。
2023-04-28
間配る(MAKUBARU)

昨日の午前には「副主任ミーティング」、午後には「富岡北地区まちづくり協議会理事会」が、富岡保育園の母屋に入ったところにある“方谷の間”で行われました。

まず、ツッコミたいところは「“方谷の間”って!?」ですよね。本題に入る前に説明しておきましょう。

江戸時代から明治にかけて陽明学などを用いて藩の立ち直しに尽力された備中松山藩の山田方谷さんが、なんと富岡保育園の母屋にあたる、当時は廻船問屋であった阪本屋に1ヶ月ほど泊まったんだそうです。その時に滞在したとされる部屋を、現在は“方谷の間”とお呼びして使っているんです。

もう少し余談を続けますと、なぜ“方谷の間”を会議に使用したのか。会議については、もちろん司会の運営テクニックも必要とされるのですが、僕は“場の力”(空間環境)が、会議の内容にとても影響するんじゃないかとも思っているんです。保育室や保育LABO、ゲストルームであったり、私設公民館とみほ村文庫、また理事長&事務長室などなど、各部屋で会議をしたりするのですが、ここのところの僕の推し部屋が“方谷の間”なんです。床の間に『至誠惻怛』と記した書、違棚には神様を祀り、熊本産のいぐさ畳に座し、少し視線を横に向けますと銀木犀などの緑が美しい中庭が見えるのが“方谷の間”なのです。背筋が伸びた凛とした気持ちに自然となるわけで、それが会議に反映されるんじゃないかって、僕は思っているんです。


では本題に入りましょう。まずは「副主任ミーティング」からです。富岡保育園・クレヨンKIDS、両園の副主任をお呼びして毎月行っています。なぜ、各園ではなく両園でするのかと言えば、互いの園の課題や状況把握を一緒に行うことで、解決策などを生み出しやすいことが理由のひとつにあります。(他にも「現場リーダーのチームを客観視するチカラを鍛える」などもありますよ。)

少しだけ内容を具体的に記しますと‥富岡保育園での課題は、現場保育者チームの「間配る」能力の向上にあるようでした。ブログ読者も知っての通りか、富岡保育園では60名ほどの子どもが、朝から夕方の帰宅するまでに、好きな場所や友だちや玩具を選んで遊び、そして生活するわけです。保育者は『全園児についての把握を全保育者ですること』が絶対条件になるのですね。ただ、だからと言って分身の術などを使って、全ての場所や時間に1人の保育者が把握したり対応したりすることは不可能ですから‥間違いなく、保育者が手分けしなきゃなんないのです。ここでもう一度“ただ、だからと言って”を使わせてもらうと、ただ、だからと言って、安易に全ての役割分担を決めてしまうわけにはいかないのです。

例えば「オムツ替えは〇〇先生」と決めてしまったとしたら、その先生が園庭で転んだ子どものフォローをしていたらいかがでしょうか。やはりその時々の状況によって連携した対応が求められるのです。

課題に挙がった「間配る」について。富岡保育園では新社会人クルーが数人います。そしてもしも、その新社会人クルーが大便をもよおした子どものオムツ替えをしようとした時に、先輩クルーがオムツ替えをしていたら⁉︎ついつい“遠慮”してしまって、先輩クルーのオムツ替えが終わるのを待って、大便をきれいにしようとするかもしれません。けれども、そこで「〇〇くん、大便が出ているみたいなんです。オムツ替え、お願いしてもいいですか。」なんて、声掛けが出来ればいかがでしょうか。

人的配置や役割分担、両面の「間配る」が機能すれば必然的に、見守る量と質が高まるはずなんです。

「間配る」を機能させるためには、やはりチーム内での日頃のコミュニケーションしかないんだと思うんです。(“親しき仲にも礼儀あり”なコミュニケーションの積み重ねが、遠慮のないプロフェッショナルな保育チームを作ります。)


次はクレヨンKIDSでの課題を紹介しますと、「大人時間ではなく“子ども時間”」を意識的に作ることにあるようでした。

クレヨンKIDSには、今年度はフルタイム近いクルーを多く配置しました。昨年度からの継続クルーも多く、つまりは園内に慣れた手際の良い、かつ社会人経験も豊富であるため業務なども滞ることなく、どの時間帯もスムーズな対応ができるんですね。って、とても良いことなんです。良いことなのですが、実はここに落とし穴があることも、クレヨンクルーたちは気づいているんです。

スムーズな対応が行き届き過ぎると、どんどん“大人時間”(大人主導の時間)になりやすいんです。これは一斉保育をしていた経験(僕もあります)があるからこそ、この落とし穴に気づけるんです。

では、どうしたら落とし穴にハマらず、子ども主導の時間をデザインし続けることができるのか。

ポイントを整理していくと、まずは0.1.2歳児の小規模保育園の、再認識から始める必要があるようです。0.1.2歳児と言っても、2歳児は3歳にもなり、4歳にも近づいている子どもがいるのです。つまりは0.1.2歳児ではなく、0歳から4歳程度の子どもが健全に発達する環境を作らなくちゃなんないのです。そして今年度の最重要ポイントは、2歳児が園児の過半数をクレヨンKIDSは占めること。と、言うことは、あの脳内での理性と本能の大きなギャップ時期にある子どもが過半数いるわけですから、必然的に園内は、あっちゃこっちゃしていて、「したいことをしたい」「やりたくないことはやりたくない」などなどの、喜怒哀楽の激しい、落ち着かない、アットランダムな状況になるはずなんです。

はずなのですが、もしもそこでアットランダムでなければ、「脳内ギャップ時期の本来の姿を生み出せていない環境になっているのでは!?」と、保育環境(実践も含めて)を、改める必要があることに気付かなきゃいけないんです。


さて、この課題が今後どのように解決されていくのか、ブログ読者の方とも共有していきますね。

(実は、上記の内容については、このブログを綴った後に、全クルーに報告しようと思っています。職員より先にブログ読者がチームの機密情報を知るだなんてね。)

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★来月の「富岡北地区まちづくり協議会理事会」は5月17日水曜日、19時からです。in富岡保育園。

★「富岡北地区まちづくり協議会総会」は5月21日日曜日、10時からです。in富岡会館。

まちづくり協議会理事会
2023-04-27
皇帝フリードリッヒ2世の失策

13世紀。当時、人間は本能的に言葉をしゃべるものだと信じられていたそうです。神聖ローマ帝国皇帝のフリードリッヒ2世は、その言語は何かを確かめるために、ある実験をしました。彼は50人の赤ちゃんと乳母たちを集めて、このように命令したんです。

「赤ちゃんにおっぱいを飲ませ、おむつを換え、お風呂を入れ、寝かせなさい。ただし!一言も話しかけてはならない!抱いて可愛がることも禁じる!」

この実験結果は予想外のものでした。なんと50人全員が、1歳の誕生日を迎えることなく亡くなったというのです。十分な栄養、清潔が保たれていたにもかかわらず、赤ちゃんは全員死んでしまったのです。

なぜ、このようなことが起こったのでしょうか?


さらに時代は20世紀。欧米の孤児院では、子どもの死亡率の高さに悩まされていました。当時最新のものとして流行していた育児法がありました。それは「科学的で理性的な子育てをするためには、人間の“心”といった捉えどころのない曖昧なものはできるだけ排除することが必要だ」という考え方が流行していたのです。

その中でも、最も流行っていた育児法は「子どもにあまり触ってはいけない」というものでした。子どもに触れることは、子どもを情緒的に甘やかすことであり、甘やかされた子どもはダメになるため、泣いてもできるだけ放っておくことが推奨されていたのです。

その最新の育児法は裕福な孤児院では知ることができ学ぶことが出来ました。しかし裕福でない孤児院では知ることや学ぶことができずに、スタッフたちは本能のままに子どもに触り続けてしまいました。その結果どうなったでしょうか?触り続けてしまった裕福でない孤児院の子どもの死亡率は、最新の育児法を学んだ裕福な孤児院よりもはるかに低かったんだそうです。

過去の2つの事例から、子どもの死亡率が高まる原因の1つとして「スキンシップがないことのストレスによって成長ホルモンの分泌が止まってしまったこと」が考えられるようになりました。

以上、参考文献「手の治癒力」山口創さん著書のP122「触れない子育ての弊害」を紹介させていただきました。

ブログ読者の皆さまいかがだったでしょうか?

たった100年違えば育児法が違うことにもビックリしたかと思います。また、その当時に流行たるもの、推奨されているもの、そんな育児法にも落とし穴があることにもビックリしたかと思います。

“触れる”ことへの重要性を説く、この著書ではありますが、ただ誤解したまんま実践にうつしてしまうと、これまた落とし穴にハマってしまいます。

育児ストレスでイライラしながらでも触れなければいけないんだ。

愛情を伴わない冷たい雰囲気でも機械的にマッサージを行えばいいんだ。

ブラシやタオルなどの物による感覚刺激だけを与えればいいんだ。


いやいや、んなぁこたぁないですよね。どうすればいいかは、最新の育児法に頼らずとも、村上が説明せずとも、みんな知っているんです。愛情にあふれたものが一番いいに決まっているじゃないですか。

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2023-04-26
ハートマークにまみれた報告です

ほっこりする話題をいきましょう。

(※個人情報を多く含む話題であるため、文章にいくらかのモザイクをかけさせていただきます。ご了承下さい。)

数日前のことです。とみほ村クルーのひとり、産休中の職員が‥無事に出産することができた報告を受けました。ホントに良かった〜〜〜!!!おめでとうございます。

産休に入る前日まで、責任を持ってチームを引っ張り、また産休中だからこその心情や会話を子どもたちと楽しんでおられた、そんなクルーでした。しっかり心身を休めて、豊かな育休生活が送れるように祈っています。


そんなわけで、今日は無事に出産することができたクルーからの報告と、それに対しての某クルー(クレヨンKIDS園長先生)の反応を、赤裸々に紹介したいと思います。

〈産休育休クルー〉

お疲れ様です!

産休・育休をいただいている〇〇です。

◯月◯日の◯時◯分、男の子を出産しました!

母子ともに異常なく、健康です。

名前は、まだ決まってません。

退院してから両親でじっくりお顔を見て決めたいと思います。

妊娠中から富岡保育園とクレヨンキッズの先生方、地域の方や保護者の方々までたくさんの人たちに見守られ、応援されて、やっと会うことができました。

産まれる前から愛されてるなんて、本当に我が子は幸せです。ありがとうございました!

落ち着いたら、〇〇先生と〇〇ちゃんと(もう1人の産休育休クルー)一緒に、遊びに行きたいと思います。ぜひ、とみほファミリーのみなさんのお顔を見せてあげてください!

引き続き育休を頂いています。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

〈クレヨンKIDS園長先生〉

〇〇ちゃーん!

おめでとうございます!

母子共に健康と聞いて、安心しました。

とっても可愛いー!ばあばにもまた、抱っこさせてくださいね。

名前はお顔をじっくり見てから‥

どんな素敵なお名前になるのか楽しみにしています。

これから、育児大変かもしれませんが、1人じゃあないからね。

旦那さん、じいじばあば、そして私達もいるからね。みんなに頼りながら、育児を楽しんでください。

産後、無理をしないでね。

また、お会いできるのを楽しみにしています。


※実は原文はハートマークの絵文字だらけだったのですが、ブログの機能上、入らず残念。ビックリマークや句読点をハートマークに変換すると原文通りになりますよ。

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2023-04-25
失敗するチャンスをものしろ

ビジネスマンぽいタイトルをかましてしまいましたが、安心して下さいね。いつもと変わらず「あー」とか「うー」とか言いながら綴っていきますので。


最近、早朝の某テレビ局ニュース番組ではAIアナウンサーがニュースを読むんですね。抑揚については、しっくりこないところがありますが、発音なんてのも人間ぽくてね。ただ、なんだか聞いていて違和感が残るんです。その違和感の正体って何なのでしょうね。

時間が進むと、今度は人間アナウンサーがニュースを読みはじめました。もちろん、プロのアナウンサーですからめちゃくちゃ聞きやすいし上手です。なのですが、聞きやすさで言えば、AIアナウンサーも負けず劣らずなんですよ。

AIアナウンサーと人間アナウンサー。一番の違いは、僕は「ミスをするかしないか」「無駄があるかないか」だと思うんです。

プロと言えども、人間アナウンサーは時々ミスするんです。そんな時には「失礼しました。さきほど〇〇と言いましたが、正確には〇〇でした。」なんて、お詫びを言うんです。

また、ニュースの合間に、相槌を打ったり、また感想なんかも言うんですよ。「ねぇ。大谷選手、ホントすごいですね。それでは、次のニュースに‥」なんて具合にです。

もしかすると、違和感の正体って“心地の良さ”なんじゃないかって思うんです。ミスをしたり、無駄な感想がある方が心地良く感じてしまうんです、僕は。


さて、富岡保育園、そしてクレヨンKIDSにも、今年度からの新クルーが数名加わりました。いちよう言っておきますが、AIクルーではなく、人間クルーです。

そして、もしもAI保育者なんて発売されても、富岡保育園やクレヨンKIDSでは人間保育者で保育させていただきます。

オムツ替えを手際良く時間通りにすることができる、保護者への伝達を完璧にできる、電話対応も人間ぽい発音でミスなくできる、360度見渡せる広角度センサー付きモニターのある、そんなAIだとしてもです。

もしかすると、オムツ替えに手こずっちゃうかもしれない、伝達ミスで何度も電話をかけるかもしれない‥ミスをするたびに「失礼しました」と言うでしょうし、嬉しいと思ったり悲しいと感じたら、その都度に感想を言うでしょうし。でも、それが心地良く感じるはずなんです。


ブログ読者も含めて、富岡保育園・クレヨンKIDSでは“心地の良さ”を求め、今後も人間クルーで対応を続けていきます。そのためミスをするでしょうし、無駄な感想(会話)もあるでしょう。なので、皆さまも人間としてのお付き合いを何卒よろしくお願い致します。

と、綴りながら‥ミスをしても許してもらえる土壌を作っておいて‥本日、現場クルーへは『失敗するチャンスをものにしろ』とアドバイスをしました。

失敗しても、ミスしても、そこでフォローしてくれる仲間やファンがいる時こそ、【失敗するチャンス】なんです。そのチャンスを逃すと、いつ失敗できるでしょうか。失敗をすることで、次のステージに進むことができ、そしてまた失敗できるんです。

注釈を加えておくと、その失敗には必ず『誠意がこもったもの』であることが条件です。誠意のこもった丁寧な失敗には、仲間やファンが離れていくことはありません。

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失敗自慢の村上だからこそ言える失敗名言は「小さな失敗を積み重ねることで、大きな失敗をせずにすむ」です。あんまりカッコよくありませんが参考にしたい方はどうぞ。

こんなところで、爆睡!?
2023-04-24
オープンを超えるオープン保育園

15時を過ぎたあたりでしょうか、無事に「富岡北地区まちづくり協議会主催 バザー&リユースの会 in富岡保育園」の片付けが終了致しました。実行委員会の方々、前日や早朝の準備も重ねてお疲れ様でした。帰宅後のビールがすすみそうですね。

このたび、地域の方々、また保護者の皆さま、総勢80名ほどが参加して下さいました。誠にありがとうございました。両手いっぱいに手さげ袋を持って購入して下さる方もおられ、たくさん集まった品々の半分は売れたんじゃないでしょうか。(残りは、笠岡市内の社会福祉協議会などにご寄付させてもらう予定です。)


実行委員会のひとりの男性が興味を持った点は、園児や小学生が小銭袋を首から下げて、それぞれに現金で買い物をしていた場面でした。ひとつひとつ真剣に吟味する表情や、またお会計でお金を出す表情に、感心したそうです。(保護者が子どもに任せていた点にもさらに感心されていました。)


参加者の保護者のひとりの女性は「楽しかったです〜!たくさん良いものがあってホント選ぶのに悩んじゃいました〜!」と、喜びの声を聞かせて下さいました。

ほんの余談ではありますが、保護者で参加されていた方たちには、育休中の方々が多くおられたように思いました。赤ちゃんを抱っこやおんぶをしながら、そのお兄ちゃんやお姉ちゃんを連れ添っての参加です。大変であるだろうに、とも思ったのですが、表情や雰囲気を見るに、すこぶる穏やかなのですね。充実した育休生活を過ごされているように感じました。


さて、ここで面白いんじゃないかと思うことを記録しておきます。なかなか一般的な保育園や教育施設なんかじゃ、まず有り得ないようなことです。

前日の準備や、当日の片付けにいたるまで、会場の富岡保育園には、現場保育者は誰ひとりいませんでした。基本的には、村上だけです。さらに村上もたいした役をしていないんです。

何が言いたいかって、保育園内を、職員以外の方たち(ほぼ)だけで使っているんです。これって、富岡北地区まちづくり協議会の方々と、富岡保育園の職員との“信頼関係”が無ければ、絶対に有り得ないと思うんです。

実行委員会のひとりの男性が「学校とかのオープンスクール以上に“オープン”じゃな〜。」と、つぶやいていた通りなんです。


最後の片付けにいたっては、掃除機に雑巾かけに、なんなら普段磨かない隅々まで保育園内を(会場)綺麗にして下さいました。本当にありがとうございました。

※目玉商品の22インチのラベンダーカラーの自転車が500円で、さらにカラフルな鉄棒が200円で、無事売れました。

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見るだけでも楽しいし
悩んで選ぶのも楽しい
2023-04-23
明日は富岡保育園に集合です!!

-生活力のある富岡北地区まちづくり協議会-なんて称してみたらいかがなものでしょうか。


本日の午後から、明日に控えた「富岡北地区まちづくり協議会 第1回 バザー&リユースの会 in富岡保育園」の会場準備を行いました。

まずはじめに、ブログ読者の方も含め、たくさんの方からの、あらゆる品々のご寄付、誠にありがとうございました。まさか、こんなにたくさん集まるとは、正直思ってもみませんでした。

富岡北地区の方々から、富岡保育園の保護者の方々、本当にたくさんの方々が協力して下さいました。まさに地域への想いを感じるものでした。


このバザー&リユースの会について。計画や準備が実行される、その前の話しをしておかねばならないとも思っています。なぜなら、紆余曲折のような、すったもんだもあったんですから。

当初、まちづくり協議会の年間計画の中で「やれたらいいだろうね」程度であがったものだったんです、バザー&リユースの会は。けれども、いちよう担当者なども軽く決めていたものですから。担当者の方にとっては「どうやってやろうかな」程度まで気持ちが前向きだったんです。

ここで、この担当者について。僕の個人的見解ながら、今回、地域のイベントとして初めて行う企画(バザー&リユースの会)を、実行に移し、さらには、たくさんの方からあらゆる品々が集まったのは、この担当者の方の人望によるところが大きかったんじゃないかと思うんです。

今回のイベントの件でよく電話をいただいたのですが、たいてい「まぁ、ええがぁ〜。」と、大きくゆるく答えられるんです。そして、ちゃっかり、担当者ご自身は、足を使ってたくさんの方に品々の寄付を求めたり、またリヤカーをひいて汗を流して集めに行っておられたんです。

今日の準備の際にも、手伝いにやって来てくれた小学生に「顔を出してくれるだけで、ありがたいがぁ。」なんて、またまた大きくゆるく挨拶されるんです。


そんな、大きくゆるく呼びかける担当者の声で、今日は品々の仕分け、そして値決めなんてのを、かれこれ4時間ほど、10数名で行いました。

ここだけの話しですが、正直なところ、僕は集まった品々のその数を見て「これを仕分けなんて、それも値決めまで、無理だろう〜。」と、半ばあきらめていたんです。

ですがね、あきらめていたのは、僕だけだったみたいでした。集まった10数名の方々は、手際良くて。そして、生活用品なんてものの、値決めなんてものは“普段の生活力”が、もろに出ちゃうんですよ。元の値段を知った上で、そして一般的な財布感覚内で値決めされるわけです。詰め替え用の洗剤の値段なども分からない村上の、生活力の乏しさが露呈しちゃうんです。


皆さん!明日!4月23日!日曜日!

午前9時から12時!富岡保育園!集合ですよ!

バザー&リユースの会!

リーズナブルな生活用品もあります!

また無料の雑貨なども多数あります!

掘り出し物の陶器もありますよ!

来ないと損!損!

持ってけ泥棒!

(※小学生程度の自転車、自宅仕様の鉄棒、大理石や銅の花瓶などもありますよ。)

岡山県笠岡市富岡605富岡保育園まで!

気をつけてお越しください!待ってます!

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ご寄付ありがとうございました。
チカラを本当に合わせました。
持ってけ、泥棒!
2023-04-22
すべり台のてっぺんから草むらへ

昨日、富岡保育園では今年度初の「らんらんピクニックDAY」がありました。

※「らんらんピクニックDAY」とは、月に一度、就学前児童(5歳児)を対象としています。家庭から空の弁当箱を持参してもらい、当日に太陽の台所スタッフ(給食の先生)が、弁当の中身を作って詰めます。そしてそのお弁当箱を持って、園内の好きな場所、又は公園や神社へ行って“らんらん”と食べる活動のことを指します。

富岡保育園では、年齢別の設定保育などの活動がほとんど無いため、この月に一度、そして5歳児(classエジソン)のみ、といった限定感が、より一層のこと「らんらんピクニックDAY」を特別なものにしているようです。

実際のところ、特に4歳児(classニュートン)くらいの子どもにとっては、歯がゆい、悔しい、羨ましい、その羨望感とは、爪を噛みながらでも我慢する気持ちなのですね。その気持ち、念を持って、遂に、遂に、5歳児(classエジソン)になり、「らんらんピクニックDAY」に参加するんですから、そんじゃそこらの軽々しいものでなくなるんですよ。どこで食べようかな、誰と食べようかな、どうやって食べようかな‥思春期の学生が初デート前に、それは多くを想像したり妄想するかのように、5歳児の子どもたちは、その想像や妄想を実現させようとするのです。


今年度初の「らんらんピクニックDAY」は、ご近所の「富岡公園」にお邪魔して開催したようです。チューリップが咲き誇る花壇の側で食べる子ども。屋根付きのログハウス風の休憩所で食べる子ども。そして、すべり台のてっぺんで食べる子ども。それぞれに、今まで爪を噛みながら想像し妄想してきたことを実現させていました。


ここで、すべり台のてっぺんで食べていた子どものうちの、ひとりの男の子の小噺を記録しておこうと思います。

その男の子は、食べている途中、ふといなくなったと思ったら、公園の端っこあたりの草むらに消えていました。と、思ったら、またすべり台のてっぺんで食べている様子。これを何度となく繰り返していたんですね。

しばらくすると、今度は草むらに消えたまま、すべり台のてっぺん、つまりはお弁当を食べているところに帰ってこなくなりました。リュックサックやお弁当箱などが、散乱したままであったため、筆者はそばに近寄ってみることにしました。すると、筆者は目撃したものを見るや否や、すぐに察したんです。あの何度となく繰り返されていた、すべり台のてっぺんと、草むらの往復の意味をです。

何を目撃してしまったかと言えば、空の弁当箱の側にあった、箸入れです。ただ、当然“目撃してしまった”と記したのですから、そこいらの箸入れではないんです。箸入れの中で“何か”がサワサワと動いているのです。それは案外と、はやいのです。非常に機敏の良いものなのです。

サワサワと動く“何か”の正体は、カマキリの赤ちゃんでした。その男の子は、ひと口食べては、草むらで赤ちゃんのカマキリを捕まえて、そして箸入れに確保していたのです。もちろんサワサワとですから、何匹もですよ。

筆者はとりあえず、まずは散乱したリュックサックやお弁当箱を片付けるように、その男の子に呼びかけました。すると、手の内に“何か”を大事そうに掴む、いや包みながら駆けてきました。その“何か”とは、やっぱり赤ちゃんカマキリでした。

「むらかみ先生、ちょっと持っといて!」と、言われるがままに赤ちゃんカマキリを持っておくと(握りつぶさないように、手の内に若干の空間をあけて持つのです)、男の子は箸入れを素早くあけて、そして「入れて!」と、勢いよく言われるままに赤ちゃんカマキリを入れると、その勢いのままに、男の子は箸入れのふたを閉めました。


この記録に、筆者は加担、肩入れした格好になってしまったため、いちよう保護者の方へは、帰宅後、箸入れを洗う際に驚いてしまわないように、そっと告げておきました。

が、翌日のこと。保護者の方から聞いたところによると、帰宅する前に、箸入れを男の子は保育園で洗っていたんだそうです。と、いうことは赤ちゃんカマキリは逃げた、あるいは逃したのでしょうか。

記録はここまで。

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らんらん
2023-04-21
となり街の市役所へ行ったところ

お気に入りの上下“みどり”の衣類をまとった、とある方に対して‥「アマガエル」なんて呼ぶ人がいるそうです。失礼極まりないと言いましょうか、なにかのハラスメントとでも言いましょうか‥。


昨日、園長先生と僕とで、となり街である浅口市の市役所へ2つの目的を持って足を運びました。

1つ目。今年度から広域入所(井笠圏内、つまり笠岡市・浅口市・里庄町・井原市・矢掛町であれば、いくらかの条件を満たせば、市や町をまたいでの入所が可能である制度)の条件が緩和された(詳細は各市役所へお尋ね下さい)ことで、富岡保育園にも広域入所利用の園児・家庭が希望して下さるようになりました。そうすると、事務面などでは笠岡市役所だけでなく、その各自治体の市役所との連携が必要になってくるんですね。もちろんメールや電話などを使用するのですが‥ですが、その前に“顔合わせ”がしたかったんです。どんな方と(相手の方も思われているはずだと認識しています)今後メールや電話などを通じてやりとりするのか、こちらもきちんと誠意を持って挨拶をしておきたかったんです。

浅口市役所こども未来課へ行って、挨拶をし、加えて、富岡保育園の保育実践について10分程度ではありますが、園長先生と僕とで、広域入所担当の職員さんへ語らせてもらいました。担当者の方にとっては初めて聞くような内容であったかもしれませんが、とても興味や関心をもって好意的に話しを聞いて下さいました。今後のメールや電話でのやりとりにも間違いなく良い影響を与える対面だったと思います。貴重なお時間を割いて下さったことに感謝しています。

で、ここで2つ目の話題にうつる前に余談に入ります。広域入所担当者と対面する、そのほんの前の出来事です。こども未来課の課長らしき人物、すこし背丈のある女性が、それはにこやかに園長先生と僕の方に歩み寄って来られたのですね。マスクをされてはいましたが、その風貌と言いましょうか風格と言いましょうか‥すぐにピンときたのです、僕は。

そして僕はその女性に対して、反射的に最敬礼させてもらいました。なんたって、その女性(こども未来課課長)は、僕の小学校6年生当時の担任の先生だったからです。副園長という肩書きから、すぐさま小学生に戻ったのです。

ただ、その女性、つまり担任の先生は園長先生と富岡保育園についてを、担任や生徒といった間柄抜きに評価や感想を下さいました。非常に励みになる言葉もたくさん下さり、今後の活力にもなりました。

が、ここでこの余談を終えると、ただの良い話で終わるじゃないですか。余談には続きがあるんです。励みになる言葉を下さった、その終わりに‥その女性が、ほんの少しだけ当時(僕の小学校6年生)のエピソードを話して下さったんです。「あの当時、私が上下“みどり”の服装をしていったら、“アマガエル”って、あだ名をつけてくれたんよな、たいし君は。ワハハハ」


頭が上がらないとは、このようなことを指すのでしょう。


それでは、余談を終え2つ目にうつります。それは、ある人物に久しぶりに会いたい気持ちだったのです。それは、数年前に、笠岡市の教育委員会にて、いじめ対策などに携わっておられた、元笠岡東中学校校長先生です。その当時、富岡保育園にも何度か足を運んで下さり、教育について非常に熱く語って下さり、とても勇気づけられていたんです。

浅口市市役所のどこかにいるとの噂を聞いて、探してみようと思ったところに、ちょうど廊下ですれ違ったんですよ。当時と変わらず、背筋の伸びた、それでいて魂のこもった声でした。すぐに園長先生と僕は、握手を求めて挨拶をさせてもらいました。

現在は“人づくり課”に属しておられるそうで、浅口市内の小中学校をまわっておられるとのことでした。そして相変わらずの熱さ、熱血さで、現在でも現場へ行って、学生を時には抱っこしたりおんぶしたり体温を通わせながらコミュニケーションをはかっておられることをお聞きしました。

笠岡市内外、さまざまな方と、保育や教育、未来について、魂のぶつかり合う熱い想いを通わせることができる、そんなご縁に感謝の気持ちでいっぱいです。この気持ちをしっかり社会に還元できるように、より精力的に動いていきたいと思います。


そして、今さらながら“アマガエル”とお呼びしたこと、反省しております。いや、どちらかと言えば“ウシガエル”くらいの存在だったかな‥

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2023-04-20
出血の見られた2件を振り返る

出血の見られた2件について克明に記し、そして検証していきたいと思う。

1件目は、昨日17時30分の出来事である。場所は富岡保育園、裏庭にある木造の小屋。3歳児の男の子が、小屋の内部にある高さ1メートルほどの段差を登ろうとすると、足をすべらせてしまい、下に転がっていたビールケースあたりに落下してしまいました。ビールケースに左側頭部を打ちつけたと見られ、出血が見られました。側にいた保育者は、すぐに介助すると同時に、近くの保育者を呼びました。

近くの保育者の方が、経験もあることから、止血処理の対応を請け負い、そして側にいた保育者は管理者に報告へ向かいました。

幸いにも、その男の子は帽子をかぶっていたこともあり、外傷は軽傷のように見られました。止血処理の対応をする保育者は、やさしく抱っこをしながら布をあてがいます。また声かけについては、普段よりも、よりトーンを穏やかに意識しながら“大丈夫だよ”と伝えながら止血処理に10分ほど費やしました。(ちなみに、止血処理は、静かな部屋を選び、周りの保育者は、その周りにいる子どもたちが野次馬にならないように、いつも通りを意識しながらのさりげなく配慮を行います。)

その間、側にいた保育者から報告を受けた管理職は、現場に向かい現状を把握すると、すぐに病院の手配と、そして保護者へ現状を知らせます。

電話連絡中に、無事に止血が完了したこともあり、すぐに病院へ向かいます。

病院では、外傷部分を消毒し、外傷が擦り傷であることを確認し、そして子どもの状態などを観察しながら、軽傷であるとの診察をしてもらいました。診察後に、ちょうど保護者の方が病院へ駆けつけて下さり、診察の内容を伝えました。その後、念の為、ひと針とめてもらうことで、処置は完了しました。(1週間後に抜糸予定です。)

ひと晩の間、保護者の方が様子を見て下さり、大きな変化もないことから、本日、無事に登園することができました。


2件目。本日午前8時30分頃の出来事。場所は富岡保育園前の旧国道沿い。女子高校生が保育園の側で怪我をしていることを、保育園へ牛乳を配達して下さる坂本さんから伝達を受け、すぐさま園長・副園長・牛乳屋さん(坂本さん)で現場へ急行。持ち物としては、救急バックと、タオル、ティッシュ、ビニール袋を携えました。

現場へ行くと、口の辺りを押さえて大量に出血をしている女子高校生が震えながら立ちすくんでいました。

現場へ先に着いた僕(副園長)が、意識と歩けるかどうかの確認をとり、うなずくことができることと、歩くことができることが分かりました。次に着いた園長に女子高校生を保育園(徒歩1分ほど)まで同伴してもらい、初期対応処置を託しました。

現場の道路に散らばった血だらけの自転車や持ち物などを、牛乳屋さんと僕とで手分けして、保育園へ運ぶことにしました。

憶測ではありますが、自転車のハンドルにかけられていた、手さげカバンの裾辺りが、走行中に車輪に絡まってしまい、急停止してしまったのだと思われます。その急停止の勢いで、顔面をハンドルあたりに強く打ちつけてしまったのではないかと。

持ち運んでいる間、保育園に無事着いた園長は初期対応を行っていました。まずは流水できれいに洗い流した後に、アゴあたりの開いている外傷部分を、なるべく閉じながら十字にテープで止めます。

そして、その間、意識をなんとか保っていた女子高校生が連絡して呼んだ保護者の方が、保育園へ到着します。

保護者の方へは、牛乳屋さんが経過を伝えつつ、病院の手配をしてもらいました。

なんとか止血しつつ、病院への手配も完了したことから、女子高校生と保護者の方は病院へ向かいました。(アゴの骨折だったそうです。)

病院へ行っている間、血だらけの故障の見られる自転車を、牛乳屋さんのすすめで、富岡保育園から最寄りの自転車さんへ僕は運び、その際に、血だらけになった現場の、道路沿いのお宅に訳を話し、道路やお庭を洗い流してもらいました。


これが、出血の見られた2件であります。2件とも、初期対応や、またフォロー対応についても、教科書通りの運びであったと思います。基本中の基本は、まずは対応にあたる人物が「慌てない、焦らない」ことです。出血にビックリしてしまい、そして大声を上げたり険しい表情をあげるならば、それは逆効果極まりない、絶対にやってはいけない対応なのです。

そして、2件とも、すぐに怪我人の“安全を確保”したことは大正解でした。怪我のあった場所で、もしも二次災害などが起これば、悪化する可能性もありました。


さて、ここまでお読みになったブログ読者の方で、もしも!「出血の見られる前に、むしろ、出血させない努力をしろよ!」と、ツッコまれた方いませんか?

もちろん努力します。そして反省もします。例えば、その3歳児の男の子の運動面の発達についての理解が及んでおらず、見守る距離への課題ができたことも確かです。

ただ、出血させないために、例えば、その小屋の段差を全部取り外したり、もしくはビールケースを全て除外し、遊ぶものは全て当たっても怪我をしないゴム製品にしたら!?本当に出血は絶対有り得ないでしょうか?

女子高校生は、マナーを守って運転をしていました。まさか勉強道具の入った手さげカバンが車輪に絡まるなんて夢にも思っていなかったんだと思います。では、例えば、その手さげカバンをやめたとしたら、女子高校生は絶対に怪我をしないなんて言い切れるでしょうか?


玩具を全てゴム製品にしたり、手さげカバンをハンドルにかけることをやめたとしても、それは“安心”材料の1つではありますが、決して“安全”になったわけではありません。

もしも、それで安全だと盲信することは、危険の始まりでしかありません。


現在、国からのお達しにより、保育園における安全計画の強化がすすめられています。もちろん富岡保育園でも年間を通じで“安全”をテーマにした会議や研修を行なっていきます。

が、しかし!いくら安全を追い求めても、絶対の安全はないことを自覚しておかなければ、それはやはり危険の始まりでしかないんです。


「〇〇は安心できるから安全である」

逆に‥

「〇〇は安全だから安心できる」

ともに、よくよく考えると、おかしいのですよ。〇〇に具体的なものを当てはめてみると分かりやすいですよ。


ただですね、じゃあ、安心もできない、安全でもない、そんな社会(保育園も含めて)で生きていくなんて、世知辛過ぎますよね?

それを乗り切る、1つの方法として「本当に心配すべきことを選ぶ目を持つ」ことが挙げられます。

※参考文献「京大変人講座」


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3歳児の男の子、また女子高校生の方、1日でも早い治癒、回復を心より願っています。また保護者様、この度は大変ご心配をおかけし申し訳ございませんでした。今後、今以上に園児の成長や発達状況を把握し、環境構成ならびに対応の工夫を凝らしていきたいと省みております。またなにか気になる点やご不安な点などありましたら、適宜お知らせ下さい。宜しくお願い致します。

2023-04-19
保育雑誌『遊育』編集部とのご縁

Policy(政策)、Information &Date(情報)、Vision(未来像)をキーワードに、幼児教育・保育に関する様々な情報提供を行うことにより、この分野の発展・充実・振興に資することを目指しておられる、雑誌『遊育』の編集部の方から先日のこと連絡がありました。

なんでも、その編集部の方は昨年度2月に開催された「社会福祉ヒーローズ」を取材して下さっていたそうで‥それに加えて、その方は全国の若手園長先生たちと定期的に交流しているそうなんです。

でもって、その交流会の時に話題にのぼったのが、この「副園長ブログ」みたいなんです。「このブログを綴っている副園長と交流してみよう」と、その交流会のメンバーの言葉のあや、又は少々アルコールが入ってのことかもしれません。熟慮して会うより、間違いなく勢いで会わないと、会いづらそうな、そんなブログ内容を綴っている副園長ですしね。

さっそくその勢いのままに、編集部の方が代表して連絡を下さいました。はじめはオンラインミーティングへの参加依頼だったのですが、副園長のあやで、さっそく来月に都内某所に集合する予定になりました。僕自身は、やっぱり直接会ったり、直接園に足を運んで、その空気感いっぱいに交流したいんです。(直接、乾杯したいという欲望も先立っています。)

いかんせん、この編集部の方のスピード感ある連絡のやりとり、大好きなんです。鉄は熱いうちに打て、と言いますが‥僕の場合は「鉄は熱いうちに打って打って打ち壊せ」タイプなんですね。

たった数日でチョンマゲを切った幕末なんて変革期には、間違いなく歴史に残っていない“人と人との直接の交流”があったはずなんです。その積み重ねで、何かを生み出すことができるんです。(量より質、以前に「まずは圧倒的な量」が大事。)

編集部の方、また交流会メンバーの園長先生方、このたびのご縁、誠にありがとうございます。楽しみに駆けつけたいと思います。宜しくお願い致します。


~おまけ~

ブログなんて、要は書き手の書き様で、どのようにでもなりそうですよね。幼児教育や保育について知ったかぶっている様でもある、書き手の副園長の、その人柄を知れた方がいいんじゃないか。

今では(37歳)ウイスキーのロックを片手にレコードを聴きながら司馬遼太郎の小説を読んでいる、僕ではありますが‥小学3年生の頃には担任の先生から「おしゃべり大魔王」と称されていました。先生の授業に、その都度、口を挟むものですから煙たがられていたはずです。例えば算数の重さを計算する授業では、「問題文の、その重さを計算する直前に、もしも何かの生き物が秤の上に止まったりしたら、答え変わるんじゃないんですか」なんて、かなり面倒な奴ですよ。中学生の頃には、禿げた理科の先生の頭めがけて、窓から差し込む日差しをアルミタイプの定規などを利用して屈折させては命中させて、叱れられていました。そんな人柄です。

なので、この副園長ブログを読んで「おもしろいな」と思えば、全国どこからでも気軽にお呼びください。乾杯しながらお話ししましょう。

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長時間に及でいます、この姿
2023-04-18
ダムダム、ダムダム‥

ダムダム、ダムダム‥

ダムダム、ダムダム‥

ある少年漫画好きの方であれば、聞き覚えのある音ではないでしょうか。

近頃は映画化もされた「スラムダンク」というバスケットボール漫画での、あるシーンの音です。あれですよ、バスケットボールの基本中の基本の“ドリブル”というテクニックです。手の平を広げて、ボールを地面に押しつけるようにバウンドさせるんです、それも連続的に。

昔あそびに出てくるような、まりつきなどとは、どうも音が違うように思います。まりつきは、トントン、トントンくらいの音だと思うんです。でもドリブルとなると、ダムダム、ダムダムと力強くこだまするように聞こえるんです。


お昼ごろだったでしょうか、その力強くこだまする音、ダムダム、ダムダムが前庭のあたりから聞こえてきました。ひとりの男の子が熱心にドリブルしています。ダムダム、ダムダムの音が途切れずに連続的に聞こえるあたり、かなりの上達ぶりを感じました。

バスケットボール好きの小学生が春休みに、とみほ村へやって来て、よくドリブルをしていたんです。ダムダム、ダムダムとね。そのテクニックに、園児は憧れて、見たり真似たりしていました。ただ案外、見た感じより難しいんですよ、ドリブルって。地面にバウンドさせた後に、また自分の手の平に吸いつけるようにして、そしてまたバウンドさせることを連続的にしなきゃなんです。

実は筆者はバスケットボール部に所属していたこともあり、よく分かるんです。ドリブルはやればやるほど上達するんです。(反面、やらなきゃ上達しないんです。)


もうお分かりの通り、お昼ごろに熱心にダムダム、ダムダムさせていた男の子は、バスケットボール好きの小学生に憧れていた園児のうちの1人です。

その男の子が、ダムダム、ダムダムさせながら、突然に近くの友だちに呼びかけたんです。「ちょっと、見て!!!」

あまりに威勢の良い声に、つい筆者も見てしまいました。すると、男の子は、ダムダムした後、華麗にそして軽やかにフィギアスケートの選手のように体を一回転させ、そしてまたダムダムとドリブルをしていたんです。熱心な努力の賜物でしょう、アレンジしたテクニックを習得していました。


子ども同士の“好き”の連鎖、影響を、まざまざと見せつけられた、昼下がり。

PS ダムダム、ダムダムの音って、特別な青春を感じてしまうんですよね。

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2023-04-17
ファンレターは富岡保育園宛てで

ローカルテレビ局「ゆめネット笠岡放送」さんが手がける、エンターテイメント番組『コドモのホンネ』の、裏話について言及してみたいと思います。

まず、そもそもの始まりのキッカケですね。笠岡放送スタッフさんと僕がゴロつく保育LABOで珈琲をすすっていた時のこと‥「子どもの“リアルな姿”が届く番組があったらいいのにな〜。」と、つぶやいてみたんですね。すると、スタッフさんがノッてきて下さって、市内の保育園や幼稚園を舞台にした番組を作ろう、ってなったんです。当初はいろいろな園を回りながら、僕がなんらかを解説するような企画を考えていたのですがね。なかなかいろいろな園(園児や保護者)に許可を得ることは難しく、さらに解説なんてどこか驕っているようにも感じたので、企画を一度白紙に戻しました。

それで、まずは許可を得やすいはずである、自園(富岡保育園)の園長先生や現場保育者、園児に保護者にお願いしてみたところ。予定通り許可を得ることができ、富岡保育園を舞台にして撮影をすることになりました。

目的である“リアルな姿”を届けるには、いくつかの条件があると思っています。ひとつ目は、撮影があるから〇〇の活動をしようと、撮影用の計画を保育者がたてないことです。あくまでも“いつも通り”“普段通り”の場面を撮影してもらえる環境作りです。なので、撮影スタッフの方と予定を組む際には“だいたいの予定”しか組みません。ほとんどを撮影スタッフの予定に合わせて、1日中撮影してみたり、1時間だけ撮影してみたりしています。条件のふたつ目は、編集に保育者の意図を含めないことです。あくまでも、編集スタッフの方の感性や考えの中で「ここがリアルな姿だ」と思う場面で番組を作ってもらうことです。そして、みっつ目の条件は、後付けなのですが、撮影スタッフ(実は編集も兼ねておられます)の方が、子どもたちや先生と仲良くなることです。

みっつ目の条件についてを詳しく記しますと。子どもも先生も、大きなカメラがどこやかしこで撮影しているとなると、正直なところ意識せざるを得ないんです。でも意識し過ぎちゃうと“リアルな姿”でなくなってしまいますよね。なので、どうやってその意識を取り除くかってなると、撮影スタッフの方が子どもたちや先生と仲良くなるしかないんです。このたび関わって下さっている撮影スタッフの方は、空き時間にお昼ごはんを子どもたちと一緒に食べたり、名前を覚えてたくさんコミュニケーションをはかっておられました。するとですね、子どもや先生にとって撮影スタッフの方は、撮影スタッフとの位置付けでなくて、同じ仲間(見守る保育者)との位置付けに変わっていったんです。

この、3つの条件を克服しながら、より子どもの“リアルな姿”を撮影することができるようになり、番組はより面白くなっていきました。この4月放送(毎週第2・4水曜日)は、数えて10回目でしたが、今までで1番面白かったですし、1番リアルな姿が伝わってもきました。(お世辞でなくて、本当にめちゃくちゃ面白かったです。見るだけで幸せな気持ちになりましたし、加えて「子どもって、そんなふうに思ってたんだ〜。」と子どもの本音を知ることができました。)

ちなみに裏話ですから、つまらない情報も入れておきますと。番組名『コドモのホンネ』は、僕が考えました。富岡保育園の子どもたちだけに限らず、全世界の子どもたちの本音なんかが集約されればいいな〜との想いを込めてです。そして番組のロゴ、黄色の帽子からカラフルな帽子に色替えされるものについても、僕が注文をつけました。はじめは黄色の帽子だけだったところを、子ども“だから”とか、子ども“ぶった”番組でない、十人十色の本音が伝わるものになればいいな〜との想いを込めてです。


『コドモのホンネ』、なんと最終回まで残すところ◯回なんだそうです。なにが寂しいかって、撮影スタッフの方が定期的に来園されなくなることですよ。撮影しながら、いっつも笑ってるんです。番組内でも、よく撮影スタッフの笑い声が入ってるんですよ。たぶん努力して子どもや先生と仲良くなったんじゃないんだと思うんです。子どもや先生たちのことが好きだから自然と仲良くなったんでしょうね。

最終回までの撮影(&編集)、その溢れる愛のままに宜しくお願い致します。


~日曜日のおまけ~

エンターテイメント番組『コドモのホンネ』では、撮影スタッフの方に加えて、アナウンサー、そしてアナウンサーのフォロー役に富岡保育園現場保育者が1名付き添います。フォロー役の保育者として、主任の“なっちゃん先生”と副主任の“はすみ先生”が月ごとに交互で出演しているんですね。アナウンサーからの突然の(打ち合わせは一切ありません)質問に答えるなんて、なかなかハードルの高い役目でもあります。回を重ねるごとに、2人とも、保育についての“発信力”がどんどん身についてきてるな〜と、感心させられています。

おまけの裏話として‥先日なっちゃん先生が、プライベートで笠岡市内を散策されていた時のこと、見知らぬ方から「あ!なっちゃん先生じゃないですか!?」って声をかけられたそうなんです。なんと『コドモのホンネ』ファンなんだそうで、番組への感想ももらったそうなんです。まさにローカルタレントと言っても過言じゃなさそうです。(なっちゃん先生や、はすみ先生へのファンレターは、富岡保育園宛てで宜しくお願い致します。)


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番組ロゴ
2023-04-16
後悔しない公開保育を企画します

寿司屋が、他の寿司屋に寿司を食べに行くことって、ありますよね!?

珈琲屋が、他の珈琲屋に珈琲を飲みに行くことって、ありますよね!?

もちろん、寿司が食べたくて、珈琲を飲みたくて、行くんでしょうけど‥「何か秘伝の隠し味があるんじゃないだろうか⁉︎」なんて学ぶ気持ちで行くこともあるんだと思うんですね。

ただ、いちいち暖簾をくぐる時に、こんなことは言わないですよね。「俺、寿司屋なんだけど‥僕、珈琲屋なんだけど‥ちょっと勉強しに来ました!」なんてね、宣言はしないですよ。なんで宣言する必要がないかって、寿司屋も珈琲屋も常日頃からいろんなたくさんのお客さまだったりから“見られている”からですよ。おんなじ寿司屋、おんなじ珈琲屋に見られても、それはいろんなたくさんの大切なお客さまから見られることと同じです。もしも、その-おんなじ-つまり同業者から見られる時に意識過剰になるんだったら、常日頃からいろんなたくさんのお客さまを大切に、寿司を握ったり珈琲を淹れたりしていないってことになりますよね。


ところで、あんたは何屋なの?って問われれば、僕は保育屋と称してみましょうか。保育屋って、おかしなもので、他園に学びに行くのに、いちいち宣言しないといけない風習があるみたいなんですね。大掛かりに計画なんて立ててみたり、お伺いをたててみたりしてね。「よっ!大将!ちょっと保育園に遊びに寄らせてもらいやした!」なんて、気軽に暖簾をくぐる風習がないみたいなんです。これって、寿司屋と珈琲屋の公式からすれば、「常日頃から園児や保護者の方々を大切にして保育をしてないの!?」ってなりそうなんだけど‥見渡す限りの保育屋は、そんなことないはずなので、もっと“見られる”ことに自信をもって保育しないといけないんじゃないかってね。


さて、実はここからの情報は、まだ笠岡市内、いやむしろ富岡保育園内でも発表されていないものです。今年度、笠岡市内の保育施設で毎年開催している公開保育(他園を見て勉強する会)が、富岡保育園に決まりました!パチパチパチパチ!

なんてね、パチパチパチパチしましたが、おそらく富岡保育園の現場保育者からすると「は〜い。わかりました〜。」くらいのリアクションしか得られそうにないんですよね。なぜかって、常日頃からいろんなたくさんの人たちに“見られている”ことを意識して保育しているからです。昨年度で言えば、県外からの同業者の方々が10数名、市内の行政の方や議員の方々、さらには地域のご年配の方々や学生たち。(ワンコインランチ参加者は延べ300名以上)加えて新聞社やテレビ局の方々がカメラやビデオを回しながらの場面もありました。(※ローカルテレビ局、ゆめネット笠岡放送が毎月不定期で収録にやって来られ「コドモのホンネ」という番組を制作されています。ちなみに毎週第2・4放送です。)

ただですね、やっぱりパチパチパチパチなんです!特に僕は。笠岡市内の-おんなじ-保育屋さんと一緒に学びたいじゃないですか。ワクワクする気持ちで一緒に勉強したいじゃないですか。ブログを綴り終えたら、園長先生のところへ、公開保育の実行委員長に立候補させてもらって、企画をたてちゃおうと思っているところです。(村上の喋る尺を2時間ほど、もらおうかなと‥)


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※再度アナウンスしておきます。公開保育などの企画物でなくとも、富岡保育園はいつでも見学可能です。ピンポンを押して下されば良いですし、お電話して下さっても良いです。いつでもウエルカムなのでお気軽にお越しくださいね。(村上と話し込みたい方は、留守の場合もあるので、お電話くださると嬉しいです。)

遊び心に火がついてます
2023-04-15
マリアの摩訶不思議な冒険の時間

転園してきたマリアにとっては、摩訶不思議な感覚だったのでしょう。それは、おそるおそるでありながらも冒険するような、そんな気持ちだったのかもしれません。


先日のこと、3時のおやつ(正確には3時ごろ)での出来事。メニューは“わかめおにぎり”でありました。桜の花びらは舞い散りはじめてはいましたが、その陽射しや心地良い風は、まさに春爛漫と言えたでしょう。

“わかめおにぎり”を片手に、縁側で食べる子どももいれば、小屋の3階あたりまで登って食べる子ども、それぞれに好きな場所で、たまに誘いあっては“わかめおにぎり”を食べていました。

転園してきたマリアにとっては、この光景がどこか摩訶不思議だったのではないかと思うのです。「自分で場所を選ぶんだ〜。」と心のどこかで何度もつぶやいてみたのでしょう。その目は“わかめおにぎり”片手に、ところどころで食べる子どもたちへ向けられていました。

マリアがまず、おそるおそると“わかめおにぎり”片手に辿り着いた場所は、園庭の真ん中あたりにある大きな丸太の上でした。丸太を足ではさんで座っては“わかめおにぎり”を、ひと口ほおばります。その表情は、どこか照れくさいといった、はにかんだものでした。

つぎにマリアが辿り着いた場所は、築山でした。積まれた石垣に腰をおろすと“わかめおにぎり”を、ひと口ほおばります。ほおぼる時には、マリアは青空を見上げるような仕草をするんですね。それは照れくささから解放されたような、晴れ晴れとした表情でした。

そして、さらにマリアは腰をあげ、次の場所を目指します。そこは木陰の下の木の小さなベンチでした。そこでも、ひと口ほおばろうとするのですが、ほおばるほど“わかめおにぎり”は残ってはいませんでした。小さな、ひと口で、それは「全部食べてしまうと、この摩訶不思議な冒険の時間が終わってしまうのではないか」と、その味を噛みしめるように食べていました。


地域の八百屋さん(ヒロツネ商店)や、牛乳屋さん(坂本明乳)、お米屋さん(坂本精米所)、お肉屋さん(日山精肉店)などが、笑顔をこぼしながら足を運んで持って来て下さる食材を、太陽のように温かく見守ってくれる給食の先生たち(太陽の台所)が愛を込めて作ってくれる。それを、自分の好きな場所や、好きな仲間と一緒に食べる。幸せでしかないですよね。

マリアの噛みしめた味は“幸せの味”だったのではないでしょうか。

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おにぎり屋
2023-04-14
0と1、右と左、の、間が大事。

-わかろうとすることは大事なんだけど、わかってはいけない-

ついついね、どっちなんだい!?とツッコミたくなるフレーズじゃないですか。

早起きが過ぎますと、レコードでベートーヴェンの曲を聴き流し、珈琲をすすってみますと頭が冴えてくるものでね。わずかな出勤道中にカーラジオから耳に入ってきた、そのフレーズが気になってしょうがなかったんです。


しょうしょうかすれた、けれどもどことなく説得力のある声の、そのフレーズの持ち出し人は、養老孟司さんでした。ダンディーな声のラジオDJとの掛け合いから、そのフレーズについてツッコまれていたんですね。

「現代人は、つい“0か1”か、“右か左”か、どっちなんですか?と答えを求めちゃうんだけど‥その間があったり、そうでなかったり、両方だったりすることもあるじゃないですか。だから、それを考えないと。どっちかってなると、考えるのをやめちゃうことになるじゃないですか。」


続けて、学問やら少子化などについてラジオDJから問われると、このように応じておられました。(メモをとって聞いていたわけでないので、曖昧な記憶を元に綴っていますよ。)

「最近では“触る(さわる)”ことから、どんどん離れている。けれども“学ぶ”には全身を使わないといけないんです。だから“触る”って、とっても大事なんです。山や森に行って、自然と触って学んで欲しい。もちろん大人も子どもです。」

「でもね、無理はしたらいけないんです。山や森に行きたいな、と思ったら行けばいいんです。何事も“時(とき)”が大事なんです。野菜とかだってそうでしょ。時期をみて植えるわけですから。それを考えると、横並びの学校教育なんて、時がきていない子どもにとっては無理をさせてますよ。反対に、時が過ぎている子どもだっていますしね。難しいですよ。お稽古ごとだってそうですよ。やりたくもない“時”にしちゃうと、身体のどこかで反発しちゃってますから。学ぶには“時”が大事ですよ。」


「あとね、少子化で言えばね。少子化で困る、困るなんて意見はとぶんだけど、逆に“少子化になるから一人ひとりの子どもを丁寧に教育できるよね”って議論にはなんないでしょ。子どもが減るから学校を統廃合しましょう、なんてことはあっても、子どもが減るから、より“丁寧に”子どもをみてあげられるよね、なんてことに現代は考えがいかないじゃないですか。これはね、なんでも“効率”で考えちゃうからです。工場であればいいんですよ、従業員や生産数から統廃合すれば。」


あらためて、養老先生のフレーズから自省している本日の僕です。

現在、人生の基盤となる乳幼児期の子どもたちの保育に携わっている身として。保育とは?子どもとは?そして社会福祉とは?なんてことを、もちろんわかろうと努力しないといけないんです。けど、けれども、わかったと思ってしまったらいけないんです。それは、すでに間違いのはじまりなんですから。

特に『見守る保育』を学ぶ上で、「“見守る”って何だろうか?どうすればいいんだろうか?」と、日々自問自答を繰り返すことは大事だと認識しています。

そして、その答えが出ない自問自答を、仲間と共有することが、より大事だと思っています。

富岡保育園・クレヨンKIDSでは、保育者が綴る「ナラティブツリー」という保育記録があります。これは、その答えが出ない自問自答であったり、また「ねぇ、ねぇ、ちょっと聞いて!」と溢れる喜びであったりを、仲間と共有する保育記録です。この積み重ねが、富岡保育園・クレヨンKIDSともに、コミュニティとしての学びや育ちになるんだと思っています。

今年度も、現場保育者が綴る、心の揺れ動く人間ドラマ「ナラティブツリー」を、紹介していきたいと思っていますので、乞うご期待くださいね。

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キンキラムシ、だそうです。
2023-04-13
こども真ん中社会と絵に描いた餅

個人的な話しではあるが、先日のこと、地元の消防団を退団しました。住民票を笠岡市に移動させたことが理由ではありますが、かれこれ13年務めたようです。

すこしだけ“地元の消防団”について語りたいと思うのです。このコミュニティが、どれほど異質であるのかを。

読者の皆さまが想像するところには、「消防団って、飲んだり食べたりするコミュニティでしょ!?」となるんじゃないかと思うんです。あながち間違ってはいないのですが、正確には「飲んだり食べたり“も”するコミュニティ」です。

基本的にボランティアですので、仕事でないので強制的な参加は求められません‥と、言いたいところですがね。そう簡単に言い切ることはできないんです。

そもそも“地元の”ということは、住んでいる(もしくは住んでいた)地域であること。そしてより田舎であれば、その住んでいる場所(住所)なんてものも特定(認定)されているのです。具体的に言えば、どんな家でどんな庭か、またどんな車に乗っているかなんてものも互いに知っている仲なわけです。

そして、より田舎であればの極みと言えば、その『人間関係』にあるのです。20代から50代あたりの年齢層での集まりであるため、例えばの話し、自分の幼少期や学生時代も認知されている、さらに言えば両親やその両親、もしかすると親戚あたりも認知されている、そんな人間関係なのです。

よって、強制的でないにしろ、飲み食いでも参加しない場合が多ければ“村八分”にあいやすいようなコミュニティなんです。

もしもブログ読者で司馬遼太郎さんの「菜の花の沖」をお読みになったことがあれば、主人公の高田屋嘉兵衛の若かりし頃の境遇の中に、類似した点を見つけることができるかもしれません。


ここで、誤解を招かないように、注釈を入れて次の話題に移りたいと思います。“飲み食い”とは、ある催しの前後によく行うものだということです。地域のお祭りや運動会、また訓練の大会や、実際の火事現場への消火活動。準備や片付けなども含めて、案外と皆さまが想像するところより、地味で献身的なものなのですよ。ちなみに、その飲み食いであっても、年齢であったり、その所属年数であったり、様々な要因を考慮しながらの、振る舞いや立ち位置、会話などが求められるのです。

このあたりまで読み進められた方にとって、「消防団って、古っ!!!」と、つい吹き出したことかもしれません。現代社会が慣例や慣習を打破する潮流でありながらも、地元の消防団は打破ではなく死守することが最善である、そのような時代感とのギャップがあることを理解しなくてはならないのです。


さて、そろそろ、今日の本題に入りたいと思います。今年度から、こども家庭庁が発足し、そしてこども基本法が制定され、『こどもまんなか社会』を作ろうとの国を挙げてのスローガンが出されました。

すると、こぞって、乳幼児関連の雑誌でも取り上げるのですね。例えば「子どもを真ん中にした地域の中の園づくり」なんて題名で、それは見栄えのするイラストや写真を使いながら。

けれども、ひん曲がった僕の性格を前提にさせてもらうと、「“地域”というキーワードは見栄えのするものでない」と言ってみたいのですね。

プライバシーのあるようなないような人間関係、慣例慣習を重んじる組織運営、さらにはボランティアとも仕事とも違った参加様式などの、地味で献身的なものを受け入れたり飛び込んだりする覚悟や意志を持たなければならないのです。そうでなければ、例えば「子どもを真ん中にした地域の中の園づくり」なんてものは、絵に描いた餅です。


ある種、僕が『こどもまんなか社会』に向けて本気で取り組めるのも、13年間の異質なコミュニティである地元の消防団活動のお陰なのかもしれない、と思ってみた、今日この頃です。

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丸太の上で、おやつのオニギリを。
2023-04-12
「あ〜。ホッとするわ〜。」

「あ〜。ホッとするわ〜。」

それは、疲労困憊でマッサージをしてもらった時におもわずこぼれたり‥仕事終わりに缶ビールをプシュンと勢いよく開けて喉を潤した時におもわずこぼれたり‥などに類似するかのように、おもわずこぼれた言葉でした。

おもずこぼしちゃった人とは!?

昨日は、富岡保育園の所属する笠岡市内の小学校の入学式だったんですね。卒園式(またねの会)を終えた子どもたちが、ピカピカのランドセルと、ピカピカの制服と、ピカピカの運動靴を履いて、入学式に参加したようなんです。

その入学式終わりに、続々と、富岡保育園に「またね」のお返しのように、舞い戻ってきてくれたんです。当然、そのピカピカした身なりでですよ。

ただですね、表情は、ピカピカした弾けるようなものではありませんでした。それは、どこか安堵した、ホッとしたような表情でした。察するところでは、入学式にはよほど緊張してのぞんだのでしょう。いくらランドセルが軽量化したなんて言っても、期待や不安をのせたランドセルはズッシリしたものだったんじゃないでしょうか。


おわかりの通り、冒頭の「あ〜。ホッとするわ〜。」は、入学式後の卒園児、つまりは小学校1年生の子どもです。その他にも、おもわずこぼれた言葉を紹介しますと‥

「あ~。保育園、めっちゃ久しぶりな気がする〜。」

実際のところ、日数で言えば、約10日ぶりでしょう。けれども、たしかに、この子どもにとっては、通った0歳児から卒園する6年間までに10日も休んだことはなかったんです。“久しぶり”とおもわずこぼれて、当然ですよね。


正直なところ‥ピカピカした身なりに、もちろんのことお祝いの言葉や気持ちを伝えます、けれども。けれども、どこか寂しくも思っちゃうのですね、僕は。“久しぶり”との感情は、僕も同じくしていました。なんせその6年間で10日も、その子どもを見なかった日はなかったんですから。

しばし、寂しさと向き合いながら、春を過ごしたいと思います。そのうち、新緑の力強い緑が忘れさせてくれるでしょう。


「みんな、また“ホッと”しにおいでよ〜。またね〜。」

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2023-04-11
乳幼児健診は必ず受けて下さいね

検査をしたわけではないのだか、感覚的なもので、最近のことに、僕は目が悪くなっちゃってるんじゃないかと思うんです。以前までは見え過ぎるくらいに、暗い中でも、遠方であっても、また小さな文字であっても、くっきりて見えていたんですね。原因はいくらか有るのでしょうが、1つには、おそらく現在ブログを綴っている機械(スマホ)との関係でしょう。ブログを綴るほかに、たいてい寝る前などの暗い中、布団の中でYouTubeなどを見ちゃったりするものですから、目にとっては良くはないでしょう。また他の原因を考えると、おそらく老化もあるのでしょうか。よく-目が良い人は早く老眼になる-なんて聞きますし。ひとまず、この機械との距離感や頻度なんてものを考慮してみようじゃないかと思っています。


さて、目に関しての話題をつぶやいてみたところで‥ちょうど子どもの“目”に関してのアドバイスを先日のことに眼科医さん(笠岡市永山眼科)からいただきましたので、紹介したいと思います。

このたびのアドバイスは【弱視】についてです。

弱視とは、目に病気がないにもかかわらず、何らかの原因で視力が発達しない状態のことです。

弱視の原因としては、屈折異常、斜視、先天白内障、眼瞼下垂(がんけんかすい)などがあります。

弱視の治療方法は、眼鏡と遮蔽治療(しゃへいちりょう)があります。


ざっと説明したところで、もう少し詳しく記してみたいと思います。

再確認として、弱視とは、目に病気がないのに視力が弱いこと。眼鏡をかけたとしても視力1.0未満の状態なんですね。

子どもは生まれてすぐには明暗程度しか分からず、ものの形も見えません。そして成長とともに視力は徐々に向上していき、6歳ごろには正常の視力1.0に達します。

ちなみに視力の発達は10歳ごろに終了します。この10歳ごろまでを専門用語では『視力発達の感受性期』と言ったりします。

視力の発達には、2、3歳まで、遅くとも10歳ごろまでに、きちんと目を使っていること、目のピントがよく合っていること、長時間目をふさいだりしないこと、が重要です。


少しずつ、弱視についての知識が得られたところで、保育園や幼稚園などに通う乳幼児期のお子さまをお持ちの保護者の皆さまへの具体的なアドバイスをしたいと思います。

それは『乳幼児健診を必ず受けて下さい』です。

弱視はほとんど生まれつきですので、本人は自分が弱視であることを知らず、不自由はないのです。ですから、弱視は周囲が見つけてあげることが必要なんですね。

なので『乳幼児健診は必ず受けて下さい』と記しました。が、ただ、乳幼児健診を受けても見逃されることもあるそうなので、何かおかしいと思ったら、眼科を受診してみて下さい。

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2023-04-10
ブンブンブン、ハチがとぶ。

桜もじょじょに舞い散り、はやくも藤の花が芽吹いてきているようです。ですから当然、はやくもハチなんて虫たちもブンブンと遊びにやってくるんです。

その“ハチなんて虫”に、いち早く気づいた人たちの話しを今日はブンブンと紹介してみたい思います。


たしか、この人たち、つまりは“ハチなんて虫に、いち早く気づいた人たち”は、昨年とみほ村で、その精魂ある限りを尽くして虫捕りをしていた人たちだと記憶しています。

どれくらい精魂を尽くしたかと言えば、寝ても覚めても頭の中は“虫”のことでいっぱい。食事をとる時であっても、いかなる時でも、例えば捕まえた虫を手で愛(め)でながら気持ちを整えていたほどです。

さて、その精魂を尽くし虫捕りをしていた人たちの、ひとりは昨年のことにハチに刺されて痛い思いをしたと記憶しています。病院にも保育者が連れて行ったとも記憶しています。ハチを見つけて、手で愛でようとしたんでしょうね。

ハチに刺されたひとりと、その仲間である、つまりは精魂尽くして虫捕りをする人たちに向けて、保育者たちは、ある約束事をとりつけました。それは「ハチを見たら‥触らない、逃げる」ことです。その約束事は、昨年、ハチのブンブンする時期には守られていたと記憶はしています。


あれから、約一年。藤の花が芽吹き、そしてブンブンと集まるハチに、いち早く気づいた、あの精魂を尽くして虫捕りをする人たち。その人たちが、僕にこのように告げに来ました。

「なぁ、むらかみ先生、ハチがおるよ!」

僕も、とみほ村の保育者の端くれとして、ある問いを、その人たちに投げかけました。それは、「ハチを見たら?」と、昨年の約束事を彷彿とさせる問いです。

するとですね、その人たちは、ある種の“体験を通した学び”があることを、僕に告げたようでした。

「大丈夫!あのハチは弱っちいやつじゃけん!あれくらいなら捕まえられる!」


しょうしょう頭を抱えつつ、今年、この精魂を尽くして虫捕りをする人たちが、どのようなドラマを繰り広げるのか、不安と期待とがブンブンと混在としています。

お願いだから、刺されないようにして欲しいことだけは、粘り強く伝えようと思っています。

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2023-04-09
笠岡市のマスク着用の考え方

令和5年3月31日付で、笠岡市教育委員会ならびに笠岡市こども部から、以下のお願いがありました。

(※来週、保護者の方へは配布致します。)

1つ目。新型コロナウイルス感染症に伴う保育料の減免は、4月からは行わないこと。

2つ目。教育や保育活動において、マスク着用は求めないこと。

3つ目。家庭での健康観察は引き続きお願いするが、園への健康観察カードなどの提出は必要でないこと。

4つ目。令和4年度8月31日付の新型コロナウイルス感染症における学級閉鎖期間の目安について廃止すること。

5つ目。新学期以降におけるマスク着用の考え方として、2歳児未満のマスク着用は奨めない。そして2歳児以上もマスク着用を求めないこと。

6つ目。休園をする場合は、学校医と相談をして決定すること。また決定した場合には、こども育成課へ報告すること。


いかがでしょうか?ブログ読者の皆さま、ご理解えられますでしょうか?

いろいろなご感想があるかと思います。「ようやくかい!」なんて、ツッコミを入れた方もおられるかもしれませんし。また逆に「え!?本当に大丈夫!?」なんて、ツッコミを入れた方もおられるでしょう。

ただですね。この世界中の人々を巻き込んだ、新型コロナウイルス感染症のおかげ!?と言いましょうか、あらためて「答えがないものが世の中にはあること」を再認識したのではないでしょうか。

どのような対策や措置をとったからといって、それが本当に正しかったのか、そうでなかったのか、が分かる頃には、その時代(コロナ時代)の人々は、僕を含めていない可能性の方が大きいです。

なので、だからこそ、正解がない、分からないからこそ、あらゆる側面から本質を捉え、そして誠実に真摯に対策や措置をとらなければなりません。


笠岡市の行政機関の皆様も、新型コロナウイルス感染症への対策に、本当に本当にご尽力して下さいました。ココだけの話しではありますが、人格のなっていないような僕の場合は、その対策や措置に対して、行政の方に対して辛辣なコメントを放ったこともありました。申し訳なかったと今では反省するところであります。

世の中の風潮や、科学的根拠、また市民の声、さまざまに混同する意見から対策や措置に講じて下さったことに、感謝しています。(休日を返上しておられた方たちも多くいました。本当にお疲れ様でした。)


マスク着用についての文言が出されたことも、感染症対策や世間体よりも、それよりも、科学的根拠の示された子どもたちに対する良くない影響が勝っているのでしょう。

※詳しく知りたい方は、京都大学教授 明和政子先生の著書をあさってみて下さい。とても分かりやすいですよ。

科学的根拠なんて嫌いだって方は、シンプルに考えてみる方法もいいと僕は思います。マスクを着用して鏡を見て、そして外して鏡を見て、を比べてみて下さい。シンプルにマスクを着用した場合の方が「怖い」“印象”を受けませんかね。

案外、この“印象”というのが、保育や教育の場面、人間関係や社会性を育む場面では、大事なポイントになっているんだと思うんです。


ある種、コロナ禍緩和後の焦点となるところは、保育者や教育者が、マスク着用の場合に起こる子どもへの影響を理解して、保育や教育活動をすることができるか、だとにらんでいます。(誤解のないように記しておきますと。強制的に保育者や教育者に対して「外せ!」と言っているわけではないんです。国民病になる勢いである花粉症や、またその他さまざまな感染症流行期に予防対策として着用することだってあるでしょう。ただ、着用するとなると、さきほど述べた“印象”を与えないような努力はしなければならないでしょう。そして、もしも世間体を意識しているとなったら、そこは保育者や教育者は子どものために勇気をもたなくてはならないのかもしれません。)


~おまけ~

昨日、笠岡市定住促進センターへ「いくじもケーション」のプレ開催にあたっての反省会に参加しました。(昨年度3月に富岡保育園で育児部門が行われました。現場保育者たち、また保護者の方々、また地域の方々、ご協力本当にありがとうございました。)

反省会では、いくつか僕からも提案をしました。その1つとして「仕事と観光、そして育児をコラボした企画であれば、定住促進センターだけでなく、観光課、こども育成課の、課をまたいで協力した企画にしなければ、一過性のような、イベントのようなものになってしまわないだろうか。都心からの二拠点生活や、UターンやIターンを長期的にねらうならば、そこは絶対必要だと思います。そして、育児部門を受ける保育園や幼稚園やこども園も、富岡保育園だけでなく、複数園を確保をしなければならないと思います。そのためには、まずは他の課へのプレゼンと、そして協力を依頼する園や施設に対して、丁寧な説明をすることが大事だと僕は思います。」と、プレ開催地として責任をもって述べたつもりです。

今後、この「いくじもケーション」(育児+仕事+観光)プログラムが、笠岡市としてどのように展開されるか、楽しみでもありワクワクするところでもあります。

(余談になりますが‥反省会中に、笠岡市の市長さんが、フラリと定住促進センターへ寄って下さいました。いくじもケーションの話題を、チラリとふってみると‥知らなかったみたいでした。なので、まずはこのプラグラムの本格始動は、市の首長にしっかりプレゼンし理解してもらうことからなのかな、とも思いました。)

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鯉のぼり、目指して。
2023-04-08
実況パワフルとみほ村御台所会議

昨日、今年度初の『とみほ村御台所会議』を開催しました。

参加者は、栄養士1名、調理師2名、主任保育士1名、村上(司会)の5名でした。(一円対話)


実は昨年度後半からはじめた会議なんです。キッカケは、献立のマンネリ化などもありましたが、一番には、調理現場と保育現場と管理サイドの三者の意見の共有、そして「常に理念に向き合った食育活動になっているか」の確認を定期的にする必要を感じたからです。

ちなみに会のはじめには、会の掟を参加者で復唱します。ブログ読者もよかったら、どうぞ↓

「子どもも大人も地域も、互いに伸び合い、成長し合う“大きな家”でありたいという法人理念に基づき、園目標“遊べる子ども”実現に向け、“見守る保育”を学び、“笑顔と感謝の巡る暮らし”を実践し続けるコミュニティ運営に私たちは尽力します。」


(いかがでしょうか。お経のように毎日唱えてみると、覚えることができますよ。)


このたび、令和五年度。とみほ村の、村としての“こだわり”として【共食】を掲げました。

(“ともぐい”とも読めますが“きょうしょく”と読んで下さいね。)

なぜ【共食】にこだわるのか?それは、僕たちの心身には人類の700万年の歴史がつまっていて‥直立二足歩行を確立したり、集団を形成するめに社会性を養い、そして脳を拡大化するにあたって、【共食】の役割が非常に高かったからです。

(※詳しく知りたい方は、京都大学元総長 山極先生の著書をあさってみて下さいね。)

現代社会においては、この【共食】が非常にないがしろにされています、むしろ、どんどんと。孤食、個食、黙食。わいわいと賑やかに団欒し食事をする場面と対比するように、いかに効果よく早く必要な栄養源を補給するかに偏りつつある傾向があるのではないでしょうか。

とみほ村は「いつ、どこで、誰と、何を、どのように食べるか」に、こだわりを持ちたいと思っています。


例えば‥

夜中まで残業し、薄暗いアパートの一室で、独りで、自然栽培食品を、スマホ片手に芸能人の不倫ネタをチェックしながら食べる場合と‥

縁側で陽射しや風を浴びながら、また時には小鳥の鳴き声を聴きながら、大好きな友だちと、マク◯ナルドのハンバーガーを、わいわい賑やかにおしゃべりしながら食べる場合と‥

どちらが心身の幸せに思えますか?極端過ぎる例に戸惑いましたかね。

例えば‥

保育園で、大好きな友だちや先生と、ちゃぶ台を囲みながら、顔を合わせては挨拶する仲の地域の牛乳屋さんやお米屋さんや八百屋さんか持ってきてくれた食材を使って、抱っこもしてくれる先生が作ってくれたお昼ごはんを食べる、なんて、いかがでしょうか?

想像するだけで幸せになりませんか?

【共食】にこだわることで、ひとりひとりの幸せを守ることができ、それが社会全体の幸せにつながると思うんです。


このたびの『とみほ村御台所会議』の議題は↓

①新入園児さんと新人職員さんの状態について

②リニューアルしたガスレンジの感想

③4月の献立について留意した点

⑤5月の献立に向けての意見交換

⑥共食をより具体化するためには

などが挙げられました。

新入園児さん、新人職員さん、ともに新しい環境の中でのストレスを抱えながら、どれだけ食事をとることができているか。低年齢時であれば、食材の固さや大きさなどの調整を適宜求められます。

また、5月には「こどもの日」があるので、ささやかにお祝いするメニューや仕掛けができないだろうかと、意見も多く飛び交いました。

共食の具体化として、栄養士と調理師が、全園児の食事具合を把握しやすいような環境作りが努力ポイントとして挙げられました。また、今年度は、法人テーマである「高みを目指す」を意識して、食材や調味料などにも、よりこだわることが出来ないだろうかとの意見も出ています。


人間が人間らしく

子どもが子どもらしく

らしく育ち、らしく生きるために

とみほ村は共食にこだわります。

★ワンコインランチ(500円)ご希望の方は、なるべくご予約をお願いします。※団体の場合は、食材量の関係上、1週間前くらいにはお声かけ下さいね。

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寝転がって見ると、
より壮大に映る貝塚伊吹。
2023-04-07
老眼鏡をかけはじめた理事長から

今年度(令和5年度)に向けた、社会福祉法人伸成会スタッフ全体会議(スタートアップ会議)の中での、理事長(富岡保育園園長兼任)からのメッセージを、ブログ読者とシェアしたいと思います。


令和5年4月から、国は、こども政策に特化した「こども家庭庁」を発足させます。そして、その理念であったり、根幹部分として「こども基本法」を、これも令和5年4月から施行させます。

虐待の増加や少子化、ヤングケアラーなどの様々な問題が挙がっていることも発足の要因となっているのでしょう。

今まで、国は“大人にとってのまちづくり”をしてきました。ですが、これからは子どもの声を反映させた“こどもまんなか社会”を実現させるために、本腰を入れますよ、との意味合いもあるのでしょう。

では、「こども基本法」とは、どのようなものか?抜粋しながら学んでみましょう。

まずは、その目的です。第一条にこのように記されています。

この法律は、日本国憲法及び児童の権利に関する条約の精神にのっとり、次代の社会を担う全てのこどもが、生涯にわたる人格形成の基礎を築き、自立した個人としてひとしく健やかに成長することができ、心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、その権利の擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指して、社会全体としてこども施策に取り組むことができるよう、こども施策に関し、基本理念を定め、国の責務等を明らかにし、及びこども施策の基本となる事項を定めるとともに、こども政策推進会議を設置すること等により、こども施策を総合的に推進することを目的とする。


(※かなり小難しい文章を並べておりますが、頑張ってもう少し読み進めて下さい。fight‼︎)


続けて、その基本理念についても紹介しましょう。第三条にこのように記されています。

一 全てのこどもについて、個人として尊重され、その基本的人権が保障されるとともに、差別的取扱いを受けることがないようにすること。

二 全てのこどもについて、適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され保護されること、その健やかな成長及び発達及びその自立が図られることその他の福祉に係る権利が等しく保障されるとともに、教育基本法(平成十八年法律第百二十号)の精神にのっとり教育を受ける機会が等しく与えられること。

三 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されること。

四 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮されること。

五 こどもの養育については、家庭を基本として行われ、父母その他の保護者が第一義的責任を有するとの認識の下、これらの者に対してこどもの養育に関し十分な支援を行うとともに、家庭での養育が困難なこどもにはできる限り家庭と同様の養育環境を確保することにより、こどもが心身ともに健やかに育成されるようにすること。

六 家庭や子育てに夢を持ち、子育てに伴う喜びを実感できる社会環境を整備すること。


(※ここまで目を通して下さった方、お疲れ様です。)


つまりは、これまで通り、伸成会は、ひとりひとりの子どもに対し、親だけでなく、わたしたちを含む社会全体で、そして乳幼児期だけでなく将来にわたるまで、責任を持って見守っていきましょう!!!


との、メッセージが、最近、老眼鏡をかけはじめた理事長から熱くスタッフ全員にとばされました。


上記の「こども基本法」に忠実に、そして責任持って取り組むための、伸成会の法人理念は以下の通りです。

『子どもも大人も地域も互いに伸び合い、成長し合う“大きな家”でありたい』です。


そして、その法人理念に対して、令和5年度、スタッフ全員のテーマとして【誠実】そして【高みを目指す】が掲げられました。

私利私欲をまじえず、真心をもって人や物事に対すること。

様々な情報を元にベストな状況を作り出そうと探求すること。

反対意見の中にも何か良いヒントがあるのではないかと思うこと。

人の意見に対して素直に耳を傾ける姿勢を持つこと。


以上、僕も含む、社会福祉法人伸成会スタッフ一同、また富岡保育園やクレヨンKIDSに関わる全ての方々と一丸となって、『こどもまんなか社会』を実現していきたいと思います。

ブログ愛読者の皆さまも引き続きご協力宜しくお願い致します。

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桜の花びらで浮力の実験
2023-04-06
45分VS揺り籠から墓場まで

昨日、笠岡市「こども育成課」と「学校教育課」が取り組もうとしている『架け橋プログラム実践研究』についての協力要請がありました。

目的は、「生涯にわたる学びや生活の基盤をつくる、5歳児から小学校一年生の架け橋期において、子どもの成長を切れ目なく支えていくために、就学前施設と小学校が共通の視点をもって取り組んでいけるよう、研修や実践に関する調査研究に取り組むこと」だ、そうです。


(※お堅い文章が、もう少し続きますが、お許しを。)

内容は、学びや育ちの継続性を意識した子ども観の共有。授業や活動を通した架け橋期の評価の観点の共有。さらには、授業等を通した子どもの交流活動の継続と発展。そして、架け橋プログラムの趣旨を生かしたカリキュラムの編成や指導計画の作成、などです。


ここまで、読み進めた下さった皆さま、ありがとうございました。なにぶん筆者自身が、プログラムだのカリキュラムだのというワードを苦手とするところがあって、なかなか文章に気持ちが入っていかないようでした。


さて、“架け橋期”って、なんだかカッチョいいワードが出ちゃっていますが‥

つまりは「保育園や幼稚園と、小学校はつながっていますよ〜。」「だから、保育園や幼稚園は、小学校入学をゴールにした保育をすることはないからね〜。」「小学校は、保育園や幼稚園での育ちを理解した上で、授業をしていこうね〜。」ってことなんだと思うんです。


ただ、言うは易しであって、架け橋にも障壁はありそうなんです。

まず、そもそもの障壁は“5歳児から小学校1年生”という期間にあるんじゃないでしょうか。やはり赤ちゃん期を理解したうえでないと、本当の切れ目のない支えは出来ないんじゃないでしょうか。

また、障壁の二番目として、いくら入学がゴールでないとしても、小学校では「45分」授業という単位が登場し、かつ、小学校の先生方は「45分」という単位に仕方がないことですが慣れてしまっているんです。「揺り籠から墓場まで」単位で、人生という大きな育ちの単位で子どもを理解して授業するのは至難の業かもしれません。

さらに、障壁と感じているところは、もしも保育園や幼稚園と小学校が相互理解することが出来たとしても‥つなげていく、保育園や幼稚園同士の相互理解が出来ていなければ、理解していこうとする小学校の先生方も戸惑いますよね。


以上の障壁と向き合いながら、架け橋プログラム実践研究が、ただの研究で終わらないように、富岡保育園・クレヨンKIDSも協働していきたいと思います。

※ひとつ、提案してみたいものとして、『夢みる学校』という、監督オオタヴィン、制作まほろばスタジオの映画を、笠岡市内の保育・教育関係者で一緒に見ることです。すると、もしかすると、障壁が緩和したり、架け橋がただのカッチョいいワードで終わらないのではないかと‥。


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2023-04-05
たくさんのご寄付に感謝

最近のことだが。ご近所さんや、そのお知り合いさんからのご寄付が、連日のように届くのです。

つぶらな瞳が印象的な愛くるしい塗り絵「きいちのぬりえ」が、幾冊かと。

笠岡市も含まれていた備中国の偉人たちが描かれた「備中先人かるた」。

シートン動物記や、グリム童話などを含む、児童文学書が、50冊ほど。

どれも、大切に扱われていた想いの込もったものであることは、一目見たら分かるのです。

引き続き大切に使わせてもらおうという気持ちは、もちろんのこと。ご寄付して下さった方々からの「園児に、文化的教養を」とのメッセージを察する気持ちと、両方をスタッフで共有したいと思っています。

ご寄付して下さった方々、誠にありがとうございました。


さて、新年度スタートを切ったところで、いつも富岡保育園に新鮮な野菜や果物を届けてくださる、富岡北地区の「ヒロツネ商店」オーナー様が、あるつぶやきを残していかれました。

「村上先生、富岡保育園は、最近は、新年度、4月って言っても、いつもとあまり変わらないですね。むかしはよく、泣いて仕方がない子どもも多かったように記憶するんじゃけど。」

このつぶやきを、考察すると‥むかし⁉︎のように、4月にどっさり、新入園児が入園しなくなったことが原因の1つに挙げられるんじゃないかと。これは、笠岡市の少子化と、産休育休制度の整備がととのいはじめたことなどが要因にあるじゃないかと推測できます。

考察の2つ目としては、むかし⁉︎のように、最近は、新年度スタートだからといって「肩肘を張らない」保育内容になっているからじゃないかと。入園式や進級式なども行いません。クラスごとに集まって新入園児の紹介なども行いません。

行わなかったら、お祝いできないか、困ったりしないか、と言われれば、そうでもないんです。

式の形式をとらずとも、入園や進級の当日には、登園すると、各家庭や園児ごとにお祝いの言葉を伝えます。クラスごとに紹介せずとも、子どもたちはいっしょに遊んだり、気になったりすると「なぁ、名前、なんていうん?」って、子ども同士で聞き合い、またそれを友だちに伝え合っています。

もしかすると、入園式や進級式などを行われなれけば、新年度のスタートをきることができないと、錯覚⁉︎誤解⁉︎思い込んでいただけでは‥。

よくよく考えてみますと、大勢の前で紹介されたりしますと、運営サイド(大人)は、「これで、喜ぶだろう」と満足するところがありますがね。紹介される身(子ども)としては、とびっきり緊張しますよね。式という形式の、あの独特な雰囲気のなかでは、逃げ出したくなることだってあるんじゃかいかと思うんです。

つまりは、そんな緊張感や雰囲気なんかを味わっちゃうと、当然、泣いて仕方がなくなるよねってことですし。味わなければ、なるべくいつもと変わらずでいられるってことです。

なるべくと付け添えたことには、理由があって。新入園児であろうと、進級園児であろうと、新しい保育園、同じ保育園であろうと、なにかしらの環境の変化を皆が感じ取っていることは確かなんです。その感じ取っている気持ちに、どれだけ丁寧に寄り添うことができるか、が保育者の務めなんだと思いんです。


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新年度、園児やご家庭だけでなく、スタッフも新しい仲間が増えています。富岡保育園・クレヨンKIDSともに、新しい風が吹いております。ブログ読者も含め、あたたかく見守ってくださいね。宜しくお願い致します。

あたらしい気持ちで
2023-04-04
子どもをわいせつ被害から守る

子どもをわいせつ被害から守るため、過去に性犯罪歴がある人は保育や教育などの仕事に就けないようにする制度づくりが進められています。

英国の取り組み(DSB)を参考にし、公的機関が発行する「無犯罪証明書」を就業先に提出することが想定されます。

ただ、まだまだ課題点はあって、職業選択の自由や、また犯罪加害者の社会復帰の妨げになるのではないかとの指摘があったり。また、証明書の提出が必要となる職業の範囲を、保育士や教諭などの国家資格者だけでなく、ベビーシッターや放課後児童クラブ指導員など多岐にわたらせるか、などが挙げられています。


富岡保育園でも、この件について、当事者中の当事者として配慮や対策をとっていきたいと思っています。

なにせ、富岡保育園では、保育園という枠から“村”というコミュニティに作りかえているところがありますから、それは様々な方々が集い合う場になっています。それによっての愛や安心感とは別に、園児を預けて下さる保護者に、不安を与えてしまってはならないんです。

そのためには、どのような対策をとることができるのか。まずは、職員と様々に集い合う方々とで『信頼関係』を築くことが絶対条件です。それは丁寧な挨拶やコミュニケーションなどでしか図ることはできないんだと思います。

また“性”について、倫理観や意識を再度改め直さなくてはならないと思っています。身体的と同じように心的な面も含めて現代の正しい知識であったり、さらには配慮や対策が必要とされています。

“子どもだから”という思考回路から、“子どもだからこそ”と、より襟を正し、具体的かつ毅然とした配慮や対策をとっていきたいと思います。


昨年度、「見守る保育」を共に学ぶ、県外の保育施設長様からも、“性”に対して考慮された保育実践のアドバイスをいただきました。ブログ読者も含め、一切の遠慮なく、さまざまなご指導ご鞭撻のほうを宜しくお願い致します。

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2023-04-03
さらばヒーローたち

年末年始といった“区切り”では、「良いお年を」そして「あけましておめでとう」なんて言葉を交わしながら、気持ちを改めたりするものですよね。

それでは、年度末、新年度といった“区切り”では、いかがでしょうか。もちろん「今年度もお世話になりました。来年も宜しくお願い致します。」なんて言葉を交わしながら、気持ちを改めたりするものですが‥学校では学年があがったり、会社では部署が移動になったりなど、“環境”が変わることで、気持ちを改めざるを得ない状況になるかもしれません。


富岡保育園にも、そのような状況になった方々が、年度替わりのタイミングで、挨拶に足を運んで下さいました。

ひとりは、富岡保育園が所属する社会福祉祉法人伸成会が、同市内の社会福祉法人天神会が運営されている小規模保育園クレヨンKIDSを委託されるにあたって、法人同士の“架け橋”となって、事務だけでなく様々な調整をして下さった、天神会本部の清水さん。このたび、退職されるということで、御礼であったり、また今後の活躍などを期待する言葉を述べて下さいました。僕たち伸成会としても、はじめての委託事業参加であったので、いくたびの失礼や迷惑をかけたのかと思いますが、そのたびに清水さんが取りはからってくれたんですね。クレヨンKIDS1年目が無事に運ぶことができたのも、まさに影のヒーローばりの清水さんのおかげでもあるんです。本当に感謝でしかありません。

そして、ふたりめ、2組目と言いましょうか。毎年、冬に富岡保育園、富岡北地区に、優しい光、イルミネーションを灯して下さる、笠岡工業高校の「笠工テクノ工房」を仕切っておられる林先生、そして校長先生のお二人。このたび異動になったそうで、今までのお礼や思い出を述べて下さいました。林先生とは、イルミネーションの打ち合わせだけでなく、笠岡市内で保幼小中高の連携などの一環としてのあいさつ運動なども含めて、お会いする機会がたくさんありました。工業の生徒たちへの熱い指導には、僕も背筋が伸びる気持ちにもなりましたが、反面、富岡保育園の園児に対しての、お茶目な接し方には、こちらも笑顔にならざるを得ないものがありました。“先生”としての学生や園児への振る舞いに、たくさん学ばせていただきました。本当にありがとうございました。

それでは、年度替わり挨拶、最後に紹介する方は‥実は、異動にあたっての諸々で、ご本人はどうしても来れない事情があって、その上司の方が代理で、わざわざ足を運んで下さったんですね。そのご本人とは‥富岡保育園ではスーパーヒーローとして、この2年間君臨しておられた、笠岡警察署の下神さんです。富岡交番勤務時代から、週に何度も、富岡保育園前の横断歩道の見守りをして下さったり‥また、交通課になられても、月に何度も見守りに足を運んでくださいました。昨年は、パトカーを富岡保育園内に乗り入れて下さり、子どもたちに試乗の機会を下さり、夢を届けても下さいました。わたくし、個人的には、村上太志が毎週生放送で届けていたラジオ番組にもゲスト出演もして下さり、これほど地域の警察官の方と真摯な距離感で仲良くさせてもらったのは初めてでもありました。下神さんの目標である、白バイの免許も無事取れたとの報告を受け、新天地でのご活躍を祈っております。本当に、子どもたちに「正義のヒーロー」のカッコよさを伝えてくださり、本当に本当にありがとうございました。


富岡保育園でも、また富岡公園や徳民於賀神社でも、桜が咲き誇っています。うれしい気持ちにもなりますが、出会いや別れへの、どこか切ない気持ちにもなる、そんな年度末、新年度でもあります。

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2023-04-02
センスのいい人が、していること

センスのいい人は、何が違うのでしょうか?

ファッションセンスやインテリアセンスのいい人というと‥美的な感覚のよさを思い浮かべますよね。

では、ビジネスセンスや野球のバッティングセンスは、どうでしょうか?

商売が上手、打撃が上手なのはもちろんですが、ただ上手なだけでなく、やはりどこかに“美しさ”を内包しているように思いませんか?

結果がいいだけではなく、その過程に“心地よさ”があるようなことかもしれませんよね。

言い方を変えれば、強引さや力ずくではない“感じのよさ”があることかと。

ファッションやインテリアに関しても、そして暮らし方や生き方に関しても、チカラを入れすぎず、さりげなく素敵なBetter Lifeを送る。

多くの人が“感じのよさ”を覚える美意識の持ち主が、センスのいい人ではないしょうか?


ある雑誌(&Premium)の、一節を抜粋させてもらったのですが‥この一節を引用させてもらいながら、『子育てセンス』であったり、『保育センス』についても考えてみたいと思うんです。

本日、4月1日は、富岡保育園では新年度スタートをきった日でもありました。現場保育者たちが新しく入園する親子や、進級する親子を祝福する環境をほどこしていました。

そのひとつに、玄関前に手作りのお祝いボードを作成していたんですね。

すると、ある親子は、玄関前で足を止め、そのお祝いボードを、じっくり丁寧に見ていました。そして、親子で感想を言い合ってもいました。

「ねぇねぇ、ここにモグラさんがいるよ。かわいいね。」

「ほんとじゃ~。ねぇねぇ、ママ。こっちにはツクシがあるよ。かわいいね。」

玄関前で、誰も聞いていないであろう場所での、さりげない、なにげない会話に、「素敵だな、感じがいいな」なんて思ってしまいました。

もしかすると、このシーンの中に『子育てセンス』のよさのヒントがあるんじゃないかと。

ちなみに、このお子さまは、進級にあたっての喜びを、僕にこのように表現してくれました。

「ねぇねぇ、むらかみ先生、ちょっと、耳かして。」

「あのな、エジソン(進級した5歳児class)になったけんな。らんらんピクニック(5歳児class限定の月一イベント)の時、いっしょに食べような。」

と、小さな小さな声ではありますが、とてもイキイキした、進級した喜びをかみしめるように伝えてくれました。


さて『保育センス』のいい人とは、どのような人を思い浮かべるでしょうか?

子どもたちの成長や発達を完ぺきに把握し、そして保護者に対しても完ぺきな伝達をすることができ‥ピアノを弾かせればピアニストのように‥子どもを楽しませるテクニックもピカイチ‥もちろん世間一般から見ると、保育上手のように思えますが、『保育センス』となると、どこか違う気がするんです。

やはりその中に、チカラを入れすぎず、さりげなく、感じのよさを覚える美意識の持ち主に、『保育センス』のよさを感じると、僕は思うんです。


ブログ読者にとっての、子育てセンスのいい人、保育センスのいい人とは、どんな人を思い浮かべますか?

ものごとへの姿勢、言葉選び、装い、立ち振る舞い、そして生き方。

また教えてくださいね。

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ガスレンジを交換しました。
2023-04-01
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